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2008年11月30日 (日)

玉さま、好きだ~っ:ふるあめりか

1130日 シネマ歌舞伎「ふるあめりかに袖はぬらさじ」
風邪の症状が気持ちを後ろ向きにしたものの、今日の会場は近場だし、何しろシネマとはいえ歌舞伎だから、と体に鞭打って出かけた。
出かけてよかったsign03 主催者の方か松竹の方かわからないが、ご挨拶で「15分の休憩を挟んで3時間、決して長くはありません。あら、もう時間がたったの、という感じです」とおっしゃっていた、まったくそのとおり。
舞台を見て、筋を知っているにもかかわらず、わくわくはらはらと、どんどん話の展開に引き込まれていった。
七之助さんも玉三郎さんも、アップになるとやや男性的な面差しだったけれど、それを除けばすべてのディテールが、心の襞まで女性であった。舞台と違ってしっかりと役者さんの表情が映るだけに、すぐに感情移入してしまい、亀遊(七之助)の気持ちになって身動きの取れない人生を嘆き、お園(玉三郎)になりきって亀遊と藤吉(獅童)のはかない恋をほほえましく見守り、哀れな亀遊のために泣いたり啖呵を切ったり。また藤吉の心の動きもよくわかる。獅童さんの目がそれをよく表現している。遊郭・岩亀楼主人、勘三郎さんがいかにもそれらしく、また玉三郎さんとの掛け合いも息がぴったり。亀遊の死を商売にしてしまう主人の計算高さが悲しく可笑しい。
玉三郎さんは今まで好きとか嫌いとか、そういった感情を超越した存在だったのが、このお園の人間くささ、険しい人生を送ってきた女の孤独としたたかさ、そういうものがどぉ~っと押し寄せてきて、お園という女性をとても愛おしく感じると同時に「玉さま、好きだ~っsign03」という思いが胸に溢れてしまった(heart04という<好き>とはちょっと違う。なんと言っていいのかわからないのだけれど、とにかく「好きだ~っsign03」っていう気持ち)。
去年の12月千穐楽、歌舞伎座では珍しいカーテンコールで舞台中央に正座して手をついていた玉三郎さんの姿が今でも目に焼きついている。
あのときの感動が、まさにこのシネマで甦り、時に声をあげて笑いsmile(お客さん、みんなよく笑っていました)、時に涙にくれweep、それでも拍手しそうになる手はやっぱり途中で止まり、心の中で思いっきり拍手して「大和屋~っ」と声をかけ、ああ、歌舞伎公演の谷間にこれが見られて幸せhappy02、と満足の11月を終えたのでした。
11
月の「見ました」、アップしました→Swing part1

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コメント

「ふるあめりか~」は本公演では観ていませんが、歌舞伎チャンネルで見ました。
玉三郎さんのお園がとってもチャーミングで素敵でした。七之助くんのはかない花魁姿もピッタリだったし彌十郎さんのイルウスも最高でした。豪華な配役は眼福lovelyです。
ほんと3時間があっという間。楽しいお芝居で、観に行かなかったことを後悔。
テレビで見ても面白かったので、大画面・高画質で見たら感動もひとしおでしょう。
玉三郎さん、綺麗なお姫様ももちろん素敵ですが、こういったちょっとお茶目な役もハマりますね。

投稿: non | 2008年12月 1日 (月) 02時06分

「ふるあめりか…」の千穐楽…。思い出しますねぇ~! SwingingFujisan様も、あの場にいらしったんですネ♪ ちょうど、1年前の師走…ですか。カンゲキ納めに相応しい、素敵な幕切れでございましたよね。

「ふるあめりか…」は、たしかに、舞台で拝見したときとはまた違った感動があったように思います。それが、何なのか、言葉では表せないのですけども。(SwingingFujisan様の、「玉様、好きだ~!」みたいな感覚です。)

引き続き、どうぞご自愛くださいませね。国立初日には、お元気でいらしってください♪(今月は(も)、時様&音羽屋なので、楽しみですね~!)

投稿: はなみずき | 2008年12月 1日 (月) 07時35分

non様
おはようございます。
「ふるあめりか」、ぜひぜひシネマ歌舞伎でご覧になる機会をおつくりくださいませ。
あらためて見ると、配役も本当に豪華。数えあげたらキリがないんですけど、ちょっとしか出てこないお役に、あ、あの人が、この人も、とそのたび軽く興奮しちゃいました(海老ちゃんheart04も、その1人なんですよね~)。彌十郎さんのイルウスは体格もぴったりだし、英語もお上手でしたし、全然違和感なかったですね。
玉三郎さんのお園という女性に対する思いがよく伝わってくる舞台でした。

投稿: SwingingFujisan | 2008年12月 1日 (月) 08時34分

はなみずき様
おはようございます。
千穐楽、はなみずき様もいらしたのですねhappy01 あのときは舞台写真入り筋書きが完売で買い損ね、とても残念な思いをしましたが、素晴らしい1年のカンゲキ納めで大満足でした。
シネマ歌舞伎を見るたびに、舞台を見たときの感激が倍加されるような気がします。映画なのに、舞台と観客席の生き生きとした雰囲気がそのまま映画会場にも浸透してきて、さらにはアップになった表情が舞台とは別の感動を呼び起こすのでしょうか。

ご心配くださって、ありがとうございます。風邪の症状は一進一退ですが、3日はきっと大丈夫だと思います。音羽屋さんの国立は毎年とても楽しみにしているんですものnotes
はなみずき様もお大事になさってくださいませね。

投稿: SwingingFujisan | 2008年12月 1日 (月) 08時50分

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