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2010年10月 4日 (月)

御園座初日昼の部・2

102日 第四十六回吉例顔見世昼の部(御園座)
10100402kaomise_2 ★第三幕

金助隠れ家の場。前回気になった「誕生日」は今回も梅枝クンのセリフの中にあったので、とくに問題はないということなのだろう。この場では、宇治街道では鬼婆(ちょっと言い過ぎcatface)か山姥みたいだった村路(時蔵)の優しい心根が見えるのが嬉しい。春長に向けた金助の刀に身を挺して村路が自害した時にはちょっと涙が滲んだくらいだったweep
こんな悲劇が起こる前、金助が盗み出した金の鯱が開示されると、客席からどよめきが湧いた。本場でこんな反応があると、「してやったり」な気分だね(私が思うことじゃないかcoldsweats01)。
★大詰
大黒戎太夫内の場。金鯱観世音はここでも大ウケで、Choo Choo Trainでは手拍子が起こった。また、村人のご喜捨が集まるとき、客席からもばらっとおひねりが投げられた(国立でもそういうことがあったっけね)。
下女おふく(前回男寅クンが声変わりで苦しそうだったあの役。今回は徳松さん)、金助の恋文を拾って「整いました」(笑)。「この手紙と名古屋城開府400年と解く。その心は――どちらもかいふ(う)しなければ始まりません」。ここのチャリは国立の時と同じく「招き猫ダック」「そんなことだから海老に先を越される」「そなたの詮議を受けるとは、いつかも名古屋で受けたような」(って、これ国立でも聞きそびれて色々コメントをいただいたのだけれど、今回も「名古屋で」って言ったように聞こえたものの、まったく自信はないcoldsweats02)だったけれど、やっと新しいのが出ましたねhappy01(ねづっちのナゾ解き、一度ナマで見た~いと去年からず~っと狙っている私)。
菊ちゃんが時様(ここの時さまのなんと上品で美しいことshine)に金助がここにいるようだと告げるとき、
菊「見覚えのある顔。御園座の座頭役者に似ている」
時「そういえば」
菊「音羽屋。あの顔を見ると他人のような気がしない」
で、菊パパの詮議を菊ちゃんが受ける前、何か可笑しいことがあったらしく、菊ちゃんと時様が吹き出しそうになっている。その時さまの笑顔のまた輝くように美しいことshine

ここで思いもかけぬハプニングが起こった。戎太夫の娘おみつ(右近)が戎太夫の弟子万斎(菊之助)に言い寄りながら恋文を渡そうとし、それを万斎が受け取らずに金田金太夫(実は金助)の手に渡ってしまうという場面なのだが、言い寄り言い寄られる2人の後ろでうろうろしていた菊五郎さんが小声で「手紙がないよ」。右近クン大慌てで取りに行く。客席も笑ったが、舞台も笑ってしまい、とくに菊ちゃんがツボにはまったようでなかなか笑いが止まらず、アドリブで少しもたせたりしていた。私も、手紙が見えなくてなんか変だなあと思っていたのだ。でも私のところからは見えないだけなんだろうな、って。右近クンも菊ちゃんも本当はとっくに気がついてはいたのだろうけど、そのまま何事もなかったように芝居を進めていたのね、きっと。でもやっぱり拾う立場の菊五郎さんとしては…。この場をタイミングをみて納めた菊五郎さんの機転もすてき。でもチャリ場でよかったね。右近クンはその後一生懸命頑張っていて、とっても好感がもてた。
ところで、国立の初日でも勅使に化けた向坂甚内(松緑)の殿上眉が落ちるというハプニングがあったのだ。あそこは笑ってしまったら芝居が壊れるところだったが、かなり危なかった。
まあ、芝居にはハプニングは間々あるようでして。

木曽川の場。舞台を作っている間、定式幕の下から水煙となるべきドライアイスの煙が漏れてきたし、裾が上がって中が少し見えた。こういうのってちょっと得した気分になる。水除けのシートは4列目まで配られていた。菊ちゃんは確信犯的に水を蹴散らしsweat01sweat01、そのたびに観客はきゃぁきゃぁ大騒ぎ。ありゃあ、かなりびしょ濡れになったのではないだろうか。定式幕も閉まるとき真ん中辺に飛沫がかかっていたし、裾の色がけっこう変っていた。
この後、わずかな時間で舞台の水を処理していたのはお見事。デッキブラシで水をかき出しているのが見えたが、御園座の大道具さんは幕の裾から時々中を見せてくれて、鷹揚なのかな。大道具さんといえば、所作台を1人で担ぎ上げて運ぶのが実にかっこよかった。写真を撮りたかったのだけど、勝手知らぬ遠征先で無作法はいけないと思い、自重した。3階にちらっと見える大凧も撮りたかったなあbearing
最後の鳴海潟の場。手拭撒きがあった。国立でもあったんだっけ。すっかり忘れていた。私のところには到底飛んできそうもなかったから手も出さなかったけれど、絵番附の描かれた手拭はなかなか手に入るものではなく、ちょっと欲しかったなあ。ま、又記念品になっちゃって私が死んだ時子供たちが整理に困るだろうからいいか。というのは負け惜しみcoldsweats01
「汐汲」
藤十郎さんの芸が大きい!! と唐突に思った。なんだろう、翫雀さんと踊っている比較からか。いや、翫雀さんの芸が小さいのでは全然ない(漁師、力強かったし大きさもあった)。なんだろう、感覚として大きさに圧倒された気がしたのだ。
とまあ、感想はこれだけ。踊りはよくわからないんだもの。
<上演時間>「黄金鯱」序幕45分(11001145)、幕間5分、二幕目50分(11501240)、幕間35分、三幕目30分(13151345)、幕間25分、大詰50分(14101500)、幕間15分、「汐汲」20分(15151535

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コメント

おはようございます。
SwingingFujisanさまに遅れること10日、やっと見てきました!
金鯱さまは、それほど時をおかずに再演ということで、こちらの記憶も新しく(←かろうじてcoldsweats01)、比較の面からも楽しめました。やはりどの狂言もくりかえし上演することで練られていくんだろうな、ということを実感。特に序幕の松也くん、梅枝くんは、すごくよくなってるように思いました。菊ちゃんの本水シーンもねlovely
金鯱観世音のところの手拍子やおひねり、見てみたかったなー。、山崎権一さんが出演されてなかったのが、寂しかったですが。・・・以上、思いつくまま書いてみました。でも昼夜通しで見るのは、やはり疲れましたワ。

投稿: きびだんご | 2010年10月13日 (水) 10時57分

きびだんご様
お疲れ様でした。確かに昼夜通しは疲れますね、しかも遠征だし。
上演を重ねることによって練られていくその狂言を初演で見られたのは嬉しいですよね(私など、歌舞伎に限らず初演を見ていないものがたくさんあるんですもの)。松也クン、やっぱり初演時よりずっとよくなっていたとお感じになられましたか。初演時はちょっとミスキャストじゃないかなんて内心思っていたのですが、1年も経たないうちに成長しましたね。
金鯱観世音では手拍子もおひねりもなかったのですか? 日によって観客のノリが違うのかしら。

そうそう、山崎権一さん、私も「ああ、今回はいらっしゃらないのね」と思いました。あの独特の台詞が聞けなかったのは寂しいですね。

投稿: SwingingFujisan | 2010年10月13日 (水) 17時06分

SwingingFujisanさま☆こんにちは~♪
今、昼の部終わって、初コメダ珈琲しています!もちろんうわさの(?)ミニシロノワールです!
金鯱、お正月のテレビで見た時はところどころ抜けていたので、初めて生で全部見て、た~のしい~♪いっぺんで好きになりました!
ところで、今日のねづっちなぞ掛けは「この手紙とかけて、チリ33人全員無事救出、と解く。その心は、どちらも家族の愛がたよりです」でした。。。
さ、今から時さまの舞踊です!行ってまいりま~す☆

投稿: 七子 | 2010年10月14日 (木) 15時48分

七子様
昼夜入れ替えの間にコメントを下さって、ありがとうございます!!
金鯱は、作品自体も初演に比べてスッキリまとまりましたし、役者さんも成長していますし、見ごたえ十分でしたね。七子様が一度で好きになってくださって嬉しいですscissors ナゾかけに時事ネタを入れるのはさすがに歌舞伎ですね(手紙のほうの心はイマイチ?)。

コメダ珈琲、未体験です。せっかく名古屋に行ったのにね。でも、あの靴擦れではどちらにしても無理でしたbearing 都内では行きやすい場所にないから、次回名古屋に行く機会があったら、その時は私もぜひ! シロノワールのネーミングが面白いですね(^^)

夜の部もお楽しみになられますよう。

投稿: SwingingFujisan | 2010年10月14日 (木) 16時47分

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