« 辛・入眠障害 | トップページ | 焦:携帯や~い »

2008年12月 3日 (水)

満開が楽しみな遠山桜

123日 「遠山桜天保日記」初日(国立劇場)
08120301kokuritu この日のために、引いた風邪をこじらせないよう気をつけていた楽しみな、納めの月の菊五郎劇団初日。無事に見てきましたgood
復活狂言の初日ですから、芝居としてはまだまだ三分咲き、少々もたつきもし、セリフの入っていない役者さんも多々あり(筋書きが途中で変わったようで、それも混乱のもとかしら)。でもそれは百も承知の上で味わいたかった初日の雰囲気、十二分に楽しみましたconfident  第一、短いお稽古期間で、よくぞこれだけまとめたものだ、と感心することしきりでした。
国立では正月以来の最前列。菊ちゃん、松也クン、亀三郎さんと目の前でばっちり見ることができて、ミーハーなおばさんはただでさえ下がっている目尻が下がりっぱなしlovely  マスクで隠れているのをいいことに、口元もだらしなく緩みっぱなし。先月の「先代萩」、やわらかなお殿様でますますポイント上昇の亀三郎さん、今回は八州廻りのお役人、お白州の場面で悪役・松緑さんにやりこめられ、盛んにガンとばしていたのが楽しくて、1人にやにやしてしまいました。
この芝居の主要人物である悪役の2人(菊五郎、松緑)。2人とも根が明るく気のいい江戸っ子というイメージが私にあるせいか、凄みはほとんど感じなかった。いや、こういうエンタ性の強いお芝居だから、悪人としての凄みより痛快さを感じたい。その辺、もう一歩かな。悪役の菊五郎さんに、恒例お楽しみの面白演技があり、大いに笑わせていただきました(左團次さん、初日でダウンなんてことにならなければいいけどbleah→その事情は、はなみずき様のところでどうぞ)。
時様は、菊ちゃんの恋人というには年齢的にちょっと苦しいように思えたがbearing、大詰では差がかなり縮まっていい感じに見えた。菊ちゃんはとにかく綺麗(今回は立役1本です)。ずっと見とれてしまった。時様はこの、菊ちゃんの恋人の母親役も2役で演じていたのだが、こちらは化粧のせいか、妙にリアルな感じを受けた。大らかで美しい時様、やつれおかみさんの時様、両方が楽しめる。
注目の役者さんは、菊十郎さんと萬太郎クンという年齢のうえでは対照的な2人。菊十郎さんはプロンプターに耳を傾けることがあっても、それを超越する素敵な味わいがあって、そういうことすら魅力に思えるし、萬太郎クンは若いのに見るたび不思議な味を感じ、好感と期待感がもてる。
遠山の金さん、お馴染みのお白州の場面は定番すぎて(原作にはないけれど、これがなくっちゃ始まらないだろうと、入れたらしい)ちょっと笑ってしまったsmileが、たしかにこの場面がなければ寂しいだろうし(菊五郎さんのサービス精神が嬉しいnotes)、なんにしてもこのときの金さんほど演じていて気持ちのよい役はそうそうないかもしれないなぁと思った。
芝居を盛り上げる要素として、大薩摩や、新潟おけさの音楽と踊り、新潟行形亭の広間から見渡す海の美しさが印象に残った。
こういう復活狂言って、「こう演じなくてはいけない」という決まりがないだろうから、役者さんは手探りで難しいかもしれないが、生き生きとした人物像が期待できる。見るほうにとっても、理屈抜きにそうした人物像を楽しめる、それがこうした芝居の醍醐味だろう。そして観客もともに芝居を作っていくという感もある。あと2回見る予定だから、進化が楽しみだ。
<上演時間>序幕・二幕目・三幕目60分(11:30~12:30)、幕間30分、四幕目65分(13:00~14:05)、幕間15分、五幕目20分(14:20~14:40)、幕間10分、大詰20分(14:50~15:10)

追記:山崎権一さんが病気のため休演だそうだ。先月「吉田屋」で飄々としたお大尽をお元気に演じられていたが、お風邪でもひかれたのだろうか。お大事に。
おまけ1小泉元首相が来ていた。序幕の芝居小屋でのケンカを金四郎役の菊五郎さんが収めたあとに、元首相がいらしてるとか何とか言ったからわかった。平成19年の1月初日以来かしら(このときは、サインをいただいた)。休憩時間にロビーでちらっと顔を見て、ミーハー気分を満足させた。
おまけ2お白州での裁きが終わったあとに、菊五郎、時蔵、菊之助、権十郎、亀三郎、松緑が並んで正座、客にお礼かたがた「よいお年をお迎えください」と。まだ123日である初日にそれを言われて一瞬びっくりしたが、日がたつにつれ、実感を伴ってその言葉を受け止めるんだろうなあ。

|
|

« 辛・入眠障害 | トップページ | 焦:携帯や~い »

歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
楽しまれたようで、良かったですね♪マスクの下で口元緩みっぱなし、には大笑いさせていただきましたsmileお気持ちよーくわかります。私も、マスクもないのに、いつもニッコニコですもの。隠れるものがあったらますます…ですわ。
私は千穐楽に参ります。そのときにはどのような舞台になっているか、楽しみです。
SwingingFjisan様の感想をたよりに、その変化のさまを楽しみたいと思います。

投稿: mami | 2008年12月 4日 (木) 13時33分

mami様
コメント、ありがとうございます。
はい、とても楽しかったですsign03
ただでさえ楽しくてへらへら笑っているのに、美形の若い役者さんを見たら、口元がだら~っとしてしまいました。
千穐楽、私も参りますが、今からめっちゃ楽しみです(間も1回じゃなくて2回入れたかったぁcoldsweats01)。
mami様もおおいにご期待くださいませね。

投稿: SwingingFujisan | 2008年12月 4日 (木) 16時56分

私の拙いブログへのリンク、恐縮でございます。そして、その思いにも増して、同じ舞台を拝見していたという喜びで一杯でございます! 「楽しかった♪」ですよね~っ。

初日ならではのもたつきも、音羽屋ファンの私にとっては全てがご愛嬌で(スミマセン、ファン馬鹿で…)楽しかったのです。そして、初日からの進化を見るのも楽しみの一つであります!

お白洲の場での、時蔵丈のおっとりした風情、菊之助丈とのラブラブぶりが、私にはもうツボでございまして…! 思い出しただけで、マスクもございませんのに、一人で未だにニヤけておりますわ(←危険!)。

投稿: はなみずき | 2008年12月 4日 (木) 19時08分

はなみずき様
自分で書かずにはなみずき様の詳細なレポ(あの楽しさがそのまま文面に甦っていました)にリンクさせていただいて、すみませんcoldsweats01 
ええ、ええ、あのもたつきも、楽しい楽しい初日ならではの醍醐味でした。観客の笑いも暖かいものでしたよね。
経済の落ち込みといい、人の心のすさみといい、いやなニュースの多い昨今、楽しいお芝居を見ることがどんなに気持ちをやわらげることかと、改めて思いました。

投稿: SwingingFujisan | 2008年12月 4日 (木) 20時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 辛・入眠障害 | トップページ | 焦:携帯や~い »