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2010年9月 9日 (木)

真面目な中に楽しさあり:勘太郎・七之助錦秋特別公演2

98日 中村勘太郎・中村七之助錦秋特別公演2010初日昼の部(文京シビックホール)
「芸談」
次はお楽しみの芸談。司会は恒例(?だったような?)武藤まき子さん。中村家と親しいようで、兄弟のことも小さいときから見てきたらしい。近所のオバサン的感覚でしょう。
2
人はわずか23分でスーツに着替えて鳥屋口から登場したのでビックリした。素踊りだったし、橋弁慶のまま現れるのかと思っていた。鳥屋から出てきたのも、中で着替えていたからかと納得。しかし、武藤さんにも「汗びっしょりかいて大丈夫ですか?」と訊かれていたけど、あの汗で引っ込んでの着替えは気の毒だなあsad もっとも、歌舞伎ではしょっちゅうあることだから慣れているのかも。
以下、話があちこち飛びますが、かいつまんで。
●「橋弁慶」は七之助さんは何回か牛若を踊っているけど勘太郎さんは初めてで、ぜひ一緒にやってみたかったとのこと。
●勘太郎さんにとってお岩は子供の頃からの憧れの役(父のお岩を見てきたから)、今回お岩を演じるにあたって10kg痩せた。「大変だったでしょう」という実感のこもる武藤さんに、「元々体重のある人が落とすのは割と楽なんです。七之助が10kg落とすとなると相当大変だけど」(いえいえ、元々体重があっても、落とすのは大変です、とは私の心の声coldsweats01)。七之助さんは61kg、勘太郎さんは58kgで、初めて兄が弟より軽くなった(そんな体重でよく体力維持できるなあ)。
●海老蔵さんとの舞台はとにかくエネルギッシュで勉強になった。今回は「納涼」と銘打たなかったが、8月は父や三津五郎さんたちが始めた納涼の月なので自分たちにとっても特別である。他の若手とは、ライバルというよりは、どうやってみんなで芝居をよくしていくかという仲間。
●「結婚して勘太郎さんは変わったか」という武藤さんの問いに、七之助さんは「いつも一緒にいるからわからない」。勘太郎さん自身は「生活は妻がいるから変わったが、板の上では変わらない」。
●勘太郎さんを支えているもの――毎月いただく役である。初役が多いのでそれに対する姿勢。再演のものはプレッシャーもある。いずれにしても支えてくれるものは芝居(武藤さんは「妻」とか言わせたかったんじゃないのかなbleah)。
●七之助さんは、いつもリラックスしている。しかし芝居のことは常に考えている。遊んでいても芝居のことを考えている。と言っても最近遊ばなくなった。昔はボーリングをよくやったが、今は無趣味である。大役が多いので遊んでいられない。
●「勘太郎さんは、ずいぶん長いこと、新婚旅行に行ってらっしゃいましたねえ」。勘ちゃん、嬉しそうに「heart04はい、3月に」。「南アフリカがよかったですよ~」(ワールドカップの前に南アに行ったんだ!! 治安は大丈夫だったのかなあ。大丈夫だったから無事にその後も舞台に出たんだけどcoldsweats01)。「人生観が変わる」。「鳥じゃなくて獣の声で目が覚める」。ビッグ5と言われるライオン、ヒョウ、サイ、ゾウ、バッファローを直接見て感動したみたい。それを聞いた七之助さん、「ボクはジャングルクルーズ(ディズニーランドのアトラクション)がせいぜいです」。
●今日の見どころは――兄弟の公演は今回で6回目。前回の「芯」が好評で今年もやりたかったが、スケジュールが合わなかった。長唄舞踊は歌舞伎踊りの原点であるので、今回はそれにした。
「あやめ浴衣」「浦島」はあまり知られていないので選んでみた。「あやめ浴衣」は何年前のことだったか、どこかの杮落とし公演で長谷川一夫と二代目松緑(じゃなかったかしら? 記憶曖昧)が踊っていた。
この時、それがいつの公演だったか勘太郎さんが小山三さんに訊こうとして舞台から下手袖に声をかけていたが、小山三さんはとっくにいなくなっていたみたい。「おいろより後見のほうがずっと大変だって言ってました」って。後見はもうやらないって言ってた小山三さんだけど、やっぱりちょこちょこ引っ張り出されるのね。
「あやめ浴衣」は踊りをする人は必ず稽古をする演目だそう。

●「お父様は芸術劇場ですが、すごい声が聞こえてくるのでお母様とケンカしているのかと思ったという人がいた」と武藤さん。「あれだけ瞬間的にテンションをあげられるのは父と野田さんくらいじゃないか。その高さには感動する(役者はテンションが高くなくてはいけない)」と勘太郎さん(「表に出ろいっ!」のこと。見ようかどうしようか迷っているうちに終わりそう)。
勘三郎さんはシビックの夜の部にいらっしゃるかも…とのことだったが、実際にいらしたのかしら。
●七之助さんは「うぬぼれ刑事」の最終回に大衆演劇の役者の役で出演(これ、昨日のエントリーに書いたことです)。シビックだけかどうかわからないけれど、主催が読売新聞とフジテレビなので、勘太郎さんがさかんに「他局ですが」と断りを入れていたcoldsweats01 「くだらないけど、面白いですよ」と七之助さん。
ここからは観客とのQ&A
Q
 新しい歌舞伎座の杮落とし公演で何を演じてもいいと言われたら勘太郎は曽我の対面をやりたいと去年言っていたがなぜ? 1年間ずっと考えていた。
A
(勘) 五郎はとても魅力的な役。曽祖父の六代目菊五郎の五郎を上手上方から撮った写真があって、それが素晴らしくよかった。憧れている。
A
(七) さよなら公演でやった「三人連獅子」をやりたい。
Q
 父親の一番好きなところ、嫌いなところは?
A
(勘)好きなところというか尊敬するところは行動力。やると言ったらやる。言うのは簡単だが、それをきちんと実現させる。嫌いなところは最近ないが、理不尽に怒るところ。他の人に怒っているのを聞くのはいたたまれない。
A
(七) 父のプロデュース能力はスゴい。お客さんのことを考えて芝居を選んでいる。嫌いなところは、やっぱり理不尽に怒るところ。
 お岩をやってる時、ボクが他の人に怒ったら父に「そんなに怒るな」とたしなめられた。「あなたに言われたくない」と言い返した。
Q
 舞台から見て客のことがわかるか? また客のことを覚えているか?
A
(勘) よく見える。父や海老蔵さんは一番後ろの人の表情までわかるそうです。ボクは目があまりよくないけど、見えます。(ほんと、ヤバイっsign03 寝てるの丸見えshock でもそういえばいつか、どなたかも「よく見える」と言ってらっしゃいましたっけ)(客のことを覚えているかどうかには答えなし--忘れていてください。「あの客、又寝てる」なんて…bearing

司会の武藤さんが2~3度「暑いですねえ」と客席に向かって言っていたけど、少なくとも今日は涼しくさに一息ついて、しかもホールの中は寒いくらいだったから、現金なものでこちらはピンとこない(昨日だったらねえbleah)。勘太郎さんが「10月はテントなんで、こんなに暑かったらどうしよう」と心配そう。「10月は涼しくなるでしょう」という武藤さんに「え~っsign02」とオドロキの声をあげて疑わしそうな勘ちゃん。いくらなんでも10月は今より涼しくはなると思うよ。もっとも、10月上旬はかなり暑い日もあるから、気持ちはわかるけど。
続く。

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コメント

レポありがとうございます!続きも待ってます!
来週の鎌倉芸術館に伺う予定です。ワクワクしてきました~

目がいい芝カンさんは(携帯で漢字がでません)遅れて入ってきたかたのお顔も見えるそうですよ!

投稿: enachan | 2010年9月 9日 (木) 12時54分

enachan様
コメント、ありがとうございます。
ベラベラと芸談での会話を載せてしまって、後でご覧になる方の楽しみがなくなるかなとも懸念したのですが、きっとその回によって内容も違うのではないかと。

そうそう、視力いいの、芝翫さん(そう、確かに携帯では漢字が出ないんですよね~。私も携帯からの投稿のときには諦めています)でした!!! 自分でも記事にしておりましたわcoldsweats01 大変失礼ながら芝翫さんのお年でその視力はすごいですよね。私は自分がド近眼なので、そういう方が羨ましくて仕方ありません。

続きはもう少しお待ちくださいね。

投稿: SwingingFujisan | 2010年9月 9日 (木) 15時11分

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