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2008年10月23日 (木)

いろいろあったけど満足「仮名手本忠臣蔵」

1022日 仮名手本忠臣蔵Cプログラム(平成中村座)
初めての1階正面席(竹席後方)ということで、それなりの期待があったのだが、芝居心地はあまりよくなかったdespair 舞台からの距離が案外あるのは仕方ないとして、段差が2列に1段、それもごく低い段差であるからして、前の人の頭に相当視界を遮られる。頭と頭の間からかろうじてオペラグラスで覗くという状況で、これなら2階席にしておけばよかったと後悔した(チケットを取ったのが遅く、桜席はもうなかった。梅があったかどうかは覚えていないが、22階で見るのだから1度は1階で見ようとしたのが失敗だったかも)。おまけに、この日たまたまだとは思うが、芝居が始まっても平気でおしゃべりに興じ、以後は主要な役者さんが出てくるたびに、「これ誰?」「○○じゃない?」というようなことをけっこうなボリュームで話し合う方々(もうちょっと小さい声でお願い)、飴でも出していたのかガサゴソがさごそガサゴソ…(いくら口上人形が勧めたからって)、芝居に集中できませんでした。さらには携帯まで鳴っちゃうし。

ま、それはともかく、CプロではAプロでいじめ役の橋之助さんがいじめられ役の桃井若狭之助に回ったというのが面白かった。いじめられている間の表情の変化には勘太郎さんのほうが癇の強さのようなものが感じられたが、橋之助さんのことだから迫力はある。師直は彌十郎さんであった。うまく言えないのだけど、いじめ方にやっぱり橋之助さんとの違いがあって、これもまた面白かった(大きさで言ったら橋之助さんかな)。顔世に対する表情も2人でずいぶん違った。橋之助さんには愛情とかやさしさが溢れているようで、師直案外純なんじゃないの、と思わされたが、彌十郎さんはいやらしい下心を前面に押し出していたように見えた。
足利直義の新悟クンは、品格の大きさでは七之助さんにかなわないが、セリフがとてもよく、期待以上の出来だった。Aプロでは若狭が刀に手をかけた瞬間、「還御」の声がかかり直義が戻ってきて、ともに戻った塩冶判官が若狭を宥め、3人の見得で幕だったが、Cプロは直義の戻りはなく、「還御」の声で若狭が刀を抜けず、師直との睨み合いで終わった。
桃井館での七之助さん(加古川本蔵娘・小浪)の花のように美しいことshine。力弥(新悟)とのカップルは初々しく微笑ましいが、小浪のほうがお姉さんに見えてしまうのは仕方ないか。
勘太郎さん(塩冶判官)は、そのままお顔をふっくらさせれば勘三郎さんになりそうなくらい、よく似ていた。襖に見立てた衝立の陰で加古川本蔵(仁左衛門)が刃傷に及ぶまでの経緯をじっと見ていたのだろうが(ここ、桜席からはよく見えるらしい)、どうしてもっと早く止めなかったのかとツッコミたくなる。しかし、そのときの本蔵の心境は「山科閑居」で明らかにされ、また止めたことによる苦しみがよくわかった。九段目はたしかに、大序、二段目、三段目とから見てくると、非常にわかりやすい。こうやって直接つながる場面を通しでやることの意味は大きいと思った。
仁左様の本蔵は、主君のためにしたことの波紋に苦悩する姿と娘への愛情がにじみ出ていて、泣けましたweep いつものことだけど、力弥の槍で深手を負った本蔵を早く楽にしてあげたい、と手を握り締めて思ったのでした。
道行の勘三郎さん、七之助さん、きれいでした。
これで、私の仮名手本観劇はおしまい。先行販売でBプロだけ取って、後からCAと加えていったのだけど、最初から3本とればよかったかなぁ。でも、楷書な中村座を十分楽しめて満足ですconfident
<上演時間>大序44分(11001144)、幕間20分、二段目・三段目79分(12041323)、幕間20分、八段目22分(13431405)、幕間15分、九段目90分(14201550
追記:前日、売り切れの札のついていた写真は全部また出ていました。おかげで、また仁左様(討入)と今度は間違いなく勘太郎クン(桃井、むかっときている顔の写真)を買ってしまいましたcoldsweats01

以下、自分の記録(あせったあせったsweat01
①地下鉄、目の前で乗りそこなった。
②その瞬間、携帯を車の中に置き忘れたことに気づいた。
③徒歩約5分の駐車場に戻ったため、電車2本遅れた。
④爆睡し、気づいたら飯田橋だった(本来、後楽園で降りる)。
⑤半分眠っている脳にハッパをかけたら、飯田橋でも大江戸線に乗れることを思い出した。
⑥大江戸線→TXは順調。10分前に小屋に到着。ほっ。

②と⑤はラッキー。時計を持たない私は携帯がないと時間もわからず不安。
⑤は、本当に助かった。飯田橋と後楽園は、大江戸線でも1駅だから(乗り換えにはちょっと距離があったけれどrun)。

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コメント

あぁ、中村座欠席の私は、SwingingFujisan様のブログで本当に楽しませて頂きました。

ご「自分の記録」を拝読しまして、私まで一緒にハラハラ(笑)。SwingingFujisan様、お疲れが少々?! でも、ご観劇後、そのお疲れもカンゲキに変わりましたようですね♪

ストレスを感じながらの観劇は、本当に、自分自身にイライラしてしまいますよね…。ホントに…。

兎にも角にも、お疲れさまでした&ありがとうございました!

投稿: はなみずき | 2008年10月23日 (木) 19時21分

お忙しいなかエネルギッシュに観劇されていらっしゃいますね!いつも感心しきりです。

私はいよいよ明日なんです。AプロBプロの通しです。
SwingingFjisanさんのレポのおかげで、いろいろ予習をさせていただくことができました。ありがとうございますconfidentheart04
私は10月の中村座はパスの予定だったのですが、皆様の感想を読むうちに、我慢できなくなっちゃいましたcoldsweats01
明日は雨模様のようですが、雨音の忠臣蔵を楽しみたいと思います。

それにしても、おしゃべりはもちろん、携帯まで!ナントカシテーと言いたいですよね。(携帯、私も気をつけなくては)
勘太郎くんの写真を間違いなく買えて、良かったですね♪

投稿: mami | 2008年10月23日 (木) 21時29分

はなみずき様
一緒にハラハラしてくださって、ありがとうございますhappy01
いくら好きでも、休みを入れずに観劇が続くと、やはり疲れますcoldsweats02 でも、見るとやっぱり楽しい。このカンゲキがあるから、やめられないのですよぉぉぉhappy02

投稿: SwingingFujisan | 2008年10月23日 (木) 21時41分

mami様
コメントありがとうございます。
明日はそうなんですよね、しっかり雨だという予報ですね。悲劇のドラマに雨は似合うと思います(あした、雷はどうなんでしょう。できたら鳴らないほうが…でも、それなりの情緒があるかもしれませんね)。
パスするつもりが我慢できなくなる…わかります、わかります。ABの通しは、きっとご満足なさいますよhappy01 お楽しみに。
4枚の写真を並べて眺めますと、やっぱり兄弟よく似ていらっしゃいますcoldsweats01

投稿: SwingingFujisan | 2008年10月23日 (木) 21時49分

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