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2009年7月21日 (火)

不完全実況「歌舞伎のみかた」:その2

720日 歌舞伎鑑賞教室「矢の根」「藤娘」(国立劇場大劇場)
お父さんと息子さん(小学校高学年くらいかな)。毛抜きが踊っているのを見て驚く粂寺弾正という場面。ツケも入ってまずは亀鶴さんが模範演技(かっこいいheart04)。お父さんが八重蔵さんの指導で毛抜きを操り、息子さんが亀鶴さんの指導で弾正になる。歌舞伎は3回目というだけあって、なかなかな弾正ぶりであった。
この後、衣裳2点紹介された。和藤内と姫の衣裳である。亀鶴さんの一声で、お父さんが姫の衣裳をつけ、息子さんは五郎もつける仁王襷を背負う。亀鶴さんったら、姫になったお父さんに女言葉でポーズをつけるからおかしくって。姫ってたいてい右手を胸に当てて左手を肩の高さくらいで伸ばしているでしょ。あれは「おっぱいを隠しているんですよ」。って本当なのかな。もっと若い姫になると両手で胸を隠す。
姫を守ってあげて、と言う亀鶴さんの言葉に、息子さんはしっかり手を広げて姫を庇う姿勢。ここで記念撮影。ここからは客席からも写真を撮っていいんだって。そう言われても、舞台写真なんて撮りなれないから、遠慮っぽくカメラを向けたけど、亀鶴さん動き回っているから、なかなか焦点が合わない。
というところへ、突然捕手がやってきた。亀鶴さんと取り縄を使った立ち回りを展開する。捕手のトンボに場内どよめく。私は思いがけない立ち回りが嬉しくて嬉しくて。亀鶴さんも素敵。立ち回りをみせてくれたのは、まだ歌舞伎役者になる前の研修所第19期生の皆さん。その中の佐藤弘姿郎クンは、なんと今日が誕生日。小さなケーキにローソクが灯されbirthday、亀鶴さんが手に持った刀!で指揮をとり、舞台のみんなでnoteハッピーバースデイnote 私たち客は手拍子で祝う。
え~と、佐藤クン、何歳になったんだっけ。18? 19? メモるの忘れた。素敵なハプニングに佐藤クンも感激していた。おめでとう!! いい役者さんになってね。
ここで、先ほどの親子さんは舞台を降りる。亀鶴さんったら息子さんに「研修所に入ってくださいね」。お父さんのほうは、「もっと化粧などもしてみたかった」そう。女の衣裳をつけると、なんとなくそういう気分になるのだそうだ(とは、亀鶴さんの言葉)。
最後に「藤娘」の簡単な説明があった。ミニーの藤娘バージョンのぬいぐるみがあるなんて知ってた? その写真が紹介されたけど、実際にTDLで売られているんですって。「藤娘」は元はと言えば江戸時代の漫画(大津絵)から生まれたキャラクターだそうだ。
歌舞伎を芸術にまで高めたのは、作品を作るのに妥協しない心だと亀鶴さんは結んだ。
亀鶴さんのトンボ見られるかなあと期待したけど、残念。でも、「歌舞伎のみかた」は本当に楽しかった。亀鶴さんのお喋りの才能にも拍手拍手。
追補:面白いと思ったところでは拍手してくださいね。舞台を作るのは役者だけではありません。お客様からの拍手をいただいて役者はエネルギーとし、そのエネルギーをまたお客様にお返しする。そういうキャッチボールによって舞台ができるのです(正確ではない)。これって、浅草組の精神だよね。亀ちゃんんなんかもいつもそう言っている。最近の熱のこもった舞台を見ていると、本当にその通りだと思う。

ハプニング月間:630日の吉右衛門さん「伊賀越」の茶碗も入れると、「海神別荘」初日の海老ちゃんのサイコロ、16日「天守物語」獅童さんの刀、そして今日のハッピーバースデイと、今月はハプニング月間である。今日の誕生祝は正確にはそう言わないかもしれないけれど、私にとってはやっぱりハプニング。
そりゃないぜよ:亀鶴さんが登場すると、さかんに大向こうがかかったが、最初に耳に飛び込んできたのが「よろづや~っ」。一瞬凍りついた。確信を込めたその掛け声にこっちが間違っていたかと動揺する。ほかの掛け声は「やわたや~っ」だったけれど、その後も時々掛けられる「よろづや~っ」は一番大きくて目立つ声。ご当人が後で「しまった、間違えた」と悔やんでいるかもしれないから敢えて糾弾はしないが、あんまり失礼じゃないのannoy

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歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

素晴らしいレポ、ありがとうございます。これがなんで「不完全実況」なの?(突っ込むところがちがってますね、はい)。
親子鑑賞教室の日は、最初から除外というか、見に行くつもりもなかったんですが、これはちょっと考えを改めないといけないですね。実は「子供のためのシェイクスピア」だって、子供が少ないだろう夜の公演しか選ばない・・・うーん、こんな私こそ年だけくって中身は「偏屈な子供」だぁbearing

投稿: きびだんご | 2009年7月21日 (火) 09時09分

おはようございます。
屋号間違いは最悪ですね…。またそういうのに限って大音量だから目立っちゃうし。
レポ読んでいてわたしもいたたまれなくなりました(T_T)

さて、わたしは二度行ってきましたがついこの間の社会人のための日はお供のスティッチを頭に乗せて登場、
初日に近い日曜日は何も持っていらっしゃいませんでした。
何パターンくらいのお供がいるんでしょうね??

それにしても亀鶴さん、ステキでしたよね!お話上手だし、見得も立回りもかっこよかったし、ファンがふえそうですね(^O^)
写真はわたしもブレブレで撃沈でしたが…

投稿: あねご | 2009年7月21日 (火) 09時47分

きびだんご様
ありがとうございます。
これでもずいぶん端折ったんですよ、だから不完全実況coldsweats01
多分「親子」の日に見たのは初めてだと思いますが、子供を退屈させずに解説するというのはけっこう高等技術が必要ですよね。亀鶴さんは巧まずしてそれをやってのけていました。
子供の多い日や時間帯を避ける…まあ、基本、私もそうですよ。正直、半蔵門では一瞬うへっと言いそうになりましたもの。「親子」の日だなんてまったく意識せずに、たまたまこの日を取っちゃったわけで。
でも、国立へ歩く親子連れを見て、この子たちに歌舞伎の素晴らしさを感じてほしいと思いましたし、将来亀鶴さんの芝居を見たときに「子供のころ、歌舞伎解説してくれたお兄さんだ」と思い出してくれたら嬉しいなあ、なんてね。

ま、たまにはこういう選択も悪くはないかな。

投稿: SwingingFujisan | 2009年7月21日 (火) 10時19分

あねご様
おはようございます。
屋号は、亀鶴さんも中村だし、あとで梅枝クンも出るし、ということで間違えたんでしょうね。亀鶴さんがお気の毒でした。

社会人の日にスティッチですか!! 亀鶴さんって、ほんと楽しい方ですね。私もどうしても2回見たくなって千穐楽に又行くことにしました。今度はどんなお供でしょう。千穐楽も「親子」の日だから、やっぱりぴかちゅうかな。

亀鶴さんは浅草メンバーとしても人気が高いですし、これを機会にますます人気が出るかもしれませんね。立ち回りもとてもきれいで、うっとりしましたlovely
客席で写真を撮るってむずかしいですよねえ。以前、ああいう場で一番よく撮れる設定を教えてもらったことがありますが、それだとフラッシュがたかれちゃうんですね。いくら撮っていいと言われても、あの場であんまり光らせる勇気がなくて。シャッタースピードが遅くなっちゃってブレるんですよね。千穐楽にはうまく撮れるかしら。

投稿: SwingingFujisan | 2009年7月21日 (火) 10時41分

SwingingFujisanさま、おはようございます。コメントは久しぶりでございます。

亀鶴さんの解説、楽しかったですね~。私は「社会人の~」を2回拝見しました。

ミニーちゃんの「藤娘」、かわいくって思わず欲しくなりました♪ディズニーストア(で売ってるんです!)で実物も見たのですが、着物も本物の生地を使っているそうで、とっても美しかったです。流し目の色気にもウットリでした☆

私も亀鶴さんのトンボ・・・期待しちゃいましたが、今回はお預けでした。また浅草で見られるのでしょうか、ね。

投稿: aki | 2009年7月22日 (水) 10時39分

aki様
おはようございます。コメントありがとうございます!!

「歌舞伎のみかた」は、社会人向けのバリエーションがあったのでしょうか。亀鶴さんのことですから、基本は変わらなくても、きっとお客様の雰囲気に合わせて、その場で変化をつけられたのではないかなと推察します。
2回ご覧になっても楽しかったでしょう。2回もご覧になったの!!とは驚きですが、私ももう一度見たくて千穐楽のチケット、取っちゃいました♪。「歌舞伎のみかた」はパスしようかと思っていましたのに、あんまり楽しかったからもう一度見るつもりです。
ミニーちゃんの「藤娘」、かわいかったですねえ。着物の生地、本物なんですか! 細かいところにもこだわりがあるんですね。そういえば、国立の売店にもストラップか何かが置いてあったような…。
亀鶴さんのトンボ、千穐楽にひそかに期待しておりますsmile

投稿: SwingingFujisan | 2009年7月22日 (水) 11時14分

SwingingFujisanさま、こんにちは(^-^)

おすすめにしたがって、行ってまいりましたぁ。いやぁ、行ってよかったです。1500円以上の価値がありましたっ!ご紹介ありがとうございましたm(_ _)m

大好きな鶴亀さんが解説してくださって、パンフレットや可愛いチラシまでいただけちゃって、大満足です。3階はかなり空いていて、左右も(チケットをとる時、そうなるように操作しました)後ろもあいていたので、好きな姿勢で(足を組んだり、斜めになったり、思いっきり前のめりになったり)楽に鑑賞させていただきました(^_^;

男女蔵さん、五郎にぴったりですね。お声がおとうさまに似てるなぁと思いました。鶴亀さんの出番が少なくってちとさみしく感じました。でも、ますます惚れてしまいました>鶴亀さん。明日の千穐楽はまた何か違うことをやらかしてくださるのでしょうか。

そして最後は梅枝くんにうっとり、のからつぎでした。

投稿: からつぎ | 2009年7月23日 (木) 16時54分

大失敗m(_ _)m

亀鶴さんがぜぇんぶ鶴亀さんになってるぅ。。。。失礼いたしましたm(_ _)m

こういうのを、穴があったら入りたいっていうんだわのからつぎでした。

投稿: からつぎ | 2009年7月23日 (木) 19時07分

からつぎ様
こちらこそ、ごめんなさい。出先で携帯からとりあえず公開だけさせていただいたので、文字までよく見ないでおりました。早く気づけばよかったのに、ごめんなさい。
亀鶴さんは、私も「<つるかめ>じゃなくて<かめつる>よね」と自分に言い聞かせないと間違えます。それで、先日、とうとう日本語辞書に登録しました。

国立、喜んでいただけてよかった!! そしてからつぎ様がご覧になるチャンスがあって、本当によかった!! 
亀鶴さん、男女蔵さん、梅枝クンの魅力が十分感じられた国立でしたね。これで亀鶴さんの芝居での出番がもう少しあったら嬉しかったんですけど、でもそれは贅沢というものかしらcoldsweats01

投稿: SwingingFujisan | 2009年7月23日 (木) 21時56分

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