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2011年10月21日 (金)

花形歌舞伎再見②:「一心太助」の可笑しさ

1020日 芸術祭十月花形歌舞伎昼の部(新橋演舞場)
 
「一心太助」
 
初回観劇時に、獅童さんだけちょっと歌舞伎風味がないように感じられたのだが、今回はその不満がかなり解消された。とにかく太助がカッコいい。そして可笑しい。
 
以下、可笑しさの羅列。
 
天秤棒をよったよった担いだりする家光の魚屋修業が可笑しくてたまらない。「又さん、文さん、いっしょに来~い」。
 
一方の家光にばけた太助は襟のびらびら立った衣裳を着せられ「このびらびら何?」。すると彦三が「エリマキトカゲじゃ」。これには客席爆笑だったが、獅童さんは返す言葉もなく猿弥さんを見つめるばかり。そこで猿弥さん再び「エリマキトカゲじゃよ」。それでも獅童さんは無言。すると猿弥さん、ジレて「何か言え」。最後までアドリブがでなかった獅童さんが可笑しかった。
 
御台所の甘い呼びかけ(思わずにやにやしてしまう可笑しさ)に慌てふためき、偽家光にセリフをつける彦三とセリフをつけられる太助の呼吸の可笑しいこと可笑しいこと。
 
それから、本物の家光を太助だと思いこんで肩をぽんぽん叩き化け方のうまさを褒めた彦三、後で間違いに気づいて落ち込む姿があんまり可笑しくて、私はしばらく笑いが止まらずに困ってしまったほどだった(今思い出しても笑える)。
 
魚河岸のみんなの前で、偽太助に向かって思わず「上さま」と叫んでしまった又さん(猿三郎)、慌てて手で口を押さえたそのタイミングもずっと手を口に当てている姿もメチャ可笑しい。
 
ところで、仲間を救うために彦三と駆け出す偽家光から戻った太助を小姓がじっと見送るのだが、なんだかそれも可笑しい。
 
首をちょっと前に突出し、腰をかがめ気味にして、ちょこまか動く右近さんのしょぼさが可笑しい。
 
前回は気づかなかったが、今回は場面転換のため舞台が暗くなってもセリフが続いていて、楽しかった。
 
今回は可笑しい特集になったが、獅童さんをはじめ門之助さん(柳生十兵衛)、高麗蔵さん(御台所)などなど、かっこいい人たちもたくさんで、痛快娯楽時代劇として十分楽しめた。

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コメント

こんばんは。
私は我慢できず、明日ついに三度目です^^;
二度目はかなり奮発して一等席で見たので、もう大満足でした。
「義賢」は愛之助さんをはじめみなさんの熱演に涙が止まらず、
「京人形(←笑也さん可愛すぎ)」と「一心太助」は大いに楽しみました。
出石や徳島が迫っている中、三度の演舞場観劇ですっかり金欠病発病していますが
おもだか屋のみなさんの活躍ぶりもうれしく、
今月は本当に何度見ても見足りないです!

投稿: あねご | 2011年10月21日 (金) 23時22分

あねご様
こんばんは。コメントありがとうございます。
3回目!! うらやましいっ!!
一等席!! いいないいな!!
やっぱり一度は一等席で見るべきでしたわ~。すっごく悔やまれますbearing
何度見ても見足りない--っていうか、何度見終わってもすぐに又見たくなる。もうこの気持ちを抑えるのが大変です。今だって、あねご様が明日(もう今日ですね)いらっしゃると知って、胸がざわざわcoldsweats01 私のこの気持ちをお預けしますので、たくさん楽しんでいらしてくださいね!!
遠征もお気をつけて楽しんでね。

投稿: SwingingFujisan | 2011年10月22日 (土) 01時59分

SwingingFujisan様
 今晩は。今日は演舞場、昼の部見てきました。愛之助の義賢しっかりした良い出来栄えですね。仁左衛門に勿論似ていますが、より男性的で線が太いですね。この優のいいところは、義太夫の基本ができているせいで、セリフ回し、音調、息継ぎ等若手の中では抜群です。
 「一心太助」肩の凝らない大衆演劇ですが、結構楽しいですね。昔、歌舞伎座でも錦之助、橋蔵等がこの類の演劇を出していて団体客を動員していました。
 獅童のセリフが歌舞伎っぽくないのは、いつも通りですが、一所懸命やっているし、やはりスター性はあると思います。
 ところで、猿弥、上手ですね。あと門之助の柳生十兵衛の渋い男らしさ、いつもの門之助と重ならないのですが・・・。そして薪車が好男子ぶりで目を引きますね。関西ゆかりの俳優は、愛之助、亀鶴同様、芸の基本ができていて安心して見ていられる気がします。

投稿: レオン・パパ | 2011年10月22日 (土) 18時28分

レオン・パパ様
こんばんは。コメントありがとうございます。
愛之助さんは仁左様に確かに似てはいますが、以前のように「そっくり」ではなくて、愛之助さん自身の義賢像を作り上げているように思いました。おっしゃるように線が太く、私は色男役よりこういう役のほうがずっと好きです。セリフの言い方もいいですね。
薪車さんも演技がしっかりしていて大きくて、いい役者さんだなあと思います。

獅童さんは華がありますね!!
猿弥さんは何をやらせても上手ですが、彦三は驚くほどハマっていてびっくりしました。門之助さんも珍しい役で、きっとご本人も楽しいでしょうね。
こういう娯楽性の強い歌舞伎もたまにはいいですね(猿弥さんの落ち込む姿に、未だくっくっ笑いが止まらない私です)。

投稿: SwingingFujisan | 2011年10月22日 (土) 22時17分

今晩は。 私も20日演舞場におりました。
「一心太助」は少しづつテンポが良くなってきましたね。19,20日と収録があったせいか時事ネタやらアドリブがなかったのが残念でした。

久しぶりの亀ちゃんと右近さん以下猿之助一門の共演でそれぞれの役者さんの持ち味が出ていて面白さてんこ盛りsign03とても嬉しいです。

段四郎さんの休演、亀ちゃんの声が少し心配ですけど、楽までmaroon6も頑張りますhappy01

投稿: maroon6 | 2011年10月22日 (土) 23時24分

maroon6様
こんばんは。コメントありがとうございます。
maroon6様も20日のご観劇でいらっしゃいましたか!! 
収録があると、やはりちょっとおとなしくなるのですね。エリマキトカゲに対する獅童さんもそれで考えちゃったのかな。

亀ちゃんと猿之助一門の本格的な共演を見るのは私は初めてかも(今年の浅草歌舞伎で笑三郎さんと春猿さんが共演なさいましたが)。これから先のさらなる共演が大いに期待できる楽しさで、色々な心配が吹き飛びました。

亀治郎さんの声、私も気になりました。千穐楽まであと4日、頑張りすぎてのどをつぶしたりしませんように。
段四郎さんもはやくお元気になられますように。

投稿: SwingingFujisan | 2011年10月23日 (日) 01時25分

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