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2010年1月24日 (日)

浅草歌舞伎第一部・1

123日 浅草歌舞伎第一部(浅草公会堂)
通しで観劇。夜の部は16日にも見たが、昼の部は初めてだし、この1回限りと、例年の浅草観劇を考えると、自分ながら寂しい。
「お年玉ご挨拶:男女蔵」
型どおりの自己紹介(自分の名前を言う程度)の後、「失礼してマイクを持たせていただきます」と、そこからややくだけて、恒例「浅草歌舞伎を初めて見た人?」(これ、ご挨拶でたいがいやるのよね)。3階最前列にもかかわらず、手すりがちょうど視野のど真ん中に入りよく見えなかったsad(来年からは、3階席を取るなら一番後ろに決めた。遠慮なく伸び上がれるもの)けれど、初めてという人は少ないようだった。「亀治郎さんが2012年に地球は滅亡する(マヤ文明関連ですね。ホントなのかな、ノストラダムスも当たらなかったし)と言っていたが、11年も12年も浅草メンバーで帰ってきたい。男女蔵もお忘れなく」「イヤホンの幕間に質問コーナーがあります。芝居の間はイヤホンいらないよという人も、幕間のためにどうぞ」と宣伝が続く男女蔵さんのご挨拶、極め付きは半ば強制的なbleahオメちゃんコールであった。1階→2階→3階→全員と計4回の「オメちゃんオメちゃん」(私も2回、やりましたよ)。いかにも男女蔵さんらしいご挨拶ではあった。
「正札附根元草摺」
男同士(つまり、曽我五郎 vs 小林朝比奈)のこの演目を見るのは初めて。五郎 vs舞鶴だったら、平成17年の橋之助&魁春、そして去年は松緑&魁春(歌舞伎座)、愛之助&孝太郎(巡業)と2度見ている。五郎 vs 舞鶴は去年の歌舞伎座で初めてその面白さを知ったが、私には男同士の踊りのほうが断然魅力的に映った。二畳台を下りた2人のきっぱりと力強く引き合う姿に、見ているこちらも力が入る。
亀治郎さんは今年の浅草は立役しかやらないのだが、そのことに全然違和感を覚えないほど、立役が合ってきた。この五郎も線が太く、勇ましく、強い意志がはっきり感じられ、これまで立役にはちょっと似つかわしくないと思っていた顔の丸みが今回は全然気にならない。おおカメちゃんも荒事ができるのだと感動した。だって、私はずっと亀治郎は女方に限ると思い込んでいたんだもの、今年の浅草で大いに目を開かれた。
勘太郎さんの朝比奈も、亀治郎さんと息の合った力のこもった踊りで、無骨な朝比奈が姉さんかぶりをして何とか引きとめようとするところがとても楽しかった。たった20分と短いのが残念、もっと見ていたかった。
余談:五郎と朝比奈の出の前、長唄・囃連中ののったひな壇の後ろに、2人の頭がちょびっと見えた。ひな壇の真ん中が割れて登場する様を早くも思い浮かべ、自分の中で盛り上がった。

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歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

SwingingFujisan様
 レポ、楽しく読ませていただきました。浅草歌舞伎は、若手俳優が芸は未熟ながら、一所懸命演じるので、独特の爽快感がありますね、今回の演目の中で、一番充実感があったのは、「奥州安達原」で、勘太郎が敢闘賞ものでしょう。
 「将門」は私の好きな舞踊なのですが、七之助の滝夜叉に、遊女の艶麗な情緒、父の敵への怨念、情念が不足していたような気がして残念でした。七之助の踊りは、振りと振りとのあいだ「ま(間)」が心持ち短く、余裕がなく、慌ただしさを感じさせます。(昨年の道成寺もそうだった気がします。)それが情感の不足につながるのでしょう。一つ一つの振りが大きすぎるのも原因だと思います。舞踊の才能のある人だと思いますので、今後も精進してほしいと思います。踊りの名人、芝かん、勘三郎のDNAをひいている人なのですから。(七之助贔屓の方、ごめんなさいね)

 

投稿: レオン・パパ | 2010年1月24日 (日) 13時49分

SwingingFujisan様
 追加でコメントさせてください。
 亀治郎が、伯父猿之助の得意演目に挑み始めたのは、伯父との関係が良好になってきたようで何よりです。「骨寄せの岩藤(再岩藤)」も是非、東京でやってほしいですね。
 あと、亀鶴の二役が、堅実な出来栄えでしたね。江島も、安定感があり、びっくりでした。さすが関西出自の役者さんは、ひきだしが一杯あります。異母兄、富十郎も結構、女形をやったひとですが、血は争えません。いっそのこと、「安達三」の浜夕を演じて、男女蔵と夫婦役に挑戦してもよかったかもしれませんね。

投稿: レオン・パパ | 2010年1月24日 (日) 14時02分

レオン・パパ様
コメント&追加コメント、ありがとうございます。
浅草歌舞伎は、ある程度教科書どおりだとしても、若手の真摯に芝居に取り組む態度にとても好感がもてます。したがって、伝わらない部分や不足するものがあるとしても、それはそれで今後の課題にしていけばいいわけで、声高に非難するには当たらず、まずは大きな役を経験するということが大切なんだと解釈しています。
とはいえ、すべてを褒めるのがいいわけではもちろんなく、期待すればこそ、注文をつけたくなるのですよね。七之助さんは今、発展の途上にあり、とても素晴らしいとき(去年の桜姫に茶々)と少々不足がちなときが(振りが大きいというのは私も時々気になります)混在するのは仕方ないことだと思います(誰でもそうですもの)。DNAにプラスしてさらに努力を積み重ねていき、七之助のこの踊りを見たいのよというような存在になってほしいと強く願っております。

亀治郎さんは自分の血の中に明らかに猿之助さんに近いものが流れていると自覚していますから、これからもどんどん挑戦していってくれるものと楽しみです(海老蔵さんとの競演も期待したいですね)。香川照之さんが以前TV番組で「本当は自分も歌舞伎役者になりたかった」と言っていたのがぐっと心にきました。お父様に対する思慕のようなものもずっと心の底にあったみたいですよ。息子さんには日本舞踊を習わせているということでしたので、1代おいて息子さんが歌舞伎役者になる日もくるのではないかと期待しているのですが、年齢的にどうなんでしょうか。
中村屋さんが一般の役者さんを出演させているように、亀治郎さんと香川さんの共演なんて見られたらいいのに。

浜夕を亀鶴さんに、とは私も秘かに考えました。年齢的にちょっと気の毒だとは思いますが、面白かったかもしれません(けれど、男女蔵さんに老け役がくるように、それをきっかけに亀鶴さんが老け役専門になったらいや~だ~bearing)。でも、歌女之丞さんもめったにあるチャンスではないので、今回はそれでよかったのではないでしょうかhappy01

投稿: SwingingFujisan | 2010年1月24日 (日) 16時16分

SwingingFujisan様
 丁寧なお返し有難うございます。
 私のコメント、間違いがありました。恐縮です。今の亀鶴のお父さんの先代が、富十郎と異母兄弟でした。先代は、前に書きましたが、役に恵まれませんでしたが、二代目鴈治郎の座組みで女形、立役いろいろやっていました。二代目が昔言っていましたが、関西では女形を先に修行させたそうです。何故なら、女形は出世が早く(人気が出るのが早いということでしょうか)、後で立役に転じたときに、色気がある役者になるからだそうです。東京とは少し、違いますよね。先代勘三郎とか、亀治郎は上方風のその路線でしょうか。

投稿: レオン・パパ | 2010年1月24日 (日) 19時20分

レオン・パパ様
ご丁寧に訂正、ありがとうございます。亀鶴さんって血筋はいいのに、当代も役に恵まれているとは言えませんよね。実力も確かなものがあるのですから、もっと大きな役を見てみたいと熱望します。
女方を先に勉強するのは関西のやり方だったのですか。時々昔の舞台を歌舞伎チャンネルで見ると、橋之助さんや錦之助さんが女方をやっていてビックリしますが…東京でも女方を先にやるものかと思っていました。
立役に転じた時に色気がある役者になるというのは、わかる気がします。

投稿: SwingingFujisan | 2010年1月24日 (日) 22時45分

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