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2010年1月19日 (火)

大満足、演舞場昼の部再見

118日 初春花形歌舞伎昼の部(新橋演舞場)
夜の部はまとめるのにちょっと時間がかかっているので、興奮冷めやらぬうちに昼の部を。
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月に粘りに粘って引き寄せた最前列。1日に何度もWeb松竹をチェックし、出てきた座席の変動をすべてメモすることが仕事になってしまった感さえあった日々。その甲斐あって、最高の席が舞い込んできた。とにかく海老ちゃんの公演中、一度は最前列で見ておきたかったのだ。
「寿曽我対面」
初日に比べ全体にぐっとよくなっていた。初日よかった役者さんはこの日もよく、初日いまひとつと残念だった獅童さんの形がかなりきれいになったし、父を殺された悔しさ、今この場で工藤を討てないもどかしさがよく伝わってきた。右近さんは台に上がったあたりからセリフの言い方が変わるような気がする。それまでははっきりした口調が、口の中で喋るというのだろうか、もごもごした喋り方になるのだ。もっとも、幸四郎さんのもごもごと違って右近さんのもごもごは、何を言っているかがきちんと聞こえる。ただ、工藤としては、あともう少し何かが足りないような気もしないではない。
「黒塚」
食後でやや眠かったものの、老婆・岩手の心境がよくわかった。夫に捨てられた悲しみ・悔しさよりも、高僧に救われた喜びが裏切られたことの衝撃の大きさは、初日同様岩手への思い入れを強くさせた。この人の心を救ってあげたかったと、見終わった後も哀れになる。猿之助さんとの比較はしようもないが、右近さん渾身の舞台であり、今後も岩手を演じ続けてほしいと思った。
今日は鬼となった岩手が赤い口の中を見せたり、「くわっくわっくわっが~っ」とやるたび笑いが起きて、とくに花道で苦しんでいるときにそれが大きかったのはどういうわけかwobbly
門之助さんの高僧と猿弥さんの強力がよく、演奏が素晴らしかった、ともう一度言っておこう。

「春興鏡獅子」
初日、自分の期待する印象と少し違った鏡獅子だったが、今日は大満足sign03
まず、弥生の海老ちゃんが初日ほどデカいと感じなかった。少し痩せたのかなぁ。間近で見てもとてもきれいで、大きさを感じなかったから右之助さんとのバランスも気にならなかったし、丁寧な踊りが愛らしさと華やかさを感じさせた。二枚扇の舞いで一枚を受け損なったのはご愛敬(笑いが起きたけど、こういうのって笑わなくてもいいような気がする。でも、海老ちゃんに対する愛の笑いかな)。最後に一枚をぽ~んと後ろへ投げると、後見の新十郎さんが見事にキャッチ。後見と主役の結びつきの強さを感じる。
獅子の精のなんと美しく猛々しく爽やかなことheart04 神々しさまで感じられるほど。大きくきりっとした動き、きまりのよさ、ぱっと見開いた目の静かな強さ(変な表現だけど)、もう完全にこの獅子から目が離せないlovely 胡蝶とたわむれる穏やかさを見せたかと思うと荒々しく狂う。毛振りは完全に弧を描いたもので3+53回。さすがに終わりのほうになると弧が乱れてきたが、最後は持ち直して再び弧を描いた。
2つの演目もよかったし、鏡獅子があまりにも素晴らしくて(写真買ってよかったぁ)、昼の部、もう一度見たくなってしまった。
おまけ:最初の幕間、ロビーでデヴィ夫人を見た。そこだけ華やかな雰囲気の中心に、羽根のついた黒い帽子の一際目立つ女性がいた。どなたか有名な方かしらと目をやると、デヴィ夫人だった。帰り際、比較的後方のセンターブロックで立ち上がった姿を再び見つけた。やっぱり目立つわ。これもオーラだろうか。

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