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2012年2月27日 (月)

博多座千穐楽昼の部②:「天竺徳兵衛」その一

「通し狂言 天竺徳兵衛新噺」(てんじくとくべえいまようばなし)
11022801tokube 猿之助四十八撰の第1弾。22年ぶりという今回の上演に当たり、かなり手直しされたようだが、簡単に言えば、徳兵衛という船乗りが自分の素性を知り、妖術を伝授され、日本転覆を企てようとするというあらすじ。
南北の作品で、パロディいっぱい、南北らしいエグさもあり、スーパー歌舞伎の要素もあり、古典がこんなに楽しく、客席も盛り上がるとは!!
主な配役は
天竺徳兵衛・小平次・小平次女房おとわ3役を亀治郎(3役早替りではあるが、徳兵衛自身が座頭・将軍家上使・西ノ宮の中納言・花作りの鳴雷に変装するので、7役やっているような印象を受ける)
徳兵衛の父木曽官(の亡霊):猿弥
筑前の領主・今川左馬次郎:門之助
その妻・葛城:笑三郎
左馬次郎妹・枝折姫:笑也
小平次父・正作:寿猿
小平次妹・おまき:春猿
おとわの愛人多九郎:猿弥
今川家の重臣尾形十郎:右近
これが見たくて博多座まで行ったんだし、面白かったから、自分の記憶のためにもすっごく長くなります。
★序幕第一場「博多沖玄界灘元船の場」
幕が開くと海に浮かぶ大きな船。おお「毛剃」だぁ。4人の船乗りが珍しい異国話を聞こうと徳兵衛を船室から呼び出す。茶色の癖毛、分厚いドテラ。おお「毛剃」だぁ。
「今日は千穐楽。市川亀治郎、じゃなかった天竺徳兵衛、厚く御礼申し上げます」とまずは客席に向かって大仰なご挨拶。そして船乗りたちに請われるまま異国話を始める。「あれに見えるは韓国。博多港から高速船で3時間(だったかな?)、また福岡空港から仁川へは90分(だったかな?)」と、ご当地ならではの語り出し。「空前絶後の反流ブーム、そういえばお主も韓流好きだったのではないか。かの国の歌を歌ってくれ」。そう振られたのは澤五郎さん。テレくさそうに立ち上がり「では少女時代の踊り」と腰を振る(ふ~む、澤五郎さんは少女時代派か。浅草では春猿さんが亀ちゃんにさかんに韓流好きをいじられていたっけ)。
さて、徳兵衛の亀ちゃんは現代の韓国の町歩きをした話をする。もちろん歌舞伎調でね。ここは猿之助さんが現代のニュースを語る趣向にしたのだそうで(だから「新」:いまよう)、それに則っている。たまたまコスメショップに入っちゃって、そこの一番人気はカタツムリパックだった(BBクリームかと思った。もう古いか)とか、食べ物の話とか色々面白かったけれど、意外にも亀ちゃんの声が小さくて聞くのに必死、メモを取れなかったので忘れちゃった、ごめんなさい。
徳兵衛の韓国話に盛り上がったあと、船乗りたちが船室に戻ると、あたりに怪しげな空気が漂い、男の亡霊が海上に現れる。その亡霊が言うには、自分は朝鮮国王の臣下で木曽官(きそかん、ではない、もくそかん)といい、徳兵衛の父親である。日本に攻め込まれた朝鮮の仇を晴らそうとして日本転覆を図ったが叶わず、名刀浪切丸を盗んだが正体がバレて切腹した。息子に後を託し、蝦蟇の妖術を授けて消えていく。亡霊などによって自分の素性を知るとか、父親が異国の重臣であったとかいうのは石川五右衛門のパロディか(この後も、五右衛門のパロディあり)。児雷也も仙人から素性を知らされたんだっけ。蝦蟇の妖術は絶対児雷也を思い出すよね(あ~、「児雷也」もう1回見た~い!! 演舞場でも国立でもやってほし~い!!)。
父の遺志を継ぐ決意をした徳兵衛。向きを変え船首を正面にした船の突端に、ドテラを脱ぎ捨てその下に着けていた南蛮衣裳ですっくと立つ徳兵衛は(「毛剃」だぁ)、亀治郎睨みで辺りを睥睨する。
團十郎さんみたいに体がデッカくない亀ちゃんだけど、ちゃんと大きく見えた。

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