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2010年9月30日 (木)

「2010地球と恋する暮らし」・3:江戸のエコ

926日 「2010地球と恋する暮らし」環境フォーラム@ミッドタウン
順序が逆になったが、最後に時蔵さんの講演を。
「江戸のエコ」というテーマでの講演である。時蔵さんが壇上に立つと、「よろずやっ」という掛け声が。こんなところでも声がかかるんだとちょっと驚いた。
時さまの話を一言で言えば、歌舞伎の名場面を中心にエコを考えるってことかな。うまくまとめられないけれど、ざっとこんな話。
★歌舞伎には江戸の暮らしを描いたものが多い。家康が江戸の町を作るとき、職人が大勢集められて住むようになった。職人たちが暮らす長屋には大家が必ずいる。ちなみに大家というのはオーナーではなく、管理人のようなもの。オーナーは別にいるんだって(知らなかったわ)。大家の儲けのひとつにトイレがある。汲み取ったモノは肥料としてけっこう高く売れたのだそうだ(排泄物のエコ)。
大家にはいい大家と悪どい大家がいる。いいほうの代表が「文七元結」の大家。悪どいほうは「髪結新三」。新三の小悪党ぶりを知っていながら身元引受人になった。
★「髪結新三」には鰹売りが出てくる。豆腐や納豆なども売りに来たが、こちらは器を持って買うからゴミが出ない。
★職人の生活は明るくなったら(明け六つ。午前57時)起きて暗くなったら寝る。食事は貧しく、野菜も丸々使うからゴミはほとんど出ない。夜暗くなると行燈の油が高いので奥さんにすぐ消されてしまう。すると男はつまらないので蕎麦屋なんかへ飲みに行く。
直侍が三千歳に会う前に立ち寄る蕎麦屋の品書きは小道具さんの話によると江戸時代からほとんど変っていない。掛け蕎麦16文(今のお金で500円くらいか)、天麩羅がつくと32文ほど。うなぎは味醂などが高かったので素焼きがほとんどだった。
男は酒好きなんです、「芝浜」でも酒が飲めるとなると大騒ぎして飲んでいる。
★家財道具は行燈、火鉢、寝具くらいで、長屋には畳はない。畳を持っている人は、引越しのときには家財道具と一緒に畳を持って新しいところへ移動する。「盟三五大切」にも家財道具をもって引越しをする場面があります。行燈はナタネ油が高いので魚の脂を使う。そこから化け猫モノで行燈の油を舐める場面が出てきた。
★着物は寸法が直せるので、太っても着られるし、親子での着まわしもできる。傷むところはだいたい決まっているのでそこを補強しておけば、長く着られる。半襟は衿を保護すると同時に着物のお洒落ともなる。

★江戸の町は山手線内くらいの広さだった。人口は年代によって幅があるが、だいたい100120万人(当時のロンドンやパリは100万人いっていないし、NY10万人にも満たない)。江戸の町の半分は緑で、風が涼しく過ごしやすかった。
水は埋立地が多いので掘っても出てくるのは塩水。そこで玉川上水などを引いて100万人にいきわたる水を確保した。長屋の井戸のそばにはドブがあるが、当時のドブはきれいであった。
水が豊富なので風呂屋があちこちにあったが、風呂を沸かすのに火を使うため個人の家では風呂を作ってはいけなかったことも風呂屋が多かった理由の1つであろう。当時の風呂代は8文だったそうだ。
★日本には紙の技術があり、紙は豊富にあったが、鼻をかむのは手拭であった。
★幕末に日本に来た外国人が江戸の町がきれいなことに驚いている(でしょでしょ。私は常々江戸の町を誇りに思っているのだ)。時代が進み、失ったものが多い。劇場のライトは非常に熱いため自分たちもエアコンを使うが、新しい歌舞伎座には熱をもたないライトが取り入れられることを期待している。
★モノを捨てない、リサイクルが発達していた江戸時代に戻れはしないが、そういう意識をもつことは大事である。
★岡島氏のコメント:50年くらい前までは鋳掛屋や物売りなど、江戸時代の生活の名残があった。江戸などの町を造るために大開発が行われ、山の木がなくなって洪水が頻発した。そこで江戸幕府は開発費用を減税にまわし、山を守る政策を取った。

歌舞伎好きにとっては「三五大切」の引越しとか言われるとすぐあの場面が目に浮かぶが、参加者の中には当然歌舞伎を見たことのない人たちだってたくさんいたと思うから、時さまの話はまずはそういう場面説明から入る。それが又楽しくて、ああ「三五」見たい、「新三」見たいと思う。
11月に時さまの三千歳が見られるのが楽しみ(時さま、その宣伝をしなかったのが奥床しいゎhappy01)。

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