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2009年10月 2日 (金)

10月昼の部初日3:ぐじぐじ男は可愛いか

芸術祭十月大歌舞伎初日昼の部(歌舞伎座)
「河庄」
意外と面白かった(こういうの、本来苦手なんです。前回見た時はちょっとつらかった。でもこんなに面白いなら、去年のNHK古典芸能に行けばよかった)。昼の部は萬太郎クン大活躍で、ここでも愉快な丁稚さんで登場。ちゃっかりお小遣いを稼ぐ逞しさだけれど、本当は小さい頃からお店に預けられ使い走りをして苦労してきたんだろうなあ、とその人生に思いがいくような丁稚さんだった。
時様は艶やか。息子の萬太郎クンに「おばはん」と呼ばれているのが個人的にツボだった。時様の小春は我慢我慢、じっと耐える役だ。治兵衛への愛に溢れていじらしく切なかった。
藤十郎さんは本当に若い。近くで見たって、肌がきれいだし、時々そのまま翫雀さんにイメージが移行したくらい(よく似ている)。ただ、ずるずるっと唾液を吸うような台詞はちょっと…。とぼとぼと魂の抜けたような花道の出が眼目。ぐじぐじうじうじと小春に意地悪言ったり、子どもみたいに駄々こねたり(すべて、小春を愛する故なんだろうけれど)、大の男がそんな態度を取るなんてけっこうコミカルで、客席からもずいぶん笑いが起きていた。遊女にとっては、こういうのが可愛い男はんなのかもしれないけれど、小春がどうしてこんな男を好きなのか、私にはわからない。
亀鶴さんの江戸屋太兵衛は「封印切」の八右衛門みたいな人かと思ったら、ただのチンピラじゃない。でも亀鶴さんheart04だから、ちょっと素敵過ぎちゃうかも。亀鶴さんの歌う紙くずの歌(紙屋治兵衛の悪口の歌)が面白い。亀鶴さん、最近、酔っ払いとかこんな役が続いている。
太兵衛とつるんでいる五貫屋善六(寿治郎)がとてもいい。上方のいかにも遊び人の空気が漂って、存在感抜群。寿治郎さんの持ち役なのね、道理で。寿治郎さんは「曽根崎心中」の下女・お玉も持ち役としていて、これがまためちゃくちゃうまい。さんざん笑わせてもらったのを思い出した。

孫右衛門の段四郎さんは、本舞台での台詞がほとんど入っていなくて、こちらもずいぶんハラハラした。プロンプター付きでどうにか切り抜けたけれど、孫右衛門そのものとしては悪くないと思った。役の本質を摑んでいて、それに合う。台詞がしっかりしてくれば、絶対いい孫右衛門になるだろう。
ところで、ケータイが2度鳴ったよ、たしか。2度とも着メロ。この日は、「毛抜」ではマナーにしたケータイがどこかでぶるぶるいってたし、「蜘蛛の拍子舞」ではりりりりりり~と鳴った。「河庄」で3度目だannoy

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