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2010年1月11日 (月)

熱い思いがあれば--御浜御殿と勧進帳:東京新聞コラムから

今日の東京新聞芸能欄のコラムは小田島雄志氏担当。「熱い思いあれば相手に心通じる」というタイトルの記事で、小田島氏は、今年初観劇は浅草歌舞伎だったそうで、読んでいるこちらは嬉しくなる。その中で取り上げているのは「御浜御殿」。「愛之助と亀治郎は、丁々発止のやりとりの中で、肚の中にことばにならない熱い思いがあることを鮮明に表現したので、それがあれば相手に心が通じることを観客に伝えたのである」と述べておられる。
熱い思いは天にも通じると信じている私にとって、「御浜御殿」はいつも胸を熱くしてくれる芝居であり、若手によるこの思いを早く見たいと胸が高鳴る。
熱い思いといえば、歌舞伎座でかかっている「勧進帳」にも通じる。こちらについては、昨日の同じコラム欄で梅玉さんがご自身の経験から書いておられる。梅玉さんは、義経も富樫も演じられるが、「義経はどの作品もどちらかというと動きが少なく、気持ちを殺して勤めることが多く若いころは辛く感じたものですが、年を重ねるとともに役に自然に入っていけるようになり勤めるのが好きなお役になりました」そうで、「弁慶の無骨さに対し、爽やかに情のある富樫を勤めたく思っております」と結んでいる。
ミーハーの私は、動きもセリフもほとんどない役の場合、何度も演じたことのある役者さんでも辛くはないのかしらと常々思っていたのだ。なるほど、そういう辛さを経験することも事実、しかし年輪を重ねるということはそれが消えて(それを超えて、なのかもしれない)本当にその人物になれるということか、だから高齢の役者さんが若者を演じることにほとんど違和感を覚えないのだ、とあらためて納得。
「勧進帳」の弁慶、富樫、そして義経の熱い思いを見られるのは今週後半、綱豊卿と富森助右衛門の熱い思いを感じるのは来週末。早く見たいという私の熱い思いは、それまで上昇する一方。

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コメント

私も「強く、熱い思いは必ず届く」と信じてます!年を重ねる事に「そうじゃないのかも」と思いが揺らぐような経験もありますが、それでも「届く」もしくは何かの形では「実る」と信じる気持ちは忘れないでいますconfident
って、脱線しちゃいましたね。すみませんcoldsweats02

勧進帳は正月早々観たのですが、最後 引っ込みの花道で團十郎さんに「当代一sign03」と大向こうがかかったんです。色々な意見があるとは思いますが、家の芸に対する團十郎さんの思いが届いたのかもしれませんねshine

投稿: 林檎 | 2010年1月11日 (月) 16時34分

SwingingFujisan様
 今晩は、Fujisanさんの観劇は月後半に集中とのこと、待ち遠しいですね。私はこの三連休は歌舞伎座でした(一昨日は夜の部、今日は昼の部)。少し、感想を。夜の部はテレビ中継されたので、ご存じだと思いますが、予想どおり、「車曳」が大顔合わせの醍醐味を堪能させました。特に、吉右衛門の梅王丸が気力充実で抜群でした。芝かんは古風な味が貴重ですが、他の二人との背丈、年齢とのバランスが、やはり気になりました。なお、「源氏店」の染五郎と福助が期待以上に、よかったです。
 昼の部は、団十郎の弁慶が新しい歌舞伎座でも見られるのかと、やや感傷的になったせいで、幕外、花道つけ際で、(観客に)お礼をした姿にジーンとなりました。また、吉右衛門の松浦侯が、相変わらずいい味を出しています。その他では歌六(昼夜)、歌昇(昼)が舞台をキチット占める役割を果たしています。歌昇は大一座でも、もっといい役を付けてほしいですね。
 Fujisanさんの先に感想を書き込み申し訳ありませんでした。ご感想を楽しみにお待ちしております。

投稿: レオン・パパ | 2010年1月11日 (月) 19時17分

林檎様
人の真摯な熱い気持ちは、必ず他人に伝わると思いますし(そういうことが段々伝わらなくなってきている時代だとしても、やっぱりそれは信じたいことです)、自分の思いもきっと叶えられるに違いありません。一生、何か一つは熱い思いを持ち続けたいものだと思っています。

團十郎さんの弁慶は、大好きです!! 大きさ大らかさが格別な気がします。「当代一!!」の大向こうは、林檎様のおっしゃるように、きっと團十郎さんの熱い思いが届いたんでしょうね。じんとします。

投稿: SwingingFujisan | 2010年1月11日 (月) 20時56分

私も團十郎さんの弁慶大好きです!大きさ、大らかさ、真摯な思い、そしてちょっとオチャメな所などピッタリなんですよねshine
お二人のコメントを見て、私もなんだか改めてジンときてしまいました…

投稿: 林檎 | 2010年1月11日 (月) 21時36分

レオン・パパ様
コメント、ありがとうございます!!
ご感想をお聞かせくださって、とても嬉しく存じます。
「車引」は早く見たいですね~。夜の部一番の期待です。TVは録画はしましたが、まだ見ていないのです(だって、先に生の舞台を味わいたいんですもの)。吉右衛門さんは、去年の曽我五郎もそうでしたが、若々しい役もよく似合いますね。
「源氏店」はあまり期待していなかったのですが、ちょっと楽しみになってきました。
さよなら公演の「勧進帳」で、團十郎さんは初登場なんですね。新年の「勧進帳」にふさわしい弁慶だと思います。そして團十郎さんがさよなら公演最後の弁慶になるのかしら…ただ、私は4月にもう一度「勧進帳」がかかるのではないかと期待しています、成田屋親子の日替わりで。
歌昇さんはとても上手だし、いい味をもっているし、ファンもたくさんいるのに、どうも大きな役がつきませんね。私も歌昇ファンの1人として、歯痒い思いをしております。

歌舞伎座は今週末に、まずは昼の部を見る予定です。

投稿: SwingingFujisan | 2010年1月11日 (月) 21時40分

林檎様
ですよね~shine そういうものって、作ろうと思って出せるものではなくて、團十郎さんという人の資質であり、個性なんですね。もちろん、それぞれの役者さんにそれぞれの資質があり、それがニンというものなんでしょうが、弁慶はまさに團十郎さんのニンなんだと思います。
弁慶を見てこそ、團十郎さんは大病を克服したんだ、と言えるような気がします。

投稿: SwingingFujisan | 2010年1月11日 (月) 21時51分

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