« 大感動、大満足の「小栗判官」千穐楽 | トップページ | 大事の前のナビスコカップ »

2011年10月28日 (金)

菊五郎さんのお茶目で終わった国立千穐楽

1027日 「開幕驚奇復讐譚」千穐楽(国立劇場大劇場)
4
回目の観劇は千穐楽。席は七三あたりの花道際。
 
回を重ねれば重ねるほど、長総という女性が面白くてだんだん好きになってきた。生きていくためには男に縋らなくちゃならないんだけど、そのうちその男を超えてしまう。荷二郎(菊五郎)を超えるのに成功したら次の餌食は再び若い野狐銀次(亀三郎)だったりしたかしら。時様が品を落さず伝法な悪婆を演じているのもとても好き。
 
でも、小夜二郎が旅の途中「宿々であなたさまと夫婦のように申されますのが誠に心苦しうござりまする」と言ったとき、その後長総が小夜二郎に迫ったとき、客席から笑いが起こって、まあその笑いもわからなくはないな、なんて思ったりして。
 
菊ちゃんは、姑摩姫よりも小夜二郎のほうがずっと若々しくてきれいだった。藤白安同(権十郎)一行の紅葉狩りで花道に初登場したとき、あまりのきれいさにドキドキしてしまった。まだ過酷な運命を知らぬ明るさ、純粋に主君の妻をかばう忠義の気持ち、花のような若者だと思った。
 
菊ちゃんの回転宙乗り、固定されているのは左右の腰のところだけ、それもあまり大きくない金具なのに、前転だけでなく後転までしてしまうんだからすごいっ。白狼との問答に正解するたび上昇していく姑摩姫を下から見上げるのもまたオツな気分だった。
 
復市(梅枝)が荷二郎を討つ場面が一番ドラマチックで、梅枝クンのうまさが光った。荷二郎の最期には勘平が重なる。
 
さて一気に大詰へ。義満が死ぬ場面もなんだか、必ず笑いが起こるのよね。それと、斬られた姑摩姫が九六媛の仙薬で一気に回復する場面も。こういう笑いには舞台と客席の近さを感じる。
 
ラスト、姑摩姫と小六に、「天機を漏らさず、来る時節をお待ち遊ばしませ」と進言する斯波義将(菊五郎)。この言葉を聞いて姑摩姫は思い当たることがあり、義将に「九六媛さまか」と尋ねる。その瞬間、菊五郎さんが頭に手をちょんとのせ「バレた?」
 
この菊五郎さんのお茶目に客席は大爆笑。その笑いの中、舞台の足利義持(時蔵)、姑摩姫、小六(松緑)はすました顔をして芝居を続けていたけれど、本当は今にも吹き出しそう、って感じだった。
 
こうして、国立の千穐楽は楽しい笑いのうちに終わったのでした。来月は来月でまた楽しみなんだけど、10月は演舞場も国立も本当に楽しくて、終わっちゃったのが寂しい。

|

« 大感動、大満足の「小栗判官」千穐楽 | トップページ | 大事の前のナビスコカップ »

歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

今年はどうしても都合がつけられず、劇団の千穐楽は行かれませんでした。

幕切れの菊五郎丈、想像して、思わず吹き出してしまいました!

来月も、ほんっとに楽しみです!!

投稿: はなみずき | 2011年10月30日 (日) 19時03分

はなみずき様
こちらにもコメントありがとうございます。

今月ははなみずき様は名古屋への遠征もあり、お忙しかったですね。国立の千穐楽は残念でしたが、来月の演舞場がまた楽しみですねっ!!
菊五郎さんのお茶目が又どこかで見られるといいなあ。

投稿: SwingingFujisan | 2011年10月30日 (日) 21時36分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1083822/42726710

この記事へのトラックバック一覧です: 菊五郎さんのお茶目で終わった国立千穐楽:

« 大感動、大満足の「小栗判官」千穐楽 | トップページ | 大事の前のナビスコカップ »