« 要・睡眠 | トップページ | ルーヴル17世紀展 »

2009年5月 5日 (火)

盛り沢山、五月昼の部

55日 五月大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
09050501sayonara 09050502countdown

1カ月ぶりの歌舞伎。嬉しいいっぽうで、久しぶりに恋人に会うみたいな、照れくささというのか緊張感というのか、そんなものを覚えながら東銀座駅の地上に出ると、歌舞伎座前は大混雑。かなり圧倒された。
そんな中、やっぱり目立つのはカウントダウン時計。おおぉ、これがそうか、と記念撮影。しかし、始まりではなく、終わりを知らせる時計というのはちょっと悲しいものがある。
09050503sibaraku 「暫」
私、なんと!! 「暫」を見るのは初めてsign03 だって、海老蔵襲名公演の平成16年は私にとって歌舞伎再デビューの年で、まだ昼夜両方を見るには至らず、「暫」が上演された5月は口上のあった夜の部を見て、昼の部の「暫」は見ていないんだもの。しかも、その後歌舞伎座上演がなかったんだもの。
なのに初めてのような気がしないのは、「女暫」を
2度見ているし、パロディーを去年の1月に国立で見ているからなのよね、きっと。菊五郎劇団の「小町村芝居正月」。本物の「暫」を見ながら、菊五郎さんの「めたぼ」発言や、菊之助さんの「お尻かじりむし~♪」が思い出されて、内心くっくっ笑ってしまった。
もともとこういう荒事は大好きだし、出演者も好きな役者さんがたくさんいて、どこを見ていいかわからないくらい。それなのに、海老ちゃんが出てきたとたん、権五郎に目を奪われたheart04 声が高くなったり低くなったりするのがちょっと気になったけれど、子どもの心でと言う荒事に海老ちゃんはぴったり。双肌脱ぎになるのに4人がかり、それも渾身の力でという衣裳もまた、海老ちゃんのスケールの大きさとの相乗効果がある。
歌舞伎座建て替えにも触れて、歌舞伎のさらなる繁栄を願うとのツラネにさかんに拍手が浴びせられた。左團次さんが大きさを感じさせて、さすが。なお、最初のセリフは辰巳さん。
09050504syoujou 「寿猩々」「手習子」
魁春さんの酒売りに意外な感じを覚えた。魁春さんって、絶対的女方というイメージがあったから。立役の酒売りもスッキリ感があって、なかなかいい。今回初めて梅玉さんと似ている、と思った。童子のイメージの猩々、富十郎さんが若々しい。「乱れ」の振りは、私にはよく理解できなかったから、再見のときに注意して見なくては。
「手習子」はもう、芝翫さんの可愛らしさに尽きる。年齢的にどうしたってムリがあるというものだが、それを超越した愛らしさは芝翫さん独特のものだと思うし、きいちのぬり絵を思い出させる。
ただ、食事の後の踊りは、やっぱりちょっとつらいものがある。

09050505kagatobi 「加賀鳶」
2
度見ているのに、本郷通町木戸前の場の加賀鳶勢揃い以外(つまり道玄絡みの場面)は全然記憶にない。今回見たって思い出せないのはどういうことなんだ、と自分にツッコミたくなるくらいcoldsweats02
加賀鳶勢揃いは豪華。これもまた、目移りしてしまう。三津五郎さんを先頭に、旧三之助が並び、夜の部の「おしどり」を早く見たいと思わせる。海老ちゃんは色黒で、背が高くワイルドで、ハッピを畳むのにちょっと手間取っていたcoldsweats01
梅玉さんは、花道では声がよく聞き取れず、鳶の頭としては弱くないかと思ったが、本舞台では案外カッコよかった。
菊五郎さんは梅吉も道玄も初役だそうだが、スッキリとして、大きさを思わせる梅吉はもっと長く見ていたかった。道玄は薄汚れたナリがそのまま人間の汚さに通じ、それでいて愛敬もある(菊五郎さんが汚れ役をやるときの独特の味)。時さまはきれい。菊五郎さんとのコンビは手に入っているけれど、こんなきれいな人がどうして道玄なんかに惚れるのかなぁと思ってしまった。悪党の血が引き合うのだろうか。もうちょっと凄みのある悪女になるといいかも。
面白いことは面白かったけれど、序幕の勢揃いと大詰のだんまりの立ち回りは文句なく楽しんで、でもまだ丸ごと思い切りというわけにはいかなかった。まだ昨日の眠気が一部残っていて、少し目を閉じたところがあるせいだろう。もう一度見る予定だから次に万全の状態で。
菊五郎さんは、いずれ通しで死神とあわせて3役やりたいそうだ(ココ)。それ、見たいっsign03
09050506modorikago 「戻駕色相肩」
菊之助さんのやわらかな色男ぶりに松緑さんのスカッとした男っぷりが目を楽しませてくれる。
ここは「紫野」と聞いてすぐに額田王を思い浮かべた(「あかねさす紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」という歌、大好き)から、禿のたより(尾上右近)がやっぱりすぐにこのことを口にしたのは嬉しかった。右近クンは可憐だけれど、ちょっとセリフが苦しいかも。でも、若い3人の踊りは初々しくて美しく、気持ちがよかった。
しかしそれにしても、石川五右衛門と真柴久吉が駕籠かきの相方とは、歌舞伎ってなんと無茶苦茶なんでしょbearing
一巴太夫さんの眉毛の件以来、なんか常盤津が好きになってきた。
<上演時間>「暫」52分(11001152)、幕間30分、「寿猩々」「手習子」37分(12221259)、幕間15分、「加賀鳶」108分(13141502)、幕間15分、「戻駕色相肩」44分(15171601

|

« 要・睡眠 | トップページ | ルーヴル17世紀展 »

歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

おはようございます! 早速のレポ、ありがとうございます~♪ 「そうそう!」と頷きながら拝読いたしました。私は昨日の「夢の時間」をそのまま頭のなかでリピートしているうちに、とうとうアウトプットせずに今日を迎えてしまいました。
海老蔵丈は、夜の部は大人しめのお役ですので、昼の部のほうがカッコイイ~♪と思いました。すぐにでも巻戻して拝見したい場面がたっくさんでしたね!

投稿: はなみずき | 2009年5月 6日 (水) 08時01分

はなみずき様
おはようございます。
コメント、ありがとうございます!!
楽しかったですね~。舞台を見上げながら自然に口元が緩んで、ニコニコというよりはニタニタしてしまいました。
海老蔵さんはやはり、大きなお役が似合いますね。権五郎はすっかりお気に入りになりましたsmile
はい、すぐにでも巻き戻したい場面ばかり。菊五郎さんのあの悪党も、梅玉さんにやりこめられたりして案外間が抜けているし、欲張りぶりが身を滅ぼす時蔵さんのお兼も可笑しかったですね。ワルなのにちょっと気の毒になってしまいましたcoldsweats01
はなみずき様のご感想も楽しみにしております♪

投稿: SwingingFujisan | 2009年5月 6日 (水) 09時20分

「暫」ってかかりそうでかからない演目かもしれませんね(^^) ストーリーはあってないようなものですが見ているだけで楽しいのでとても好きな演目です。江戸時代にあんな意匠を考えたっていうのがスゴイ。権五郎ファンとしてはご贔屓さまが増えて嬉しいっすhappy01 

やっぱり海老蔵さんがハッピたたむの手間取っていたの気が付きました?実は、わたしが見た日(3日)はたたんだ形もあんまりきれいじゃなかったのでしたcoldsweats01 菊五郎劇団の方々はさすがに粋に肩に担いでいましたね。

投稿: kirigirisu | 2009年5月 6日 (水) 18時02分

「暫」の上演記録を見ても、意外にかかった回数が少ない気がします。
kirigirisu様は去年のこんぴらもご覧になっていらっしゃるんですよね。権五郎は、一度見たら大好きになってしまいますheart04 江戸の人々も痛快な思いをしていたのでしょうね。ほんと、当時の人々のアイディア、パワーは素晴らしいsign03
海老蔵さんは、顎を使ってたたんでいましたbleah ハッピの扱いなど慣れているかと思いきや…。

投稿: SwingingFujisan | 2009年5月 6日 (水) 21時50分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1083822/29458700

この記事へのトラックバック一覧です: 盛り沢山、五月昼の部:

« 要・睡眠 | トップページ | ルーヴル17世紀展 »