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2009年6月 4日 (木)

6月歌舞伎座昼の部・1

63日 六月大歌舞伎初日昼の部(歌舞伎座)
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チケット完売の割に前方の空席が目立つなあと思っていたら、最初の演目を飛ばしてくる人たちが何人かいたのだった。仁左様だけ、っていうファンもいたみたい。

09060402kusazuri 「正札附根元草摺」
これ、初めて面白いと思った。今まではちゃんと見ていなかったのかしらと思うくらい。松緑さんの曽我五郎が稚気も適度にあって若々しく、力強くカッコいい。最近、松緑さんの踊りがとても好きになっている。
赤い消し幕(舞踊や、形式ばった演目では黒でなくて赤を使う)が取り払われると、松緑さんと魁春さんが舞台中央に競りあがってくる。そこからして、ちょっとわくわくした。ところが、松緑さんの持つ鎧を押さえる魁春さんの手が震えていて、よく見ていたら全身も何となく小刻みに震えているような感じがして、とても心配になってしまった。以後もずっとそれが気になって、魁春さんの踊りそのものはあまりよく見ていなかった。
踊りは見ただけではわからないことが多いのでイヤホンを借りたが、たとえば舞鶴のクドキで、煙草の煙smokingを富士fujiや浅間の火山に見立て、なんて場面はやっぱり解説聞かなくちゃわからないよなぁ。
09060403sumouba 「双蝶々曲輪日記 角力場」
芝雀さん(遊女吾妻)が上手から出てきたとたん、あまりのきれいさに息を呑んだ。吾妻が引き連れる仲居が吉之丞・歌江・宗之助っていうのが嬉しい。吉之丞さん、歌江さんの存在感は何とも言えず胸に迫る。歌江さんはちょっと赤みの強い化粧で、とても若々しく見えた。宗之助さん、回復されてよかった。
濡髪と放駒の対戦場面で、声だけ聞こえる呼び出しが実に美声ear 対戦中の歓声や、対戦が終わってわらわらと飛び出してくる見物の男たちの様子--「長吉が勝った」と手を叩いて喜ぶ者あり、首をかしげる者あり、転がるようにして出てくる者あり--だけで対戦を想像させる運びはうまいなあと思う。そして、こういう見物人役の役者さんたちが見せる「らしさ」というものが歌舞伎を支えているのだなあとつくづく思う。
さて、しかし、濡髪(幸四郎:立派)と放駒(吉右衛門:若々しい)の吾妻をめぐる対峙で、やや意識を失った。前夜私にしては珍しく睡眠の質が悪く、歌舞伎座に向かう経路も、できるだけ寝ようと遠回りしたのにやはりあまり眠れず、どこかでしわ寄せがくるぞ、と警戒したら、ここできたわけだ。
この角力場は、これまでに2度見ているが、面白さがいまひとつよくわからないでいる。つっころばしの与五郎(染五郎)が見せるコミカルな演技はともかく、話としての面白さが…。吾妻を自分側の客(与五郎:吾妻も色男だけど、あんなおバカなつっころばしのどこがいいのかねえ。もっとも平岡郷左衛門が相手じゃイヤなのはわかるわかるsmile)に譲ってほしいがためにわざと負けたと打ち明ける濡髪を「なぜ堂々と勝負した上で頼まないのか」と詰る放駒。私も放駒に同調するのは、多分、この物語を全体としてよく理解していないからかもしれない。

09060404tyo 「蝶の道行」
場内真っ暗になり(お早めにお席におつきくださいね)、やがて上手に竹本連中の乗った山台が浮かび上がる。ややあって、大きな2羽の蝶(差し金の蝶です。重そう)がひらひらと舞台を舞う。蝶が姿を消すと、舞台中央から小槙(福助)がセリ上がり、ひとさし舞うと再びせりに姿を消し、入れ違いにスッポンから助国(梅玉)が上がってくる。本舞台で小槙をさがす助国の背後、牡丹の花の間から小槙がちょんと顔を出して助国に甘えるところがかわいい。舞台には百合、あやめ、紫陽花、牡丹、菊の大輪の花々が咲き乱れている(花の名、間違っているかもcoldsweats02 自信があるのは百合と紫陽花だけ)。
蝶を表すような対の衣裳が美しい。引き抜き後は正月の雰囲気をもった衣裳と踊り--なんで正月なの? そして現世で理不尽に殺された2人はなぜか地獄の業火に焼かれ…なんで地獄なの? 天国に行かせてあげればいいのにweep
眠くなるかなと心配したけれど、意外と楽しく見ることができた。黒衣さん、お仕事多くて大変そう。
おまけ:開演前に松本紀保さんを、途中の幕間で尾上右近クンをみかけました。ミーハー心うずうずでした。

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コメント

初日、SwingingFujisanさまもきっといらしてるんだろうな・・・などと、思いつつ3階の上の方におりました。
私はいつだったか夜の部で、1階の目立つ所にいた京都の舞妓さんご一行?という方々が、仁左さまの演目が終わったらお帰りだったのに遭遇しました。流石やわ~bleah
踊りは特にイヤホンガイドを聞くとよくわかるんだろうな、と思いつつ、どうも自分の脳がうまく対応できない感じで、ポヤーッと見てるだけなんですcoldsweats02 でも、ほんと石の上にも三年というのか、わからないなりに楽しめるようにはなってきたこの頃です。「蝶の道行」ともども、お囃子など音楽も楽しめました。

投稿: きびだんご | 2009年6月 5日 (金) 09時05分

きびだんご様
あらぁ、初日いらしたのですね(「やっぱりぃwink」ですね)。
お目当て以外はパス、というのもよ~くわかりますが、他の演目に意外といいものを見つけると、もったいない、見ていけばよかったのにと余計なお世話意識をもってしまいます(それぞれに時間の都合とかあるかもしれないのにね。それに他人のことは言えませんゎ、私もcoldsweats01)。
イヤホンは、お芝居の場合は気持ちをリードされることがあるので、気をつけるようにしています。ただ、○○こぼれ話みたいなのが聞けるのが楽しみ。踊りは衣裳の説明なんかが有難いと思います(何年見てもぜ~んぜんわからないの、衣裳は)。
はじめは居眠りタイムだった舞踊ですが、最近私も楽しめるようになってきて嬉しい!! そう、音楽もとっても楽しいですしねhappy01

投稿: SwingingFujisan | 2009年6月 5日 (金) 09時28分

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