« やっちまったな | トップページ | 演舞場の五月大歌舞伎昼の部 »

2009年5月13日 (水)

五月歌舞伎昼の部再見

513日 五月大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
09051301kabukiza
昨日、この歌舞伎の日程を確認しようとして「きらめく星座」を忘れたことに気づいたのだけど、今日はその分も楽しんできた。ただ、昼の部は花道度がとても高く、
3階上手側の席ではやむをえないとはいえ、つまんな~いbearing「暫」なんて権五郎の出番のうち半分くらいは花道じゃない? 六方も出だししか見えなかった。「寿猩々」の猩々も幕外の引っ込みだったし(「手習子」もそうだっけ)、「加賀鳶」に至っては、鳶が花道に勢揃い。渡り台詞の声で顔を想像するしかない。「戻駕」も花道から登場だし。
「暫」
海老蔵さんのセリフはやっぱり気になる。とくに高音域が開放音(っていうのかしら)になってきれいに聞こえない。でも、それを超える魅力があるのも確か。ただ、この海老ちゃんには去年のような、その中に取り込まれてしまう強烈なオーラを感じなかった(ヴェジタリアンになったせい? あるいは私だけがそう感じている? あの、何が何でももっていっちゃうぞという迫力あるオーラを感じないのは寂しい)。だけど、やっぱり海老ちゃんが出てくると、海老ちゃんに目を奪われてしまう。大きさ、稚気、強さ、権五郎と海老ちゃんが見事に重なって、思わず笑顔になり、目を離せなくなってしまう。
実は、先回、茶後見が目に入らなかった。だから、今回は絶対見なくっちゃと気張っていた。だって、交互出演の秋山クンも原口クンも、可愛くて演技が上手でだ~い好きなんだもの。それなのに、今日も見えなかったweep 途中、1階席を中心に下手側の3分の1から半分くらいの感じで笑い声が起こった時が、茶後見の出番だったのかもしれない。精一杯背伸びして、でも届かなくて、でも海老ちゃんがお茶を飲む仕草をして、ってとってもいい場面だったらしいの。ああ、見たかったなぁ。
上から見ると、見えないところもあるけれど、見えてくるところもある。腹出しの中では市蔵さんの形がきれいで、好き。構えが低く(人物によって決められているのかもしれないけれど)、力強さが漲っていた。
そうそう、前回、仕丁の首を切るところがよくわからなかったのだけど、今回はバッチリ見えて、笑わせてもらった(残酷なことを大らかにやってしまう歌舞伎よ!!)。
最後にもうひとつ。ヤッコさんたちが「ぶ~ん」とやるところを見て、「ヤッコ凧は、ほんとにヤッコだ」と思ったことでした。
「寿猩々」「手習子」
食後だから前半少々眠かったが、自分の意識の中で突然、ぱっと月夜の浜辺が見えてきて、幻想的な雰囲気に酔った。魁春さんの立役がすっきりと清潔感があって、やっぱりいい。猩々の幕外の引っ込み、4人の囃子方が雰囲気を盛り上げて、猩々の姿はほとんど見えなかった分、演奏を楽しんだ。
次の舞台の準備が終わると、場内真っ暗。しばらくすると、春の野原の明るい舞台。この前も書いたけど、きいちの塗り絵だぁ。

「加賀鳶」
本舞台に勢揃いした鳶をずら~っと眺めていたら、三津五郎さんが一番カッコよかった。松緑さんも立ち姿がきれい。海老ちゃんは意外と目立たなかった(目立たないようにしているのかもしれない)。今日はハッピをうまく畳めたみたいbleah
梅玉さんが意外と(失礼)カッコいい。ただ、最初の台詞がほとんど聞こえない。声は聞こえるけれど、何言ってるか全然わからない。
菊五郎さんの潔さと大きさは格別のものがある。この梅吉があとであんな汚れちゃうんだものな~shock(別に、梅吉が変身するわけじゃなくて、菊五郎さんが役の上で、っていう意味です)
「加賀鳶」は役名が面白い。天神町梅吉(菊五郎)に日蔭町松蔵(梅玉)、そして竹垣道玄(菊五郎)と主要人物が松竹梅。梅吉は梅玉さんじゃなくて。春木町巳之助に巳之助クンの父親である三津五郎さんhappy01
さて、道玄(菊五郎)は、前回見たときは愛敬が勝っていたが、今回はずいぶんワルくてイヤなヤツだと思った。それなのに、お兼(時蔵)とさしつさされつの場面では微笑ましくて、やっぱり憎みきれない。このコンビには、本当の夫婦のような独特の空気が漂っている。
前回摑みきれなかったこのお芝居、今回はとても面白く見た。とくにお朝(梅枝)をタネに伊勢屋与兵衛(彦三郎)を強請るところが可笑しくて仕方ない。日蔭町松蔵がお朝のニセ書置きと本物の手習帳の文字を比べるとき、あれっ、もしかしてさっきの「手習子」の手習帳の使いまわし?と疑ったが、たしか「手習子」では1枚目は「いろはに」で、お朝のほうは「いろはにほへ」じゃなかったかしら(記憶に自信はない)。
ところで、松蔵は、道玄の殺しを見たわけじゃないけど、確信しているわけでしょう。なぜ10両やって見逃したの?
結局は、面白おかしいダンマリの立ち回り(道玄さんの「オレだよオレ…御用だ、御用だっ」にすっかりだまされてしまうお間抜けな捕手たち)の末、道玄もついにお縄。
「戻駕」
一巴太夫さんの美声に聞き惚れ、常盤津って古風に響くのね~、と今さらながら思った(メロディーというか歌声というか、心地よく脳を浸していく)。その古風な響きにのせた若い3人の踊りはリズム感よくフレッシュで、それが楽しかった。
ああ、また長くなっちゃった。
上演時間、私の記憶違いだったようですので、ここにあらためて出しておきます。
<上演時間>「暫」54分(11001154)、幕間30分、「寿猩々、手習子」39分(12241303)、幕間15分、「加賀鳶」序幕15分(13181333)、幕間5分、「加賀鳶」2幕目・三幕目・大詰85分(13381503)、幕間15分、「戻駕」44分(15181602

|
|

« やっちまったな | トップページ | 演舞場の五月大歌舞伎昼の部 »

歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

SwingingFujisanさま☆
こんばんは♪昼の部は後半にまいりますので、こちらを読んで、楽しみにしております!
今日は夜の部に行ってまいりました。もりだくさんで楽しかったです。
チョット梅枝くんにときめいてしまいました♪三月の国立から、ドキドキしています

投稿: 七子 | 2009年5月14日 (木) 23時42分

七子様
こんばんは。
コメント、ありがとうございます。
夜の部もとっても楽しそうで、早く見たいとウズウズしております(17日を取っていたのですが、行かれなくなってしまい、来週までお預けですbearing)。
梅枝クン、いいでしょ♪(萬屋ファンとしては嬉しいことです)きれいで上品で、ちょっと儚げで、でも芯の強さもあって。演技もどんどん成長していますよね。国立3月のおなぎで奨励賞を受賞したのも頷けますねgood

投稿: SwingingFujisan | 2009年5月15日 (金) 00時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1083822/29604814

この記事へのトラックバック一覧です: 五月歌舞伎昼の部再見:

« やっちまったな | トップページ | 演舞場の五月大歌舞伎昼の部 »