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2011年9月18日 (日)

昔も今も人は人:古代ギリシャ展

96日 大英博物館古代ギリシャ展(国立西洋美術館)
11091801greece
大英博物館は1998年(もう13年も昔になるのねえ)に駆け足で見学したし、ワシントンと違って将来的に再訪する可能性もあるけれど、先のことなんかわからないのでこの際やっぱり見ておこうってことで。この日は「身毒丸」、古代ギリシャ、アワビのはしごsmile

人がたくさん集まっているアンフォラとか皿系はさっと眺めて、彫刻中心で回った。
 
1章 神々、英雄、別世界の者たち
1-1
 ギリシャの神々
 
子供心にロマンを感じて好きだったギリシャ神話。その頂点に位置する色好みの全能神ゼウス。「ゼウス小像」(AD12世紀)はたった23.6cmの高さしかないのに美しく見事な彫りで支配者ゼウスを表現している。「アフロディテとエロスの小像」(BC300BC100年)は襞が体の線を表しエロティック効果を出している。「鏡を持つエロス小像」(おそらくBC3世紀)はこれもエロティックを意味するペルシャ風の服装である。蝶番のついた鏡を手にのせているのが面白い。
 
さっと通り過ぎたアンフォラには、アテネの誕生とかヘファイトスのオリンポス帰還などが描かれていた。
1-2
 英雄ヘラクレス
 
「ヘラクレス像頭部」(AD117138年)のほかは、ヘラクレスの活躍を描いたアンフォラ。頭部からは、哲学者のような苦悩とか達観とかのようなものが感じられた。
1-3
 別世界の者たち

大理石のスフィンクス像(AD120140年頃)は不思議に魅入られる姿である。これが、おそらくはテーブルの脚部だったのだというから恐れ入る。
2章 人のかたち
2-1
 男性の身体美
「優勝選手の像」(AD1世紀:BC430年頃のギリシャのオリジナルのコピー。オリジナルは現存せず)は力強いというよりはすらっと均整の取れた体が美しい。
2-2
 女性の身体美
女性の美といえばアフロディテBC4世紀のギリシャのオリジナルに基づくローマ時代のコピーが2点出品されていたが、ローマ人もギリシャ彫刻の美しさに憧れたのだろう。
2-3
 人の顔
ヘラ像頭部(AD30180年)。ゼウスの嫉妬深い妻ヘラ。でもこの像からはそんな様子は窺えなかった。知的で美しく見えた。
3章 オリンピアとアスリート
スポーツ好きには楽しい展示。しかしここでは何といっても「円盤投げ(ディスコボロス)」(AD2世紀。BC450BC440年頃のギリシャのオリジナルに基づくコピー。オリジナルは現存せず)だろう。足指の力の入り方、繊細な手の指。見事です。「ニケ小像」(BC500年頃)。ニケといえばルーヴルの「サモトラケのニケ」を思い出すけれど、あちらには首がなく、それが逆に想像力を掻き立てる。で、こちらのニケは躍動的な感じながら、顔はふ~んこんなものか、と思ってしまった(べつに作品をけなしているのではない。顔に対する想像がちょっと裏切られたかなという感じ)。
オリンピアの模型は、神殿や競技場が再現されていて興味深い。

4章 人々の暮らし
4-1
 人々の暮らし
 
ここは駆け足してしまった。「読み方のレッスンをする教師と少年の像」(BC1世紀)に五百羅漢を思い出してしまった(共通点は読み書きを教えているっていうだけなんだけど)。
4-2
 性と欲望
 
古代ギリシャにおいて大らかな性表現は別に特別なことではなかったとか。「サテュロスから逃れようとするニンフの像」(AD2世紀)はかなりなもの。どの角度から見られてもいいように作られているが、それはヘレニズム時代の典型なんだそうだ。
4-3
 個性とリアリズム「ナックルボーンの勝負を巡って争う二人の少年の像」(AD1世紀。BC2世紀に作られたオリジナルに基づくヴァリアント)はとても身近な感じ。「椅子に座る太った女性の小像」はフェリーニの「サテリコン」を思い出させた。4-1の人々の暮らしよりここのほうが生活感が伝わってきたな。
 どんな昔でも人は人だった、となぜか思った展覧会でした(神々の世界であってもね)。

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