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2009年8月10日 (月)

第7回亀治郎の会千穐楽・2

「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)将門」
当日発表の秘密の演目がこれ。プログラムもその部分は終演後まで開けるなとシールで閉じてあるほどの念の入れよう。後で開くと、瀧夜叉は女方なら誰でもやってみたい役と、亀ちゃんが解説に書いていたが、なるほど、瀧夜叉は女としての色気、かっこよさ、妖術使いとしての不気味さ、そして将門の遺児としての悲しさ、怒りの強さ等、色々な要素をもっており、徐々に発散していく面白さもありそうだ。
この演目は、時蔵さんで見たことがあり、瀧夜叉の拵えとか蝦蟇の妖術を使ったとか、その程度の記憶はあるのだが、大半忘れていたcoldsweats02 場内闇に包まれる中、花道両側から蝋燭の火がスッポンに向けて近づいてくる。私の席からはスッポンのあたりがちょっと盛り上がっているのが闇を通して見え、何か出てくるなと期待していると、その盛り上がりは傘で、それを手にした瀧夜叉がす~っと現れる。花外でも時々は見える、まさに目の前にある瀧夜叉の妖しく美しいこと。
本舞台へ出ると、そこは将門の古御所。歌舞伎座で見たときは、もっと立派だったが、今回のような陋屋めいた屋敷も悪くない。その中に大宅光圀がいるのだが、花外の席からは、瀧夜叉が後ろ向きに立って拵えをいじっているので、光圀の姿が見えない。もちろん、残っているのはもう段四郎さんしかいないのだから、それが段四郎さんであることはわかっているのだが、いざ初めて目にした光圀の段四郎さんがあんまり若々しくて勇ましく、びっくりしたsign03 だって、段四郎さんって、最近枯れた老け役か、瀬尾や玄蕃のような悪役が多かったんですもの。本当は、「身替座禅」で親子の夫婦役が見られるかと思っていたのだが、そうか、スーパー歌舞伎を経験した親子はケレン味のあるこちらで共演するのがふさわしいかもしれない、と思った。
段四郎さんは亀治郎さんとの呼吸が時にやや遅れがちではあったが、軍物語の場面など、きっちり決まっていてカッコよかった。
さて、瀧夜叉の正体が明らかになってからは、蝦蟇と段四郎さんとの立ち回りが面白い(きれい)。蝦蟇と一緒の宙乗りもあり(この間ずっと刀を振り回している)、相当体力を使うだろう、なんて余計な心配をしてしまった。屋台崩しは従来と違って、ドリフの「全員集合」のイメージで崩すようにしたそうだ。なんと、ドリフでもあれをやっていたのは金井大道具さんなんですって!!
段四郎さんを放した蝦蟇はどこへともなく去り、定式幕がしまる。やがて、スッポンから蝦蟇がせり上がる。まさに私の目の前に大蝦蟇が!! 顔を片方ずつの手でこすってみたり、愛敬もあるが、基本両生類苦手な私にはやっぱり気味が悪い。大蝦蟇を相手に花道で立ち回りを見せるのは力者の尾上音之助さんと市川段一郎さん。音之助さんは蝦蟇の飛び越しを見事に見せた(花道での飛び越しって、凄いワザ)。
蝦蟇の中から瀧夜叉が出てきて、音之助さんと段一郎さんの段違い背中に乗る(音之助さんは跪いて、段一郎さんは中腰で背中を差し出す。つまり2人の背中の高さは違う。高さの異なる背中に亀治郎さんが片足ずつ乗せる)。これも狭い花道でのこととて、かなり危険を伴うワザだ。花外では亀ちゃんの顔を見ることはできず、しかし下になって瀧夜叉を支える2人の力を目一杯感じ取った。それに、まさに目の前(上と言うべきか)で繰り広げられる立ち回りのは迫力はハンパじゃない。力者を倒したあとは、瀧夜叉が六方で花道を引っ込む。
このラストは亀ちゃんのオリジナルらしい。

カーテンコール、口上
初日は定式幕の上から緞帳がおりてきて、カーテンコールはなかったけれど、今回は一度引かれた定式幕が再びあいて、舞台中央に瀧夜叉、いや亀治郎さんが。観客にお辞儀をした後、口上があった(大いなるえこひいきによって後援会員にだけ口上、だってbleah)。
6公演、18演目、無事にできたのは皆様のおかげです。大地の神様も喜ばれたようで。高い山を登りきった後、さらに高い山を目指したくなるのは血です。
ということで、口上後、緞帳ならぬスクリーンがおりてきて、「緊急告知」と銘打った映画の予告編ばりの第8回亀治郎の会予告映像。
これまでの亀治郎の会の一場面が次々と流され、いよいよ第8回の演目決定sign03(今年はギリギリまで発表せず、来年は1年前から発表coldsweats01 カメちゃんらしいね)
あの若手俳優と再び共演「上州土産百両首 月夜の一文銭」。そしてもう一つは猿之助十八番から「四の切」(これは見逃せませんぞ、絶対にdash)。
来年8月は国立劇場大劇場にて、なんと1週間の公演だそうsign03
さて、ところで、あの若手俳優って誰なんでしょう。演目からいって嘉島典俊さんというセンが強くない?

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コメント

Σ( ̄ロ ̄lll) さ、最終会でそんなことが!!!
衝撃の事実!

らい年までの楽しみができましたぁ(。・w・。 ) またがんばって生きていきます。( ̄▽ ̄)

でも、小劇場の雰囲気もよかったけどね。

投稿: 八幡屋贔屓 | 2009年8月12日 (水) 20時44分

八幡屋贔屓様
大いなるえこひいきによって、会員限定の口上、そして嬉しい情報が得られましたsmile

私も、こういう会は雰囲気的にも小劇場がいいなと思うのですが、亀治郎さんはもっともっと飛躍したいのでしょう。
来年も亀鶴さん、出演なさるかしらね。

投稿: SwingingFujisan | 2009年8月12日 (水) 23時35分

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