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2012年1月

2012年1月31日 (火)

各座の1月

12013101enbujo
↑演舞場
12013102asakusa
↑浅草公会堂
12013103kokuritu
↑国立劇場
12013104nakamuraza
↑平成中村座
12013105letheatre
↑ル テアトル銀座
12013106haiyusai
↑俳優祭

国立の研修発表会に行かなかったので都内全公演制覇ならずbearing




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2012年1月30日 (月)

自宅でのゆる~い時間に恥をかく

どこにも出かけない日の私はじつにゆる~い恰好をしている。さすがに寝間着は着替えるものの(寝間着で1日過ごすということは私にはできない)、家を一歩出るのにもあらためて着替えなくてはならないような恰好(寒いからもっこもっこしているのよ)coldsweats01
さっき玄関のチャイムがぴんぽ~ん。
あわてて玄関へおりると町会の人だった。ドアを薄めに開いて印刷物でも受け取ればすむところだったのが、他の用事があって、結局全身を晒すことになった。
ドアを閉めてから我が姿を鏡で眺めたら、フリースのタートルは首がぐちゃぐちゃ状態。昼食後ちょっと眠気を誘われていたのでフロアチェアでたらたらしていた髪の毛はぼっさぼっさ。
あ~恥ずかしい。鏡を見る順序が逆だったでしょhappy02
家にいても多少の緊張感はもっていないといけないんだわ(言い訳すれば、これまで毎日のようになんだかんだと出かけていたのが今日は夕方母の施設に行くことを除けば久しぶりにゆっくりできる日なのよ)と、自分を諌めたのでした。身だしなみは家にいたって大事よね。それは心の持ちようにもつながっていると思うから。第一、外でだけ自分を取り繕ってもダメよね。
でもさ、時にはそんな時間も必要よね、と又々言い訳。

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2012年1月29日 (日)

楽しい俳優祭に感謝!!

128日 東日本大震災被災地復興支援第36回俳優祭(国立劇場大劇場)
チケット発売日、スカイライナーの中から一応携帯でチャレンジしてみたのだけど、まったくつながらず。成田空港では携帯と公衆電話の両方で頑張り、やっとつながったと喜んだのも束の間、すでに完売になっていた。ま、最初から諦めていたのだし…ところがなんと運よく知り合いから声をかけていただきチケットが入手できたのです(何も予定入れてなくてよかったよ~)!! 申し訳ない、そして感謝!! 喜び勇んで国立へ。席は決まってるんだし早く行くことはないと思いつつ、でも売り場の下見をしておきたいと、開場の15分前に到着。甘い甘い、もう劇場の角を曲がった先まで列ができていた。とはいえ、やっぱりそんなに焦る必要はないのであった。
「絵本太功記 尼ケ崎閑居の場」
俳優祭ならではの配役だろう、十次郎に七之助、初菊に梅枝という何とも初々しいカップル(後で、日本俳優協会会員の研修発表として、次代を担う花形に演じてもらったということを知り、ナットク。今月は研修発表が3つもあったことになり、それは喜ばしいことだと思った)。七之助さんは凛々しくも儚げな風情で、光秀の嫡男としてやらねばならぬことと初菊とともに築いていくはずだったこれからの人生に対する無念との板挟みに苦しむ気持ちが窺え、あたら若い命を散らすことに哀れを覚えた。梅枝クンはひたすら十次郎を思い、それだからこそ別れを嘆いてばかりはいられない、妻として夫をしっかり見送らなくてはとわかっていながら、やはりこの悲しみは耐え難いという愛と悲しみがひしひしと伝わってきた。七之助さんは都会的なイメージがあったが、この十次郎は人形のように古風で、梅枝クンとともに十分義太夫にものっていたと思う。ともに命の火を消そうとしている祖母・皐月の顔を一目見たい。でももう目が見えぬ…この前のお三輪もかわいそうだったが、こういう場面には泣かされる。しかし最期は母親より妻なのね…。
光秀は染五郎さん。線の細さはやはり否めないものの重厚感はあったし、竹本に合わせて無言で芝居をする前半の光秀は大きく見せていたが、もう少し凄みがほしかったのと、後半声がもうちょっと自然に出るともっとよかったかもしれない。しかし手負いの十次郎が戻ってきたときに見せた息子への愛情には胸を衝かれるものがあった。十次郎を励まして戦況を聞きだそうとするのではあるが、そういう中にも愛情が感じられたのだ。また、母と息子の死によって悩みは吹っ切れ、何が何でも戦わねばとの強い意志が見えるような気がした。
松緑さんは出番が少なくその中で久吉という人物を見せなくてはいけないので難しかっただろうが、旅僧の出も久吉の出もよかったと思う(染五郎さんとのコンビは「石川五右衛門」だねっ)。
秀調さんの芸はわりとあっさりしているように普段思っているのだが、皐月の心がよく伝わってきたし、操の孝太郎さんの姑を思う気持ちに心打たれた(孝太郎さん、この日の朝の「ぶらり途中下車」の旅人でしたねえ)。
佐藤正清の亀三郎さん、足の親指をきちんと上にあげていたのが印象的だった(90度立ってるという印象)。こういうのは気持ちいい。
前々日まで各座で本公演に出演していた面々がわずかな日数の稽古でこれだけしっかりまとめてくるとは、歌舞伎役者恐るべし。わりと眠くなりがちなこの演目だが、今回はとても面白く見た。
模擬店の説明:幕間のあと、梅玉さんによる模擬店の説明。画廊は前回苦情が出たので、今回は入札制にしました、とのこと。早い者勝ちだとご年配の方には不利だという苦情だったよう。で、今回入札制(入札抽選)なのは押し隈だけで、役者さんの色紙は早い者勝ちになります。という説明だったが、私が事前に係の人に聞いた話では、色紙は希望者が複数いたらじゃんけんで決めるとのことだった。そして実際、その通りになり、じゃんけんに弱い私は悲哀を味わうのであった。
「殺陣 田村」
新國激の創始者・澤田正二郎が作った殺陣を袴姿の勘太郎・海老蔵・扇雀・橋之助がそれぞれ見せる(4人の相手は名題下の面々)。「田村」は謡曲「田村」のことだそう。
歌舞伎の殺陣は形式的な立ち回りであることが多いが、新國劇の殺陣はスピーディで迫力がある。
まずは勘太郎さん、棒を使う相手をものともせずに斬り捨て、悠然と去る。
海老蔵さんは相手の首に刀を当てて冷酷に斬る。最後に勘太郎さんが再び出てきて海老蔵さんとすれ違いざま、2人は刀を交える。勝負はつかず、2人は去る。海老ちゃんの赤い鞘が目に残った。
舞台に敵が9人。すると花道から扇雀さんが薙刀を持って登場。女形の印象が強い扇雀さんだが、私は立役のほうが好きで、薙刀の扇雀さんもステキ。
扇雀さんが引っこむと上手から刀を構えた8人が腰を引き舞台へ後ずさりしてくる。8人を押し出しているのは橋之助さんだ。その後ろにも1人いる。橋之助さんは二刀流も見せて敵を倒す。
形が一番きれいだったのは勘太郎さんだったと思う。橋之助さんは時代劇の殺陣のようでドラマチックだった。
最後は全員が舞台に並んでご挨拶。激しい斬り合いだからこれも稽古が大変だっただろう。男の殺陣のカッコよさを堪能した(立師は橘太郎さん)。

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2012年1月28日 (土)

裏干支に「ふ」

t裏干支って、ン十年も生きてきて初めて知った。
 
今日の東京新聞、梅玉さんのコラムから(また、梅玉さんのパクりでごめんなさい)。
 
数えで61歳の年に、「62歳は厄年だから裏干支の人7人から厄除けに『ふ』で始まる品をもらわないといけない」と先斗町のお茶屋さんで言われた(梅玉さんも裏干支のことをこの時初めて知ったのだとか)。梅玉さんは戌年なので裏干支である辰年の方たちから何とか7品(筆とか袱紗とか船の置物とか)届いて無事厄年を乗り切ったそう。そしてコラムは「今年は辰年、復興が昇り竜のごとく勢いよく進み、平穏な暮らしが戻ることを願っております。もし七つの『ふ』の品を、裏干支の戌年から辰年に贈ることでその願いがかない、災いを取り除けるならすぐに届けにいきたいと思った次第でございます」と結ばれている。

 
で、「裏干支」をネットでざっと調べたところ、生まれ年から6つ先の干支のことで(つまり、子⇔午、丑⇔未、寅⇔申、卯⇔酉、辰⇔戌…)、その両方を持ち合わせることで相互に足りない部分を補い合い、高め合い、目の届かない部分も守られるということらしい。だから厄年には裏干支が必要になってくるのでしょう。
 
ただ、「ふ」の意味がわからない。「福」のふなのか、「不」のふなのか、それとももっと全然違う意味があるのか、想像力にも論理力にも欠ける私だからcoldsweats02
 
まあそれはともかく、厄年って迷信だと思う反面、だいたいその年になると健康に歪みがでてくるから気をつけなさいよという意味があるのだと言われれば、やっぱり気になるものである。ちなみに私の厄年は…内緒ですsmile

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2012年1月27日 (金)

めちゃくちゃ楽しかった浅草千穐楽②:カーテンコールも

126日 新春浅草歌舞伎千秋楽夜の部(浅草公会堂)
 
「敵討天下茶屋叢」
 
さて大詰、源次郎が仇の噂を確かめに出かけようとすると、伊織が弱音をはき、源次郎にたしなめられる。気弱な自分を恥じて弟を送り出す伊織。源次郎は源次郎で草履の鼻緒が切れ不吉な思いがよぎるが、それを断ち切るように出かけていく。2人の永久の別れを予感させる場面である。亀鶴さんは口では強さを取り戻したようにして巳之助クンを見送るが、その表情には不安が浮かんでいて、哀れを覚えた。巳之助クンは嘆きが義太夫とよく合っており、兄の葬いのために花を摘む姿がかわいそうでかわいそうで泣けた。亀鶴さんと巳之助クンってあの化粧だと顔がとても似ていて、本当の兄弟のように見え、よけい哀切感が漂った。
亀鶴さんが一休みしようと小屋に入り中から扉替りのムシロを下したとき、小屋の上方の金具に止めてあったムシロの片方が外れてしまった。そうしたら中からムシロが落ちないように引っ張り上げている指が見えた(黒衣さんの指だと思うんだけど)。そんなハプニングも一期一会の芝居だから。
大詰の捕り物では、あの傾斜のきつい反り橋の足場に亀ちゃんがちょっと足を取られかけることがあって一瞬どきっとしたが、無事に降りてきてほっとした(橋に足をかける穴をあけた布が張ってあって、そのたるみかなんかに引っ掛けたんだと思う)。
毎回、亀ちゃんは座席のどこかに紛れ込むのだが、今回は私の2列後ろ、振り向けば真正面に!! 周囲からショールが何枚も差し出され(私も亀ちゃんがそばに来たらショールを渡そうと思っていた)、それに隠れて筋書きを読む亀ちゃん。でも前方席の人が追う三津之助さんと段一郎さんに亀ちゃんの居場所を教え、また追いまわしが始まる。
腕助が「本心に立ち戻ったのだ」と言うと、そのあまりの変心ぶりに客席が必ずどよめく。何しろ、元右衛門をこんな生き方に引きずり込んだ張本人だからね。腕助役の段一郎さんはなかなかイケ面で、こんなに大きい役は初めてじゃないかと思うけれど、とてもいい役者さんだ。応援したい役者さんがまた1人増えた。
千穐楽バージョンかなと思うのは、段之さん扮する雷おこし売りのバアサンが亀ちゃんに羽織と手ぬぐいを奪われ(この手拭が薄汚いのがリアル)、「この仇は妹が…」と言いながら消えたところ。これまではただ、くるくる回って消えていた。そして座席の間を逃げ回った亀ちゃんがいつものようにツケ打ちさんの座に来てツケ打ちさんを追い出そうとすると、そこにいるのはさっきのバアサン。ではなくてその妹 「姉のかたき~」なのだった。
亀ちゃんが白馬にまたがると、これも必ず客席から手拍子が起こる。舞台と客席の一体感があって楽しい。ちなみに、白馬の鐙は亀ちゃんの足がすっぽり入るほど大きくて深かったが、亀ちゃんは軽く指だけ鐙の奥に乗せているように見えた(奥までは見えなかったけれど、踵が上がっていたから)。

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めちゃくちゃ楽しかった浅草千穐楽①

126日 新春浅草歌舞伎千秋楽夜の部(浅草公会堂)
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やっぱり浅草の千穐楽は格別。前日は「め組」の千穐楽にすべきだったかな、なんて思わないでもなかったのだが、やっぱり浅草にしてよかった(浅草もまだ雪がたくさん残っていた)。
「お年玉ご挨拶」
ラストだからご挨拶は亀治郎さん。
今年はメンバーが変わり、若手がたくさん参入して活気あふれる浅草になった。毎年インフルエンザ、風邪、ノロウイルスが流行るのに今年はさすがに若くて何事も起らなかった。平均年齢もぐっと下がったが竹三郎さんが1人でもとに戻した(平均年齢のことは前回も言っていたわね)。
明日からまた稽古が始まる。演劇は生もの、映像は見る側がトイレに行こうがお茶を飲もうが居眠りしようが関係なく進行する。しかし演劇は役者がエネルギーを送り客が声援によってエネルギーを返す、そのキャッチボールこそが芝居の醍醐味である。映像に出ている私が言うのだから間違いはない。25日間毎日芝居をしていても同じ客同じ芝居ということはない、一期一会である。大いに泣き、笑い、拍手してください。
ただし、携帯だけはお願い。どんなに言っても1人必ず鳴らす。そういう時に限って変な着信音が鳴る。休憩後が多い。とくに23階から聞こえることが多いので、気を付けて。
と亀ちゃんが上を見上げた瞬間、どこかから盛大なクシャミが 亀ちゃん苦笑して「くしゃみはけっこうです」で場内爆笑(絶妙なタイミングのくしゃみだったわねえ)。
亀治郎として最後の浅草である。はじめは2階の客は3人程度しかいなかった。色々工夫した努力が10年経って実った。今年は浅草の地で2座も歌舞伎ができて、こんな喜ばしいことはない。浅草の地、浅草歌舞伎に育ててもらった亀治郎としてお礼を申し上げる。私は姿を消しますが――いやこの世から消すわけではありません――若手は本当に素晴らしい、安心して任せられる。しかし歌舞伎役者は客に育ててもらうもの。彼らに変わらぬご支援を。
「敵討天下茶屋叢」
席を変えて3度目ともなると、予期せぬ面白さよりも人物像、その生き方のほうに興味が湧く。今回は元右衛門の人生に思いがいった。最初は殊勝に酒の失敗を反省し仇討のお供に加えてくれた主人に感謝し、ワルい腕助(私、なぜか「脇助」って記憶していて、後半途中で間違いに気づき、1人でウケてしまった)に酒を勧められても堪え(腕助がこれ見よがしに口に運んでみせる杯、それを横目でちらちらと見ながら誘惑を断ち切るように煙管からぱっぱっぱっと煙を吐き出す元右衛門)、更生意欲十分だったのに。それが腕助ともみ合ううちに敵・東間への密書を見つける。さあ、これはご主人さまに渡さなくては、と意気込む元右衛門に突然現れた東間が当て身をくらわせ、気を失った元右衛門は無理やり酒を飲まされる。そうなれば、もともと酒好きで酒癖の悪い元右衛門のことだから、収拾がつかなくなるほどの大暴れ。茶店の女性(嶋之亟)気の毒だったわね、瓶いっぱい只酒飲まれるし、店の備品は壊されるし、本人は頭に怪我を負うし。
さて事情を知らぬ兄・弥助と主人・伊織が参拝から戻り、元右衛門の体たらくに怒った兄は弟を斬って捨てようとし、伊織に止められる。伊織は元右衛門を勘当し兄弟の縁も切らせたが、それでも「血がつながっていれば弟を斬れはしないだろう」と諭すのである。ここは後に元右衛門が平気で兄を殺す場面の伏線ともなっていて、うまくできた芝居だと思った。
伊織兄弟の参拝の供をしたのが弥助ではなく元右衛門だったら…、腕助ともみ合う前に弥助が戻ってきていたら…、いやその前に腕助との偶然の出会いがなかったら…。ほんのちょっとした時間のズレ、出会いが元右衛門の人生を狂わせたのではあるけれど、元右衛門はやはり性悪なのであろう。「~たら」がなくてもどこかで狂いが生じたにちがいない。
再見の時にも感じたが、二幕目の元右衛門が伊織たちの住む座敷に忍び込む場面は長い。初見の人もいるだろうからいいのだけれど(私も初見の時は面白かった)、3度目ともなると少し飽きてきて眠くなってしまった。続く。

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2012年1月26日 (木)

一目会いたい、もう目が見えないが悲しい「妹背山婦女庭訓」

125日 坂東玉三郎初春特別公演(ル テアトル銀座)
 
前日の雪かきで出始めた足腰腕の筋肉痛を堪えながらの観劇(翌日に出たことでちょっとほっとしている――年をとると23日経ってから出るって言うじゃない)。
 
「お年賀 口上」
 
鳴物が入ってから幕が開くまでえらく長かった気がする。さて、チラシやポスター写真と同じ金屏風を背にして玉さまご登場。
 
昨年に続き今年も初春公演として幕が開いたことは誠に嬉しく、お客様には連日連夜かくも賑々しくお運びいただきありがたい。との挨拶のあと、セゾン劇場時代からのこの劇場との縁を語り、モダンな劇場で歌舞伎の雰囲気を感じてほしくてバルコニーには赤い提灯を、ロビーには正月飾りと緋毛氈をあしらった。
 
私にとってお美輪は大役であり、お客様には何気ないふうにしてきたが、この冬の期間体調を崩さずに通すのは難題。今夜風邪をひかなければ明日無事に千穐楽を迎えられる。
 
この後2代目松緑丈の思い出話となり、嵐クン(当代)が生まれた時はおじいさまもお父様も大変可愛がったということであった。
 
昨年は社会的にも大変なことがあったし、歌舞伎界でも先輩が亡くなった。指導してくれる人が少なくなり、自分でやっていかなくてはならなくなった。しかし人間、何事も乗り越えていかなくてはならない。歌舞伎座開場も来年となった。一芝居一芝居、精いっぱい勤める。
 
時々言葉を選びながら語る玉さまであったが、その思い、心が伝わるいい口上であった。
 
「妹背山婦女庭訓」
 
笑三郎さんに期待していたのだが、求女と橘姫(尾上右近)が出てくると眠くなってしまう。お三輪が出てきてやっと目があいたが、それでも舞台に三角関係の緊張感があまり感じられず、あるいはこっちに緊張感がなかったのか、求女と橘姫の存在感が希薄なような気がした(右近クンについては、私は立役のほうが好きである)。笑三郎さんはやっぱり女形の人なのかなあ。
 
玉さまのお三輪は一途でそれが嫌味にならず(本当はお三輪のほうがオジャマ虫なんでしょう)愛らしい。苧環の糸が切れてしまって、「いやん、この苧環のバカ」という感じで苧環を叩く姿も可愛かった。人間何事も乗り越えていかなくてはならないとは先の口上における玉さまの言葉であったが、お三輪も命がけの恋のために色々乗り越えていかなくてはならない。しかし迷宮に迷い込んだ果てのお三輪は…。
 
官女たちのいじめは前に福助さんで見た時には辟易するほどしつこくてこの芝居は嫌いだと拒絶感をもったが、今回はさほどでもなく、と言ってお三輪に擬着の相を表させるのに不足ではないと思った。官女たちに色々命じられても求女のことが気になって上の空のお三輪。そのぼんやりしたような表情は、田舎娘が迷い込んだ未知の世界さえお三輪の一途さをためらわせることはないことを逆に象徴しているようであった。
 
松緑さんの鱶七が大らかで大きくてよかった。前半のセリフは松緑さん独特の息つぎの前の言葉を下へ下げる調子で私はそこがあまり好きではないのだけれど、それを除けばこの役は松緑さんのニンだと思ったし(衣裳もよく似合っていた)、今後回を重ねて演じこんでいけばさらによくなると期待できた。
 
猿弥さん(蘇我入鹿)に意外とインパクトがなかったように思ったが、どうだろう。豆腐買のおむらも、歌六さんがやった時にもうちょっと面白かったような気がしたけれど…。それはそれとして、猿弥さんの女形はとてもいい。
 
弘太郎さんの宮越玄蕃が迫力あってよかった。声も太くよく通る。こういう弘太郎さんを見るのは初めてかも。
 
訳もわからず鱶七に斬りつけられたお三輪の哀れさ、事情を聞かされて求女の役に立つことを喜び、この世で添えなくてもあの世でと願いながら、一目お顔が見たい…ああ、でももう目が見えない…。泣けた。お三輪の魂の昇華を願うばかりだ。
 
それにしても、爪黒の鹿の血と擬着の相の女の生血を混ぜて笛に注いで吹けば、白い女鹿の生血を飲んだ母親から生まれた入鹿に鹿の性質が現れるっていうのがよくわからん…。歌舞伎は理屈ではないけれど。
 
<上演時間>「口上」10分(14001410)、幕間10分、「道行」30分(14201450)、幕間25分、「三笠山御殿」110分(15151705

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2012年1月25日 (水)

演舞場夜の部再見

124日 初春大歌舞伎夜の部(新橋演舞場)
銀座にもまだ雪が残ってるなんてと感心しながら演舞場へ。
「矢の根」
今日は花道脇の前方席だったのでオペラグラスなしでもよく見えた。やっぱり前のほうは臨場感が違うかも。でも中村座の桜席に慣れちゃってるせいか、市松模様の障子が上がる前、その中を見たい誘惑に駆られる(「対面」では上がった障子が上でしばらくゆらゆらと揺れていた)。
三津五郎さんがとにかく大らかで気持ちがいい。セリフも明晰だし、七福神の悪口が何とも愛敬があって楽しい。
仁王襷と三味線の呼吸は前回書いたとおり。
奪った馬に跨った姿を見たら、馬体に巻いた鐙代わりの綱に足の親指の先だけを通していた。なんか不安定な気がしたが、後でしらべたら、もともと鐙には足を深く通さないでつま先を乗せるようにして使うんですって(今度から他の演目でもそこに注目してみよう)。それを知って、そのリアリズム(?)に感心してしまった。
大きさと愛敬と、荒事の魅力満喫の「矢の根」だった。
「連獅子」
2度目なので、鷹之資クンの姿を見たからと涙は出なかったが、親獅子が谷底に落とした仔獅子を見つけてほっと喜ぶ姿に思わずうるうる。仔獅子が谷に落ちるところは意外とインパクトがないが、花道で鷹之資クンは立膝に座り、目を閉じ、荒い呼吸を鎮めつつ、交叉させた両手の指を力いっぱいひらいていた。遠くから見ると休んでいるようだが、すぐそばでは全身に力が入っているのがわかる。その姿がいじらしくて、がんばれと心の中で声をかけながら見守った。仔獅子の精になって花道をバックするときは、両足の間にぱっと巻き込むようにして毛を挟んでいたが、その瞬間的な動きが見事だった。毛振りも勢いよくきれいで、真摯な姿勢が伝わってくる。
前回吉右衛門さんから迸り出ていた(と私は感じた)厳しさと温かさが混じった決意のようなものに加えて、今回は預かった鷹之資クンを包むような大きさが感じられた。
間狂言も錦之助さんと又五郎さんの呼吸がぴったりで文句なく楽しかった。 

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2012年1月24日 (火)

姿だけじゃない早替わりに感心:平成中村座夜の部

122日 平成中村座夜の部(平成中村座)
 
今日の桜席は2列目だったけれど、そこそこ悪くなかった。
 
「寿曽我対面」
 
勘三郎さんの十郎がやわらかみがあって品が良くて、若々しくて高い声がとてもきれいで、とても素敵だった。
 
橋之助さんの五郎は体が大きくて、動きも勢いがあって迫力たっぷり。十郎とのバランスもよかったと思う。
 
彌十郎さんの工藤が立派。見栄えがする。
 
新悟、七之助の女性陣もきれい。幕開き前に、2人の前帯に垂らす帯を差し込んだり(なるほど、遊女の衣裳ってああいう風になっていたんだ)。小林朝比奈のなが~い刀をしっかり差したり、役者さんの準備風景を興味津々見た。
 
山左衛門・いてうの梶原親子もよい。
 
獅童さんの小林朝比奈が意外と元気が足りないように私には思えたけれど、そんなことなかったかしら?
 
衣裳をつけた「対面」はやっぱり華やかである。目出度く幕が閉まると、勘三郎さんがこちらに軽く目礼してくれた(うれしっ)。
 
「於染久松色読販」
 
福助、亀治郎で見て、今度の七之助で3度目であるが、七之助さんの七変化も非常に魅力的で、舞台に引き付けられた。早替わりは早い。とにかく「早いっ」。早替わりでいつも感心するのは姿の変化だけではない、瞬間的によくその役になれるなあということ。声、話し方、動き、心持、そのどれかが他の役と混じってしまっては芝居にならない。そばで見ているから舞台奥に駆け込む姿やある程度のウラが目に入る。それだけに一瞬の変化により感心するのだ。七役どれもに七之助さんの努力の跡が見える。私はとくにお光狂乱が3度の中で一番良かったと思う。
 
大詰の道行は、吹替えの役者さんの顔がモロに見えるので興醒めという人もいるだろうが、私のような野次馬にはかえって興味深かった。傘の中でお染と久松が入れ替わるのは目の前で、しかも上から見ているのにどういう仕掛けになっているのか全然わからなかった。
 
今月は山左衛門さんといてうさんのうまさが印象に残った。ここでの山左衛門さんは鈴木弥忠太、いてうさんは丁稚久太。どちらも芝居を崩すことなくユーモラスで存在感があってよかった。
 
それから小山三さんのお元気な姿を見られたのが嬉しかった。登場するだけでその役の雰囲気が伝わるのが素晴らしい。
 
舞台にも工夫がこらされ、とくに回り舞台がないのに橋本座敷から小梅莨屋へと巧みにセットをまわしていたのが見事だと思った。ただ、善六が嫁菜の藁苞に隠した午王吉光の折紙があまり生きていないような気がした。というのは、前に見たときは、どこかで久作が折紙の存在に気づいて驚く場面があったように記憶しているのだが、今回はいつの間にか久作が手にしていたような…(居眠りしていて気付かなかったのかな)。
ところで、昨日のような悪天候の時は、大道具とかどうするのだろう。どんなにか大変だろうなあ。

 
<上演時間>「対面」50分(16001650)、幕間30分、「於染久松」序幕55分(17201815)、幕間5分、二幕目40分(18201900)、幕間20分、大詰35分(19201955
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帰りの無料バス。いつもは普通の都バスなんだけど。座席のカバーにパンダの耳がついていて中もかわいかった。

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2012年1月23日 (月)

歌舞伎襲名A to Z:東京新聞記事から


朝刊をぱらぱらとめくっていたら、「歌舞伎」の文字が目に入ってきた。東京新聞は毎日曜日に歌舞伎を中心とした古典芸能の特集記事が組まれているので月曜日の今日はひときわ目を惹いた。
 
ニュースA to Zという1面全部(広告は除く)を使った記事で、歌舞伎役者の襲名について解説したものである。歌舞伎通の方には当たり前の内容だろうが、私のようにミーハー的、感覚的にしか歌舞伎と接しておらず、そういうことには疎い人間には興味深い記事である。
 
「どう決まる?」――大きな襲名の場合、一番は興行として成り立つかどうかなんだそうである。集客能力がない役者には興行会社(松竹)が許さないし協力もしないのだとか(厳しいね)。話は会社が仕掛けることが多いようで、歌舞伎界全体の状況をみて襲名時期を考えるのだそうだ。時期、誰が、は「幹部俳優たちといろんな話を詰めながら決まる。どれか一つうまくいかなくてもまとまらない」とは松竹・我孫子専務の話(襲名口上の際に必ず会社や幹部俳優のお許しを得てというような文言が入るのは具体的にはそういうことなんだ)。
 
又五郎襲名は先代の遺族の了解を得て、吉右衛門さんと相談して決まった。勘九郎襲名は芸の伸びている勘太郎さんに平成中村座で襲名させたいという勘三郎さんの意向による。会社側でも歌舞伎座のない間、興行的にも大きなインパクトを与えられると判断したようだ(そりゃあ、そうでしょう)。猿之助襲名は、先祖の50回忌追善興行の舞台に立てない猿之助さんの気持ちが徐々に亀治郎さんに傾いた、と記事にはある。市川中車襲名については市川宗家の了解を得た。世襲が多くなったのは戦後だそうだ。戦前までは地方に小芝居といわれる歌舞伎劇団が200以上もあって、その中で腕のある役者が中央の家柄歌舞伎にも進出し「中間層」を形成したが、戦後GHQにより歌舞伎が禁止の憂き目にあった際に小芝居が壊滅状態となって中間層の役者が激減した。その結果、家柄役者に実子に継がせないと歌舞伎がなくなるという危機感が大きくなった、ということで世襲が増えたのだそうだ。
 
主な役者の代、襲名年、その時の年齢、先代の没年、先代との関係が一覧になった表や、現在空いている主な名跡一覧があったり、この記事は保存ものである。


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2012年1月22日 (日)

仕事と観劇は両立できない

昨日は、芝のぶちゃんが「三人吉三」のお嬢を演じる伝統歌舞伎保存会研修発表会を見に行くつもりだったのに(チケットはこの前国立を見たときに窓口で買っておいた)、その前に仕事先でびっちり仕事をしたら体力も気力もひどく消耗しちゃって、しょぼしょぼとぼとぼと帰宅。全席自由席なのであの寒さの中並ぶのも…という気持ちもあった(2時間の上演時間なんだから、どこの席でもよかったのに、と気が付いたのは後のこと)。しかしチケットを買っておいて行かないというのはひどく罪悪感を覚えるなあ。芝のぶちゃん、ごめん。
仕事と観劇は両立できない、と特に怒涛の1月は自分の体力の衰えにガックリくるのでした。

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2012年1月21日 (土)

浅草第二部再見

119日 浅草歌舞伎第二部(浅草公会堂)
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12012102sandwich_2今日のランチは鎌倉物語の海老カツサンド。浅草のお肉屋さんのサンドなのに「鎌倉物語」。海老がぷりぷりしてとてもおいしかったけど、後でだいぶのどが渇いた。



「お年玉ご挨拶」
愛之助さん、素顔でのご登場。
形式的な口上を二言ほど述べたあと、さっとマイクを持って立ち上がり「はい、皆様こんにちは。私は片岡愛之助と申します」とカジュアルな口調に。
恒例、歌舞伎を初めてご覧になる方、との質問にチラホラ手が上がったらしく、「これからご覧に入れる演目は難しいことはありません。イヤホンもありますし…。あ、早々とお借りくださってありがとうございます」と笑顔。
このあと、質疑応答。「23階の方は無理ですが1階の方で」と愛之助さんが客席に降りる。第一部の席だったら私も手を挙げていたかもしれないけれど、第二部はちょっと遠くて挙げられなかった。で、客席から出た質問は、「演目はどうやって決めているの?」→「基本的には松竹が決める。浅草はみんなで決めたこともある」。で、質問者が何か希望の演目があったようで(何かは聞き取れなかった)、「それは松竹に言ってください」とのことだった。
ラブリンはそれからひらりと舞台に戻り、これも恒例拍手の稽古。「役者が見得を切っている時に拍手しかけたらまわりがしていないので止めちゃったことあるでしょう。どうぞ拍手を」というわけで(うん、あるある)1階、2階、3階、最後に全員で拍手の稽古をした。
最後に「携帯が鳴ったらカメラがそっちを向きますよ」と亀ちゃんほどではないにしても警告してから舞台になおり、「浅草歌舞伎と歌舞伎をよろしく。すみからすみまでずい~とお願い申し上げ奉りまする」。
「敵討天下茶屋叢」
今回は、亀ちゃんの笑いを誘う面白い演技よりストーリーや人物の気持ちを中心に見た。というか、自然とそういう目でじっくり芝居を鑑賞する方向にいったのだ。そうしたら、伊織(亀鶴)の死がひどく哀れで悲しくて、源次郎(巳之助)の涙にこちらも涙を誘われてしまった。
仇討って、敵のほうも逃げ回るのに大変だけど、討手のほうも本懐を遂げるまでは故郷に帰れなくてつらいという話は歌舞伎でも何回か見ているけれど、この兄弟も7年敵を探しているのだ!! 伊織の無念さを思うとやりきれない気持ちになった(関係ないけど、亀鶴さん、第一部では悪役として、第二部では善人役として、どっちも死んじゃう役なのねえ)。
元右衛門は小さな人間で、実の兄を殺すなど残忍ではあるが悪党としても「ちいせえ」と思う。そういう小ささ、歌舞伎の憎めない小悪党を亀ちゃんがうまく見せていた。ただ、ストーリー重視で見ると、この兄殺しの場面はちょっと長すぎるような気がした。それにしても安達元右衛門なんて、名前だけは立派だなと可笑しくなる(実直な兄の名は弥助)。
その元右衛門が悪の道に入るきっかけを作ったのは奴の腕助であるが、いつのまにか腕助は元右衛門の手下になっていて、最後は改心して元右衛門を討つ側にまわっているのがまた面白い。元右衛門につっこまれて「本心に立ち返ったのだ」と威張って見せる腕助を段一郎さんが好演。
大詰は笑いの連続。元右衛門が絵馬の後ろに隠れたり、雷おこし売りのばあさん(段之)に化けたり、客席を逃げ回ったり。前回は私の席から遠いところを逃げていたけれど、今回は近くで亀ちゃんを見ることができた。亀ちゃん、空席にすわり、隣の人のプログラムを取り上げて読むふりをしていたけど、すぐに見つかって又逃げ回る。舞台に上がるとツケ打ちさんに乱暴を働き柝を奪ってツケを打ったり、住吉大社の神馬を奪ったり。
前回も驚いたが、住吉大社の反り橋の傾斜がハンパじゃない。元右衛門・腕助・伝吉(三津之助)の3人が先を争ってのぼり、3人揃って滑り下りてくるのが楽しそう。

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2012年1月20日 (金)

浅草第一部再見

119日 浅草歌舞伎第一部(浅草公会堂)
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今日はWOWOWの撮影日だ。いつだったかもその日に当たったことがあったっけ。
「お年玉ご挨拶」
今回は亀ちゃん。化粧して(蟇六の化粧?)鬘つけた袴姿。
浅草歌舞伎は昭和55年に始まり30年余りの歴史をもつ。それも皆様のおかげ。私事だが、約3分の110年を浅草歌舞伎で過ごし、浅草歌舞伎に育ててもらった。それも今回で卒業する。亀治郎の名で最後の浅草である。
今回は平均年齢がぐっと若返り、自分も年を取ったなあという感慨がある。しかし平均年齢がさがったと思ったら、竹三郎さんが参加してくれて平均年齢がぐっと上がり、元に戻った。竹三郎さんは80歳、隼人クンは高校生。年齢の幅が広い浅草である。
お年玉ご挨拶は中村屋兄弟と自分が始めたことであるが、最初は緊張してあ~う~とばかりで何を言っているかわからないうちに終わってしまった。今の若手は初めてなのに笑いをとったりして話が上手。口上だけでなく芝居もよいので、安心して後を任せられる。
「八犬伝」は長い物語のうちの少しだけなのでストーリーがわからなくて当然(と、ここで豪華パンフレット1500円とイヤホンの宣伝)。パンフレットの写真は合成ではない。ちゃんとどことかのホテルの屋上でスカイツリーをバックに撮影した。
ここで携帯についての注意。今日はWOWOWが入っている。携帯が鳴ったらその瞬間に鳴らした人をアップにして写しますから。
WOWOW
が入っているから言うが、BS朝日で「京都200年の旅」、TBSで「運命の人」、そのほか映画が何本か(ごめん、忘れた)に出ている。他局だがBS朝日をぜひ見て。
「八犬伝」
前回は、なんかこれからいいところで終わっちゃってという物足りなさがあったが、今回は中心となる蟇六の場を大いに楽しんだ。80歳竹三郎さんのテンションが前より上がっていたような…
その前の発端、春猿さん(伏姫)がはかなげでありながら運命に流されるのではなく強い意志をもつ女性としての美しさに輝いていた。
亀ちゃんは信乃(歌昇)いじめの時に寛平ギャグも披露(「だれがじゃあ、なにがじゃあ」)。前回、段四郎さんの義平次に重なると思ったが、やっぱり義平次のパロディもあったんだ。
蟇六夫婦と宮六(男女蔵)たちのだんまりの立ち回りが面白い。宮六が自分の手下につかまって「わしじゃわしじゃ」。そのあと蟇六もつかまるとすかさず「わしじゃわしじゃ」。これって、「加賀鳶」のパロディよね。
円塚山のだんまりは、前回役者の力量がわかるなあと思ったのだが、1週間で若手がずいぶん成長したなあと感心した。それでもまだ満足のいく出来ではないにしても、楽しい。種之助クン(小文吾)が相撲取りらしく見事なほど力強い動きを見せていた。顔が又五郎さんそっくりで(ミニ又五郎って感じ)、そういえば、今月はお父さんも相撲取りだったんだな、とニヤリとした。若手の中でさすがに愛之助さんと薪車さんの存在感は大きい。
子供のころに読んだ八犬伝で私の好みは信乃と毛野で、道節は微妙~だったんだけど、亀ちゃんで道節の具体像を見ると、なかなか興味深い人物だと思う。
いつか、この続きを亀ちゃんで見たい。ぜひ上演して!!(こういう希望って、松竹に出すといいらしい。第二部のご挨拶でラブリンが言っていた)

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2012年1月19日 (木)

知り合いに会いませんように

今日は浅草公会堂通し。
なのに・・・なんと、メイクするの忘れたshock
「あれ? 今日化粧どうしたっけ」と不安になったのが、電車に乗って5分も経った頃。記憶を辿り(辿らないと思い出せないcoldsweats02)、そういえばファンデは塗ったけど(せめてもの救いbleah)アイメイクとかしなかったことを思い出した。
知り合いに会いませんように(これ、日本人の内輪重視意識らしいよ)coldsweats02

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臨場感に胸がどきどき:平成中村座昼の部

117日 平成中村座昼の部(平成中村座)
中村座は遠いけれど、朝の陽を浴びながら冷たい空気を頬に受けながら隅田川沿いを歩くのはイヤじゃない。でも昨日の今日だから、ちょっときつい。
「鳥居前」
萬太郎・義経、梅枝・静という嬉しい配役。萬太郎クンは童顔で損をしている部分もあるが、声もセリフもよく、若いながら義経の風格のようなもの(上に立つものが持っている何か)が感じられた。梅枝クンは古風な美しさ、可憐さ、別れを嘆くはかなげな風情がなんともいい。
NHK
の「ヒストリア」で義経と静の吉野山の別れをやっていたが、芝居とは違って雪の吉野だった。ここから先は女人禁制だとか厳しい雪の山道だから連れて行かれないとか。そしてこれが2人の永遠の別れになったそうだ。そう思うと歌舞伎では後に再会できるのがほっとする。
亀蔵さんは花道を飛び出してきたとき、節分のオニかと思っちゃった、なんて言ったら申し訳ないか。拵えがそんな感じだったんだもの。弁慶を亀蔵さんで見ることができて、やっぱり中村座はいいなあと思う。
山左衛門さんの早見藤太がユーモラスで存在感があって面白かった。獅童さんの花道の登場は堂々と立派で、大きく頼もしい。華もあるし、惚れ惚れした。歌舞伎の獅童さんを堪能した。
でも立ち回りは先日の試演会出演者にどうしても目がいってしまう。彌紋さんは、小柄な体を活かして大活躍だった。
最後の忠信の狐六方は幕外になるので、桜席の客は見えるところまで移動して見た。小さな小屋での狐六方にはたまらなく胸がきゅんとした。
「身替座禅」
傳左衛門さんが演舞場と掛け持ちしていた(演舞場の傳左衛門さんの吠えが萌えなんである)。ほんと、今月は掛け持ちが多くて大変ね。
獅童さんの太郎冠者は忠信を見た直後だから普通でかわいい感じがした。獅童さんのこういう役なんて見た記憶がないけれど、なかなか面白い。
勘三郎さんの右京を見ちゃうと、やっぱりこの役は勘三郎さんだよねえ、と思ってしまう。これほど自然な愛敬と色気は勘三郎さんにしかないんじゃないか、と思えるのだ。やっと何も考えずにできるようになった、と先日言っていたが、本当に自然。
彌十郎さんは控えめな化粧で、化粧で笑わせようという意図がないのが好もしい。愛情が強すぎる奥方の滑稽さ、悲しみがこちらも自然に出ていた。
「鳥居前」もそうだが、こういう芝居は正面から見るべきかも。 

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2012年1月18日 (水)

朝、出かける前の1時間

時間の経過が早い!! 早すぎる!!
普通の時間の2倍、いや3倍早く感じる。
とくに11時開演の演舞場に行くときに痛感する。
今日は1日自宅で仕事です。朝はノンビリ。
でも、これから仕事猛進dash

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2012年1月17日 (火)

全部楽しくて昂揚した演舞場夜の部

116日 初春大歌舞伎夜の部(新橋演舞場)
色々手違いがあって、本当は今日行きたくないなあという日のチケットを取ってしまった。でも久々に取れたベストコスパの席なので気持ちを奮い立たせて出かけた。行ってよかった!! 見てよかった!! もう一度見る予定なので、感想は簡単に。
「矢の根」
三津五郎さんの五郎がのびやかで大らかで楽しかった。
このお芝居では後見さんが大忙し。たとえば五郎が宝船の絵を枕の下に、寝る場面では、うつ伏せになって五郎を背中にのせる。それだけではなく、片手を五郎の背中に当てて支えているのである。時間にして2分ほどだけど、この姿勢はけっこう厳しそう。
目が覚めた五郎は夢枕に現れ救いを求めた十郎を助けようと支度をするが、このとき後見さんが仁王襷を五郎にかける。ぶっとい襷紐を八大さん大和さんの2人がかりで締めていくのだが、時間がかかるので、三味線が間をつなぐ。三味線は杵屋巳吉さんだったでしょうか、舞台中央の進行状況に時々ちらっと目をやりながら、「まだだな」という感じで間をもたせる。やがて背中で締めている(三津五郎さんは客席に背中を見せている)八大さんが巳吉さんに軽くうなずいて合図。すると巳吉さんは曲を進めていく。
後見さんはこの後、馬との絡みもあったりして、後見の仕事を見るのも興味深かった。お疲れ様でした。
「連獅子」
三味線の栄津三郎さんと長唄の里長さんは国立と掛け持ち(他にも掛け持ちの方がいらしたらごめんなさい)。今月は役者さんも梅枝クンと梅之さんが浅草と演舞場掛け持ちで(こちらも他にいらしたらごめんなさい)、都内で5座もあるから大変ねえと思った。
さて、みなさん鷹之資クンに涙されるようだが、私も鷹之資クンが舞台に現れた途端涙が滲んできた。
吉右衛門さんの踊りは、仔獅子を谷に蹴落とそうとするあたりに厳しさが、全体にはあたたかみが感じられ、「鷹之資は自分が引き受けた。富十郎さん、安心してください」と言っているように見えて、これまた涙を誘われるのである。鷹之資クンは折り目正しい踊りで、しっかり吉右衛門さんの指導を受けようという意志が見て取れた。顔が富十郎さんに似ているなあと初めて思った。
2
人の毛振りも端正。「キッチー、そんなに頑張らなくてもいいから」と心配になるくらい吉右衛門さんが頑張っていて、毛振りの間中、拍手が鳴りやまない。私もずっと拍手を送っていた。 

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2012年1月16日 (月)

アツくなれなかった「三人吉三」

114日 「三人吉三」「奴凧廓春風」(国立劇場大劇場)
あまり心惹かれなかったのだが、やはり新年の国立劇場も見ておくべきかなというわけで、発売日をだいぶ過ぎてからチケットを取った。
「三人吉三」
以前に松緑・和尚、愛之助・お坊、菊之助・お嬢で見た「三人吉三」には胸がアツくなり、心が昂揚して、この3人が肩を寄せ合って生きる様に涙が出たものだが、今回の芝居にはそういう感動がまったくと言っていいほど湧いてこなかった。お坊とお嬢の間に流れる悲しくも美しい、限りなく友情に近い愛情のようなものもないし、「会いたかった会いたかった」と手を取り合う2人の燃え上がるような熱さもなく、「会いたかった」が通り一遍の挨拶程度にしか聞こえてこなかった。2人の気持ちが妙にあっさりしていて、熱さも深みも感じられないのだ。もちろん、必要以上にべたべたしたらかえって気持ち悪いが…。
福助さんはきれいだが両性具有の妖しい色気という点では…(これは菊ちゃんにしかないものかもねえ)。声も作り過ぎかなと思う。「男」を意識し過ぎなような気がした。
染五郎さんもかっこいいんだけど(駕籠から降り立った姿がステキだった。でも立とうとするときに駕籠のバランスがちょっと崩れてひやっとした)、上に書いたようなことでイマイチだったなあ。それに、同じアウトローでも時々直侍に見えてしまったわ。
幸四郎さんは兄貴分というよりは父親みたいだった。それでも私は幸四郎さんの和尚は悪くないなと思った(こういう役の幸四郎さんって、普段は苦手なんだもの)。とくに吉祥院でおとせと十三郎を手にかける決意をするあたりはちょっとぐっときた。
高麗蔵さんのおとせと友右衛門さんの十三郎が悲しい宿命を悲しく表していてよかった。2人ともいい役者さんだなあと思った。ただ、吉祥院裏手で和尚が2人を殺す場面は私にはやや長く感じられた。
錦吾さんはご自分でも「人の善い錦吾さんとしては悪の面が出ないのが悩み」と弱点を意識しているようだが、たしかに伝吉さんはいい人にしか見えず、殺される時には哀れを覚えた。
夜鷹の3人(幸雀、芝喜松、芝のぶ)の芝居の確かさ、存在感。大川端の三人吉三のやりとりを再現した場面には大いに笑った。
寿猿さんが元気に登場したのは嬉しかった。
まあ、そういうわけで全体に昂揚感が湧いてこない芝居だったが、それでもそれなりに面白かったのは原作の力だろうか。 

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2012年1月15日 (日)

大奮闘、立役亀治郎の魅力全開②:新春浅草歌舞伎第二部

112日 浅草歌舞伎通し:第二部(浅草公会堂)
 
第一部と二部との間に休憩室(?)で天むすをいただく。歌舞伎座時代にはしょっちゅう買っていたあの天むす!! こうして時間がつぶせれば通しも楽。
 
「お年玉ご挨拶」
 
今回は春猿さん。
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年前、昨年、今年と浅草は3度目。昨年も言ったが、浅草の町全体で芝居を盛り上げている。ことしもそういう浅草歌舞伎に出していただくのは日ごろご支援いただいているお客様のおかげ。
 
昨年からがらっと変わったことがある。それは平均年齢が下がったこと。フレッシュで皆さんお肌もぴちぴち。立役はイケメン、女形は美女揃いで私なんかが出ていいのか恥ずかしいくらい。私も若い方のエキスを吸収したい。体は40代でも心は1020代でやりたい。
 
私自身は30分でも喋りたいが、この後の芝居ですぐに登場するので早々に戻って来いと言われている。そこでプログラムとイヤホンをぜひ!!
皆様、熱きご声援を。そして至るところで拍手を。(と春猿さんが強調したものだから、本当に至るところに拍手があって、そこまでしなくても…という気もしないでもなかった)
 
「敵討天下茶屋叢」
 
前に幸四郎さんで見た時は、申し訳ないながらちっとも面白いと思わなかったこの演目、今回は面白くて楽しくて笑って笑って。
 
春猿さんはびっくりするほどの早拵えで、確かに幕開きすぐの登場。しっとりと美しい。若手の中で大人の女の魅力ね。
 
亀ちゃんはふざけるところはふざけて、締めるところは締めて、元右衛門という人物を魅せていた(しょぼい小悪党なんだけどね)。元右衛門が源次郎(巳之助)と葉末(壱太郎)と染の井(春猿)に囲まれて殺される前、何とか見逃してもらおうと巳之助クンにおべっか使ったり、春猿さんに「韓流スターが好きだから」と誰だかの写真をあげたり、「さっき挨拶で若くなりたいって言ってたから」とパックを懐へ押し込んだり。巳之助クンも春猿さんも客席には背中を見せて立っているのだけど、その背中が震えているのがわかる。それがまた可笑しくて。
 
やがて白い神馬に乗った元右衛門は小栗のパロディ?(小栗は照手と2人乗りだったっけ)
 
男女蔵さんの弥助が落ち着いた温かみがあって意外と(意外と、なんて言ったら失礼か)よかった。
 
亀鶴さんの伊織、愛之助さんの東間三郎右衛門、薪車さんの幸右衛門はさすがにうまい。亀鶴さんは悪役もいいけれど、こういうはかなげな役もいい。しかし、それにしても伊織・源次郎の兄弟は武士にしてはスキが多すぎる。
 
<上演時間>「ご挨拶」5分(15001505)、「敵討」序幕40分(15051545)、幕間10分、二幕目50分(15551645)、幕間25分、大詰85分(17101835

歌舞伎の上演時間もこれくらいだと楽なんだけどなあ。

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2012年1月14日 (土)

大奮闘、立役亀治郎の魅力全開①:新春浅草歌舞伎第一部

112日 浅草歌舞伎通し:第一部(浅草公会堂)
 
今回、亀ちゃんの大奮闘ぶりに、私の中では「立役の亀治郎」に対する抵抗感がまったくなくなった。昼夜とも、あれほどこだわっていた「亀治郎の女形」を見たいという気持ちすら起きなかった。小柄で華奢な体を上手に骨太に見せていたし、女形としてはちょっと難ありかなと思う声が立役になると太く大きく響いて、見応え聞き応えがあったのだ。昼夜ともすっごく眠くて眠くて、時々沈没しながらも何とか乗り切ったのは演目がめちゃ面白かったから。
「お年玉ご挨拶」
歌昇クン。初ご挨拶は緊張のあまりしどろもどろだったそうだけど、2回目の今回はだいぶリラックスした様子だった。ところが、話し方が普通におしゃべりしているみたいな感じで、後方の席にいて、しかも耳がかなり老いてきている私には、あまりよく聞き取れなくてとても残念。
まずは「私ごとですが、昨年9月、父の前名である歌昇を襲名しました」から始まって、この浅草歌舞伎は平成元年・2年生まれで仲の良い仲間と出していただけてありがたい、一生懸命つとめます、と続いたが、その後が聞き取れなかった。
「自分のことばかり喋ってしまって」と少し反省して「今年の歌舞伎には大きなことば2つある。勘太郎さんと亀治郎さんの襲名です」。しかし「自分もまだ地方の襲名公演がある」。歌昇く~ん、またご自分のことですよ~。でもいいのいいの、歌昇クンのことも聞きたいんだから。
「ひと前で話すのは苦手で緊張する」と言う歌昇クン、初めての口上の時に獅童さんがトチったかなんかでその悪い流れが次の自分にもきて、「何はともあれ」をなんとかって言っちゃって恥ずかしい思いをしたそうなんだけど、肝心の「何はともあれ」をどう言ったのかが聞き取れなかった。う~む。
「南総里見八犬伝」
最初に聞いたか坊主が2人(澤五郎、千蔵)出てきて、「何を聞いたか?」「浅草歌舞伎の評判を聞いた」「貴僧は鳴神上人が竜を滝に閉じ込めた話を聞いたのであろう」「それは別の芝居じゃ。(松竹座でしたっけ?)拙僧が聞いたのは犬の話である」ということで、八房と伏姫につながる。
もう一度見るので詳しい感想は後日にして、今回はぽつぽつと。
まず亀ちゃんの老け役。竹三郎さんとの夫婦役はとにかく可笑しくて可笑しくて笑い転げた。扇子をぱたぱたぱたぱた忙しなく動かし、せかせかと動く姿は段四郎さんの義平次と重なった。
竹三郎さんは「お江戸みやげ」に続いて今回も意地悪ばあさん役。ノリノリの亀ちゃんじいさまと一緒にというかそれ以上に(?)ノリノリで娘に楽しそうに意地悪。あんまり可笑しくて、娘・浜路(壱太郎)に同情する余裕がなかったわ。というか、壱太郎クンに同情してしまう。きっと毎日笑いを堪えているんじゃないかと。
なんてったって私のイチ押しは亀鶴さんのワル。屈折した心理の見せ方がうまい。 

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2012年1月13日 (金)

こちらも感動の試演会トークショー

111日 平成中村座試演会(平成中村座)
 
トークショーの様子を少し。
 
ちょっとはメモったんだけど、昔みたいなノート力がなくなって、メモしているうちに話を聞きそびれることが多くなったのでところどころ軽くメモしただけ。というわけで、ごく一部だけ。それと、言葉は正確ではなく、だいたいこういう内容だったってことでご勘弁(当日いらした方、間違いがあったらご指摘ください)。
 
司会はフジTVの吉崎典子アナ。舞台奥の扉が開く。客席がわ~っとざわめき立つ。スカイツリーが見えるからだ。いつも桜席の私、今日は1階竹席だからと期待したのに、全く見えず。きっとセンターブロックだけしか見えなかったんだろう。ちょっとガッカリ。さて、寒気とともに、下手から勘三郎・彌十郎・橋之介・獅童・亀蔵・七之助・萬太郎・新悟・歌女之丞の9人の役者さんが登場し、まずは試演会について一言ずつ。
 
勘三郎:試演会、どうしようかという時、119(どんな20人だかわからないけそ)で「やりたくない」が多かった。でも9人やりたい人がいるんだからやろう、ただし素で、ということになった(9人の人、そしてやると決意した勘三郎さんに感謝!!)。「対面」は中村座に合う。素でやるのは通常とは違う緊張がある。胸が熱くなった。満席でありがたい。
 
橋之助:みんな、自分の役などをしながら深夜まで稽古していた。自分も負けぬようにしなくては。
 
彌十郎:素でやるのは本当にむずかしい。みんなよくやった(と言いながら、声つまらせる彌十郎さん)。彼らの先輩たちが後見などをやってくれている。そういう先輩にも目を向けてほしい。
 
獅童 10年ぶりの中村座である。10年前に試演会で四の切の忠信をやったことを思いだし、胸が熱くなった。

亀蔵:素でやるなんて、(自分には)とてもじゃない。緊張も顔に出るし、耳の赤くなったのもわかる。みんな稽古を積み重ねたからこそ立派にできた。
七之助10年前の試演会では義経をやった。カーテンコールで泣きながら「又獅童さんとやりたい」と言ったら、それが実現した。一丸となることの凄さを感じた。
萬太郎:試演会の手伝いをさせてもらった者として嬉しい。
新悟:彌紋クンは1つ下(そんなに若いなんて知らなかった!!)。初めて会ったときは幼く見えたのにしっかり演じられて感激した。
歌女之丞:国立研修所では何度か試演会があり、卒業公演以外は素でやる。先代又五郎師匠に初めて教わったのが「対面」である。当時を思い出した。 

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2012年1月12日 (木)

感動の試演会

111日 平成中村座試演会(平成中村座)
10
日と12日が歌舞伎観劇、間の11日は午前中人間ドック。だから試演会を入れるのはためらわれたけれど、梅之さんが出るとあっちゃぁ、というわけでとりあえず取ったチケット。
行ってよかった!! 見てよかった!!
試演会は初めてで(12月はどうしても行かれなかった)、チケットの売れ行きなんかの予備知識が全然なくて、正直そんなに売れないんじゃないのなんて軽く見ていた。発売当日、ちょっと出遅れてWebサイトに入ると竹席の後ろのほうだった(試演会は座席が選べない)。それでもそのあたりからしか残ってないからそこだったんだ、という意識があんまりなかった。
そして当日、ほとんど満席の盛況ぶりにびっくり!! あとのトークショーで彌十郎さん(だったかしら)が言っていたけど、平日の午後4時なんていうハンパな時間にこれだけのお客さんが来てくれて、ってまさにその通りだと思った。この盛況がすご~く嬉しかった。と同時に、10時に入っていれば桜席が取れたかなあとちょっと悔しくも思った。ちなみに、チラシも全部出てしまったそう(チケットと一緒に入ってきたチラシは四つ折りにされているので新しいチラシがほしかったのに)。

「寿曽我対面」
「趣向の華」でやる袴歌舞伎と同じ、素での「対面」である。
ふだん、脚光を浴びることの少ない役者さんたちが衣裳も鬘もつけず言うセリフを聞いていると、不思議なことにちゃんとあの華やかな場面が見えてくる。最初の浅葱幕の前の大名たちのセリフからしてそうだった。そして感心したのが障子の内から聞こえてくる工藤の声。第一声にして大きさが感じられた。工藤は坂東彌風さん。お顔は知っているが、声までちゃんと聞いたことはなく(今日の出演者のほとんどがそんな感じ。中にはお顔もよくわからない方も…ごめんなさい)、今日初めて聞いて「いい役者さんだなあ」と認識した。
近江小藤太の獅二郎さん、八幡三郎の橋幸さん、ともにきっちりと仕事を果たしていた。
私の席からは前の人が視界に入って見えない役者さんもいたのだが、幸いお目当ての梅之さんは見える位置だった。正座ではなくて脚を(左脚かな?)を少しずらしたような持ち上げたような、何と説明していいかわからないけれど、かなり大変そうな座り方に見える。衣裳をつけた虎ではそういうところまではっきりとはわからない。梅之さんは端正なお顔で端正な虎であった。化粧坂の少将は蝶紫さんで、そういえばこの2人、一昨年の合同公演のAB班でそれぞれ<おかや>を競演したんだったわと思い出した。ニンで言うと蝶紫さんのほうが虎で梅之さんが化粧坂の少将じゃないかという気もしないでもないけど、それを超えて2人の美女の華やかさが感じられた(欲張りな本心を言うと、梅之さんの二枚目をもう一度見たいな)
面白かったのは、梶原父がいてうさんで子梶原が山左衛門さんだったこと。実はこの2人は私はほとんど見えず、素での対比がよくわからなかったのだけど、後で山左衛門さんも苦笑していた。
表情筋をフルに使った
小林朝比奈の橋吾さんの、威勢がよくかっこいいセリフが楽しかった。
十郎の仲四郎さんはいかつい印象をもっていたのだけど、和事のやわらかさがしっかりしていて認識を新たにした。五郎の彌紋さんは小柄で勢いがある。トークショーでの挨拶で、5年前に五郎をやるチャンスがあったけどできなかった。やりたい役だったので悔しくて悔しくて仕方なかったが、5年後にできるとは本当に嬉しい、と語っていたが、そんな喜びが伝わってくるような五郎であった。
最後に登場する鬼王新左衛門の獅一さんは、鳥屋でみんなのセリフを聞いていて緊張が高まり、「あ~出たくない、いやだ」と思うほどだったそうだが、どうしてどうして落ち着いて舞台を締めていた。 

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2012年1月11日 (水)

やっと初日の演舞場

110日 初春大歌舞伎昼の部(新橋演舞場)
やっと私にとっての初日が来た。昨年1225日に日生の千穐楽を見て以来の2週間で電車に乗って出かけたのはわずか1日という引きこもり状態だったから、久々の外出は新鮮でもあり疲労でもあり…。

普通、幕が開くと、舞台に誰もいなくても自然とわくわく期待の拍手が湧くと思うのだけど、今日は3演目とも幕開きに拍手がなかった。なんでも拍手すればいいってものではないにしても、ちょっと寂しい気がする。それに拍手が起きた時でも、なんか熱が籠っていないの。儀礼的な拍手のような…。お客の入りはかなりよかったのに。
「相生獅子」
後見に京由クンと春希クンが? そこに気がついたら(もう後見やってるんだ)後見にばかり目がいってしまった時間帯もあったけれど、魁春さんと芝雀さんがきれいで意外と楽しめた。毛振りも適度に勇ましく、きれいに揃っていた。けれど、そのうち魁春さんのほうが疲れて… こういう舞踊はよくわからなくても華やかさを楽しめばいいと思う。
「金閣寺」
心配していた菊之助さんの声がまた鈴を転がすような声に戻っていたのが嬉しかった。菊ちゃんは人妻というよりは清純な少女のようで、その一途さが愛らしい。夫・直信を救うために大膳の言うがままになってしまおうかな、でもやっぱりイヤだななどと悩むあたりも少女のようである。夫との別れの場では夫役の歌六さんを愛をこめて必死に見つめる姿がいじらしくて哀れであった。
桜の花びら、雪のように降りしきっていてちょっとやり過ぎ? でも花びらを集めて鼠を描かなくてはならないから。一生懸命鼠を描いている雪姫、ここにも一途さが表れていた。
倶利伽羅丸を抱えて夫の許に駆けつけようとする雪姫、花道で刀身に顔を映してちょっと髪を直すという場面はなかった。その辺にも人妻というよりは少女かなと思わせられた。
老け役でない歌六さんは久しぶりな気がする。若々しくてきれいで、時々はこういう役もやってほしいなと思った。
此下東吉の梅玉さんはイメージ違いかと思ったが意外と合っていた。メリハリもあったけれど、鎧をつけて出て来たらやっぱり義経を思い浮かべてしまったわ。
錦之助さんの軍平がカッコよくて、花道の引っこみなど見惚れてしまった。
三津五郎さんの大膳がまた魅力的だった。小柄さをまったく感じさせない、まさに国崩しの大きさである。色気もある。以前にも三津五郎さんの大膳を見たことがあるが、色々な大膳の中で一番好きかもしれない。

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2012年1月10日 (火)

泥縄で変身

12011001kedamatori_2
何年も前から持っていたのに初めて使用。
なかなかのすぐれモノです。
くたびれた衣類が泥縄で少し変身bleah
あ、毛玉取りです。

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2012年1月 9日 (月)

小さな模型の大きな心配、無事解消

ANAの工場見学でもらった飛行機の小さな模型、いつもピアノの上に置いてあったのが先日神棚に上がっていた。
娘が何かのはずみで「落としちゃったのsad」。翼も取れて悲惨な姿になったそうだが、組み立て直したらしい。
数日後に飛行機に乗る娘はひどく落ち込んでいるdown…私も一緒に落ち込んでいては母がすたるdash 「厄落とし厄落とし。もしかしたら何かあったのかもしれないのを、この模型が引き受けてくれたんだよ」。
もう何年も前に父がくれた飛行機のお守りを帰国のたびに神棚に上げて「おじいさん、お守り更新してね」とお願いする娘だが、父が生きていたら私と同じことを言ったに違いない。
飛行機事故のニュースは入っていないから大丈夫と自分に言い聞かせつつ、それでも無事到着するまで心配がつきまとう。
ついさっき電話したら、もう無事に自宅に到着したとのこと。
1日眠くて眠くて(出発の日は早起きがつらいので夜中あんまり寝ないことにしているのだ)、成田から自宅までの乗り物内は爆睡の連続、夜も仕事しながら何度も頭をキーボードにぶつけそうになったり、椅子から落ちそうになったりしながら待っていた私もこれで安心して眠りにつけます。おやすみなさい。
あ、その前に父にお礼を言わなくっちゃhappy01

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2012年1月 8日 (日)

別れの場、空港

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今日は別れの場の空港。
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ANA集合(smile
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この飛行機だと信じて見送る…
娘がポケットから出して私にもたせた使い捨てカイロ。建物内はコートが邪魔なほどだったので「え~、こんなのいらないよ~」と私。「後で絶対役に立つから」と言う娘の言葉どおり、見学デッキは風が強くて手が冷たく、カイロの恩恵に与った。
11:50離陸。飛行時間は12時間35分。

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2012年1月 7日 (土)

三津五郎さんが「芭蕉通夜舟」に

今年はなるべく歌舞伎に専念して、一般の演劇には目を瞑ろうと思っていたけれど、そうもいかなくなってきた。
昨年の三谷幸喜生誕50年記念4作品(おかげさまで全作品制覇)に続き、今年は井上ひさし生誕77フェスティバルがはずせない。
全作品を楽しみにしているが、8月の「芭蕉通夜舟」は三津五郎さんご出演だそうで楽しみ度up
最近体調不良の日が多くなってきているので、健康に気をつけて観劇ライフを突っ走りたい。

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2012年1月 6日 (金)

歌舞伎に関する小さな個人的話題3つ

今朝、なんとなくつけたテレビ番組(NHK「あさイチ」)--おお勘太郎さんが!!
録画の準備が間に合わなかったので、そのまま見ることに。
勘太郎さん、芝居の前のこんな時間にテレビなんか出ていていいのぉ?と心配していたら、今月はお休みだったのね。お休みといっても襲名の準備で休まる暇もないだろうけど。
勘太郎さんって(七クンもそうだけど)、必ず「うちの父」って言うよね(「父」でいいと思うんだけど「うちの」ってつけるところにお父さんへの思いが表れているような気がする)。

歌舞伎会からチケットが2通来ていた。1通は2月の襲名公演なんだけど、もう1通は試演会だった(結局、申し込んじゃった)。3日に申し込んだのに、もう届いたのでビックリ。

そうそう、それから2日に録画し損ねた「こいつぁ春から」は、友人が録画していたのでコピーをもらうことができそうです。嬉しい。

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2012年1月 5日 (木)

国芳は目を寄せてじっくり見るもの

1月4日 「歌川国芳展」(森アーツセンターギャラリー)
120105kuniyosi全然待たずにすんなり入館できて「よかったぁ」と喜んだのもつかの間、中は混み混み。
国芳は目の前でじっくり線や色を見て、絵解きを楽しみたいのに、おおむね人の頭の後ろから。たまにすいている絵をゆっくり見ることができただけ。
帰省中の娘のスケジュールでやむを得ないとはいえ、私としては国芳の良さを娘に伝えたかったのにweep それでも武者絵の迫力、美人画の構図、戯画の面白さなど、娘も楽しんだみたいで、ほっとしたけど、太田美術館の展示のほうを見せたかったな。
私自身はすっごく疲れた(病み上がりと言っていいのかな…)。それにあんまり寒くて風邪がぶり返しそうになった。
1月19日からの後期は時を選んで見に行くつもりだけど、私のことだから又駆け込みになったり場合によったらパスすることになったりするかもcoldsweats02

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東京タワーも忘れないでね。


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2012年1月 4日 (水)

SF、富士に登る

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七合目
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八合目
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山頂

本当の富士登山はまだしたことがありません。








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2012年1月 3日 (火)

初…

初咲
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元日の夜に開花。蕾がまだ3~4個あって、こんなに働かせていいのかなあと心配になる。

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2012年1月 2日 (月)

郵便局のドライブスルー

昨日、某郵便局(本局)駐車場入り口にきわめて控えめな「郵便局のドライブスルー」という手書きっぽい札を発見。
好奇心半分、奥へ進むと、駐車場にテントを張って局員のおにいさんが寒そうに立っていた。年賀ハガキの販売も、投函したい年賀状の受付もやっていて、とても親切だし車を降りずに用が済み助かる。
局員さんだってただ寒そうに来ない客を待っているのはお気の毒(風邪などひかぬようにね)。せっかくのサービスなので、こんな札を見つけたら利用してみてください。

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2012年1月 1日 (日)

新年もやっぱり感謝

おせちを娘と並べながら、そうできることのありがたさに思わず胸がつまり涙が滲んでしまった。
あけましておめでとうございます
と言っていいのかずいぶん迷い、それでも前向きに生きるために言おうと決めたんだけど、その前にやっぱり、
あけましてありがとうございます
と言いたい。

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