2018年6月20日 (水)

六月歌舞伎座昼の部:「三笠山御殿」「文屋」「野晒悟助」

616日 六月大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
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階はなんとなく、少し空間があります、といった感じ。空席はほとんど気にならなかったのだが、どことなく空気がゆったりしていた。
「妹背山婦女庭訓」
幕が開くと荒巻弥藤次の坂東亀蔵さんと宮越玄蕃の彦三郎さんが登場。最初、彦三郎さんはわからなかった。声を聞いて、あら兄弟で‼ と思っていたら、二重のすだれが上がり、入鹿の楽善さんが姿を現した。おお、父子3人勢揃い。
楽善さんは古怪で入鹿の権勢を思わせた。
鱶七が登場する。松緑さんは入鹿の権勢にも負けぬ大きさを見せていたと思う。お三輪に対する優しさ(命を奪いはしたがお三輪を哀れに思う心)も見えた。顔の小ささが文楽人形を思わせる(前にもそんなことを書いていた)。セリフの語尾は気になることは気になるのだが、松緑節とでも思えばいいか…う~む、といったところだ。
「三笠山御殿」はけっこう何度も見ていて、ゆったりした流れのような印象をもっていたが、案外次々に展開していた(これまで何見てきたんだ、って感じ。

王朝ものはゆったりという自分の中の固定観念かも)。鱶七の場面はとくに、酒の毒見のつもりが飲み干してしまう→入鹿が書状の中身に怒る→入鹿立ち去る→鱶七酔って横になろうとする→床下から槍が襲う→その2本の槍を交差させて縛り枕がわりに寝る(この辺の大らかさもいい)→官女たちが酒を運んでくる→官女を追い払う→その酒を庭の花にかけると花がしおれ毒酒とわかる→弥藤次と玄蕃が鱶七を奥へ引き立てる。とテンポよく進むのが意外だった。
鱶七が去ると、橘姫と追ってきた求女の場面。せっかくご贔屓新悟さんの登場なのに、途中から寝落ちしてしまった。
そしていよいよお三輪登場。時蔵さんのお三輪は初めて見る。芸風からして合わないんじゃないかという先入観をもっていたが、衣裳もよく似合い、なにより初々しい。確かにあっさりではあったものの、そのあっさりがこれまでは好きなのに嫌、いや好きだからこそ物足りなく感じることもあったのが、今回は満足。おむら(芝翫さん。姿は悪くないのに声がね~…)に祝言のことを聞かされてどうしようとおろおろしたり、突然奥から聞こえた太鼓に飛び上がらんばかりに驚いたり、勝手のわからぬ館をうろうろしたり、すべてが愛らしい。
官女たちのいじめによる哀れさはあまりなかった。最初に見たのが福助さんのお三輪で、その時は官女のいじめが執拗でいや~な気分になったが、その分お三輪の哀れさが浮き彫りになったのだと思う。その後は免疫がついたのか、官女の方向が変わったのか、今回もいじめより滑稽味が強調されているような気がした。笑うところじゃないはずなのに、野太い声で脅したりするから客席はつい笑ってしまう。いじめを見るのはイヤだから、滑稽なのも悪くはないんだけど、立役がやるとはいえ、官女は女性だしちょっと乱暴すぎるなあと思わないこともない。
鱶七にいきなり刺され、求女のためだと聞かされ喜んで死んでいくお三輪は本当にかわいそう。「この世の縁はうすくとも未来で添うてくださいませ」(涙)。
で終わりと思っていたら、この後鱶七の立ち回りがあった。忘れていた。

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2018年6月19日 (火)

初戦勝利、対コロンビア戦

やった~‼

勝った勝った。

まさかの開始早々のコロンビア一発レッドだったけれど、数的優位というのは日本の場合案外活かせないんじゃないかと心配していた。前半、その懸念が当たりかけた時間帯があったけれど(あのファウルこそ、ビデオ判定してほしかったわ : あの判定はVARの対象にはならないそうだけど)、後半立て直して全員がよくがんばった。

4月の監督交代後、期待薄の声もあったが(私も…)、やっぱり日本に勝ってほしいに決まってる。ドイツがメキシコに負け(ドイツ、精彩なかったなあ)、アルゼンチンがアイスランドと、ブラジルがスイスと引き分け、で日本にもチャンスが、と望みをかけながら1人でわ~わ~騒ぎながら応援した甲斐があった(久々の近所迷惑)。

ありがとう、初戦勝利。勝ち点3は大きい。

次はセネガル戦。パスの精度や決定力など課題はたくさんあるが、それに留意しつつ勝利してほしい(セネガル戦はナマで見られないなあ)。

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2018年6月16日 (土)

堪能、スペイン×ポルトガル戦

今日は歌舞伎座だったので、帰宅してから録画を見た。
めっちゃ面白くてめっちゃ興奮した。
両チームともパスの精度がすごい。成功率、スペインは93%、ポルトガルは87%だって(サッカーダイジェストによる)!! スペインなんて、「そこ通すか」という狭い所を通すから、ため息が出る。3点の得点もすごかったよ。
クリスティアーノ・ロナウドはやっぱりスーパースターだわ。得点力(ハットトリック)だけじゃなく、スピードが速い、パス成功率も100%だそうだ。プレーも美しいと思う。
イニエスタ、最後のワールドカップになるだろうが、スペインのパスサッカーの面白さを堪能させてくれた。日本での活躍が本当に楽しみだ。

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2018年6月14日 (木)

いよいよ始まった

自分の中では盛り上がりに欠けていたワールドカップだが、先日の対パラグアイ戦の勝利もあって、やっと「見るぞ」気分が湧いてきた。ほぼにわか状態だが、なるべくたくさんの試合を見て、見られない場合は録画して…あっという間にHD残量がなくなりそう。
今回はイタリアとオランダが出ていないのが残念でならないが、かわりに思いがけない国が活躍するかもしれない。
1カ月、大いに楽しもう。

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2018年6月13日 (水)

歌舞伎鑑賞教室:「連獅子」

613日 歌舞伎鑑賞教室「連獅子」(国立劇場大劇場)
今月の初歌舞伎。
ちょうど学生の団体と入館が一緒になり、これだけの人数、あと15分ほどで開演なのに大丈夫か?と心配したら、みんなちゃんと余裕で着席していた。学生は大勢いたが、3階席はがらがら。とくに私のいる最後列は、私が上手側そして下手側に1人いるだけ。前の列もほとんど人がいなくて寂しいような気楽なような。
「歌舞伎のみかた」
いつも通り開幕前は賑やか。そして真っ暗くなると大騒ぎして拍手まで(まだ真っ暗)。ぱっと舞台中央が明るくなり、そこには巳之助さんが「イエ~イ」と手を挙げて立っていた。学生たちは大盛り上がりだ。
巳之助さんはマシンガントークで次から次と淀みなく説明していく。あれだけの量のセリフ(解説もセリフとして)をまったくつっかえることなく、滑舌よく、しかもちゃんと学生の関心を引きそうな表現を取り入れ、考える間もちょっと与え、ウケもよく、わかりやすく喋るその技量は、大したものだと思った。
花道の説明の後(巳之助さんが花道に立つと学生大騒ぎ)、松羽目の舞台が作られた。正面の松、左右の袖などが手際よく並べられる。初めて歌舞伎を見る人にとってはなかなか珍しい光景だっただろう。松羽目物の解説をしていると、黒御簾から太鼓の音が聞こえてきた。この音が風を表していると巳之助さんが言うと、学生たちは「え~~っ」。今回は「連獅子」関連の解説に絞っているので、雨の音とか水の音はやらなかったが、深山幽谷を表す太鼓の音は演奏された。また、歌舞伎と言うと、「いよ~っ」というと思っている人もいるだろうが、「いよ~っ」は役者ではなく鼓や太鼓の演奏者が発すると説明する。
ここで2名の女子学生を舞台に上げる。舞台床の感想は2人とも「すべすべしている」。すべすべは、すり足をしやすいように、そして足踏みや跳躍でいい音が出る効果があるとの説明後、2人はすり足の実習。巳之助さんの後について、舞台中央で一周回ると客席は大ウケだった。すり足の最後には足とトンと踏む。この一周が「連獅子」の間狂言で行われていたのを学生たちは気がついただろうか。

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2018年6月10日 (日)

存分に面白い再演「黒蜥蜴」

69日 花形新派公演「黒蜥蜴」(三越劇場)
昨年6月の初演から1年、今年4月の自主公演「怪人二十面相」を経て、再演「黒蜥蜴」は、初演時のような衝撃はないものの、存分十二分に楽しめる芝居であった。
配役は岩瀬庄兵衛が田口守さんから鈴木章生さんへ、通天閣の売店のおばさんが若い娘に、ほかに明智の部下の一部が代わった以外はほぼ同じだが、大きく変わったのが波多野警部。初演は永島敏行さんの片桐刑事で、今回は今井清隆さん。2人のキャラが違いが面白い。片桐刑事はまるで銭形警部だったが、波多野警部は伊達男(ダンディというより、当時の雰囲気で伊達男が似合う)。
幕開き、ピアノに合わせてバリトンの歌声が聞こえてくる。場所はとある酒場。グラス片手にピアノの脇で「私の青空」を歌うはなんと警視庁の波多野警部だった(配役も何も知らなかったし、今井さんの舞台を見るのは初めて)。イタリア帰りという設定で、とっても素敵。明智にライバル意識をもちながら認めていて頼るようなところもあり、男の可愛さみたいなものを感じさせる。
歌の後、波多野警部が黒蜥蜴の物語を語り始めるのは前回と同じ。
物語はテンポよく進行する。昭和初年の物語であるにもかかわらず、そして三越劇場という空間と相俟ってその空気を濃く醸し出しているにもかかわらず、古臭さは感じられない。新派らしからぬ展開でありながら、その底に流れる黒蜥蜴と明智の互いを求め合う心は新派のしっとりした伝統を引き継いでいる。岩瀬家のいかにも成金的品性のなさが喜劇と悲劇を呼び、それがうまく混じり合っているのも面白い。
激しい立ち回りは、とくに歌舞伎出身の役者さんの見せどころだろう。前回もあった火の踊りを思わせる緑郎さんと一郎(元・猿琉)さんの師弟対決にはワクワクした。
第二幕では映画「巴里の屋根の下」の宣伝でサンドウィッチマンが歌いながらビラを配る。最初に渡されたのがなんと私‼ びっくりし過ぎてぼ~っとしてしまったが、あれは今井さんだったのか(発売日を過ぎてから取ったのだが、いい席があいていたのだ)。

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2018年6月 9日 (土)

八月歌舞伎座、やっと

今月初日にはもう発表になっていたらしい納涼歌舞伎の演目・配役が歌舞伎美人にやっと載った→ココ
第一部、第二部ともに見たことがないものばかり、と思ったら、「花魁草」は1981年2月、2011年8月に続く3回目の上演で、2011年のは見ているのに全然覚えていなかった。自分の感想を読み返して思い出した。「龍虎」は2014年のはかすかに記憶に残っていたが、2008年のは覚えていない。せっかく見ても情けないというか、だらしないなあ(やはり少しでも感想を書いておいて正解だと思った)。「心中月夜星野屋」は新作。
第二部はもちろん夏のお楽しみ、「東海道中膝栗毛」。今度はどんな騒動になるのやら。「雨乞其角」は過去の上演情報がなかった。
第三部の「盟三五大切」も楽しみ。
日程調整が難しいので、どこかで二部・三部を通すか…。

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2018年6月 8日 (金)

脳ドックからの腰痛フリー

先月某日、4回目となる脳ドックを受けた。いつもいつも気になっている脳だが、脳ドックは高くて…と一歩踏み出せないでいたところ、何週間か前に新聞で2万円未満で受けられるスマート脳ドックの存在を知った。ついに決断し、銀座のクリニックにネットで予約を取った。当日は脳のMRIだけなので、機械に入っている時間は10分、全部で20分くらいで終わってしまい、あっけないほど。
結果は1週間以内にメールで通知されるとのことだったが、3日後には送られてきてびっくり。で、虚血性病変がみつかって受診を勧められたので、先日診察を受けてきた。脳血管性のものだと認知症になったら治らないから早く見つけましょうと言われ、が~~んとしながら超音波検査を受けたら、血管は大丈夫、頸動脈つるつるだって。心底ほっとした。
ストレス性の病変だろうということで、看護師さんからストレス予防の話を聞く。とても丁寧に説明してくれて、さらに肩こり治療で肩関節を回したり痛点をぐっと押してくれたり(これがめちゃ、痛かった。でもあとになったらすっきり軽くなった)。その途中、自分が一番悩んでいる腰痛と足指の痛みについて医師に話すのを忘れたことに気づき、看護師さんにそう言うと、すぐに先生のところに行ってくれた。他の患者さんを診ているということだったが、間もなく先生が来て、背骨が彎曲しているからね~と言いつつ、ぐいっと私の腰をひねる。飛び上がるほど痛い!! 
ところが、である。この治療を受けたら、あれほど痛くて痛くて曲げるしかなかった頑固な腰が伸びたんである。朝起きても痛くない(毎朝、腰痛で起き上がるのがつらかった)、足指のしびれ・痛みも軽減している。時々、危険を感じることがあるが、そういう時は先生がやってくれたように自分で腰をひねる。すると痛みは再び遠のく。なんというありがたさ。
脳で行ったのに、腰痛が治るという、魔法の手。先生も看護師さんも優しくて、ちゃんとこちらの訴えを聞き、丁寧に説明してくれて、ここを受診して本当によかったと思った。


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2018年6月 3日 (日)

ますます不思議:「人体」

531日 「人体」(国立科学博物館)
連休を避けていつ行こういつ行こうとぐずぐずしているうちにあまりのんびりもできなくなってこの日を選んだ。土日は2時間待ちとか聞いていたし、火曜日は休日明けで混みそうだし、この日は天気予報で雨が降るかもと言っていたし…で、すいているかなと期待して午後2時過ぎに着くように出かけたら、待ち時間なく入れた。中はけっこう混んではいたが、それでもちゃんと近くに寄って展示物を見ることができたし、第1会場(第1章、第2章)はほぼ写真禁止だったから<見る>ことに専念できた(撮影可能なところでも、なぜかほとんど撮らなかった)。会場の外に出てから気がついたんだけど、一番外側の入口に「込み合っています」って貼り紙がしてあった。概要(詳細かな?)は→ココで。
1章「人体理解へのプロローグ」
古代に始まりダ・ヴィンチを経て現代に至る解剖学の歴史を辿る。紀元前6世紀頃にすでにギリシア人アルクマイオンによって人体解剖が行われ、視神経が発見されていたというからびっくりである。
ダ・ヴィンチの解剖手稿は特別にダ・ヴィンチ室にまとめられている。私は解剖学に限らず、ダ・ヴィンチの手稿を見ると描かれた部分も文字も、そのあまりの緻密さにめまいがしそうになる。 
ルネサンス期に入ると、イタリアのパドヴァ大学が解剖学の中心になっていたようだ。「ファブリカ」という書物に掲載されている14点の筋肉人間の図は人体の筋肉を層ごとに除去してほぼ骨だけの状態にされた人体図であり、全部を順番に並べると背景がパドヴァ近郊の景色になるのだそうだ。人体図も面白いが、そういう遊び心みたいなものも面白い。
ライデンの解剖劇場って、解剖を見世物にしているのか?と訝ったら、見世物かどうかはわからないが解剖を公開して解剖を学ぶ人以外の一般人にも有料で見せていたこともあったらしい(ある意味見世物か)。ライデンに限らず、ヨーロッパ中にこういう解剖劇場があったそうだ。ちなみに解剖劇場は翻訳の際に日本で作られた言葉かとも思ったが、原語がTheatro Anatomicoだからまんまなわけだ。
次に興味深かったのは、ワックスモデルとキンストレーキ。ワックスモデルは解剖学的蝋人形とでも言おうか。1体のワックスモデルを作るために200体以上の死体を必要としたそうだ。それだけ解剖が盛んに行われたということだろうな。キンストレーキは人体模型かな。オランダ語で人工死体を意味するKunstlijkが江戸後期の日本人にはキンストレーキと聞こえたのだとか。日本国内には4点現存する。
人体の構造を理解するための古代からの努力・工夫に感嘆する第1章であった。

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2018年5月27日 (日)

五月歌舞伎座夜の部:「弁天娘女男白浪」「菊畑」「喜撰」

526日 五月大歌舞伎千穐楽夜の部(歌舞伎座)
この前の「梅沢富美男のズバッと聞きます」で、初日と千穐楽は見るものじゃないと梅沢富美男が言っていたけど、私はやっぱり千穐楽を取ってしまう。
「弁天娘女男白浪」
菊五郎さんの弁天と海老蔵さんの駄右衛門。浜松屋で弁天と南郷をやり込める風格、弁天の自害を知って「あたら若い命を」と悲しみ惜しむ年長者の思い、年齢は逆なのに海老蔵さんには手下をまとめる大きさがあり、菊五郎さんにはその下で青春を謳歌する不良の若々しさと悲しみのようなものが生き生きと息吹いているのが感じられた。
菊五郎さんは前回(だったかな)、娘姿がちょっと苦しいかなという体形だったが、今回はかなり絞ったようで、愛らしく見えた。大屋根での立ち回りもそりゃあ若い役者並みというわけにはいかないけれど、これだけの動きを千穐楽まで続けるなんてすばらしいと大きな拍手を送った。
脇は、左團次さんの南郷、橘太郎さんの番頭とくれば鉄板、安心して見ていられる。花道での弁天と南郷のやりとりは見えなかったが、脳内再生しつつ声を聞いていたら、少しzzz…。弁天と南郷のどこかのんびりとした兄弟のような息の合い方から、南郷の出自をついつい忘れてしまうが、左團次さんがすごんだら元漁師の荒くれ者にぴったりだなあと思った。松緑さんの忠信利平はセリフのクセが気にならなかった。あのようなつらねではクセも出ないか。菊之助三の赤星十三郎は、これまでの女方の赤星とは少し印象が違い、前髪立ちのやさしさのなかにきりっとしたところがあってかっこよかった。
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組の弁天・南郷(花形の菊之助×松緑)が勢揃い、なかなか新鮮な配役だった。
太郎さんは本当にああいう番頭さんがいそうで、うまい。松也さんの鳶頭も身体が大きくきりっとして案外悪くなかった。團蔵さんの浜松屋主人、種之助クンの宗之助、ともにらしくてよかった。團蔵さんは以前はやや線が細いように思っていたのだが、いつの頃からか、ぐっと大きさ、線の太さを感じるようになってきた。眞秀クンの丁稚は、弁天と南郷にお茶を出すとき、お盆からおろした茶碗がなかなか弁天の前まで届かずちょっと危なかったのが可愛かった。悪次郎(菊十郎さんの持ち役だった)の市蔵さん、いかにも人相が悪い(うまい)。裏切るのもむべなるかな。そしてもう1組の裏切り者(青砥のスパイだった)九團次さんと廣松クンは梅沢富美男の番組で笑わせてくれたが、観劇中は真剣勝負だから忘れていた。
ラスト、梅玉さんの青砥左衛門の品位・大きさ(海老蔵さんもヒケをとらないのは立派)は芝居の締めにさすがの存在だった。従える家来が秀調さんと権十郎さんとは豪華。

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«日本工芸は誇り:「名工の明治」