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2009年3月 3日 (火)

歌舞伎座は初日からアツい!

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3
2日 「元禄忠臣蔵」昼の部初日
(歌舞伎座)
2
年ちょっと前に国立で3カ月に亘ってたっぷり上演されたときの記憶もまだ残っているからどうかな、という感じで見に行った「忠臣蔵」だが、初日から大感動sign03セリフの入っていない役者さんも何人か見受けられはしたものの、だからって緊張感が途切れることはなく、セリフ劇の面白さを堪能。はじめからアツいアツい舞台でした。
09030302ninjo 「江戸城の刃傷」
幕うちから、武士たちの騒ぐ声が聞こえ、刃傷が起きたことを想像させるうちに開幕。突然切りつけられ動転した様子の吉良が松の廊下を坊主たちに囲まれながら駆け抜けていく。そこへ、梶川与惣兵衛(菊十郎)と御坊主・関久和(梅之)に押さえられた内匠頭(梅玉)が無念の表情で登場。確か梅之さんは師匠とのこういう絡みは初めてだとかで、個人的にはそれを思うだけで感動した。もう吉良を追うことはしないから、放してくれ、刀を返してくれとのむなしい哀願が痛ましい。
田村家での切腹の場では、内匠頭の最後の言葉を書き取るのが梅蔵さん。芝居に私情は挟まないだろうけれど、梅之さんにしても梅蔵さんにしても、師匠演じる内匠頭の辛い心情に、心の中で泣いているような気がした。
片岡源五右衛門(松江)との心と心のお別れにはやっぱり泣いてしまった。「仮名手本」では大星がぎりぎりで間に合う名場面だが、「元禄」のここもまた名場面だ。3階席からは2人を均等に見ることはできるのだが、表情を見たいと思うと、1人ずつしかレンズには入らない。ああ、オペラグラスを使わなくてすむ席で見たい。しかも見るなら14日だ(でも、14日はレッズのホーム開幕戦でムリ。昨日、「必ず行くから」って友達に早朝からぴあに並んでチケット取ってもらっちゃったからなあweep)。余談だが、源五右衛門には先日亡くなられた又五郎さんがかぶった。
田村右京太夫の我當さん、座敷を出るときに柱につかまっていたのが気になった。足がお悪いのかしらと心配していたら、次の場面では供の侍に手を取られて出ていらっしゃったので、ますます心配になった。がんばれ、我當さん。
亀鶴さんと男女蔵さんが出演していて、「ああ、大阪は遠くになりにけり」と思った。亀鶴さん(平川録太郎)は少し疲れているように見えたが、それが江戸城の混乱を表しているようにも感じた。男女蔵さん(稲垣対馬守)は大名らしくとても立派で、歌舞伎には「らしさ」ということが実に大事なんだと思った。
09030303hyojo 「最後の大評定」
寝不足、満腹がたたって、ところどころ沈没sleepy(あるいは幸四郎さんと相性が悪いのかも。幸四郎さん、少なくとも最初のほうのちゃんと見ているときはよかったんだけど)。そのため感動がつながらず。国立で見たときに面白かった井関徳兵衛、今回は歌六さん。息子役に甥の種太郎クンが扮している。これは必ずリベンジするので、感想はお預けにしておいてくださいbearing

09030304ohama 「御浜御殿綱豊卿」
震えたsign03 感動に胸が熱くなって、震えた。
これは国立では梅玉×翫雀で猛烈に感動して(このとき、はじめて「御浜御殿」を見た)、その後「御浜御殿」だけを単独で見たときは仁左様×染五郎という組み合わせにもかかわらず、前の感動を引きずっていたせいか、あるいは通しでなかったせいか、私の中ではイマイチ印象が薄かったのだ。
それが、今回、同じ仁左様×染五郎のコンビは素晴らしく胸に響いた。初日なのに、芝居はもう出来上がっている。
緩急自在に富森助右衛門をあしらう仁左様の綱豊卿、冷徹な洞察力と皮肉なユーモアと温かい心根とかっこよさを備えて、とにかく素敵。一方の染五郎さんも一途な若者に、いつもの線の細さは感じられず骨太な印象を受けた。2人の息の詰まるようなやりとり、綱豊卿の思い、手に力が入り、胸が沸々と熱くなり、今思い出しても、まだ気分の昂揚が冷めない。ああ、これもオペラグラスのいらない席で見たいsign03
江島の秀太郎さん、うまいし、心根とか大きさは江島らしくてとても素敵なのだけれど、どうも○○屋のおかみに見えてしまうcoldsweats01 私の先入観かもしれない。
萬次郎さんが上臈・浦尾でお喜世いじめを見せるが、「江戸城の刃傷」では加藤越中守になっていた。なかなか立派な大名ぶりで、なんだか感心してしまった。男女蔵さんのところでも触れたが、歌舞伎では、たとえセリフがなくても、そこにいるだけで「らしさ」を表現できるということが重要で、それが見る側にとっては一つの喜びなんだと思った。
昼の部は45分の幕間を入れて5時間という長丁場だが、長さを感じさせない熱気と面白さであった。
追記:御浜御殿で中臈・お古宇を演じることになっていた宗之助さんが病気のため休演で、芝のぶさんが代役。夜の部「南部坂雪の別れ」でも腰元・みゆきが芝のぶさんに代わったそうだ。芝のぶさんの腰元・置霜は春花さんに、春花さんの腰元・おすずは蝶花さんにそれぞれ変更。劇場にも代役のお知らせが出ていましたが、筋書きにもそれを知らせる小さな紙が挟まれていた。宗之助さんのご病状はどうなんでしょう。心配です。
<上演時間>「刃傷」53分(11001153)、幕間30分、「大評定」109分(12231412)、幕間15分、「御浜御殿」91分(14271558

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コメント

こんにちは。まだ、2月を引きずり空っぽな私ですが、SwingingFujisanさまのレポを読み、だいぶ3月歌舞伎モードになってきた、ような気がいたします。歌舞伎座は14日までお預けです。その前に、演舞場と国立で3月のカンゲキはじめとなります。そして3月Ken'sさんはじめも♪

先月、クビになりそうなくらい通ってしまったので、今月は自粛するつもりだったのですが、何箇所かでいっぺんにお芝居されちゃうと見に行くしかないですよね。しかも、今月はめずらしく歌舞伎以外にも足を延ばす予定です☆

投稿: aki | 2009年3月 3日 (火) 17時38分

aki様
コメント、ありがとうございます。
歌舞伎座14日ご観劇ですか!! まさに事件の日ですね(この際、旧暦とか新暦とかは無視しましょう)。私もその日に見たかったんですけれど。

2月はただでさえ他の月より日数が少ないのに、10回もいらしたんですから、そりゃ、クビが危ないかもbleah はは、冗談ですcoldsweats01
今月も都内3座ですものね。歌舞伎座は見ごたえありましたよ。
歌舞伎以外のお芝居レポ、お待ちしております。Ken'sさんの全メニュー制覇記録も期待しておりますよっscissors

今日のGoogle、お雛さまですね(^^)

投稿: SwingingFujisan | 2009年3月 3日 (火) 20時48分

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