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2008年11月

2008年11月30日 (日)

玉さま、好きだ~っ:ふるあめりか

1130日 シネマ歌舞伎「ふるあめりかに袖はぬらさじ」
風邪の症状が気持ちを後ろ向きにしたものの、今日の会場は近場だし、何しろシネマとはいえ歌舞伎だから、と体に鞭打って出かけた。
出かけてよかったsign03 主催者の方か松竹の方かわからないが、ご挨拶で「15分の休憩を挟んで3時間、決して長くはありません。あら、もう時間がたったの、という感じです」とおっしゃっていた、まったくそのとおり。
舞台を見て、筋を知っているにもかかわらず、わくわくはらはらと、どんどん話の展開に引き込まれていった。
七之助さんも玉三郎さんも、アップになるとやや男性的な面差しだったけれど、それを除けばすべてのディテールが、心の襞まで女性であった。舞台と違ってしっかりと役者さんの表情が映るだけに、すぐに感情移入してしまい、亀遊(七之助)の気持ちになって身動きの取れない人生を嘆き、お園(玉三郎)になりきって亀遊と藤吉(獅童)のはかない恋をほほえましく見守り、哀れな亀遊のために泣いたり啖呵を切ったり。また藤吉の心の動きもよくわかる。獅童さんの目がそれをよく表現している。遊郭・岩亀楼主人、勘三郎さんがいかにもそれらしく、また玉三郎さんとの掛け合いも息がぴったり。亀遊の死を商売にしてしまう主人の計算高さが悲しく可笑しい。
玉三郎さんは今まで好きとか嫌いとか、そういった感情を超越した存在だったのが、このお園の人間くささ、険しい人生を送ってきた女の孤独としたたかさ、そういうものがどぉ~っと押し寄せてきて、お園という女性をとても愛おしく感じると同時に「玉さま、好きだ~っsign03」という思いが胸に溢れてしまった(heart04という<好き>とはちょっと違う。なんと言っていいのかわからないのだけれど、とにかく「好きだ~っsign03」っていう気持ち)。
去年の12月千穐楽、歌舞伎座では珍しいカーテンコールで舞台中央に正座して手をついていた玉三郎さんの姿が今でも目に焼きついている。
あのときの感動が、まさにこのシネマで甦り、時に声をあげて笑いsmile(お客さん、みんなよく笑っていました)、時に涙にくれweep、それでも拍手しそうになる手はやっぱり途中で止まり、心の中で思いっきり拍手して「大和屋~っ」と声をかけ、ああ、歌舞伎公演の谷間にこれが見られて幸せhappy02、と満足の11月を終えたのでした。
11
月の「見ました」、アップしました→Swing part1

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2008年11月29日 (土)

ドタキャン

今日はキャラメルボックスのクリスマス公演「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」を見に行く予定だったが、風邪気味のため、ドタキャンsad
うがい、手洗い、みかん(これにヤクルトの高級なヤツをプラスすると完璧らしい。去年友人が教えてくれた知恵であるが、今年はすっかり忘れ、やられたと思ってから飲み始めたから遅かったかもcoldsweats02)で頑張ってきたが、ついに一昨日、危険信号dangerを感じた。歌舞伎が千穐楽を迎えたとたん、我ながら無茶な生活をしてきたツケがまわってきたのかもしれない。
症状は、のどがはりついたような感覚(のど、真っ赤)と頭痛。昨日医者に行ってきたが、薬がそうすぐに効くはずもなく、今朝も変わらない。のどはともかく、時々血管がきゅっと締め付けられるような、神経が縮むような頭の痛みには耐えられないbearing 痛みって、そのとき痛む場所がこの世で一番つらいものに思える。おなかが痛ければ、腹痛ほど耐えがたい痛みはないと思うし、今はそれが頭痛だ。
やむを得ず、キャラメル諦めました。と言うより、化粧して着替えて電車に乗ってと、出かける気構えが起きないdown
本当は江戸博にも行く予定だったが、とんでもない話だ。明日閉幕のボストン美術館浮世絵展、結局見ないで終わりそうweep こうなったら、前向きに、いつか本場で見る、という目標に切り替えようup
さあ、これで11月が終わったと思ったら大間違いbleah 私にはまだ、noteあしたがあるさ、あすがあるnote

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2008年11月28日 (金)

駄菓子まつり

先日、息子が何かのイベントでもらってきた駄菓子の山。かなり馬鹿にしていた私gawkだが、 「うまい棒」を食べたとたん、転んだcoldsweats01 とりこになった(やや大げさではありますが)。そのほかの駄菓子にもついつい手が出る。
それらがなくなる頃、寂しさに耐え切れず、自分でも買ってしまった。
そして昨日、息子が「秋葉に行ったついでにアメ横に寄ってきた」と言って、差出したのが又々駄菓子の山。
呆れながらも、思わずにやついてしまった私。昼食の後に、おやつに、夕飯の後に、うまい棒をさくさく、アラレをぽりぽり…最もやってはいけない食生活だねshock
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これはほんの一部smile
ちなみに、うまい棒は<たこやき味>より<テリヤキバーガー味>のほうが、うまいと思います(好みです)。

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2008年11月27日 (木)

飛ぶ、鷺娘

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悩・2月松竹座演目

2月松竹座の演目が発表になった(松竹座メルマガ。とみ様の刺激を勝手に受けて、この際、登録しました)。
やっぱり行きたい行きたい行きた~いhappy02
でも、なぁ…金もなし、家庭事情もきびしwobbly

≪昼の部≫
 一、歌舞伎十八番の内 『毛抜(けぬき)』
      粂寺弾正             獅童
      小野春道             愛之助
      秦秀太郎             勘太郎
      小野春風             亀鶴
      秦民部               男女蔵
      腰元巻絹             亀治郎
  二、『鷺娘(さぎむすめ)』
      鷺の精              七之助
  三、『女殺油地獄(おんなごろしあぶらじごく)』
      河内屋与兵衛          愛之助
      豊島屋七左衛門         獅童
      小栗八弥             勘太郎
      芸者小菊             七之助
      兄太兵衛             亀鶴
      叔父森右衛門          男女蔵
      女房お吉             亀治郎
≪夜の部≫
  一、『吹雪峠(ふぶきとうげ)』
      直吉               愛之助
      おえん              七之助
      助蔵               獅童
  二、源平布引滝『実盛物語(さねもりものがたり)』
      斎藤実盛            勘太郎
      小万               亀治郎
      葵御前              亀鶴
      瀬尾十郎            男女蔵
  三、『蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)』
       市川亀治郎六変化相勤め申し候
      傾城薄雲
      童
      薬売り
      番新
      座頭
      蜘蛛の精             亀治郎
      平井保昌             愛之助
      碓井貞光             獅童
      卜部季武             七之助
      坂田金時             亀鶴
      渡辺綱               男女蔵
      源頼光               勘太郎

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岡野選手へ…

岡野がもう来季はレッズにいないんだなと思ったら、色々な思い出が甦ってきた(まだ、2試合あるんだけどね)。
その中で一番鮮やかに残っているのは、やはり1997年、日本を初めてのワールドカップ出場へと導いたジョホールバル歓喜のゴールだsoccershine 岡野ファンとして、レッズファンとして、誇らしいと同時にちょっとテレくさいような感じもあった。
でも、浦和駅前で行われた凱旋イベントは、嬉しくて嬉しくて、もちろん行った。どこに現れるのだろうか、どこに陣取れば見えるだろうか、などと心配しているうちに、岡野は浦和コルソの上のほうのバルコニーに豆粒みたいに登場した。アイドルみたいだったcoldsweats01 今思えば、ちょっと笑えるイベントだけど、当時は真剣にアツくなっていた。
昨年2月、運よく参加することのできたレッズのパーティでの貴重なツーショット写真を眺め、岡野のブログを見たら、ちょっと涙が出てきたweep 岡野はまだ完全燃焼していないんだ。それだったら、絶対鶏頭になってほしい。ベンチウォーマーはダメだpunch 岡野の名で地元のサッカーファンが増える、そんな活躍ができるチームへ行ってほしい。そしたら、どんなに遠いところでも一度は応援に行くよbleah

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2008年11月26日 (水)

野人岡野…ありがと、さよなら

岡野に戦力外通告が出た。
「ついに」という気もするし、「やっと」という気もする。
「ついに」→足の速さrunのほうがサッカーのテクニックsoccerより話題になる岡野だったが、全盛期その足はめちゃくちゃ魅力で、出ればムードが変わることしばしばだった。神戸から戻ってきて衰えが見え始めた頃でも、岡野が出ればやっぱり何か起こりそうな気がした。しかも、以前よりサッカーがうまくなっていたしsmile 私は岡野が大好きだったから、どうしても「ついに」という思いは消しきれない。
「やっと」→そのいっぽうで、最近、岡野についてはあまりいい評判を聞かなかった。あくまで噂だし、それも悪意を感じないでもなかったが、言われてみればそうかもしれない、と悪意を否定しきれないところが悲しいながらあった。出番もなくなっていたし、チームのためにならない存在なら、早くやめるべき(あるいは、やめさせるべき)だとも思った。
スポーツ選手は力が衰えれば必ずこういうときが来る。限界を悟り、あるいは完全燃焼して、自ら去っていく人もいる(磐田の名波がついこの前、引退を表明した。その前には、岡野と仲のよかったセレッソの森島も)。岡野は他チームでのプレイ続行を望んでいるのだとか。しかし客観的に見て、J1ではもう難しいだろう。岡野の気持ちに私などがとやかく言う筋合いではないが、どこかへ行くなら、どこへ行っても、あの髪なびかせて颯爽と走っていたイメージを汚さずに現役生活を終えてほしい。
なお、内舘も戦力外通告だそうだ。それなりに寂しくはある。
しかし、さあ、新生レッズなるかという期待のほうが今は大きいshine

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歌舞伎座千穐楽

1125日 顔見世大歌舞伎千穐楽夜の部(歌舞伎座)
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結局夜の部は
1回しか見られなかったけれど、それだけ思いが集中したから、それでよかったのかもしれない。終わってみれば、仁左様と時様を堪能した顔見世でした。
「寺子屋」
08112602terakoya_2 稚魚の会・歌舞伎会合同公演も含めて5回目の寺子屋。毎回泣かされるのだが、今回ほどぼろぼろ泣いたことはない。あんまり泣いてマスクの中で鼻水が止まらず、マスク美人台無しですゎ(私の並びの何人かもみんな同じようにずるずるしていた)。そして、幕が閉まった後は、目に膜が張ったみたいに見えづらくなってしまった。
死ぬために武部家へやってきた小太郎(玉太郎)のあどけない顔。すべてを腹に含み、机の数が1つ多いことを指弾する松王丸(仁左衛門)の胸のうち。<無事>責務を終えたあと、小太郎の見事な最期の様子を知って喜ぶ松王(さぞ未練を見せて死んでいったことでしょうな、とさぐる場面が人間らしくて好きだ)、桜丸が不憫だと言って泣く松王。任務と忠義と家族の愛情の狭間で苦しむ松王…仁左様のすべてが胸にずんずんきた。

しかし今回、仁左様以上に私を泣かせたのは藤十郎さんである。武部の家の玄関口で小太郎を迎えに来たから戸をあけてくれと頼むその姿を見たら、何か知らないけれどどっと涙が出てきた。それ以降、藤十郎さんが何かするたびに、何か言うたびに涙が溢れて、自分ながらなんなんだこれは、ととまどうほど。
夫婦2人してどれだけ泣かせてくれるのか。極めつけは、千代に「もう泣くな。昨夜決めたとき、さんざん泣いたじゃないか」(もちろん、正確じゃない→「うちで存分ほえたでないか」でした。Notari様からパクって、思い出しましたcoldsweats01 そういえば、このセリフの前にも「そんなにほえるでない」みたいなのがあって、「ほえる」ってそういう使い方をするんだ、と泣きながら面白く思ったのでしたっけ)という松王のセリフ。昨夜の2人を思ったら、わんわん泣きたくなった。さらには首のないわが子の遺骸を見る親の気持ちを考えたら…crying
武部源蔵(梅玉)・戸浪(魁春)夫婦からは、こうと決めてからの心理が強く感じられた。見抜かれたらどうしようというハラハラ感、いざという時の覚悟を含んだ緊迫感に、こちらも力が入った。魁春さんの戸浪は情が細やかで好きです。

そういえば、今月演舞場と歌舞伎座は、昼は美しき殺戮、夜は我が子を犠牲の忠義って、共通テーマ競演みたいだったなぁ。

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2008年11月25日 (火)

ラブ歌舞伎座・3(11月25日午後)

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外出時必須アイテム

あちらこちらで「ごほんごほん」が気になってくる季節。新型インフルエンザの恐怖も話題になってきたし。超高齢の父にうつしたら致命的shockだから、私は絶対インフルエンザ(新型でなくたって)になんかかかってはいけない。これまでの経験では、父と私はかつての(今でもそう?)日米関係みたいなもので、風邪ですらご法度である。予防接種をしておけばいいんだろうけど、このスケジュールでは体調を整えて受けるというわけにはなかなかcoldsweats02
というわけで、お出かけ時の必須アイテムはマスクgood
前シーズンに1箱買ったマスクがまだだいぶ残っているのだが、この前つい持って出るのを忘れた。そこで歌舞伎座前の薬局に寄ると、こんなの↓が目に入った。おばさんはピンクに弱いのだ。迷いもせず、買ってしまった。
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ははcoldsweats01、マスク美人シーズンの到来です(→ココ)

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2008年11月24日 (月)

仕事の合間にちょっとお喋り

怒涛の5連チャンの翌日、妙に静かだと思ったら、休日だったのね。天気の悪さ・寒さも静けさに加担している。
これまでサボっていた家の中のことをした後、仕事をして、でも久しぶりのお仕事モードだからいまいちノリ切れなくて、そうしたら、こまつ座から来年のカレンダーが届いていて…。
そういえば、井上都さんの頑張りを応援したくて注文したんだっけ。開いてみると、和田誠、安野光雅、ペーター佐藤による芝居のポスターが13枚(1枚は今年12月分で、それは和田誠「太鼓たたいて」)+シェイクスピアのイラスト1枚(和田誠。12カ月分のカレンダーが1枚になっている)sign03 11月めくっていくと、見ていないもののほうが多いのだけど、「兄おとうと」「人間合格」「父と暮せば」「ロマンス」と見たものが4つも入っていた。
なんか、とっても嬉しくって、そして都さんのちょっと丸みを帯びた優しい文字の手紙を読んだら心が温まって…confident

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クール前のドラマ(9月に終わったってこと)をこの前やっと見終わった。「33分探偵」と「THE QUIZ SHOW」。前者は「脱力系サスペンス」(なんだそうだ。脱力しすぎだわ)。後者はクイズをからめながら人間心理を追い詰めその人の触れられたくない真実を暴くというような話(そうするには仕掛け人の動機があるんだけど。なかなか面白かった)。
で、今言いたいのはドラマの内容や質の問題じゃなくて、出演者のこと。この2つ、出演者がひどくかぶっているのよ。戸次重幸(全然違う役柄でどっちもレギュラー)、中村靖日、佐藤二朗、堀内敬子、岡田義徳、って両方を交互に見ていた私は「れれれ」「れれれ」を連発。で、ぶったまげたことには、「33分探偵」の第9話(最終回、岡田義徳が出ていた回)に長谷川博己サンheart04が出ていたのよぉ~。こ~んなゆるドラにぃ、だよ~coldsweats02 へへへ、まあそれなりに嬉しくはあったのですけどね。

で、ドラマついでに、もう一つ。今朝新聞のドラマ評を見ていて思わずぐゎ~っshockと叫んでまった。「我はゴッホになる! 愛を彫った男・棟方志功とその妻」、仁左様heart04が出ていたのぉ~sign02 志功が師と仰ぐ柳宗悦役だって。知らなかったわ~weep  知ってたら録画しておいたのにぃ。再放送やらないかなあ…eye

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2008年11月23日 (日)

複雑

1123日 対清水エスパルス戦(埼玉スタジアム、1302キックオフ、54,709人)→12で敗戦
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チームには優勝してもらいたい。でも、あの<ばかんとく>には優勝させたくない。複雑な気持ちで望んだ試合。予想どおりでもあったし、試合中も「いっそ負けちまえ」なんてサポにあるまじき罵声を心の中で浴びせたりもしたけれど、実際に負ければやっぱりガックリだ。
去年、あんなに輝いていたポンテと啓太が今年は全然だめ。とくに啓太は目を覆いたくなる(どうした、啓太punch)。使えない選手に、なぜこだわる。
阿部ちゃんも闘莉王も達也も疲れていた(坪井が頑張っていた)。こんなチーム状態で勝てるわけがない。イキのいい若い選手は飼い殺しかい。
このままじゃ、もう応援する気力も失せる。永井が言うとおり、ACLなんか考えないで最初から立て直すべきだ。
今日よかったのは、暖かかったことくらい。でも油断して日焼け止めを塗っていかなかったから、じりじりと太陽に灼かれた頬骨のあたりに又シミができるぅ~shock


今日はJ創設以来、初体験をした。


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この中に入ったの、初めてsmile 誰かが事前に「選手入場のときになんたらかんたら、よろしくお願いしま~す」と叫びに来たんだけど、何言ってるか聞き取れなかった。そうしたら、この大旗が垂れてきて、ああ、さっきその了解を取りに来てたのねと納得。納得だけど、選手入場シーンはまったく見えなかったよcoldsweats02 というわけで、冒頭の両軍サポの写真はもっと前に選手入場前に撮ったもの。

ところで、スタジアムに入る時、必ずある荷物検査。あれって、何年たっても慣れない。バッグの中に手を突っ込まれて、ビンや缶がないかって探られるの、本当に気分悪いannoy 仕方ないから我慢してチェック受けているけれど、最初から不心得モノがいなかったらこんな思いしなくていいのに。チーム状態が悪いと、そんなことにまで文句言いたくなるわ。
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←競り合う。


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ヤミツキになりそう、獅子虎傳阿吽堂・2

第一部弐立ち役講座
猿之助さんが「役者によって11人歌舞伎に対する考え方が違うから、自分の講座は猿之助の講座だ」というようなことを言っていたそうだが、その伝で今日の立ち役講座は「段治郎の講座」。田中兄弟も感心する段治郎さんの立ち姿の美しさ。
役者修業の苦労話、傳次郎さんとのエピソードなどが紹介された後、侍、町人の歩き分け、見得を袴姿の段治郎さんが見せる。動きだけでもなかなかなんだけれど、これにツケ音が入ると情景が浮かぶから面白い。
うれしいことに、ハンサムで筋肉質(傳次郎さんも筋肉スゴイらしいよ)の猿琉さんもご出演。猿琉さんのトンボは着地の音が静かで(これ、トンボのうまい絶対条件だそう)、形も美しく、若手ナンバーワンと紹介された。尾上辰巳さんも着地の音があまりしないけど、この2人がともに<おくら>のスタントをやったのはむべなるかな。
町人の軽い立ち回り(鳶と遊び人の小競り合い)のあと、三味線、笛、太鼓、鼓の入った(ドンタッポの合方)時代ものの立ち回りが演じられた。扇を刀に見立てての段治郎さんとの立ち回りは、真剣そのもので、迫力たっぷり。立ち回り好きには堪えられません。
なお、段治郎さんの年内の舞台はこれが最後だそうだ(夜の部が、本当の〆ね)。

第二部参、日本舞踊講座/四、舞踊「浦島」
日本舞踊で一番大切な道具である扇の解説が面白かった。日本舞踊は能の型を崩しており、能では扇を投げることはしないが、日本舞踊では投げることもある。そのため、縁のところを丈夫に拵えてあり、大きさもやや小ぶりなんだそうだ。波、花、山といった自然摂理も扇で表す(富士と筑波という、山の大きさの違いを扇で表現するのが興味深い)。
能にはない「要返し」というワザは、青楓さんは易々とやって見せるが、こりゃあ難しそうだ。力でまわすのではなく、重力を利用して美しく見せるんだそうだ。比翼の蝶や鳥を表す「二枚扇」というワザも技量がいりそうだ。扇は力を入れたら動かせないので、軽くもつため、舞っている最中に落とすこともあるんだとか。
素踊りの「浦島」は、浦島が竜宮城から戻ってきたところから始まる。遠くを眺める動作があるが、それは竜宮城か都を懐かしんでいるんだそうだ。先ほどレクチャーを受けた自然摂理の表現、要返し、二枚扇が実際の舞ではこう使われているのかとわかった。踊りはよくわからないことも多いが、こういうことを知っておくと、イヤホンガイドを聞かなくても理解できるかもしれない(もちろん、今日知ったことは、最初の一歩程度に過ぎないだろうが)。

傳次郎さんのMCも、出演者の方々のトークも、講座も演奏もぜ~んぶ楽しかった。ヤミツキになりそうだ。今まで参加できなかったのが悔やまれる。
<上演時間>第一部壱40分、弐30分、休憩20分、第二部参20分、四20分(14001610)の予定が、大幅に延長され、終わったのは1650近かった(そんなに時間がたっていたのsign01と驚いた)。

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ヤミツキになりそう、獅子虎傳阿吽堂・1

1122日 獅子虎傳阿吽堂番外編昼の部(世田谷パブリックシアター)
世田パブは「ロマンス」で一度行ったことがあるが、ぼんやりと中に入ってびっくりした。橋を左右に設えた舞台が客席にまで張り出している。おかげで、席がぐ~んと前方に近づいた。
いつもは亀井広忠、田中傳左衛門、田中傳次郎のお3人が舞台に立たれるそうだが、今回は広忠さんはどことかで公演中で、いらっしゃらない。で、番外編と。
歌舞伎専属の囃子方は2530人ほどしかいなくて、何座にも分かれて歌舞伎公演があると、やりくりが大変だそうだ。傳左衛門、傳次郎のお2人も兄弟ご一緒だったのは先月と今月のみとのこと。囃子方の不足は日本舞踊から借りてくるということであった。
「皆さん、お子さんやお孫さんをぜひ伝統芸能の世界へ」
との呼びかけは、冗談のようでいて、切実さが込められているように思った。
本日出演の市川段治郎、尾上青楓さんも登場し、歌舞伎や舞をただ見てもらうだけではなく、色々知ってもらいたいとの抱負を語った。傳次郎さんによれば、同じ和の世界にいながら知らないことがけっこうあるんだそうだ。だから自分たちも楽しみにしていると。
こんな感じの導入部の後、第一部の壱、下座音楽講座が始まった。長くなるので、
2部に分け、それぞれざっと流れを紹介し、興味深い細部は畳みます。
まずは楽器の紹介。毎回説明しているそうだが、初めての人もいるから、ということでの詳しい説明は、初めての人である私にはありがたい。能は11楽器しかやらないが、歌舞伎の場合それは笛だけで、打楽器はすべて心得がなくてはならないのだって。心得ができるまでには10年もかかるのだそうだ。
小鼓:よく鼓に顔を近づけているのを見て、あれは何をしているのだろう、皮の張り具合でも確認しているのかなぁと長いこと謎に思っていた。そうしたら、息を吹きかけて湿らせているのだった。皮をやわらかくして、音を低くするのだそうだ。
笛:世田谷区民の福原寛さんによる説明。歌舞伎の笛には能管と篠笛の2種類あって、メロディー担当が篠笛、能管はメロディーではなく、ぴぃっ~という鋭い音を出したりする。よく石橋モノなんかで聞く、あの音だわ。あの笛の音を聞くと、獅子の姿が現れそう。
大太鼓:一番太鼓、着到の鳴り物(毎日昼夜開演30分前に必ず聞くことができる)、波、雪などの自然、お化け、合戦を表す音が演奏された。一番太鼓以外はまあお馴染みと言っていいかな。笛や鼓も加わっての祭囃子、花魁道中の音楽(通り神楽)も楽しい。劇場がはねる時の太鼓も耳慣れているけれど、一番太鼓の「ドンドンどんとこい」の景気づけに対し、はねる時の太鼓は「出てけ出てけ」と響いているそうだ。しかし改めて鳴り物だけの演奏を聞くと、それだけでその雰囲気が漂い、場面が目に浮かぶから、歌舞伎の音楽の発想ってスゴイものだなあと感心した。
黒御簾内は8畳ほどの広さで、多い時には30人ほどが演奏しているんだって。そこに太鼓なんか入るわけだから、バチが当たる(罰が当たるじゃないよ、太鼓のバチね)なんていうことはしょっちゅうだそうだ。黒御簾の中から役者の動きを見据え、それに合わせて演奏するっていうのもどれだけ大変なことか。

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2008年11月22日 (土)

悲・男の純情

1121日 顔見世大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
「盟三五大切」再見です。
今週は2度見週間になってしまった。三五は一度きりにしておくつもりだったのが、まだ一度も見ていない友人に同行を懇願され、私自身も<仁左・時・菊>の顔合わせという弱みに負け、ここに入れたら先月の上をいく5連チャンsign01をものともせず、出かけたのでした。
081121hanamiti 結果、よかった~~coldsweats01 1度目よりずっとよかった。座席は昨日とは逆に花道がまったく見えない場所。無理して覗き込めば、高所恐怖症の私は膝ががくがくする。だから花道は、序幕の船の出だけでほとんど我慢しました。
しかし、前回と違って、舞台と距離を置いた場所で見たせいか、仁左様や時様に見とれるということがあまりなく、物語全体を見ることが多分できたからか、源五兵衛の男の純情がストレートに伝わってきた。これに何度泣かされたか。小万の甘い言葉に見せる嬉しそうな表情、百両を小万のために差し出す苦渋の選択、だまされたと知った悔しさと屈辱と怒り、忠実な家来に罪を着せる苦しさ、渾身の刀で小万の首を切り落とした気合、その首をいとおしそうに懐に抱く姿、すべてが明らかになった時の悔い、そのたびに涙が滲むweep 源五兵衛はどれほど小万を好きだったのだろう、男の純情が踏みにじられたことによる<狂い>の怖さを強く感じた。そして、前回は小万も源五兵衛を好きなんじゃないかしらと思ったけれど、今回は、もしかしたら源五の奥に潜むそんな怖さを予感して、だますことを渋ったのかもしれない、なんて考えがちらっと頭を過った。
だからって、あの赤ん坊殺しはむごすぎる…憎い三五の子供だという気持ちはわかるけれど、あれは許されるべきではない。ここだけが、ひっかかる。
三五は小万をどう思っていたのだろう。百両せしめるまでは、と耐えていたのだろうか。たしかに百両を手にした後は解放感のようなものが感じられて、小万との睦まじさも微笑ましくみられた…菊五郎さんって、今さらながら、一つ一つの動きがとてもきれいで粋で品格があると思った。上方の仁左様も江戸っ子を演じればとても粋でステキなのだけど、仁左様のとは違う、菊五郎さん特有の粋がある。私の力ではうまく表現できないのが残念。
忠義の歌昇さんにはやっぱり同じところで泣かされた。
前回触れなかったが、菊十郎さん、松之助さんの、しっかり煮含められたような味わいが江戸の市井を生き生きとさせていて、貴重な役者さんだなあと改めて思った。
ま、そういうわけで、2度見てよかった。
ところで、この芝居にはユーモラスな場面も多々あって、客席はよく笑っていたのだが、最後に三五の声が大樽の中から聞こえた時にも笑いが起きて、「なんで~think?」と不思議だった。さすがに包丁を腹につきたてた三五の姿が現れたら、し~んとなったけど。

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ラブ歌舞伎座・2(08年11月20日夜)

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2008年11月21日 (金)

先代萩再見

1120日 花形歌舞伎夜の部(新橋演舞場)
政岡&弾正の再見!!
今日の座席は初めての一画。舞台上手が見切れないことは覚悟していたものの、それにしてもかなりなちょん切れぶりだった。「床下」の弾正を見たくて、ほとんどそのためだけに取った席だったのだけど、座ってみてはっと気づいたのは、「竹の間」の鶴千代・千松も「問注所」の弾正も、上手じゃ~ん。はい、ほとんど全然見えませんでしたweep 多少身を乗り出しても、鶴千代君の頭、弾正の頭がかろうじて見えるだけ。千松は声しか聞こえなかった(今日の子役ちゃんは吉田聖クン=鶴千代、秋山悠介クン=千松。鶴千代君が八汐をやりこめるところは大拍手だったし、千松のいじらしさにも盛んに拍手が寄せられた)。亀三郎さんの頼兼も花水橋のたもとに佇んで絹川の活躍ぶりを眺めるところがぜ~んぜんbearing
でも、いいのだ、一度見ているから。脳内ビデオを巻き戻し、声を聞いてそれぞれの場面を顔を再生する。それに何より目的の「床下」の弾正をたっぷり眺めたから。獅童さんの男之助も見えたしね。と言っても、舞台の半分が見えない、それも見たいほうが見えないって、やっぱり寂しいものですヮ。
「問注所対決」では、海老ちゃんの声しか聞こえないことで
100%のオーラを受けられなかったかわりに、松緑さんがとてもカッコ良く見えた。アメとムチを巧みに使い分け、明晰に弾正を追い込んでいく痛快さ。ただ、途中からテンションが上がったまま頂点を超えてしまったみたいで、少し疲れた。松緑さん、若い(私が年寄りなだけかcoldsweats01)。
前回は触れなかったが、男女蔵さんがいい。絹川の忠義も頼もしいし、老け役である外記もまた実が感じられてよかった。外記については毎度のことながら、瀕死の状態で踊らせるな~wobbly男女ちゃん(じゃない外記さん)、息も絶え絶え、よたよたと気の毒じゃないの。

しかし、このお芝居、女篇と男篇に分かれていて有難いわ。だって、政岡と弾正が同時に舞台にいたら、どっちを見たらいいのか目lovelyが困ってしまうもの。
「龍虎」は前よりいい出来だと思った。客席も案外盛り上がり、伏せた顔の隈が取れていたときには大きなどよめきが起こった。今日の客席は全体に割とノリがよかったのかな。

081121wako 帰りに4丁目で信号待ちしているとき、ふと和光の覆いが取れていることに気づいた。いつから全容を現していたのだろう、常々ボンヤリな私だからもうとっくにオープンしていたのかぁと写真も撮らずに帰宅したら、夕刊に22日リニューアルオープンだと出ていた。これは今日(21日)。
夕刊を見たついでに、「七瀬ふたたび」の録画を忘れたことに気づいたshock 毎週予約しておけばいいのに、木曜日ってよく忘れるのよね。いつもギリギリで思い出すのにcoldsweats02

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2008年11月20日 (木)

演舞場から

歌舞伎座1月のチラシが早くも出ていましたnotes
政岡の舞台写真、5枚増えて6枚になっていましたshine ナンバーを見ると、追加したみたいです。そりゃあそうしてもらわなくちゃね。でも、舞台写真入り筋書きを買ってしまった私は眺めるだけcoldsweats02
海老ちゃんの舞台写真は増えていませんでした。

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普段も魅力溢れる海老蔵さん:徹子の部屋

普段の海老ちゃんには歌舞伎の時ほど魅力を感じないのだけれど、今日の「徹子の部屋」の海老ちゃんは、涙が出るほどステキでした。
人気役者・海老蔵である宿命も受け入れた、1人の人間としての魅力に溢れていました(お父様とのエピソードには胸が熱くなりました。ちょっとおかしな敬語ですら微笑ましいwink)。静かな口調の中に、自分はこれからの歌舞伎を背負っていく1人なんだという自覚を強くにじませて、ああ私はこの海老蔵さんの歌舞伎を見ることができて、なんて幸せなんだ、と思ったらまた涙が出そうになりました。
これから弾正を見に行くというのに、今からlovelyheart02で、どうするの〜。
海老ちゃん、少し痩せたのか、あるいはおひげのせいか顔が精悍になったみたい。

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とにかくエネルギッシュ、表裏源内蛙合戦

1119日 「表裏源内蛙合戦」(シアターコクーン)
歌あり踊りあり(これが楽しいsign03)、膨大なセリフあり、とにかく猥雑、パワフル、エネルギッシュな舞台、4時間という長さにもほとんど飽きることなく、笑い、考えさせられ、引き込まれた(ただし、第1幕の終わりのほうはやや冗長で疲れた)。江戸時代の庶民と権力者たちの描き方は、同じ井上ひさし×蜷川幸雄による「薮原検校」を思い出させ、また井上ひさしの<言葉>に対する思いが強烈に伝わってきた(井上ひさしはどの芝居見ても<言葉>を感じる。そこが好き)。
開演前は舞台がどこかの衣裳部屋か衣類売り場みたいに、さまざまな洋服がハンガーにかけられている。場内が暗くなり、ぱっと明かりがつくと、舞台奥一面の鏡をバックに(蜷川はホント、鏡好きだよね。今回はこの鏡、ずっと出ていた)、出演者全員が衣裳と鬘をつけた口上スタイルで並んでいた。この芝居をここ渋谷のシアターコクーンにかけるという挨拶なのだが、上川隆也だったか勝村政信だったかが「東急株式会社のご協力により」とか何とか言ったときには「松竹株式会社永山会長はじめ皆々様のご賛同を得て」という襲名口上をパクったなと、思わずニヤリとした。主だった出演者の口上が終わると、丈も幅も短く、白っぽい汚れがあちこちについたしょぼい定式幕が引かれた。
源内誕生の笑撃的なシーン(上川さんがかわゆい)から、牢死まで、自らの才覚を世に認めさせたい、仕官したい、出世したい、常に行動せずにはいられない、前へ前へと突き進む源内の生涯が、360度パノラマ画面を見ているかのように繰り広げられる。
上川さんが表源内、勝村さんが裏源内(裏源内が表源内を支えて頼もしい)なのだが、上川目当てで出かけた私は意外にも勝村さんに強く惹かれた。heart04っていうわけじゃないんだけど、比較的小柄な体から演技の大きさが感じられて、はじめて「あ、この人いいな」と思ったの。芝居以外ではTVのバラエティーでしか見ないから、きっと今まではそんな目で見ていたのかもしれない。今回ウロコが取れたようだ。
上川さんは鬘がそんなに似合っているとは思わなかったが、私のもっているイメージとはずいぶんかけ離れた役柄を楽しんで演じているように見えた。舞台の上川さんは本当にステキ。上川さんだけでなく勝村政信、六平直政(15役、田沼意次が大きくてよかった)、豊原功補、高橋努といった達者な陣容もみんな過酷な舞台を楽しんでいるようだった(楽しんでなくちゃ、12回公演なんてできないだろうな。役者さんってほんとうにタフ)。
女優陣では、高岡早紀の成長ぶりに目を見張った。前回見たのは「獅童流 森の石松」で、このときはただのお人形みたいだったが、一皮もふた皮も剥けたような気がした。

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2008年11月19日 (水)

久しぶりの渋谷

「表裏源内蛙合戦」を見てきました。今、家にいるってことは、昼の部を見たのであって、その後また仕事に行って、けっこう真面目な私、なんて自画自賛coldsweats01
久しぶりに出かけた渋谷では、ヤマダ電機(LABI)がすでにオープンしていて、それから、つい2日前(11月17日)に公開となった岡本太郎の巨大壁画「明日の神話」が人々の目を集めていました。縦5.5m、横30mだそうです。渋谷へはめったに行かないと思うから、ラッキーgood
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2008年11月18日 (火)

裏表人間豹

1116日 江戸宵闇妖鉤爪(国立劇場)
開演時間になると場内真っ暗、どんどこどんどこと太鼓の音が鳴り響くうちに幕があくという出だしは、ちょっと期待を持たせる。
第一幕第一場は、不忍池にある出会い茶屋の場面。ずいぶん寂しげなところに1軒ぽつんと建った茶屋だなあ、男女の忍び会いの場だからそれでいいのかと納得したが、本当のところはこうした出会い茶屋が何軒も軒を連ねているらしい。まあ舞台の上はこの茶屋1軒と曰くありげな屋台の蕎麦屋だけ、明かりは月明かりのみで、いかにもこれから妖しげな何かが起こりそう。
この場面では新内をうまく使った趣向が面白い。新内ってTVの時代劇では見たことあるけれど、実際に聞くのは初めて。弾き語りの新内仲三郎さんは人間国宝だそうだ。しばし江戸の粋に浸る。
あまりネタバレするとつまらないから、ストーリーについては端折りますが、芝居のもとになっているのは江戸川乱歩の「人間豹」ともう一つ、なんだったかしら、忘れてしまいました。
「夢の仲蔵」でおやっと思うほどよかった幸四郎さんは、この芝居でも存在感も説得力もあり、あらこういうものはいいのねえ、と改めて感心してしまったcoldsweats01 最後の「俺は人間の心を信じる。どうにもならねぇ運命の分かれ道で、たとえどれほど深い闇を背負わされたとしても、人にゃ踏み外しちゃならねえ道がある」というセリフには、思わず涙が滲んできたくらい(もちろん、それまでのいきさつがあるから、なんですけど)。妻への愛情や、恋人を2人も殺されて精神を病む若者に対する気持ちの大きさもあって、なかなか魅力的だった。でも、居酒屋で初登場して「明智小五郎だ」と名乗ったときには、客席から思わず笑いが漏れた。ちょんまげで刀差した明智ってねえsmile
染五郎さんは、幕府の役人をクビになって就いた職業の鼓の師匠がよかった(鼓のウデはどうなんでしょう。私にはよくわかりませんでした)。あんな陽気な青年・神谷芳之助が辿る悲劇のもとを作った人間豹こと恩田乱学は染五郎さんの2役。私は途中まで、人間豹のような怪物を作り上げたのは社会なんじゃないかと解釈していた(というか、勝手に自分で人間豹の悲劇を作り上げていた。こういうのって、そうやって悪の理由を納得したいじゃないthink)のだが、だんだんその辺が自分の中であいまいになってしまった。「恩田が神谷のように色男で、神谷が恩田のような化け物だったら」…神谷も同じことをしていたかもしれないと言う同心・小林のセリフに考えさせられてしまった。「神谷と恩田は表と裏、光と影というわけか」との明智の言葉が重苦しく聞こえた。
歌舞伎の悪役ってかなり魅力を感じる存在でもあるので、恩田乱学にもそれを期待したが、外観のせいなのか、恩田という怪人の本質を摑みきれなかったせいなのか、あるいはあまりにどす黒い悪のせいなのか、残念ながらそういう魅力は感じなかった。むしろ人間豹の母親とされる百御前(澤村鐵之助)のほうが悪役の魅力を放っていた。百御前の悪もどす黒いのだけど、どこが違うのかなあ、自分ではよくわからない。乱学より長いこと生きてきたという重みが感じられたのかもしれない。

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2008年11月17日 (月)

花形昼再見

1117日 花形歌舞伎昼の部(新橋演舞場)
「伊勢音頭恋寝刃」の再見です。当然ながら初日に比べ、テンポがよくなっていたほかは、初日に感じたこととあまり変りがないので、簡単に。
海老ちゃんのオーラは私にとっては夜の部のほうが断然強烈で、とは言えやっぱり貢の海老ちゃんはたまらなく素敵で、アップのレンズが捉えるのはついつい貢さんの美しいお顔になってしまうlovely
殺人の場面が歌舞伎座の仁左様より怖くないのは、あちらは見ているほうまで深い恨みの底に引きずりこまれるような恐怖を覚えたのに対し、こちらは妖刀に魅入られた貢を客観的に眺められるという違いのほか、ビジュアル的なものもあったように思う。貢の動きは一種舞踊のようであり、また返り血を浴びた全身、赤い血の跡が残る顔はそのまま受け止めることができても、仁左様のほうは想像力が掻き立てられ、痛みや恐怖を感じたのだろう。しかも、猿四郎さんの斬られた首を貢がこちらへ向ける場面はからくりが見えてしまったしcoldsweats01
獅童さんの奴・林平、かっこいい。適度な滑稽味もあり、大きさもあり、適役だと思う。歌舞伎以外の演劇でも貴重な人材なのかもしれないけれど、もっと歌舞伎に専念してよwobbly
門之助さんはこういう役を見ると、この人って二枚目なんだなあと思わされる。
猿弥さんのお鹿には女の意地を感じた。それはやはり化粧や大げさな演技でお鹿の不細工ぶりを強調していないからだ。猿弥さんのお鹿にはリアリティがある。
「吉野山」
初日よりはかなりちゃんと見られたけれど、ところどころカクっときた。ちゃんと見れば、屋島の合戦のところなど面白かった。狐の忠信って、本当は静のこと好きなんじゃないかなあ。メリハリある松緑さんとしっとり菊ちゃんの組み合わせがよかった。
最後に逸見藤太が「忠信やらぬ」と言うと、忠信が藤太に向かって笠をぽ~んと投げるのだが、そういえば初日は思い切りはずしていたなと思い出した。今日はワンバウンドキャッチsmile
桜を満喫した吉野山を一歩出れば、外は美しい紅葉なのでした。
おまけ:今日から舞台写真売り出しで~す、ということだったが、政岡の写真が1枚しかないって、どういうことsign02(それも千松の遺体に覆いかぶさるようにして悲しんでいる場面で、顔が俯き加減)静は6枚もあるのに。海老ちゃんにしても貢2枚、弾正2枚のたった4枚。追加販売はないらしい。
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2008年11月16日 (日)

秋深し、国立劇場

今日は国立劇場へ行ってきました。その後、2時間ほどしっかり仕事して(日曜だっていうのに。ま、私の場合、曜日は関係ないけれど、一応文句を言ってみたりしてcoldsweats01)、帰宅して家事もして、また仕事して…だから、感想は後ほどね。今は、面白かったとだけ。
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2008年11月15日 (土)

ちぇっ

そりゃ、今の私は歌舞伎>>レッズだけどさ、勝敗の行方に一喜一憂する楽しみがなくなったじゃん。元日に国立へ行かなくたって、TVの前で応援するって楽しみが奪われたじゃんcrying
それはもう仕方ないとして、こんなんでリーグ戦2位以上を維持できるのかい。選手の把握もできていない(レッズに何年いるんだannoy)、戦術もない、そんな監督のもとで、どうやって最後の3戦勝つって言うんだpunch どこのチームだってサポは一生懸命なんだから、神様にレッズサポのお願いだけきいていただくわけにはいかない。でも、格下相手に苦戦を続けるレッズで頼れるのは、もう運だけだ、って気がする。
頼むよ、去年のアジアチャンピオンの誇りを忘れないでくれsign03 3位以内なんて甘っちょろいこと言ってないで、目指すは優勝だぜdash それがダメなら、今年はもう捨て、いっそ新生レッズを期待する。
しかし今日はTV中継がなく、ネットの速報系サイトや掲示板をあっちこっち渡り歩いて、じりじりしたなあ。120分でPK負けはむなしい…しかも私ったら、速報見間違えて2-0で勝ってるって勘違いしててさwobbly ま、追いついたまではよかったけどね。なんでその勢いで勝てないかねぇ。

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泣→惚:先代萩

1114日 花形歌舞伎夜の部(新橋演舞場)
今週末は仕事仕事なので、手短に感想を。
「伽羅先代萩」
菊之助
さんの最初の一声がずんと響き、鶴千代君を守らんとする強い意志が全身に漲っているのが感じられた。乳母の風格も十分。千松に対する悲しみの爆発は、これまでの政岡の中で一番ストレートな気がした。毒で死ぬために生まれてきたような千松weepの哀れさとともに、政岡の身を切られるような苦しみ悲しみが我が事のように受け止められ、泣けた。ところで、梅幸さんの政岡は知らないけれど、時々お顔がおじいさまそっくりと思った。31歳、最年少の政岡初演を見られた幸せは、後々自慢していいと思う(→きびだんご様)。
ここからは、登場順に。
亀三郎さん(足利頼兼)、元々好きなんだけど、このお役にははまった。意外なやわらかさがあって、素敵な声量ももちろん抑えていて、その声がまた美しい。遊び人でいて強くて、ちょっとふらっとしたくなるお殿様でしたheart04
子役の2、とくに千松(この日は原口智照クンだったと思う。違ったらごめんなさい)が抜群の巧さ。声の調子を変えているのが見事だ。竹の間では鶴千代君とともに健気に大人に対峙し、御殿の場では空腹に耐えてちょっと震えるような悲しげな声。刺されて段々弱っていく「ああ、ああ」の声。この子、こんなにちっちゃいのに(本当に小さくていたいけで可愛いのwink)ちゃんと千松の心を摑んでいるsign03 鶴千代君(渡邊ひかるちゃん)は大人にヒケをとらない堂々たる若君ぶり。一本調子のセリフから突然「そんならお前行け(獄屋に)」(正確じゃない)と早口に変わるところ大好き。それからakiも書いていらしたけれど、「の~、んば」。これがだ~い好き。2人のいじらしさ健気さに、すぐ涙が出てしまう。しかし、下田澪奈ちゃんはもう見ることができないのだと思うと寂しい。
愛之助さん(八汐)を見ていると、ああここにも仁左様が、あそこにも仁左様がheart04 とくに頭を昂然と持ち上げ、体をそらし気味にするところは仁左様そのもの。八汐は客席を鶴千代側の気持ちに同化させるだけでなく、ここではまだ愛敬(何と言おうか、観客に笑われる愛敬のようなものでしょうか)も必要だと思うのよね。ラブリンは憎たらしさと、主君とはいえ子供にやりこめられるシャクな気持ちとで恐ろしく見えたが、愛敬もちゃんとあった。いずれにしても、ここの八汐は敵役としてお得な役じゃないかしら。

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2008年11月14日 (金)

演舞場のこんなところ

今日は演舞場夜の部を見たけれど(舞台写真入り筋書きは20日以降ですってwobbly)、仕事が詰まっていて感想は書けそうにないので、かわりに演舞場のちょっとだけ奥のほうの写真を。
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 ↑
澤田正二郎の碑。「何処かで 囃子の声す 耳の患」
急性中耳炎がもとで亡くなったらしい。
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 ↑
こちらは曾我廼家五郎の碑。浅学にしてほとんど読めない のだけど、帝都進出三十周年記念と彫られているように思う。想像力を働かせても、上の句はわからない。あとは「三十年の泣き笑ひ」かな? 全然自信ありませんsad この2つの歌碑は↓のように並んでいる。
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この碑のさらに奥にあるのがお初神社とも言われる演舞場稲荷大明神。9月の「加賀見山旧錦絵」の、あのお初です。
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なぜ、演舞場稲荷がお初稲荷と呼ばれるようになったか…

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2008年11月13日 (木)

その刃、痛い!

1111日 顔見世大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
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そういえば(って、いきなりですが)、今月
11月は大量殺戮月間になってしまっている。演舞場の貢、中村座の法界坊(自分も殺されちゃうけれど)、そして歌舞伎座の源五兵衛。あな恐ろしやshock
「盟三五大切」
08111302sango 貢は妖刀に魅入られたかのように人を斬っていくから、そこには惨状ではあっても美が感じられたが、恨みつらみが籠っている源五兵衛(仁左衛門)の刀の恐ろしいこと。その刃(は)がさ~っと引かれるたびに、まるで我が身に刃(やいば)があてられ、じわじわと肌を裂かれるような気がして、ぞっとすると同時に思わず「痛いbearing」と口に出そうになった。
三五大切を初めて見たのは3年前。このときは三五が仁左様、源五兵衛は吉右衛門さん、そして小万は同じ時様であった。吉右衛門さんのねっとり系源五兵衛に比べると、仁左様の源五兵衛は私には乾いた感じがして、それがまたねっとりとは別の恐ろしさを抱かせた。
3
年前の上演で一番忘れられないのは、序幕第一場の舟の場面。三五と小万のラブシーンがとても美しくエロチックだった。ただ、抱き合ったまま舟底に2人で倒れこむっていうだけなんだけど、2人の姿が見えなくなったのがエロスを感じさせたのかもしれない。と、ずっとそう記憶していたのだが、今回見たら、舟底はそんなに深くなく、抱き合った2人の姿はずっと見えていた。私が勝手に記憶を変えていたのかもしれない(ほんと、記憶ってアテにならないcoldsweats02)。
仁左様の源五兵衛は本当にいい男で、時には小万が本当に惚れているのは三五(菊五郎)じゃなくてこっちじゃないか、と思いたくなるほど。少なくとも、小万に対する源五兵衛に不気味さはなく、身請けに100両を差し出す場面の苦悩など、まるで「封印切」みたい。本当に小万のことが好きなんだなぁと伝わってくる。それだけに、源五兵衛の怒りは、武士のプライドが傷つけられたというよりは、だまされた恋の恨みに重点が置かれているような印象を受けた。こんな殺人鬼(赤ん坊を小万の手で殺させる残忍さ、shockだよ~)が討入に加わっていいのかよ~とついつい思ってしまったのは、その辺に原因があるのだろうか(先月の仮名手本Dプロ、見ておくべきだった。同じ不破数右衛門だもの)。
菊五郎さんの三五郎には、先月の直侍ほどの衝撃は受けなかったが、最後、腹に包丁を突き立てて大樽から出てきた場面の感情がとてもよく、これまでの出来事がすべてここへ集約したんだなあという感慨をもたらした。源五兵衛の夜襲から逃れるときは、悪いのはアンタたちだと突き放しながらもついつい「早く、早くrun」と後押ししたくなった。しかし、この三五、女房を芸者に売ったとは、いくら事情があっても、考えてみればイヤなヤツだな。

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2008年11月12日 (水)

ふくらむ鳩、太らぬシャープ

銀座の鳩たち、太っていた、わけじゃなくて、寒いからふくらんでいた。歩く私は脂肪が燃えるせいか、ちっとも寒くなかったbleah
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そして、こんなところにもふくらんだ鳩がshock
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わかりますか? 自宅で写真を整理するまで気がつかなんだ(これ、11日。歌舞伎座昼の部開演前。感想は後ほど)。
ところで、太るとか膨らむとかに過敏反応を示す私、伊東屋でこんなものを見つけました

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ちょっとわかりにくいでしょうか。「文字が太らないシャープ」 smile
太らないことは、まだ実感していません。
明朝提出する仕事が終わらな~い。がんばれがんばれ(亀ちゃんのマネ←「ソロモン流」より)

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2008年11月11日 (火)

銀座の次は皇居

一昨日のことになりますが、父のお供で銀座に行き、現地で私は別行動。去年はちょうど時間具合がよく、「素襖落」を幕見したんでしたっけ。今年は幕見のタイミング悪く、小雨の中、歌舞伎座の写真をちょっとだけ撮って、Ken'sさんへ。すっかりおなじみになりました。
08111101kens_2 私をKen'sさんの魅力にいざなってくださった(勝手にいざなわれたんですけどね)はなみずき様aki様がもう皇居のハニートーストを召し上がったとのことなので、私も負けじcoldsweats01と頂いてきました。前回は珍しい銀座の蜂蜜、今回は皇居で取れるなんてぜ~んぜん知らなかったもっと珍しい蜂蜜。テーブルに運ばれたとたん、<ゆりの木>から取れたという蜂蜜のとてもいい香りが漂ってきて、あとはもう甘さのなかでハッピー気分。甘さといってもくどくないの。生クリームやアイスクリームと一緒にいただくのに、あの爽やかさは何なのでしょう。
08111102kens この甘さが呼び水になって、ついついミニサラダを。今回は金ゴマドレッシングにしてみました。ゴマをつぶした粒々感とややこってり感がおいしかった。私、ヤングコーンって苦手だったのですが、Ken'sさんでいただくようになってから、すっかり好きになりました。たぶん、むか~し食べた缶詰が安物だったのか、トラウマになっていたんだと思います。
もう、おいしいものでおなかは大ま~んぞくでしたdelicious

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2008年11月10日 (月)

浅草歌舞伎演目決まる

本日4度目のエントリーcoldsweats01
浅草歌舞伎の演目が決まったから…←友人から教えてもらいました。私はいつもボンヤリしている。持つべきものは友happy01 

亀ちゃんの一條大蔵卿、勘太ちゃんの駒形茂兵衛。おおお、今度は七クンが花子だぁ(京鹿子娘道成寺)sign03 松也クン、全部に出るし。心拍数があがってきたheart02 興奮して少し取り乱しております。

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今日は何の日?

2003年の今日、海老蔵襲名の記者発表があったんだって←友人情報→ひょっとして、みのもんた番組情報かもsign02(新聞のTV欄より)
もう5年もたったのか…ってことは、私ももう歌舞伎を5年以上は見ていることになる(まだ2年くらいしかたってないと思っていたcoldsweats01)。

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new歌舞伎座はただの箱じゃないらしい

歌舞伎座のあのファサード、残るらしいですsign03
先ほどの記事でご紹介したてぬぐいぶくろさんのところに出ていました(10月29日の記事でした。2週間近くも前だったのか…)。
昨日写真を撮りながら、こうやってカメラを向けたくなるような建物に生まれ変わってほしいなぁと願っていたのでした。嬉しいheart02

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ラブ歌舞伎座・1(08年11月9日)

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 ↑
これ、軒わらびって言うんだそうです(言いえて妙)。urasimaru様のところで知って、偶然見つけるチャンスを待っていました。歌舞伎座をいとおしんでいたらあったあった、「やった~」と喜び勇んで、パチリ。urasimaru様てぬぐいぶくろ様はとっくに見つけておられますcoldsweats01
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2008年11月 9日 (日)

浅草は歌舞伎の町4

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中村座の帰りにでも探してみてね。
ただでさえ楽しい浅草歩きがますます心浮き立ちます。らんらんnotes

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浅草は歌舞伎の町3

10月25日に浅草のシャッターに描かれた歌舞伎を特集(coldsweats01)したけれど、夜の浅草にはもっと歌舞伎がいっぱいなのでした。最近コンデジの調子が悪くて、写真がよくないのは乞・御容赦(cameraのせいにしているけれど、ハッキリ言ってウデが悪い)。
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08110903asakusa
4へ続く。

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2008年11月 8日 (土)

法界坊NYバージョン、その2

法界坊は愛敬かグロか
勘三郎さんの法界坊は、やっぱり愛敬がある。先代は愛敬の勝った法界坊だったらしいが、当代はグロテスクさを出すようにしていると言う。でも、どうやら、私は勘三郎さんの体つきに愛敬を感じてしまうようなのだcoldsweats01 とくにああいうボロっちい衣裳だと、余計そう感じる。それに、思い返してみればたしかに殺しの場面などでは動き方が変わっていたかもしれないが、序幕の剽軽な動きが私の中に残像現象として蓄積していたのだろう。そういう意味で、私が切り替えができなかったということなのかもしれない。「夏祭」ほどのどろどろ感も覚えなかった。
法界坊の英語
序幕途中から、英語のセリフが入り始めた。橋之助さんいじりも英語でやっていた。私の英語力をもってしても、冗談coldsweats01、もとい、私の英語力ではごくごく簡単なセリフしか聞き取れなかったcoldsweats02のだけど、外国人客の反応はどうだったのだろう。2階最後列からはそのへんの空気がわからなかった。
でも、勘三郎さんが客いじりをした時は間違いなくウケていたと思うよ。お客の1人にどこから来たの?と訊いて、ケニアと知ると、「わ~遠いねぇ」(これ、もちろん、英会話ね)。そうそう、要助がお組に宛てて書いたラブレターを法界坊がみんなに見せてまわる場面、勘三郎さんは、客席にまで見せに行く(ここ、ちょっとクドいかな)。でも外国人のお客さんは日本語で書かれた上書きがわからない。そこで…勘三郎さんがひょいとそれを剥がしてみせる、すると英語で書かれた上書きがsmile
法界坊が穴を掘る場面は、喜劇定番的なお楽しみがある。穴から出てきたしゃれこうべを見た勘三郎さん、「お~、ポール・ヨーリック」と言ったように聞こえたが、それ誰? 後で筋書き見たら、勘三郎さんが英語の特訓を受けたアメリカの俳優さんだということだった(そういえば、TVの密着番組か何かで聞いた名前だった)。そんな恩師のしゃれこうべでgolfカップインしちゃっていいのぉsign02
盛り上がった大喜利
これは見ごたえあった。今回は宙乗りなし。女船頭、松若の追っ手も出てこない。立ち回りはお組に姿を変えた法界坊×野分姫の霊(既にご覧の方はご存知、ここで声の仕掛けがある)と花四天との間で行われる。勘三郎さん、きれ~い。ニセお組が本性を現すと、板描きの隅田川の背景が3つに分かれ、そのうちの1枚に勘三郎さんが乗り、大立ち回り。そのうち橋之助さんもそれに乗って、2人で立ち回り。さすがにこのときは10人で持ち上げていたけど、それでも重そうだった。
何本もの縄を絡ませて、板の上から勘三郎さんが飛び込むところでは、思わず「おお~っhappy02」と声が出た。あれって他の何かでも見たけれど、落ちたら大変だし、飛び込んだ人の体重による反動はそうとう大きいと思う。縄の仕組み、よくできているものだと感心する。花四天のトンボも実に見事。
舞台がまた素晴らしい。隅田川の背景が、分かれた3つだけでなく、次から次へと現れて、激しく降る桜吹雪と相俟って、戦いの激しさを美しく見せる。最後には舞台奥が開き、ピンクcherryblossomの花降る舞台を通して、暗くなった空に浮かぶ樹木の葉が見える。そして、桜吹雪は上からだけでなく、舞台両側からぶわ~っと放射される。ここでも思わず「おお~っhappy02」と声が出た。
最後の5分か10分かはカーテンコールを求める拍手までず~っと拍手鳴り止まず。隈を取った勘三郎さんが三段に乗った幕切れでは、なんと黒い蜘蛛の糸が飛んだshock  えっ、法界坊、蜘蛛になっちゃったの? そんなバカな。蜘蛛の糸は、法界坊の心を表すもので、法界坊の体から出てきた、ってことなんだそうだ。だから黒い糸だったのね(白い糸のもあった)。ああ、その場ではヨミができなかったbearing

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法界坊NYバージョン、その1

あっ、写真撮ってくるの忘れた。ライトアップがあんまりきれいで見とれた五重塔でご勘弁。
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勘三郎さんの「法界坊」は3年前の夏、歌舞伎座で2回見ているし(うち1回は宮里藍ちゃんが私の少し後ろの席で見ていたscissors)、「法界坊」という演目で括れば吉右衛門さんのも見ているし、チケットは高いし、パスしようかなぁと思ったのだけど、NYバージョンがあると聞いては、物見高い私、予約せぬわけにはいきませぬ。
ところが、梅と竹しか売っていなくてガッカリ。一番安い梅席を買ったら、お大尽さまよりもっと後ろの最後列。まあ実際に座ったら、前に席がない分(私の前だけ、ない)、見やすかったけれど、小屋とは言えなんせ遠いし、最後列上手の一部は視界に入ってこなかった。でも、この席、意外に舞台の裏が見えちゃったりもしたbleah
松席はおそらく外国人のお客様専用(桜席が日本人のお客さんで埋まっていたのはどういうわけだろ)。イヤホンガイドは英語版のみ。興味津々借りようかと思ったが、英語の聞き取りに神経がいってしまうといけないから、やめにした。
開幕は、歌舞伎にしては珍しく5分遅れた。外国人客が時間ギリギリになっても次々やってくるからだ。日本人客ももちろんたくさんいる。補助椅子、立ち見の人も出る大盛況(「忠臣蔵」でもそうだった)。
黒衣さんの英語口上
さて、幕があくと、黒衣さんが1人現れた。あらら、何と彼の口から出たのは英語じゃないの。オペラグラスでよく見ると、黒衣はさん口パクで、そういえば音声は別のところから聞こえてくるのだった(舞台から遠い私は、はじめ黒衣さんが喋っているのかと思ったよ)。しかも、顔にかぶさる黒い布を透してかすかに見える顔は、どうやら串田和美さんらしい(串田黒衣はたぶん、序幕でも出てくる)。英語に合わせた仕草はちょっとぎこちなさもあったけれど、それが逆に「大序」の口上人形を思い出させる。その黒衣さんが何を喋っていたかというと、「法界坊」の登場人物紹介(「大序」のバリエーションかsmile)。主要人物がそれぞれ舞台に出てきて、英語の説明に合わせそれらしい仕草をちょこっとしては引っ込む。おおNYバージョンだわい。そういえば、法界坊だけ、ここに出てこなかったな。
笹野高史さん、お組の扇雀さんを前にして、ちょっと下品なネタをやったかと思うと、見事な側転sign03を披露して奥に消えて行った。
正攻法で可笑しい要助と高齢化した山崎屋勘十郎
歌舞伎座では、要助(実は吉田家の御曹司松若)は福助さんだったが、今回は勘太郎クン。そして歌舞伎座で勘太郎クンがやった山崎屋勘十郎を笹野高史さん。勘十郎は一挙に高齢化だ。それと同時に、勘十郎という人がただ笑わせるだけの存在ではなく、そのしつこさや不気味さのようなものが浮き彫りにされた。要助は、手代に身をやつしているとはいえ、やっぱりお坊ちゃん。福助さんはかなりデフォルメさせて笑いを取っていたように思うが(記憶違いだったらごめんなさい)、勘太郎クンは正攻法でやっているからこそ可笑しい、という感じを受けた。
序幕「深川宮本の場」で、要助が番頭正八(亀蔵)に百両の証文を書く場面がある。このとき、お坊ちゃまで何をしていいかわからない要助に、黒衣が①墨と硯を差し出す。それでもおっとりと動かない要助に苛立った黒衣は、②墨をするように促し→③自分ですり、④証文用の紙も用意したけれど→⑤既に文字が書いてある証文を渡す。この黒衣さんがまた串田さんだったと思うのよね。
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ナンセンスツッコミ>また、吉田家だよ~。「桜姫」も「隅田川」も吉田家。これって、同じ吉田家なのぉ? それにしても、家宝を盗まれるお家の多いことよwobbly

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2008年11月 7日 (金)

どっちが面倒?

2カ月ほど前に洗濯機が壊れた。すすぎ機能がまったく使えない、電源が入っていなくても蓋をするとロックがかかってしまう(接続不良らしく、電源を入れてタイミングをはかってえいっとやると開く)、風呂水吸い上げポンプが働かない。とこんな調子なのを、だましだまし、というか、幸い残った洗濯と脱水機能を組み合わせて、手動で使っていた。電気屋に修理を頼むのが面倒だったたけなんだけどcoldsweats02
先日、その電気屋に行く用事があり、ついでに修理を依頼した。翌日来てくれたが部品が注文になるとかで、症状を見ただけで帰っていった。そして1週間ほどたった頃、ついに洗濯機が直った。
全自動はやはりありがたい。本当は二槽式のほうが好きなんだけど、今やそんな洗濯機、電気屋で見かけることもないし、何より楽である。壊れた洗濯機を手動で使っている間は、水もずいぶん無駄にした(水道からホースを引っ張ってきて、すすぎ水にした。時間を見計らって止めなければいけないのに、忘れて無駄に流し続けたことも何度もあった)、時間もかかった。
修理を頼むのと、いちいち手動で洗濯するのと、どっちが面倒かといわれりゃあ、そりゃあねcoldsweats01 長い2カ月でした。

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2008年11月 6日 (木)

カレーもんじゃ

色々やることがあるから早く帰らなくっちゃと気が急きながら出かけた仕事が思った以上に時間をとって、相手の人が「おなかすいた」って言うから、仕方なくcoldsweats01付き合った。手っ取り早く、かつちょっと楽しみながら食べられるものということで、もんじゃ焼き屋に行った。
私が一番好きなのは明太もんじゃ。ところが、半年ほど前、そこのもんじゃ焼き屋のオヤジさん(店では気取ってマスターなんて呼んでいるけれど、絶対オヤジさん、いや、オヤッサン)に薦められたカレーもんじゃが絶品でgood 以来なかなかその店に行く機会がなく、今日は絶対明太とカレーもんじゃねって決めていた。
ああ、やっぱりカレーもんじゃはおいしい。カレーを食べるころにはもうかなりアルコールがまわっちゃっていて、食材に注意を向ける余裕はないのだけど、香りがいいのはもちろん、口の中にどう表現したらいいのかジャガイモのようなもわっと感というのか、とても豊かな食感が広がる(麻痺しかけた脳でも、ジャガイモは入っていないだろうと言っている)。カレーもんじゃでたまらないのは、このもわっと感なんであるhappy02 これを感じてしまうと、これまでベストワンだった明太もんじゃが霞んでしまう(それが、とっても残念bearing)。
あんまりおなかすいてなかったのに、これに刺激されて、もうひとつ、タコもんじゃまで食べてしまったdelicious 今、beer2杯(今日はたったこれだけだっていうに)が寝不足の全身にほどよくきいて、あ~、別の仕事を今晩じゅうにやらなくちゃいけなないっていうのに、ほとんど意識が薄れそう。

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やっぱりオシム

オシムheart02がね、公認S級コーチ養成講習会の講師として、熱弁をふるったんだって。
相手がいないときにうまくてもしょうがない、って。まったくその通り。岡田は通常、GK以外の守備を置かない攻撃練習をさせるんだって。今のところ代表チームにほとんど関心のない私は、そうなのぉ~とビックリした。サッカーは相手がいるスポーツだってことわかってるのかな。
レッズの練習は見に行ったことないからわからないけれど(観戦仲間がよく見に行っているらしいから、今度訊いてみよう)、まさかそんな練習してるんじゃないだろうな。不正確なパス、すぐにボールを取られる、シュートしない、しても枠に飛ばない、こういうのって、みんな相手の行動を想定して練習してないからじゃないの?って思えてきた。
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・ロナウドはその名前だからいい選手なのではなくて、50mダッシュを何度も繰り返し、マークしている相手を先に疲れさせる、欧州ではテクニックに優れる選手ほどよく走っている、とも言っている。オシムが日本で監督になったとき、とにかく走れ走れと言ってたでしょう。やっぱり、そこなんだよね。
アルゼンチンと日本が対戦したら、啓太をマラドーナのマークにつけましょう、って。オシムらしい皮肉だね(啓太、本来の力を発揮してくれ~)。
それにしても、オシムが倒れたのは今さらながらつくづく残念だ。体のことを考えたら、レッズの監督やってほしいとは言えないじゃない(千葉の人、ごめんなさい)coldsweats01
仕事があと一息で一段落するってときに、集中力が切れて、こんな記事みつけたりしている、ダメワーカーだcoldsweats02
この講習会のニュースソースはこちら

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2008年11月 5日 (水)

読書週間

だったんですね(10/27~11/09)。
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昨日、仕事で出かけた神保町で(おんなじオジサンです)。また自宅と会社の直往復でした。本屋を覗いてくるヒマもなかったcoldsweats02

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2008年11月 4日 (火)

笑いは健康の素

113日 落語版源氏物語「末摘花」(博品館劇場)
源氏物語一千年紀祭特別記念公演「まるごと源氏物語」という企画の一つ。1030日~113日の間、噺家さんも帖も日替わりである。
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30日 立川談春「柏木」
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31日 柳家喬太郎「空蝉」
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01日 橘家文左衛門「明石」
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02日 入船亭扇辰「葵」
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03日 三遊亭歌之介「末摘花」
できたら話として「明石」か「葵」が聞きたかったのだが、こちらのスケジュールとあちらの空席状況の関係で「末摘花」になったというわけ。全部はムリだけど、もう1つか2つ聞き比べてみたかったな。
「末摘花」は歌之介さんの創作落語であった。後でプログラムを見たら、「柏木」「葵」「明石」は本田久作さんという落語脚本家(なのかな)が脚色しており、「空蝉」と[末摘花]はそれぞれの噺家さんが作ったようである。
源氏を落語にどう取り入れるのか興味津々であったが、歌之介さんご本人も言っておられたように、枕が長~く本編は7分(時計をもっていないので、実際に7分だったかどうかは不明。でも、確かに短かったsmile)。その本編は与太郎に源ちゃん(源氏だから源ちゃんか)が「末摘花」の話を教えてやるという構成で、与太郎が間にチャチャを入れたりして進行する。本編の前に、鼻と心臓はつながっているという仕込みがあって、それがオチにつながる。
この本編も大変面白かったが、なが~い枕に何度も笑い転げたhappy02 歌之介さん自身の生い立ちや身の回りの出来事、時事ネタなど、下品にならない程度の下ネタを交えて、時にほろりとさせる巧みな語り。またフンドシとか色々な言葉の語源を教えてくれる。この語源については眉唾な気もしないではないが、なんとなく説得力があって、ついつい頷いてしまう。
言ってはいけないことなのに思わず口を滑らせたというような時に、扇で自分の額をビシっと叩くのがなんとも可笑しい。時事ネタなんてけっこうギリギリなことを言ったりしているから、もちろん、確信犯的に口を滑らせるわけだが、そのタイミングが絶妙。

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2008年11月 3日 (月)

初春歌舞伎座と浅草

博品館劇場で渡された音協のパンフに来年の歌舞伎情報が少し出ていました。少し、というのは演目はまだ明らかにされていなくて、出演者だけが出ていたから。
それによると(国立と演舞場は既に詳細が発表になっているので省略)、歌舞伎座は「菊五郎、幸四郎、吉右衛門、玉三郎、勘三郎、染五郎、松緑、菊之助ほか」となっています。豪華!!! わっくわくheart01
浅草は「亀治郎、男女蔵、亀鶴、勘太郎、七之助ほか」(ここに、本人情報で松也クンheart04が加わりますよねぇ~)。
亀ちゃんの動向がわからなかったのですが、このパンフを信じるならば、浅草で会えるよ~んheart04 亀鶴さんにもねheart04→今日、送られてきた「ほうおう」を見たら、この6人で確定のようですね(ひそかに梅枝クンも期待していたのだけど…)。
ハートがいっぱいになってしまったcoldsweats01

ところで、このパンフ、10月25日発行になっているのだけど、そんな早くから出演者はわかっていたということ?

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ソロモン流の亀ちゃん

亀ちゃん、やっぱり女方の舞台を見たいです。
「亀治郎の会」の密着取材を見て、道成寺のあの素晴らしい舞台の興奮が甦ってきた。番組では細切れで見せられただけなのに、あのしなやかな指の反りを見たとたん、花子のさまざまな舞いが思い出されて、こんなに心が高まるなんてheart02
おりょうもお初も、かさねも、ちょっとずつこうやって映されるから、また愛おしさが込み上げてきてしまう。
亀治郎さんはどちらかというと努力の跡を見せないタイプでしょう。この番組で紹介された努力は、ほんの一部に過ぎないに違いないのだけど、私たちを楽しませ興奮させてくれた舞台の陰に、ああいう姿があったのだなあ(衣裳の重さを実感するために、着物の下にサウナスーツを着て錘を両腕につけて稽古するというのが興味深かった。でも、鬘の下の顔がヒゲ面なんだからぁsmile)。
そして、それが終わってしまえば、それはもう一つの通過点に過ぎなくなる、目は次へ向いている、という亀ちゃん。今、亀ちゃんの目が向いているのは正月時代劇なのよね。若き日の秀吉、生き生きしていた(横顔が香川照之さんによ~く似ていた)。こうやって映像を見ちゃうと、大好きな仲間由紀恵ちゃんとの共演だし(そういえば、大河の先輩後輩になるのね)、松也クンも出るとなれば、どうしようかと迷いが生じる。
今からそんなことで迷っていたってしょうがないのにね。
自分のやりたくないことは、それをやらないことによって死ぬようなことになってもやりたくない、という亀ちゃんには迷いはないのだろうな(迷いのレベルが違いすぎますねcoldsweats02)。

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2008年11月 2日 (日)

祝・浅草歌舞伎、松也クン

大好きな役者さんの1人、尾上松也さんheart04が来年浅草歌舞伎にご出演なのよねぇshine。愛之助さん、獅童さんがいなくて寂しく思っていた浅草が、これでまた華やかさを取り戻した感じです。
松也クンは12chの12時間ドラマ「寧々 おんな太閤記」にも出るのねnotes。亀ちゃんが秀吉になる、あのドラマ。役名が発表になっていないけど、気になりまするぅ(と言いながら、12時間も録画するつもりないんだぁwobbly)。

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前後半でがらりと姿を変える「伊勢音頭恋寝刃」

11月1日 花形歌舞伎昼の部(新橋演舞場)
「伊勢音頭恋寝刃」
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度見ている(三津五郎さん、仁左様。海老蔵襲名公演では見られなかった)けれど、通しは初めて。油屋と奥庭はいじめと殺しの陰惨な場面で、役者がよくなかったらとても耐えられないところだけれど、「又か」という気持ちにならなかったのは、2度とも良かったんだと思う。通しのおかげか、はたまた記憶が薄れているせいか、油屋と奥庭も新鮮な気持ちで見られた。初日ゆえのテンポの悪さが間々あったが、それは承知の上で初日を選んだのだから。
前半部分は、あの陰惨な物語に、こんなにゆるい、ドジでコミカルな前提があったのかと興味深い(ナンセンスツッコミどころ満載bleah)。筋書きなどのあらすじでは読み取れない面白さがある。ネタバレしないよう、多くは書かないが、まずは今田万次郎(門之助)、おっとりおっとり、こんなんでよく世渡りできるわいな(できないから事件が起こった)、と呆れるほどお坊ちゃまなのだ。あまりのおっとりぶりに、貢(海老蔵)にまでツッこまれる始末(思わずぷっと吹き出してしまったsmile)。門之助さんが、9月の目端のきく小万とは違った味を出していて、とてもよい。
ここでなんといっても可笑しいのは、万次郎・貢派の敵である蜂須賀大学の一味・杉山大蔵(新蔵)と桑原丈四郎(新十郎)。コンビの息もぴったり、軽妙で、奴・林平(獅童)との追っかけっこや、夜明け前の二見ケ浦海岸での海老ちゃんとの立ち回りはとても楽しい。ここで貢が大事な手紙を何とか星明かり(月じゃないと思う)で読もうとするのだが、いいタイミングで「コケコッコ~」。ありがたい、手紙がはっきり読めるって、ああた…coldsweats01
獅童さんは、はじめ声が荒れているように感じたが、徐々に落ち着いてきた。私は、誰がなんと言おうとやっぱり獅童さんはカッコいいと思うheart04。ほかの舞台も確かに個性的でいいのだけど、獅童さんに一番似合うのは歌舞伎だと信じる。あっちこっちしないで歌舞伎に精進してほしいのになあ。
お紺の笑三郎さん、美しかったです。しっとりと大人な感じで、貢への愛情に溢れていて。笑三郎さんって、とてもモダンな時もあるのに、こういう役をやると古風さが現れて、いいなあと思う。
吉弥さんの万野はこれまでの2人(勘三郎、福助)にないものを感じた。うまく言えないのだけど、情のある意地悪っていうのか。情と言っても、温かみや情けの「情」ではない。ヒステリックではなく、言葉のひとつひとつに込められたものがあるっていう感じなのかなあ。とても丁寧な印象を受けた。それにしても吉弥さんって綺麗だゎ~。
お鹿の猿弥さんが可愛かった。お鹿っていうと化粧で笑いを取っているような感があるが、猿弥さんは化粧ではなく自身のキャラで勝負しているような気がした。貢を本当に好きで、でも食い違いがあったことを知ると、今度はお金のことを強く言い出して、お鹿が頼れるものは金だけなんだなあと哀れを覚えた。

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2008年11月 1日 (土)

初日

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実際に見たのはこちら↓
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演舞場には早めに着きました。なんと、楽屋口のそばに猿弥さんがいらっしゃいました。どなたかと談笑していらして、開演20分前になってやっと楽屋へ。初日なのになんて余裕なの~と気を揉んでいたら、それは初春公演のポスターが目に入ってしまったための私の勝手な勘違いなのでした(初春最初の演目「二人三番叟」に猿弥さんがご出演)。海老ちゃんを見に来たのにね。
終演後、Ken’sさんへ。
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その後仕事をして(疲れました)、仕事先の人と飲みました。思いっきり久しぶりのbeer。ナマ2杯と焼酎のお湯割り2杯と。庶民的でしょ。

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深まる秋に昔を懐かしむ

081101autumn
暖かい日が続いた割には着実に色づいているようで。
神宮の絵画館あたりはどうなっているかしら。まだ早いかな。銀杏(イチョウ)の黄色が美しくなると、たまたま時期を同じくして行われるイベントがあり、昔はよくあの並木を歩いたものだけど最近はまったく…
銀杏といえば、東京都美術館から藝大美術館への道は銀杏(ギンナン)のにおいが強烈だった。久しぶりに鼻を襲ったこのにおいに、学校のイチョウのまわりで「くさいくさい」と鼻をつまみながらみんなでふざけた小学生時代を思い出したのでした。

part1の「見ました10月」、更新しました。

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