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2012年4月10日 (火)

役者って素晴らしい

中村座の感想が滞っている中、昨日勘三郎、七之助、橋之助の3人が出演というので「ごきげんよう」を見た。スタジオかと思ったら、出張ごきげんようであった。
本当は勘九郎さんも出演予定だったそうだが、吐き下しのため急遽とりやめ。収録は3月千穐楽の翌日で、勘九郎さんは楽日の前日から体調を下し、かなりひどい状態だったのに最後まで舞台をつとめたと、勘三郎さんが言っていた。私は楽日の夜の部を見たのに、まったくそんなこと気がつかなかった。数日後には4月の初日を控え、体調管理と稽古でどんなにか大変だったことだろう。
で、吐き下しではないけれど、勘三郎さんの爆笑負けず嫌い話。名古屋で「法界坊」をかけていたとき橋之助さんがタイ料理店に行った。そこの料理が辛かったと話したら、勘三郎さんが「オレも行く」と言って、負けず嫌いだから「もっと辛くしろ」「もっと辛くしろ」となり、お店の人が「大丈夫ですか?」と心配するほど辛い料理を食べた。その後の舞台で勘三郎さんが妙にテンポよく喋っており、訝りながら橋之助さんが出ていくと小声でいきなり「ほら殺せ」「殺せよ」「殺せよ」と言う。挙句の果てに立ち回りの最中に橋之助さんの手を持って自分で自分を刺した。のだそうだ。辛くしすぎでおなかが痛くなったらしい。法界坊は出ずっぱりでひっこめないからこういう展開になったとのこと。「もう限界だったのよ」と勘三郎さん。
こんな説明じゃ面白くもないだろうけれど、私はテレビの前で笑いが止まらなかった。
話を勘九郎さんに戻すと、2006年、「雨乞狐」で靭帯を損傷したことは忘れられないが、1人で任された舞台だからとあの時最後まで踊り抜いたそうだ。その後靭帯を再建すると正座ができなくなるとわかり、靭帯は切れたままなんだとか(正座できなければ役者生命終わりだから)。損傷したのが後十字靭帯なので日常生活には支障はないようなのだが、その後も激しい立ち回りを見せてくれる勘九郎さんの脚はそういう状態にあるんだと思うと、役者魂に胸を揺さぶられた。又五郎さんも靭帯を損傷したまま舞台をつとめあげて感動を呼んだが、役者さんの素晴らしさをちょっと前の「A-Studio」の録画を見てあらためて心に刻んだのでした(Aスタはいい話がいっぱい!! 何度繰り返し見ても楽しくて感動が新たになる)。

 

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