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2011年8月

2011年8月31日 (水)

祝・三代目菊之丞さん

830日 三代目尾上菊之丞襲名披露舞踊会(国立劇場大劇場)
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日夜、3031日各昼夜のどの公演もゲスト出演者が豪華、29日の菊之助か30日夜の亀治郎かでさんざん迷った末、日程的に比較的楽な真ん中の30日夜の部を取った(31日夜は菊五郎さんだが、1日の演舞場初日と2日続くのは避けたかった)。菊ちゃんと新菊之丞さんの「二人椀久」も見たかったし、あとでわかった30日昼の部・勘十郎×勘右衛門(松緑)×菊之丞さんの「四季三葉草」も見たかったなあとは思ったけれど、30日夜がミーハーSwingにとっては一番よかったかも。
なぜなら、演目は最近やっと少し苦手味が薄れてきた「船弁慶」、そして弁慶・染五郎、亀井六郎・松也、片岡八郎・菊市郎、伊勢三郎・菊史郎、駿河次郎・菊方(舞踊の方)、義経・尾上右近、舟長・亀治郎、舟子・亀寿、梅枝と贔屓の歌舞伎役者がこんなに出ていたんだもの。静と知盛はもちろん菊之丞さん。
素踊りの「船弁慶」は、先日の「趣向の華」で梅枝クンの静、萬太郎クンの知盛を見たが、趣向の華のほうはソロでごく一部だったから。
素踊りの場合、化粧や衣裳に頼れない分、実力が問われると思うが、染五郎さんの弁慶は、扮装するより素踊りのほうが合っているかもしれないと思った。
亀ちゃんの舟長なんて、まず見られないでしょう。体は小さいけれど、2人の舟子を従え、亀寿さんの剛に梅枝クンの柔、それをうまく亀ちゃんが統率している貫録が窺われた。
菊之丞さんはその端正な穏やかさから、知盛より静のイメージが強かったが、静は静かに悲しく、知盛は力強く悲しく、どちらもよかった。静と知盛それぞれ響く声に魅了された。
プログラムを見て、尾上流の家元継承というのは大変なことなんだなと改めて知った。墨雪さんはお父様が早逝され、21歳にして二代目菊之丞を継がれ、大変苦労なさったとのこと。それであればこそなお、三代目菊之丞の名前は重いと思うが、才能豊かで素敵な三代目は、その重責を糧にしてますます大きくなられることと信じています。
 

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2011年8月30日 (火)

残暑に南国ムード

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7月末日、このブログにも書いたが、閉店する園芸センターにて格安で購入したハイビスカス。やっと花を咲かせてくれた。
これまでにも今にも開きそうな蕾がいくつかついたのだけど、みんな蕾直下の茎でぽろっと折れて落ちてしまった。茎に節のようなくびれのような筋があって、そこできれいに落ちてしまうのだ。どうしてだろうとオロオロしたりガッカリしたりしながら見守ったこの蕾が昨日の朝、ついに開花した!!
まだまだたくさんの蕾が開花を待っているけれど、台風が心配。

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2011年8月29日 (月)

やった!! 室伏広治

素晴らしいsign03 文句なしの世界一!!
5投目まで唯一の80m超え。2位のハンガリー、ポルシュが6投目に81m18を出して「うぉ~っbearing
しかし室伏はすでに81m24を出している(雄叫びが素晴らしい)。逃げ切りにほっ。
しかし室伏のすごさはここからだった。すでに金を決めているのに、さらに6投目も80mを超えてきた(80m83)。6投中4投が80mを超えるという見事な成績。
大事な大会にピークをもってくるのは簡単なことではないと思う。それを成し遂げた室伏選手。
オリンピック(2004年、アテネ)と世界陸上、2つの金メダルの偉業、おめでとう!!! 一流のアスリートはカッコいいです。

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八月歌舞伎千穐楽第三部

827日 八月花形歌舞伎千穐楽第三部(新橋演舞場)
夏の終わりは花形歌舞伎で…と言いたいところだけれど、まだまだラス前coldsweats01
「宿の月」
ある夫婦のありようを描いた舞踊劇で、ゆる~く楽しめた。
祝言から出発して子供も生まれると夫は妻の理想からは程遠く、さらに月日もたつうちに、妻の心は夫から離れて、金に執着するようになる。しかし、ある出来事によって、夫は妻の愛情を失っていないことを知り、2人は手を取り合って美しい月を見上げるのでした。めでたしめでたし。という他愛もない夫婦の物語なんだが、橋之助・扇雀のコンビが息の合った夫婦を見せる。
祝言の場面・新婚時代は惚れた男と一緒になる嬉しさで殊勝、甲斐甲斐しく可愛らしい女ではあるが、カミさんのほうが強くなりそうな暗示がすでに三々九度でみられる。女が男に酒を促すのである。しかしそれは「女から始めるのは女は弱く男はいたわってくださるものだから」なんだそうである。思わず吹き出してしまった。
妻は「無駄遣いで軽はずみ、下司でものの善し悪しをわきまえない」と夫を非難し、私の気に食わないことはしないでちょうだいと誓わせる。従いはするが、心の中では悔しがる夫。そんな気のいい夫と気の強い妻が橋之助さんと扇雀さんにぴったり。扇雀さんがきれいで(今月の扇雀さん、私はかなり好き)橋之助さんもおっとりとして、2人の踊りが大らかで、クスクス笑ったり吹き出したり。「無駄遣いで軽はずみ、下司でものの善し悪しをわきまえない」夫でも愛する大事な夫――はは、たまにはこんなのもいいかな。
「怪談乳房榎」
2年前の同じ827日、勘三郎さんの「乳房榎」千穐楽(2年前もやっぱり第三部)を歌舞伎座で見たのだった。
序幕はなんてったって小山三さんでしょう。2年前も同じ茶屋の女で出演していた。90歳を超えて今なお若々しい小山三さんに、竹六役の小三郎さんが「若いねえ」、七之助さんが「いつもお元気そうで」と声をかける。客席の拍手も一番大きい。
さて、この演目、芝居としては面白くて楽しめたのだけど、話としてはどうもそんなに好きになれない。というのは、お関という女性の気持ちが摑めないからなんだと思う。磯貝浪江に脅されたとはいえ、その言いなりになる気持ちがわからない。恐怖ゆえなのか、浪江に対して多少はその気があるのか…とくに、子供をあっさりと里子に出してしまうのは納得がいかない。子供を手放したのは、浪江の近くに置いておくほうが危険だと考えたのだろうか。いや、そんな風には見えなかった。主体性がないというか、流されるというか。お関の哀れさは、追い詰められていくことによるものというよりは、自分で声を上げることのできない人物だというところにあるのかもしれない。七之助さんのお関は時々福助さんを見ているようであったが、やっぱり福助さんに教わったのだそうだ。顔は、眉がない(薄い?)せいか、目と目の間隔なんかが勘三郎さんによく似ていると思った。 

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2011年8月28日 (日)

まさかの

ボルト失格shock
スタート直前、ほんの一瞬不安になったフライングが現実になってしまった。
ショックとしか言いようがない。世界中がガッカリしたのではないだろうか。無敵と思われたボルトの敵はまさにボルト自身だったわけだ。
参考記録でいいから、走ってほしいと願ったって、どうしようもないこと・・・。
あとはフランスのルメートルのメダルに期待したけれど、4位。惜しかった!!

2年前の8月17日。ウサイン・ボルトが驚異の9秒58を出した。この時もボルトはフライングをおかしている。そしてこの時は2度目にフライングをした選手が一発失格になるという無情なルールであり、イギリスのエドガーが失格になったのだった。フライングは一発失格というルールが適用されたのは2010年1月から、と当時の自分のブログに書いてあった。

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2011年8月27日 (土)

銀座線

浅草行きがヤケに混んでいると思ったら、今日は花火かと思い出した。
朝までは、演舞場の幕間に見えるかしらとか音が聞こえるかしら(ムリかな)なんて思っていたのだけど、すっかり忘れていた。
しかし7時過ぎの幕間はたったの10分。花火を気にしている余裕はなさそう。
今日は大曲の花火もあるようで、母の出身地のすぐ近くだからそっちのほうも気になるわcoldsweats01

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2011年8月26日 (金)

海と神話の「青木繁展」:実物の魅力

824日 「没後100年 青木繁展」(ブリジストン美術館)
青木繁はそんなに好きじゃないと思っていた。たぶん、自分には強烈すぎるから(それはもしかしたら魅力の裏返しだったのかもしれない)。それでも行こうかどうしようか
迷っていた背中を押したのがBS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」。
油彩・水彩・スケッチ・手紙等々、これだけ青木繁の作品を集めた展覧会はなかなかない――展示は717日~87日の前期と89日~94日の後期に分かれている――ということの他に、青木という人物に惹かれて、急に見たくなったというわけ。サッカーの前にたっぷり1時間半の鑑賞時間を見込んだら、展示点数が多くて(だって、これだけ集めたのはなかなかないんだものね)けっこうギリギリ時間を使い切ってしまった。
1章:画壇への登場――丹青によって男子たらん 1903年まで
2章:豊饒の海――≪海の幸≫を中心に 1904
3章:描かれた神話――≪わだつみのいろこの宮≫まで 1904-07
4章:九州放浪、そして死 1907-11
5章:没後、伝説の形成から今日まで

青木繁という人は、アレキサンダー大王になりたかったようで、「オレ様」的、生活能力のない人物だったらしい。身近にいてほしくはないが、芸術家としてのそういう人物に私は惹かれるのである。
最初に迎えてくれるのが、オレ様性が象徴されている自画像である。「かつて東京美術学校に在るの日 青木生」の文字が入っている。もう1枚の自画像「男の顔」(第2章)もそうだが、絵の中の青木は彼を見る者を上から眺めおろしている。青木は町を歩くにもそっくり返っていたらしく、青木に挨拶するなら後ろからしたほうが早いと言われるほどだったそうだ。確かに傲慢さも感じられなくはないが、私はこの絵をけっこう好きである。
ちなみに、「男の顔(自画像)」は、恋人福田たねを描いた「女の顔」と向かい合って展示されている。もうひとつちなみに、各展示室には中央に1人掛けのソファが2脚置いてあって、その部屋の一番いい絵(有名な絵と言おうか)を1人占めするような形で見ることができる。その絵の前にはだいたいいつも人がいて鑑賞しているのではあるが、さほど混んでいなければ疲れた足を休めつつその気分を味わうことはできる。
画壇デビュー前、青木は友人たちと妙義や信州へスケッチ旅行に出かけている。その時のデッサンがたくさん展示されていて、自分も絵が描けたらそういう旅行をしてみたいなあと思わされた。
石膏デッサンは、はっとするほど元の像がそのままそこにあるように見えた。
青木は生涯、海に憧れていたようだ。
青木の中でも最も有名な「海の幸」(第2章)。これは実際に目にした光景ではなく、千葉の海に同行した坂本繁二郎が見て来た話を聞いて、想像のうちに描いたものだそうだ。額も又海の幸が刻まれているのが面白い。絵の真ん中でこちらを見ている顔が非常に印象的だが、これはやはり同行した恋人の福田たねがモデルでありながら、体は男性である。実際に目にした「海の幸」は力強く、生涯の憧れ「海」にプラスして青木のもう一つの世界「神話」を私は感じた。これが22歳の作品であるとは!!

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2011年8月25日 (木)

世界の車窓から風に:シャモニー

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フランスはシャモニーの風景です。一番下の写真は氷河ですって。


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2011年8月24日 (水)

4分天下

824日 vsサンフレッチェ広島(@埼玉スタジアム、1904キックオフ、27,947人)→11の引き分け
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久しぶりの観戦。レッズにはあんまり期待できないし、行くのやめようかとも思ったけれど、今年はかなりチケットをムダにしているので頑張った。それに、広島の李忠成選手をちょっと見たかったのもあって(ちょっとどころか、ほとんどそれが目的だったかも。う~む、レッズファンにあるまじき目的であるbleah)。それなのに李選手は先発から外れていた。でも後半出場して、案の定というか
1点取られてしまった。
 
こちらは後半9分、原口元気の1点で「やった~」と盛り上がったのに、そのわずか4分後のことである。
 
全体的には低レベルの凡戦。元気は確かに1点取ったけれど、相当疲れているみたいだから途中で替えてもよかったんじゃないかな。直輝はもっと見たかった。そういえば、直輝の応援ソングが「noteオレたちのなおき~」になってたけど、「オレたちの」がつくのは伸二以来じゃないかしらheart04 
 
今日の座席は、ほとんどアウェイ席みたいなもので、ガラガラにもかかわらず私のところの何席かだけ売れていて、隣にはサンフレッチェファンがいた。ともに監督がペトロビッチということでちょっと話が盛り上がった(広島の監督はクマペトロ、レッズの監督は赤ペトロって言うんですって)。敵チームのサポであろうと、サッカーを通して親しく話せるのも楽しいもの。

試合終了後、元GK都築龍太の引退セレモニーがあった。本当は87日の神戸戦の後にやる予定だったらしいが、松田選手の急死に伴い、延期になったようだ。今日は観客数も28,000にも達せず、さらにはセレモニーがあることを知らずに帰ってしまった客もいて、ちょっと寂しかったけれど、残ったサポのあたたかい都築コールに胸が熱くなった。挨拶のあと、土田GKコーチから花束の贈呈があり(この2人のツーショットはなんか貴重な気がした)、それから都築選手(もう選手じゃないけれど)が子供さん2人を連れてピッチ一周。この子供さんが可愛いこと可愛いこと。どうしようもない試合へのブーイングも思わず癒される。そして最後は胴上げ。
 
都築選手、お疲れ様でした。
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最初に携帯から投稿した記事は速報でひどかったので、全面的に書き直しました。マイナーチェンジのリストに入れたけれど、マイナーじゃないわねcoldsweats01

 

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2011年8月23日 (火)

とにかく楽しかった「博奕十王」:第9回亀治郎の会

819日、21日 第9回亀治郎の会初日昼の部・千穐楽夜の部(国立劇場大劇場)
遅くなってしまったけれど、次の演目を。
「博奕十王」
非常にテンポよく、文句なく楽しめた。
ここは冥途、六道の辻。近頃は仏の教えを守って極楽へ行く人間が多いので地獄は飢饉状態にある。そこで閻魔大王は自ら罪人を地獄に落とそうと獄卒を率いて六道の辻で待ち構えている。というところから始まる。
初日は、長唄・鳴り物の演奏陣も、獄卒(猿四郎・弘太郎)も二畳台の閻魔大王(亀鶴)も大ゼリに乗って舞台に上がってきたのだが、千穐楽は板付きであった。いつ変わったのか、あるいは昼夜で変えてあるのか。客席は幕が上がるまで暗闇に包まれる。千穐楽はそのまま幕開きまでずいぶん長い時間待たされたから、その辺に原因があったのかな、なんて思ったりもした。また、「六道の辻」と刻まれた石標も初日は後から出てきたが、千穐楽は最初から舞台に置かれていた。
面白いのは演奏陣も後見さんもツケ打ちさんもみんな頭に白い三角布をつけていること。こういう遊び心が客を地獄の世界に連れて行ってくれる。
さて、この六道の辻に博奕打ち(亀治郎)がやってくる。これも初日と千穐楽では出の方法が違った。初日は花道スッポンから、千穐楽は鳥屋からの登場。亀ちゃんは白い経帷子を着ているが、その中の着物は博奕打ちらしく花札、鳶ズボンみたいな下(なんて言うんでしたっけ)はサイコロが染め抜かれている。七三で、「死後の道行見物せんと国立劇場へお越し頂き、俗名市川亀治郎、厚く御礼申し上げます」というような挨拶をしてまず笑わせる。そして手に持った花を「あなたにおすそ分け」と客にあげていたけれど、これは両日とも4列目の花道脇の人だった。
待ち構えていた閻魔大王だけれど(最初、亀鶴さんだって、わからなかった。真っ黒い頬髯と、両側にピンと張った大きな顎鬚に顔が覆われているんだもの。ちょっと亀蔵さんに似ていたな)、博奕打ちのほうが一枚上手。まずは長旅でのどが渇いたからと酒を求め、その肴に自分の身の上を語る。それによれば地獄に落ちたのは博奕仲間との喧嘩で命を落としたからだそうだ。
閻魔一派が浄玻璃の鏡にこの男の前世を映し出してみると、様々な悪行が知れる。人の金品を奪うのは罪悪だという閻魔に対し、博奕打ちは博奕は勝負事であり娑婆の遊びであると反論する。その話に、閻魔は自分も博奕をやってみたくなる。そこでサイコロの目を当てる博奕が始まるが、閻魔は頑なに「一」の目に張り続け、負け続ける。サイコロが駄目だとなって虎拳を始めるが、それも負け。そのたび、笏だ、冠だ、浄玻璃の鏡だ、着物だと、獄卒まで巻き込んだ閻魔側は賭け物すべて身ぐるみ巻き上げられてしまう。しまいには極楽行きの通行手形まで。 

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2011年8月22日 (月)

第9回亀治郎の会:葛の葉

819日、21日 第9回亀治郎の会初日昼の部・千穐楽夜の部(国立劇場大劇場)
去年の超長時間上演に比べて今年は半分の超短時間上演。亀ちゃんらしいといえばらしいか。もしかしたら最後の「亀治郎の会」となる来年のために英気を養っている?なんて。
「葛の葉」
去年は忠信、今年は葛の葉と、2年続きの狐の変化。その狐も去年は男、今年は女。そして狐である葛の葉と保名の結婚には異属同士の結婚、信仰など歴史的に深い問題が関わっているそうで、亀治郎さんが演目として選んだのもわかるような気がする。
芝居は、どこがどうよくなったのかはわからないけれど、初日より千穐楽のほうがずっとよかった。
亀治郎という役者にはどうしても才気を感じるので、ただのお姫様とかただの女房や母親より、何かあるなと思わせる役のほうが合うと思う。これは私の勝手な思いなのだが、葛の葉姫にもこの娘がこれから何かやらかしそうなものを感じてしまった。でも、姫と保名女房としての葛の葉とは声を使い分けていて、姫のほうはきれいな高い声とセリフに可憐さが表れていた(きれいな、というのは亀治郎独特のハスキーというかちょっとクセのある声でなく、という意味。私が見ている範囲で、これまでこういう声は出していなかったんじゃないかな。葛の葉の声も今までの亀ちゃんとちょっと違うような気がした)。
亀ちゃんは袖萩(第5回)でも見事な母親像を見せたが、遊びから帰ってきた童子を迎える姫でないほうの葛の葉に細やかな愛情が溢れていて、その後の展開を思うと哀れを覚えた。
セリフと言えば、葛の葉のちょっと長めのセリフには芝雀さんの呼吸に近いものを感じることがたまにあって「おや」と思ったのだが、あとでプログラムを見たら京蔵さんにいろいろ教えてもらったとのこと、ご本人ではないけれど、そういう呼吸が京蔵さんから伝わったのだろうか。
狐の振りは自然できれいだった。

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2011年8月21日 (日)

邪道

ここのところの気温の変化についていけず、今日は「挑む」を完全に諦め、「亀治郎の会」に出かけるまではひたすら自宅でおとなしくしていた。
で、いつもはさんざん眠りこける電車の中で、今日は本を読んだ。横山秀夫の短編。私にはリアルにこわい話(現実にありそうなこわさとか、自分が思い入れしている人物が不幸になるかもしれないこわさ…このニュアンスを説明するのはむずかしい)は途中で耐え切れず結末を先に読んでしまう悪いクセがある。
ミステリーやサスペンスの結末を先に読むなんて、ひどい邪道でしょう。でも、安心してから(あるいは悲しい結果に覚悟を決めてから)先を知りたいのだ。
で、今読んでいる短編は、最後のページを先に読んで、その前の章を読んで、それからその又前の章を読んで、というふうに逆に筋を追っている。こんな私にはこういう作品を読む資格はないのかもdespair

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2011年8月20日 (土)

2度目の<第3回>の挫折

松也クンの「挑む」を見るなら今日しかないと心積りしていたのに、急遽植木屋さんが入ることになった。植木屋さんも多忙で、一度断ると次はいつになるかわからないし、庭があんまりぼうぼうで、早く手入れしてほしいと思ってもいたから、泣く泣く「挑む」はあきらめ。
「伝統芸能の今」も初回、2回目と見てきたのに今年の3回目はパス(チケットもってたのにね)、「挑む」も初回から見ているのに3回目にして挫折しそう。今年はお芝居も入るのにweep

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2011年8月19日 (金)

今年の亀治郎の会はコンパクト

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去年は5時間という長さに驚かされたが、今年はその半分でまたビックリ。
節電モードなのかしら。
私は昼の部を見てきたけれど(半蔵門に着いたらかなりの豪雨でした。雷もゴロゴロと)、千穐楽にも又見る予定なので、感想はその時に。

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播磨屋、浅草でお練り

9月に襲名公演をする歌昇さんと種太郎クン、吉右衛門さん、歌六さんが浅草でお練りをするそうだ。
8月22日11時に浅草寺雷門前から出発予定ですって。
お祝いを兼ねて見に行きたいけれど、ちょっとむずかしいかなあgawk  時間は自分で作り出すものなんだけどね。

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2011年8月18日 (木)

酷暑と冷夏

11081801amsterdam
日本では暑い暑い日が続いているこの夏、ヨーロッパは涼しいらしい(それが普通なのかな)。
先週、オランダでは寒いくらいで(写真の人たちも長袖を着ている)、旅行者である娘はダウンのジャケットに手袋をしてもまだ寒かったと言っていた。
夏がそんなに寒いのも寂しいものだが、眠れないほど暑いと、その寒さがうらやましくなる(明日からは気温が下がるそうだけど)。
今日はほんと暑くて、某美術展を見に行こうという気持ちが挫けたcoldsweats02

そうそう、やっと写真が何とか編集できるようになったのだけど、今までのようにOfficeで簡単に、というわけにはいかず、なんだかんだと手順を踏んで、それでも思うようにはいかない。まだ研究の余地あり。

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2011年8月17日 (水)

東寺の帝釈天は美男におわす:「空海と密教美術展」

85日 「空海と密教美術展」
11081701taisyakuten

 ずっと忙しくて感想を書くのを忘れていました
 
この展覧会ははじめどうしてもという程ではなかったのだけど、ある日の新聞記事で、仏像が林立する写真を見て、俄然行きたくなったのだ。混雑は覚悟していたが入口に行列はなく、しかし中はまあ混んでいたかな(混む場所は基本、イヤホンの解説のあるところと書の展示箇所)。比較的高年齢の方(自分もだわ)が多かったような印象。
 
あんまり時間が経ったので、第一章と最後の仏像曼荼羅のみにて(感想はアツいうちに書け、なのだ)。
 
第一章は「空海―日本密教の祖」で、空海の肖像画と行状絵詞に、遥かあの時代の航海そして修行の厳しさを思う。こういう展覧会で1000年以上も前に書かれた書を見ると、日本語がず~っと伝わってきていることに感動を覚えるとともに、その日本語を読めない自分はなんなんだ、って思う(みんな、熱心にケースの中を覗き込んで読もうとしているのだけれど、私はどうせ読めないからと、文字から受ける感覚だけを得て、さっさと列を離れてしまうcoldsweats02)。
 
仏像曼荼羅の世界は、第四章までの展示を見終わって少し疲れた後の空間に広がっていた。スロープを降りてその世界に入る前に、上からしばし眺める。
 
ここは東寺の講堂の立体曼荼羅を再現したもののようで、21体のうち8体で曼荼羅を形作っているそうだ(たった8体だったかしら? もっとたくさんだったような気がする。それだけ迫力があったということかしら)。
 
私は彫像の展示では前からだけでなく、回れるときは必ず横からも後ろからも見ることにしている。前と横では顔が違って見えるし、後ろは足や着衣の様子が知れるので興味深い。
 
さて、ここではなんてったって、帝釈天騎象像である。象に乗った帝釈天様のお顔のなんと尊くうるわしいこと。帝釈天というとついつい寅さんが頭に浮かび、ついでに寅さんの顔が重なってしまうのだが、東寺の帝釈天様は実に端正、美形である。
 
そういえば、去年の9月、国立劇場の声明公演が密教だったけれど、やっぱり密教の世界はちょっと難解かも。と思いながらも、最後にイケメン帝釈天様のお顔を見て大満足で会場を後にした私は不謹慎?
美男の帝釈天は上の写真の向かって左下に(パソコンを変えてから写真を認識しなくなっちゃったので、別の機械でアップしているのだけど編集がうまくできなくて、よく見えないかも。写真の上でクリックすると少し拡大されます)。

 

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2011年8月16日 (火)

第17回稚魚の会・歌舞伎会合同公演A班

816日 稚魚の会・歌舞伎会合同公演千穐楽A班(国立劇場小劇場)
11081601tigyo まずは超ミーハー的ご報告。国立劇場の敷地内に入ると、蝶之介さんが。蝶之介さんはその後も何回かお見受けしましたわ。入口の受付(外)には梅之さんと喜昇さんが座っていらした。中へ入ると隆松さんが「挑む」のチラシを配っていらした(未だに予定立たず、見るとしても当日券になりそう)。そのそばに新十郎さんの端正な姿が(昨日は後見での手際よい活躍、とっても素敵でした)。それから芝雀さんが奥様といらっしゃいました。2度目の30分の休憩時間に外へ出たら、勘十郎さんが!! 「趣向の華、大変楽しく拝見しました。来年も楽しみにしております」と、思い切って声をかけてしまった。去年も「趣向の華」直後に演舞場でお見かけして声をかけたいと思いながら勇気が出なかったので、今年は意を決して感謝の気持ちを伝えられてよかった。
 
昨日、書くのを忘れたけれど、昨日は松江さんもいらしていたのだったわ。
 
「寿曽我対面」
 
シングルキャストの升六さん、障子の奥から響く声に貫録があって、「ああ祐経だわ~」と胸がときめく。障子が上げられる。私の目はまず化粧坂の少将にいく。だって、京由クンなんだもの。本当に美形。
 
升六さんと同じくシングルキャストの信蝶さん(梶原景時)、老け役はむずかしいと思うが、ゆったりと落ち着いたセリフで年齢を感じさせる工夫と努力が伝わってきた。市伍さん(近江小藤太)もすっかり板について、私の目にもなじんでいる。八幡三郎の吉二郎さんは、昨日の大蔵卿のお顔がついつい重なってしまう。
 
五郎の茂之助さんは大きな体で思いっきり元気がよく、稚気たっぷり。むきみの隈をとったお顔は幸四郎さんにちょっと似ている。動きは海老蔵+團蔵のミックス型? 親の敵に対する敵意がはっきり表れていてとてもよかった。十郎の京純さんは、祐経に対する思いとはやる弟を諌めつつ弟を守ろうとする兄の心が感じられた。
舞鶴の伊助さんには、あの場を取り仕切る(?)自然な大きさがみられた。

 
「一條大蔵譚」
 
猿琉さんの吉岡鬼次郎を楽しみにしていた(昨日は鬼王新左衛門で鬼つながり、そして源氏の重宝・友切丸とも猿琉さんが一番つながっている)。昨日の吉六さんもとてもよかったが、猿琉さんも感情豊かな鬼次郎を見せてくれた。立ち回りの形がすごくきれい。
 
八剣勘解由は新次さん(こちらもシングルキャスト)。どことなくユーモラスで憎めない悪役であっただけに、大蔵卿に首を刎ねられたら気の毒になってしまった。この首を大蔵卿が屏風の陰から出すタイミングは昨日のB班はずいぶん時間がかかっていたが、今日のA班は逆にかなり早かった。その中間くらいがちょうどいいかなと思うけれど、これは確か巡業での菊五郎さんもあっという間に出してきたから、そんなものなのかな。
 
笑野さんの常盤御前には静かな悲しみが感じられた。常盤御前は演じる女方さんによって、非常に感情表現が豊かな場合とそれほど感情を表に出さない場合があるが、私の好みは感情を出すほう。でも笑野さんの常盤はきれいで、ちゃんと気持ちが伝わってきた。
 
東志二郎さんははじめ大蔵卿というには童顔すぎる気がしたが、声がしっかりしていて大蔵卿の大きさのようなものが感じられた。松也クンのところの徳松さんが勘解由の妻役で舞台を締めていたのがうれしい。

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2011年8月15日 (月)

第17回稚魚の会・歌舞伎会合同公演B班

815日 第17回稚魚の会・歌舞伎会合同公演B班(国立劇場小劇場)
 
本当はA班とB班を通しで見たかったのだけれど、それをするには朝10時半の回から見ることになる。朝の弱い私には到底無理ということで、今日16時の回のB班、明日同じく16時の回のA班と分けていくことにした。駆け足で感想を。
「曽我対面」
工藤祐経役の升六さんがイヤホンガイドのコメントで梶原景高役の京純さんに「ダブルキャスト」と言われて「いや、シングルキャストです」と訂正していたように(このお2人の掛け合い漫才みたいなコメントが面白かった)、升六さんはA班でもB班でも祐経である。声もよくとおり、大きさと情が感じられた。
楽しみにしていた梅之さんの舞鶴、きれいだったし、男勝りながら女性らしさも見せていた。口を大きく開いて声も大きく、セリフを丁寧に言っていたのが印象的。
去年その愛らしさに要チェックとなった春希クン、今年は化粧坂の少将でその愛らしさがまた印象づけられた。錦二郎さんの大磯の虎は普段女方はあまりやらないとは思えないほど。春希クンとは華やかさ姉妹のよう。
曽我五郎は富彦さん、十郎は梅秋さん。富彦さんには富十郎さんというよりは吉右衛門さんの指導を感じた(実際に吉右衛門さんのご指導があったかどうかはわからないけれど)。梅秋さんにはやっぱり梅玉さんの芸風がみられた。
最後に友切丸をもって駆け付ける鬼王新左衛門の猿琉さん、待ってました!! 華があってスッキリとかっこよく、とても素敵だった。時間的にはごく短い出番で舞台の真ん中に出るわけでもないのだが、最後に舞台を締めるこういう役の重要性を感じさせてくれた。
曽我対面には並び大名役として、第20期の研修生が出演している。今の子は顔が小さいのだなあと思う。烏帽子や衣裳に顔が負けている感じなのだ。しかしひとたびセリフを聞いたらビックリ。発声もセリフ回しも実にしっかりしている。徐々に舞台に慣れてきたらきっと烏帽子や衣裳も似合って歌舞伎役者らしくなることだろう。これまでもそういう稚魚さんたちのそういう姿を見ているから、楽しみなことである。

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2011年8月14日 (日)

8月演舞場第二部

811日 八月花形歌舞伎第二部(新橋演舞場)
あまりに暑いので外へは出ずに中で第二部を待つ。
「東雲烏恋真似琴」
「あけがらすこいのまねごと」と読み、「真似琴」は「まねきん」にもひっかけてある。G2の新作歌舞伎。橋之助×G2@演舞場は「魔界転生」も「憑神」も見ているが、第3弾はいよいよ歌舞伎である。
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分前に定式幕が開き、舞台があらわになる。そこには巨大な厨子が置かれていた。開演前に舞台を見せるとは、歌舞伎では珍しい(私が知る限り初めて)。厨子は盆の上でまわり、人形ケースにもなったり幕にもなったり。
はじめは人形師・左宝月(獅童)と弟子(?)の宇内(巳之助)との遣り取りが笑わせる。でも、この芝居の獅童さんはちょっと…。とくにラスト直前、空の厨子を見て「うわっ」と大仰に驚くアレはなんだったのだろうか。この後、不気味な笑いで新左衛門と小夜の人形を見送るのだが、ちょっと理解に苦しむ。
小夜の福助さんはここでもきれい。だけど、やっぱり嫉妬でこわ~い顔をするときにやり過ぎるように私には感じられる。新左衛門を唆すときもあれでは怖いどころか笑ってしまう。ほんと、惜しいんだよなあ。
橋之助さんが一途な侍・新左衛門を好演しているが、小夜が姿を消してからがテンション高くてちょっと疲れる(小夜を探し回る間も、人形を小夜と思い込んでいる間もずっと疲れる。でも、こういう橋之助さんはわりと好き)。
このキョーレツな思い込みが新左衛門の家族を振り回すことになるのだが、お家のためにと新左衛門の思い込みに付き合うことを決めた母親・お弓(萬次郎)がバカバカしくて可笑しい。そんなことまでして家を守らなくてはならないのが滑稽な哀れさで案外悲しく覆える。いろんな意味で、ちょっと「憑神」を思い出した。萬次郎さんが持ち味発揮。
このとばっちりを受けるのが七之助さんのお若。本当なら自分が妻になるはずだった相手は人形に心奪われているなんて残酷な話である。しかし素直でやさしいように見えるお若も、いつかは新左衛門の嫁になれることを信じての下心ありだったのかもしれない。
勘太郎さんはここでも、家族思い、家思いの好人物である。「花魁草」の時よりずっと勘三郎さんに似ていた。
橘太郎さんの蕎麦屋さんが楽しい。生きていたとはありがたい。武勇伝に拍手paper
この芝居、私のイチオシは扇雀さんである。新左衛門の心を壊す原因を作ったのは扇雀さんの関口多膳であるが、おそらくこの物語の中で一番まともな人物ではなかろうか(つまり、ふつうの人間である)。複雑な心境に揺れるこの役をご本人も楽しんで演じられていたのではないだろうか。
扇雀さんは、笑福亭鶴瓶とやった「スジナシ」がとてもよくて、女方より立役のほうがいいんじゃないかとその時思ったのだった(コクーンの殿様もよかったことを思い出す)。「隠蔽捜査」も俄然見たくなったけれど、日程で迷っている。
人形ってただでさえ怖いものがあるし、オドレイ・トトゥの「愛してる、愛してない」的な怖さを感じた。
ところで、この物語では亀戸天神のうその護符が重要なカギとなる。来年はうそ替えにも行ってみたい(花魁草といい、すぐに流される私coldsweats01)。 

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2011年8月13日 (土)

8月演舞場第一部

811日 八月花形歌舞伎第一部(新橋演舞場)
ちょっと遅くなってしまったけれど、第一部、二部を通しで見てきた。初日はサッカーがあったのと、一部も二部も少し日を置いてから見たほうがいいかもと考え、かつ他の予定との関係で11日の観劇になった(一~三部ともリピートはしない予定)。
「花魁草」
北条秀司作の新歌舞伎。「残菊物語」(役者と女の悲恋)と「かさね」(親子で殺人の過去:かさねは父子、こちらは母子)に掛けた物語だそうである。
幕開きが安政大地震の翌朝といえば、どうしたって身につまされる。地震に続く火事で江戸の町は大混乱、大勢の人が逃げ歩いている。しかし、どこかのどかな風景なのは時代のせいなのか。
中川の土手下で一晩を過ごした歌江さんと橘三郎さんの小料理屋夫婦、土手を歩く玉之助さんと寿鴻さんの夫婦――どこかで無事に暮らしてほしいと願う。
ここの土手下で吉原の女郎・お蝶(福助)と大部屋役者・幸太郎(獅童)が出会う。
福助さんはとてもきれいなのに、ここの場面に品が感じられないのが残念。蓮っ葉な女郎の感じとその後の幸太郎の女房としての感じに差をつけようという気持ちはよ~くわかるけれど、蓮っ葉でも下品に落とさないのが歌舞伎ではないだろうか。村の豪農の娘(新悟)に嫉妬心を見せるところもちょっとやり過ぎなのはいつものことか。2人が頼る米之助(勘太郎)に自分の悲しい血を打ち明け、身を引く決意をする場面はとても哀れできれいで泣けたし、人気役者となった幸太郎の船乗り込みの見物人が船を追いかけて去ったあとの橋に1人残り、「芝居を見に行くからね、こうちゃん」ともう姿の見えなくなった幸太郎に呼びかけるお蝶にも涙が出ただけに、ちょっとした品の落とし方が残念で仕方ないのである。
私はこの芝居の獅童さんは、なんとなく物足りないものの、好きである。その物足りなさは、女より10歳も年下であることの頼りなさかもしれない。人気役者としての大きさももうちょっとほしかった。でも共に暮らした栃木の米之助の離れに6年ぶりに戻ってきたのに会いたかったお蝶はいない、「お蝶さ~ん」と悲しげに叫ぶ幸太郎にもうるうるした。
勘太郎さんの実直で面倒見のよいお百姓さん、その奥さんの芝のぶちゃんの真っ黒に日焼けした農家のおかみさん、この2人がぴったりといい夫婦で、心が和んだ。
お蝶と幸太郎が出た後の離れに住んでいるのが女按摩の芝喜松さん。みんなが大騒ぎしている船乗り込みを見たくても盲目の自分は見ることができないそれは悲しみというよりは諦めで、そういうことにこだわっていては生きていけないというような潔さみたいなものさえ感じられた。
船乗り込みは、実際に船を出すのかと思ったら人々の歓声と動きだけで想像するという趣向であった。まだ一度も船乗り込みを見たことがないからちょっと期待したんだけど…。
花魁草、植えてみたくなった。

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2011年8月12日 (金)

我慢の限界

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毎日、汗をだらだらかきながら節電に協力してきたが、昨日はちょっと留守にしたため家じゅう閉め切り。帰ってきたら我が家は熱帯雨林状態。さすがに我慢の限界を超え、ついにエアコンを積極的につけてしまった。
今日からは再び節電に努めます。

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2011年8月11日 (木)

「趣向の華」特別公演夜の部②

89日 趣向の華夜の部(日本橋劇場)
 
「二幕目 京木屋町豆腐屋豆甚の場」
丁稚・長太(廣松)と千代松(玉太郎)が他愛のない喧嘩をしている豆腐屋の店先へ客が来る。なんと、それが青楓さん。内儀・お雪の孝太郎さんが襲名おめでとうと祝い、近頃出た瓦版でお姫さまが生まれたことを知ったといって、青楓さんの赤ちゃんの写真の拡大コピーを披露。めっちゃ可愛いお姫さまだった。そして孝太郎さんの手からご祝儀が青楓さんへ。青楓さんは「梶原源太はわしかしらんて」で花道を引っこむ(ここは忠兵衛かな)。この後、廣松クンがオウムで引っこむ。
松若を自宅へ連れ帰った甚三がいざという時は千代松(玉太郎)を身代りにとお雪に覚悟を促す。お雪は本当は妖怪・雪女であり、千代松も本当は妖怪・豆腐小僧である、自分たちは人間じゃない、もうこの家にいられないと泣き崩れるお雪。ここの場面の義太夫は梅丸クンで、2人が顔を見合わせながら泣き声の掛け合いをするから、悲しい場面なのに思わず笑ってしまった。
豆腐屋では死んだはずの種太郎クンがユーレイ姿で、そして梅丸クン、青楓さんまで加わって「野田版研辰」で指ぱっちんしながら踊るウエストサイド風踊りを踊る。え~? 種太郎クン、このユーレイ姿が種太郎として最後の舞台?
この辺の記憶がごちゃごちゃしてわからなくなっちゃったんだけど、とにかくここで悪人側の主税が甚三に殺され、千代松は松若の身代りとなって死に、お雪は自害する。千代松とお雪の死は手を取り合っての死(「絵本太功記」?)にはかなりうるうるきてしまった。ここは東蔵さんの義太夫が太い声で悲しみを演出する。
孝太郎さんは、姿は「男だ」と思うのに、いざセリフと動きが入ったらやっぱり女なのね、それが芸なのだ。 

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「趣向の華」特別公演夜の部①

89日 趣向の華夜の部(日本橋劇場)
夜の部はお楽しみ袴歌舞伎。今回の演目は藤間勘十郎作、市川染五郎演出による「染錦絵化生景事(そめてにしきえけしょうのけいごと) 土蜘蛛退治・豆腐小僧忠義の段」。染五郎さんのお名前がここでも入っているのだ(ここでも、っていうのは「染模様」を思い出したから)。
実は開演前に、客席に仁左様発見(仁左様のカッコいいこと)!! 奥様とお2人で。千ちゃんも孝太郎さんも出演されるからね。千ちゃんが舞台に登場すると目を細めていらしたようだった)。なんという豪華な客席。時蔵さんも後方にいらしたし、歌六さんも(歌六さんは毎年お見かけする)、NHKの葛西アナも。梅之さんともお会いしたし。他にもどなたかいらしたかも。
さて、目を舞台へ。まずは青楓さんが1人で出てこられる。「毎年する御簾内のお役を諸事情で今回はごめんになっているので」という理由でご挨拶はお1人とのこと。青楓さんも今回は役者として登場されるらしい。
いよいよ袴歌舞伎が始まる。
「口上」
染五郎さんが口上役。筋が込み入っているので説明します、ということで、台に乗った種太郎・米吉の善人組が上手から、友右衛門・萬太郎の悪役組が下手から舞台へ。ここで染五郎さんの補充説明を加えながら物語の発端が台の上のまま演じられる。
要するに、お家乗っ取り、吉田家(松若だものね)、宝刀紛失(ここでは偽物にすり替えられる)、先代萩の鶴千代・千松みたいな関係(豆腐小僧は千代松という名前)、土蜘蛛などの歌舞伎でお馴染みの物語のパロディー集みたいなお話と言ったらいいだろうか。歌舞伎のさまざまな手法、染五郎さんらしい笑いがあちこちにちりばめられている。
全員が引っこんだ後、染五郎さんが配役紹介していよいよ序幕。
「序幕 吉田少将行房館の場」 
吉田家乗っ取りを企む常陸大常百連(友右衛門)が家臣の望月弾正(萬太郎)・主税(廣太郎)兄弟と組んで、葛城山の土蜘蛛の妖怪が出る場所の木を伐り、魔よけの宝刀・膝丸を鷺沼平蔵(染五郎)にすり替えさせる。
その祟りで種太郎クン演じる吉田少将行房役は意外とあっけなく死んでしまった。この行房には花園姫という娘と松若丸という息子がいる。松若は千之助クンだからいいのだけど、花園姫は梅枝クン。種太郎・梅枝の父娘なんて、袴歌舞伎じゃなくちゃ見られないかもね。さすがに素顔では種太郎クンは若くて梅枝クンの父親というには少し無理があったが、声が太くて男らしく父親としての貫録も感じられたのは見事だった。
これまで友右衛門さんの悪役は見たことがないように思うが、悪役もとてもいい。本公演でも悪役を見たい。萬太郎クンも悪役だと伸び伸びと楽しそうに演じていた。
最後、スッポンから土蜘蛛の妖怪(亀三郎)が現れて悠然と花道を去っていく。これ、まさに仁木弾正である。カすっごくカッコよかった、亀三郎さん。ご本人も気持ちよさそう。

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2011年8月10日 (水)

「趣向の華」特別公演昼の部

89日 趣向の華昼の部(日本橋劇場)
 
昨日とは変わって勘十郎、青楓、染五郎のお3人が肩衣・前掛をつけた姿で登場(となると、浴衣姿のプレはやっぱり貴重な公演だったんだわと改めて思う)。
 
染五郎さんが「ぼく、これつけるの初めて」と言うと、勘十郎・青楓さんが「え? 又?」(昨日のトークで回数問答があった。その続き…)

2人「毎年つけてますよ」。染「僕は初めて」。2人「第1回の時につけてます」。染「第1回以来…」。で、会場爆笑。
染「喜撰は青楓さんの集大成。いつもと違う青楓さんが見られると思います」(いつもと違う○○さんは、染五郎さんお得意の紹介)
勘「阿古屋は拍手大喝采になると思いますよ。芝居してたら忘れたな、と思って」
青「三世相は夫婦水入らずで」(これも昨日のトークの続きね)
若手による舞踊のメドレー紹介では青楓さんが「一番の若手は染五郎さんのところの金太郎クン」と言うと、「うちの息子には1回きりなので精いっぱいやるように言ってある。鷹揚のご鑑賞を」と染さん。
携帯の電源を切るお願いを染五郎さんがすると勘十郎さんが「阿古屋の時は鳴ってかまいません」ですって。

「喜撰」
昨日清元の三味線を弾いていた勘十郎さんは今日は浄瑠璃に専念していた。さすがにうまい。梅枝クンは伸びのあるきれいな声で情緒たっぷり。廣松クンは高い声がきれい。昨日よりずっと出来がよくなっており、しっとりした清元にテンポのよい長唄の掛け合いで楽しかった。昨日は下手袖で手拍子を取っているのが見えたが、今日は上手袖に見えた。こちらの座席の位置で見え方が違うだけであって、もしかしたら両方でやっていたのかも。
「阿古屋三曲琴責め」
勘十郎さんにとって琴が一番緊張するところだったのではないだろうか。最初の楽器だし、中学以来やっていないということだったし。演奏についてはよくわからないが、むずかしい楽器を1人でこれだけ弾きこなすってすごいなあと感心する。個人的には胡弓が一番よかったように思う。
「三世相錦文章」
紛失した小倉の色紙の詮議のため町人になった小柴六三郎は芸者・おそのと恋仲になりおまつという娘が生まれる。しかしおそのの悪い兄がおまつを殺し、小倉の色紙まで破ってしまう。おそのは兄を殺害し、六三郎とおそのは洲崎で心中する。今回の演奏は地獄行の場面ということで、会場は闇に包まれる。やがて舞台にぼぉ~っと明かりが入り、勘十郎さんと青楓さんが浮かび上がる。勘十郎さんは三味線、青楓さんが浄瑠璃(地の語りと登場人物のセリフ)を担当。現代で言うリーディング劇みたいなものかしら。人物が女性ならもちろんその声も出さなくてはならず、それぞれの演じ分けが要求される高度な演奏である。深みのある低音、伸びのいい高音、言葉もはっきりしていてドラマがよくわかり面白い。青楓さんは毎回思うけど、本当にいいお声をしていらっしゃる。本職の踊りでその声が聞かれないのはもったいない、なんてwink お2人の演奏を聞いていると、文楽の人形がその場で演じているのが目に見えるようであった。歌舞伎でも見てみたい。 

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2011年8月 9日 (火)

「趣向の華」特別公演プレ公演②

88日 「趣向の華」プレ公演
明日の演目についての説明。
昼の部
「喜撰」:清元と長唄の掛け合いでやる。染五郎さんが長唄の立三味線。勘十郎さんは清元・浄瑠璃、青楓さんは太鼓。若手総出演。

阿古屋」:勘十郎さん、「三味線と胡弓はやるが、お琴は中学以来やっていないので一生懸命練習した。舞踊界では自分だけかも」
三世相錦文章」:①で説明済。
続花形一寸顔見世」:舞踊メドレー。「操三番叟」を踊る種太郎クンは種太郎として最後の舞台になる。今までの種太郎クンとは違う姿が見られると思う、と染五郎さんがさかんにプレッシャーをかけていた。「船弁慶」は静を梅枝クンが踊る。この静は歌舞伎役者にとって一度はやりたい役なんだとか(寝ないようにしなくっちゃ)。「船弁慶」は青楓さんも襲名公演で踊られる。青楓さんもこの「趣向の華」が青楓としての最後の舞台なのである。後ジテの知盛は萬太郎クン。「宗論」は種之助・廣松の2人。そして鷹之資・金太郎による「連獅子」。去年、富十郎さんの長女の愛子ちゃんが出演したので今年はぜひ鷹之資クンにと染五郎さんは考えていたのだが、富十郎さんに見てもらえなくて残念と。
夜の部の袴歌舞伎は豆腐小僧で何かやりたいという染五郎さんの希望で、演出も染五郎さん。「袴歌舞伎では必ず大薩摩の台運びをしてきた。それが僕のライフワーク。あれを他の人に取られたら嫉妬しちゃうぞ。今回は演出もやるのでちょっと役ももらった」ということで染五郎さんの出演もあるそうだ。袴歌舞伎初の義太夫狂言となる(義太夫は東蔵さんと梅丸クン)。

ジャンケン大会
ここに豆腐小僧の玉太郎クンと若様の金太郎クン、そして染五郎さんの愛娘・藤間薫子ちゃん(かわいいsign01 金太郎クンは幼いと思っていたが、妹さんと並ぶとお兄ちゃまだわ、やっぱり。玉太郎クンはさらにお兄さんに見える。子供の成長って早いhappy01)がやはり浴衣姿で舞台へ。3人ともうちわを手にしている。このうちわには出演者のサインが入っている。これをジャンケン大会で勝った人にくれるというゲーム。勝った人は舞台に上がるのだそう(そのエスコート役は種太郎・萬太郎)。うちわはほしいけれど、舞台に上がるのはなあ…そんな心配しなくても大丈夫、3回とも負けちゃったから。
最初は玉太郎クンと客席との対戦。ジャンケンなんかまず勝ったことのない私がけっこういいところまでいったのは大したものと自画自賛。次は金太郎クン。「211日建国記念日生まれ、血液型B型、え~と…」と紹介する染パパ。「ほかに?」と青楓さんに促され、染さん沈黙。
うちわの後は3人のお家の浴衣と手拭セットが賞品。青楓さんの浴衣には青楓と菊之丞の2枚の手拭がつく(いいな、いいなあ)。染五郎さんのお家では毎年浴衣を作るそうで、賞品は今年の浴衣。こちらのジャンケンもいいところまでいったものの、途中であえなく敗退。
トークショーは笑いのうちに終わり、3人が舞台中央に正座し、「この公演が今後も続きますように…隅から隅までずい~とおん願いあげ奉りまする」で幕。

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「趣向の華」特別公演プレ公演①

88日 「趣向の華」プレ公演
 
夏一番の楽しみ「趣向の華」の日がついにやってきた。今年はプレ公演まであるといううれしさ。染五郎さんのブログでプレ公演の趣向を知り、楽しみupで迎えた当日である。あんまり楽しかったから、ベラベラしゃべらせてください(-_-;)
日本橋公会堂1階のエレベーター前には尾上紫さんと思しき美しい女性が佇み、エレベーターのボタンを押したりして案内係を務められていた。
さて、いよいよ幕開き。青楓さんと勘十郎さんがプレ公演だからなのかクールビズだからなのか、浴衣姿で登場(後で登場する他の出演者もみんな浴衣)。
まずは青楓・勘十郎・染五郎のお3人によるトークショーだが、染五郎さんの姿はまだ見えない。
「ついにこの季節がやってきました。4年目にして特別公演です」と言う青楓さん。特別公演のそのワケは、後ほど。
邦楽をこよなく愛する2人は本職以外に演奏好きである。勘十郎さんは三味線、青楓さんは鳴物、浄瑠璃と好きなジャンルがかぶらない、そして普段舞台に立つ者が演奏をするのは意義あることではないかというところからこの会を始めたそう。
袴歌舞伎は勘十郎さんが考えたことで、当初は従来の古典歌舞伎を紋付袴で平成生まれの子にやってもらうつもりだったが、脚本を書くのが好きだし、考えているうちに、新作にしようと変わっていった。主役は平成または昭和最後の生まれの子(梅枝クンが昭和最後の生まれで、あとは平成生まれなんですって!!)、脇は先輩にということでやっていったら評判になった。最初は2回目以降もやるとは考えていなかったそうだ。
さてここで、なぜ「特別公演」なのか、のワケが明かされる。それは「今年からついに染五郎さんが会主になった」から。
で、浴衣姿の染五郎さんが花道から登場、そのまま下手袖に引っこもうとして青楓・勘十郎のお2人から呼び戻される、というお約束のボケが入る。これでもわかるように、以後のトークは主に染五郎さんがボケ担当、青楓・勘十郎さんがツッコミ担当で進められる。
染「今年から会主? 今年だけだと思っていた」
染さんったら、ご自分が「趣向の華」に参加したのは2回目?3回目?とトボけ、お2人に「4回目です。最初から参加されてますよ」とつっこまれていた。意義あることだからぜひ続けてほしいと言ってきたら会主になっちゃったそう。
「大変ですねえ~」とため息をつく染さんに、勘さん「大変ですよ~」と強調。公演は1回きりだが、作るのはふつうの公演と変わらないという話だが、ふつう以上に大変かもしれないな、と私はそれを見られる幸せを思う。「大変だけど楽しい。参加するとなったら真剣だし、新しい歌舞伎座で上演されることを目指している、その第1回である」と会主・染五郎としての意欲。私は第2回から見ているが、過去2回ともこの袴歌舞伎が本公演でもかかればいいのにと思っていたので、歌舞伎座での上演をぜひぜひ希望、期待する!!

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2011年8月 8日 (月)

原因はメモリとの不仲?

新しいパソコンが届き、切り替えることにした。
 
古いパソコンからすべてのケーブル、コードをはずし、新しいのをセッティングする。
 
あ、いけない、まだバックアップしていないデータやファイルがあった。なんてこった、やりかけの仕事もバックアップしていないじゃないのshock  古いパソコンを再び起動させると、ひぇ~っ、HITACHIのロゴが出たままうんともすんともいわない(そう、私がこれまで使っていたのは日立なのだcoldsweats01  けっこう気に入っていた)。
 
これは困ったsad
 
ネットで調べて対処法を実行したがダメ。息子も色々やってみてくれたけどダメ。仕方ない、修理だbearing
 
日立に電話すると(こういう時に限って必要な保証書とか説明書とか見つからないのよね。探し回っちゃったcoldsweats02)、症状を聞いた相手は「増設メモリをはずしてみてください」。なんと、一気に解決。増設メモリとの相性が悪いのだそうだ。
 
このパソコンは平成176月に購入したもの。当時はメモリが256MBで(6年前ってそんなものだったのかしらねえthink)、その後息子が1GBのメモリを増設してくれたのだ。何年も不都合なく働いてくれて、様子がおかしくなったのはここ12カ月のこと。それで相性の問題だっていうのはどうも納得いかないと息子。とはいえ、現実に動くようになったのだから。
 
パソコンの機嫌が悪くならないうちにと大急ぎでバックアップを取る。
 
これでほっとしたのも束の間、今度は新しいパソコンでのメールがわからない。古いパソコンからエクスポートしたアドレス帳を新しいoutlook expressに入れたいのに、どうやってもうまくいかない。結局outlook expressじゃなくてWindows Liveメールを使えということらしく、そちらへ無事インポート。しかしその後も、慣れないライブメールに悪戦苦闘。娘に写真を送るのにもさんざん苦労する羽目になった(ライブメールを愛用している娘は、写真の送り方がとっても簡単で便利と言うのだけど)。どうにか使い方も覚えたけれど、メールはまだちょっと不安。いやいやメールだけでなく、XPからセブンへの移行にまだ少々とまどっておりますgawk
 
しかし、今度のパソコン(マウスコンピューターというところの製品)はメモリは4GB、無駄なソフトは一切なくオプションでOfficeを入れただけだから軽いこと軽いこと。立ち上げも早く、ファンの唸りもなく(これが一番かもねえsmile)、これまでのイライラが消えて、実に気持ちがいいgood

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2011年8月 7日 (日)

納得のいかない敗戦にも悔しさ湧かず

87日 vsヴィッセル神戸(@埼玉スタジアム、1904キックオフ、32,231人)→23で敗戦
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久しぶりの現地観戦。キックオフが遅いので乗り気が薄れていたが、試合に関しては今日はS席を取ってしまったのでパスしてはもったいない程度、ただ松田選手の黙祷は自宅でなくぜひスタジアムで捧げたいという気持ちで出かけて行った。両軍円になり、我々観客も起立して黙祷。松田選手は多くの人に愛されていたのだなあとあらためて感じると同時に、34歳という若さでの急死に対する悲しみ、人生って何が起こるかわからないなあという無常感が全身を包んだ。
試合は前半10分ほどはイケイケだったが、相手に先制されてからは見るべきところもなく、自然と瞼が落ちてきたsleepy
2
点のビハインドで迎えた後半、啓太と直輝が達也とマッゾーラに交代。はっきり言って啓太の交代は当然、でも直輝まで代えるのかよ~とちょっとガッカリ。今日のリザーブ選手はほとんどがFWで、7トップになるんじゃないか、なんて友人が冗談ともマジともつかぬ顔で言っていたが、これで4トップにはなった(7トップだって相手陣内でだけ試合を進められればいいが、カウンターを喰らったらおしまいだ)。
それが効を奏したか、後半開始わずか2分で達也がゴール。その後はレッズの攻勢で、神戸は2得点の吉田を下げ、大久保を投入(やっぱりスターの登場は敵でもうれしい。宮本恒のプレーも見たかったな)。大久保はさすがにいいなあと思ったが、32分待望のマッゾーラのゴール
マッゾーラには失望しかけていた私だが、あのスピードは超魅力で、まゴールはミスってもあのスピードだけでもいいか、なんて思っていた矢先だった。
これで同点、勢いに乗りたいところだったが、なんとロスタイム、マルシオのファウルで相手にPKを与えてしまう(私の席からはPKに値するようなファウルだったのかどうかはわからない。その前にレッズにも同じような場面があったのにそっちはファウルも取られなかった。試合終了後、審判に大ブーイングだったよ)。大久保のコロコロシュート(遠藤かっbleah)でキーパー加藤は一歩も動けず。あれって、あんなにゆっくりなボールなんだから、途中で動いても取れそうな気もするんだけど、そういうものでもないのかな。
これで神戸に5連敗。なんだか納得のいかない敗戦だけど、昔ほど悔しさというか気分の悪さが湧かない。自分の中のレッズ熱が冷めている証拠だろう。これじゃあ、いかんなあとは思うんだけどね。
しかし、蒸し暑い1日だったわ。

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2011年8月 6日 (土)

まさに「今 美術の力で」

85日 「今 美術の力で」(東京藝術大学大学美術館)
「空海と密教美術展」(国立博)→「今 美術の力で」(藝大)→「孫文と梅屋庄吉」(国立博)の予定だったが、久々の暑さで美術館3つを巡る余力が体になく、孫文は次の機会へ。そして感想は藝大から。以前、線描画展を同じ藝大美術館で見たときに、とてもいい企画なのにガラガラでゆっくり見られたものだが、今回も空海の混雑を思えば、もっとこちらへも足を運んでほしいなあと思った(21日までやっています)。
東日本大震災被災地の美術館から提供された作品たちの展覧会である。
セクション1へ入る前にまず「合掌」(佐藤静司・郡山市美術館)が迎えてくれる。托鉢をする僧の像で、柔和さと厳しさが感じられる。私も心の中で合掌して展示室へ。東北ゆかりの作家たちの作品群。
「カルピスの包み紙のある生物」「髑髏の静物」(ともに中村彝、茨城県立美術館)は関東大震災後に描かれた絵で、この時期に絵画を描くなどどうかと葛藤しながらも「助かった命を意義あらしめるものは制作以外にない」と取り組んだ作者の生と死への意識が強く伝わってくる。
「雪を踏む」(大沼かねよ、宮城県美術館委託)は色鮮やかに力強く、北国の生命力が心を押す。いい作品だ。
「祈」(荘司福、宮城県美術館)はイメージは違うのになぜか井上ひさし「雨」のおたかを思わせた。
「山あるき十一月」(本田健、岩手県立美術館)は、まるで写真のような絵画。大きなその画面は、まさに自分がその中に入って下草や枯れ枝を踏み分けながら山を歩いている気持ちにさせてくれる。
「雪待つ山」(吉田清志、岩手県立美術館)は、鮮やかな黄色、オレンジ色でごつごつした山を表現したスケールの大きな力強い作品。勇気が湧いてくる。
「西へ」(斎藤隆、宮城県美術館)は不気味な死を思わせる3人の人物が手を取り合って西へ向かって走っている(飛んでいる?)。黒の濃淡、独特の世界である。
セクション2は岡倉天心コーナーとでも言おうか。天心のもとで学んだ木村武山(「小春」茨城大学)、横山大観(「海暾」「朝霧」、茨城県近代美術館)の作品。そして平山郁夫「日本美術院血脉図」(茨城大学)では天心と思われる白い着衣の人物が中央馬上で手を挙げている。
津波で消失した貴重な六角堂のあった周辺の風景は塩出英雄「五浦」(茨城大学)で知ることができる。大和絵風の大らかな景色の中に、六角堂、天心邸等が点在している。
津波の爪あとの写真や引き揚げられた六角堂の瓦、天心自筆の棟板の展示もされていた(ともに茨城大学)。
この中で一際目を引いたのが平櫛田中「五浦釣人」(藝大)。道士風の帽子と着衣で、釣竿を持った人物は天心の木像で、大らかな気持ちになれる。天心が作らせたという釣り船「竜王丸」の(多分実物大)木の模型(茨城県天心記念五浦美術館)とともに、釣り人天心の生活が偲ばれる。
セクション3は昭和59~平成10年の現代美術群。作品名だけ挙げておく。中村一美「破庵29(いわき市立美術館)、小野隆生「日付のない置き手紙」「みがかれた黒い靴」「男のいる部屋でⅢ」(岩手県立美術館)、佐藤潤四郎「オブジェ・手」「オブジェ・仏足跡」(郡山市立美術館)、マグダレーナ・アバカノヴィッチ「ベンチの上の立像」(水戸芸術館)、アントニー・ゴームリー「領域XⅢ」(郡山市立美術館)、河口龍夫「関係-再生・ひまわりの種とマムサスの歯」(いわき市立美術館)「関係-叡智・鉛の百科事典」(水戸芸術館)。いずれも自分の好きなように見れば楽しい。
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つ、ラベルはあるのに作品が見当たらないものがあって係りの人に聞くと、奥にもう1つ部屋があり、そこに展示されていた。闇の中にずら~っと並べられた19までの数字が赤く点滅している。発光ダイオード、IC、電線を駆使した「カウンター・ヒストリー」(いわき市立美術館)。目がちらちらしたけれど、非常に面白かった。
後でパンフレットを読んだらセクション1は「復興期の精神」、2は「岡倉天心 日本美術の再興者」、3は「美術の力」と、ちゃんとテーマがあったのね。

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2011年8月 5日 (金)

最古映像よりアルベール・カーンの名前に驚く

11080502kahn_2 朝刊で、「フランスの博物館に所蔵されている日本の能楽の映像が、プロの能楽師による現存最古の演能映像」であることが判明したというニュースを読んだ。
2~3年前には歌舞伎最古の映像が発見され、その時は「おおっ!」と盛り上がったが、能にはほとんど関心のない私が反応したのはフランスの博物館という点であり、能に関しては誠に恥ずかしながらただ「ふ~ん」とだけ通り過ぎるところであった。
11080501kahn_2そして、この博物館、私にとってはただの博物館ではなかった。
7月末までまったく知らなかったアルベール・カーンという人物の邸宅であっ たのだ。アルベール・カーンはドイツ生まれの銀行家でフランス国籍を取り、1808年と09年に仕事で日本に来て日本が大好きになり、その後プロの写真家を派遣して写真をたくさん撮らせたのだそう。1908~30年に撮られたそれらの写真展をパリでやっていて、娘からつい4~5日前に見てきたとの報告があったから、あまりの偶然にびっくりしちゃったわけ(娘からカーンという人のことを聞いたときも「ふ~ん、そうなの」くらいだったのよ。相乗効果だわね)。
11080503kahn_2 ブローニュにあるカーンの邸宅には、日本庭園(写真)とイギリス庭園があるそうだ。古き日本の写真はきわめて素朴でとてもよかったとのこと。
さて、能楽の映像は100年前のもので、カーンが派遣したクルーが京都・佛光寺で10月30日に撮影したものだそうだ。演じ手の1人は金剛謹之輔。来年1月、国際シンポジウム@早大で公開予定という。
新聞で見る「橋弁慶」の写真は生き生きとしたキレが感じられて(映像の一部からとった写真なのに)、能に関心のない私でも「いいな、これは見てみたいかも」と思う。

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2011年8月 4日 (木)

さようなら松田選手

サッカー元日本代表の松田直樹選手が亡くなった。
2日前、練習中に心筋梗塞で倒れたというニュースも大ショックだったのに、ついに帰らぬ人になってしまった…。まだ34歳…。本人の無念はもちろん、周囲の落胆、悲しみは想像に余りある。
ファイティングスピリット溢れるプレーが思い出される。
心からご冥福をお祈りします。

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2011年8月 3日 (水)

ラブ歌舞伎座・47(必見、百段階段での「わが心の歌舞伎座展」)

82日 「我が心の歌舞伎座展」(目黒・雅叙園百段階段)
11080301kabukzia 
昨年12月、高島屋にて好評を博した「わが心の歌舞伎座展」が雅叙園の百段階段に場所を移して行われている。高島屋でもあたたかく懐かしい空気に包まれて感動したが、百段階段での展示には高島屋とは別の独特の雰囲気があって、これを見逃したら後悔するところだったと思った。
靴を脱いで会場に行くまでの通路でまず目に入るのは、歌舞伎座最後の公演となった御名残四月大歌舞伎の「御名残木挽闘争」「熊谷陣屋」「連獅子」「寺子屋」「三人吉三」「藤娘」の絵看板。あの熱気を思い出して胸が熱くなる。
第一展示室:花道、舞台、客席
11080302kabukizaまず、第一展示室は百段階段の下のスペースで、劇場扉が再現され(鳳凰の向きが一つずつ左右逆になっている、って今まで気がつかなかった)、中に入ると花道、舞台(ごんごろちゃんが)
、座席が設えられている。ここのみ写真OK
高島屋では人が多くて遠慮してしまった揚幕のチャリーン、なかなかいい音が出ないんで11080303kabukiza_2 すもの、何度もやってみた。花道の所作台でのトントンがかなり強く踏まないと出なかっ たのは高島屋でも経験済。ほとんど人のいないこの会場で自分だけの歌舞伎座をたっぷり楽しんだ後、いよいよ百段階段へ。

十畝(じっぽ)の間:歌舞伎の変遷と歴史
大間の赤絨毯が敷き詰められ、真ん中にはあの赤いぴかぴかの円柱が。そして「我が刻はすべて演劇」の柱時計。現在は止まっているが、新歌舞伎座で再び時を刻み始めることだろう(この時計は親子時計で、歌舞伎座で我々の目に触れていたのは時刻を表示する子機のほうで、時計の心臓部にあたる親機は別に設置されていたそう)。
他に本瓦葺き屋根の一部として、鳳凰の瓦や鬼瓦、筋書きやポスター、さよなら公演のチケット袋などが展示されている(高島屋の時と同じかな)。
魚樵の間:歌舞伎衣裳展示「勧進帳」
義経、弁慶、冨樫の衣裳と持ち物が展示されている。勧進帳を覗き込もうとする冨樫と弁慶の間に漲る緊張、弁慶の打擲、義経御手、様々な場面が目に浮かぶ。
草丘の間:知られざる歌舞伎座
まずは一般の目にはほとんど触れたことのない通用門の大提灯が出迎えてくれる。最後の公演(4月)の着到板、平成15年天覧歌舞伎で両陛下が坐られた椅子、来賓の芳名帳(平成747日中曽根康弘夫妻、平成7512日小泉純一郎氏のページが開かれていた)。
ここでは歌舞伎座のビデオが3
種流れており、それぞれわずかな時間とはいえ、見逃せない。一つは映画「わが心の歌舞伎座」から歌舞伎座の裏側で、主に裏方さんたちの様子。一つは「歌舞伎のいき第一巻」より「思い出の歌舞伎座」で、屋根、大間、花道、鳥屋の内部(これは珍しい)など。もう一つはシネマ歌舞伎「女殺油地獄」の予告編。まだ見ていないから早く見に行きたいんだけど…。
静水の間:歌舞伎衣裳展示「藤娘」
一歩中に入ると、なんと美しく見事な世界が広がっていて思わず歓声を上げるほど。垂れ下がる藤の花房の前に2点の衣裳。暗闇の中、ぱっと舞台が明るくなって登場する藤娘の衣裳が向かって左側に。右側には赤襦袢が目にも鮮やかな後半の衣裳。ここは帰りにも立ち寄って2度見てしまったほど。
星光の間:鳴物展示、体験
鳴物展示の部屋なのだが、なんと風音、波音を自分で出すという貴重な体験が出来る。風は商店街の抽選機みたいな機械に布がはってあり、ハンドルを回すと、ひゅ~ひゅ~と音を出す。激しくまわすと嵐の音になる。波音は中に小豆だけでなく大豆も入っていた。意外と重い。
音は素人でも出せるのだが、お芝居に合う加減はプロの仕事そのものだろう。

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2011年8月 2日 (火)

ついていけない、新しい並び

テレビのアナログ放送が終わって、それと同時に新聞のテレビ欄の局の並びが変わって10日も経つというのに、いまだにその並びに慣れない。
何十年も馴染んできた並びだから…ま、どうでもいいことなんだけど、新しい並びについていけないのは年のせいかな、なんて考えたりもしてcoldsweats01 そして、これに馴染むのにどのくらい時間がかかるのかというのは科学的な問題でもある?bleah

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2011年8月 1日 (月)

ペット代わり?

11080101ran
11080102hibiscus
11080103togarasi

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