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2012年5月18日 (金)

中村座夜の部①

517日 平成中村座五月大歌舞伎夜の部(平成中村座)
12051801sujigaki 18
日に始まる三社祭。チケットを取るときには単純に週末は取りづらいと避けたんだけど、せっかくのチャンス、三社祭のことを考えればよかった。たった1日違いの中村座観劇はちょっと残念(サプライズがあるらしいという噂もちらっと耳にしたような…)。17日はまだその雰囲気も感じられなかったもの。
おまけに、15日には中村座ご一行様が昼の部終了後大相撲観戦をされたとか。私が国技館で出待ち入り待ちしたのは16日。う~む、これも1日違いか。ツイてない。でも、中村座が毎日懸賞を出しているらしいから、今日は相撲を見てみようか(どの取組にかかるのかは発表されていないみたい)。
「毛抜」
出番を待つ赤っ面の八剣玄蕃(え~とぉ~、たしか一條大蔵卿の悪役も八剣だったなあ。そうだ、八剣勘解由だ)の息子数馬がこちらをちらっと見上げた時、あっ錦之助さん?…いやいや國矢さん? やがて数馬と秀太郎が剣を交えている場面で幕があいて、しばらくすると秀太郎の兄・秦民部が現れる。この白塗りの二枚目が錦之助さんであった。でも、2人似ているよなあ(と思うのは私だけ?)。それに國矢さんは私のところからはほとんど背中か斜め顔くらいしか見えなかったから、と見分けがよくつかなかった言い訳。錦之助さんと國矢さんが兄弟役だったら面白かったのに。
錦之助さんといえば、国立劇場の歌舞伎鑑賞教室で粂寺弾正をやったっけなあ。あれは團十郎さんの指導がはっきりわかる弾正だった。7年前のことでした。
錦之助さんの話になったからついでにもう一つ。逆立った錦の前の髪の毛を押さえようと錦之助さんが鳴神上人にお経をあげてもらったとかいう薄衣を被せるときに鳴神上人の呪文のようなものを言うんだけど、「なりこまやはっしー」という言葉が耳に入ってきた。お客は誰も反応していない様子。1人笑ってしまった私。錦之助さんもさりげなく言っていたので聞き間違いかと思ったけれど、絶対(いや多分)あれは「なりこまやはっしー」だったな。
秀太郎の萬次郎さんが若々しく素敵だった。権十郎さんに顔が似ている。この兄弟は女形と立役だから普段あんまり似ている気がしないのだけど、時々はっとするほどそっくりなことがある。
橋之助さんの弾正は私としてはやや期待はずれ。なんだかセリフがうるさくてひどく疲れてしまったのだ。弾正はニンだと思っていたのだが…。ただ、橋之助さんって役によっては疲れるなあと感じることがあるのも事実(「髪結新三」の大家もそうだった)。
はっしーの幕外の引っこみはまったく見えず。客席の笑いを聞いて想像するだけ。やっぱり引っこみは見たいよなあ…いやいや、桜席には桜席でないとの楽しみがあるのだから贅沢言っちゃいけないな。

「志賀山三番叟」
上演口上に小山三さんが出られるというのが最大の喜び。でも、勘三郎さんと小山さんが2人並んだ後ろに中村屋の浅葱幕がかけられて(後ろには演奏の方々が並んでいる)、私の席からは隣に首をちょっと侵入させてやっと姿が見える程度。
勘三郎さんは、中村座も打上げ月の当月までお客さんが見に来てくれてとお礼から始まり、「志賀山三番叟」のことについて色々語っていた。清元が入ったのは三代目中村歌右衛門の時からだとか。そして小山三さんの紹介。数えで93歳は、388年続いている江戸歌舞伎の中で最高齢であると。
小山三さんは、口上の舞台に出られるのはこの上ない喜びである。大正13年十七代目のもとに入門、大正15年春に春木町の本郷座で初舞台を踏んだ(春木町とは何とも懐かしい名前!!)。十八代目勘三郎、ついこの間襲名した勘九郎、そして七之助の親子3代をなが~いこと見守ってきた。あと23年すれば勘九郎の長男七緒八の初舞台もあるだろうからこれも見守りたい。今後とも中村屋をご贔屓に。
勘三郎さんが最後に、小山三さんには100200も生きてもらいたい。(よく聞き取れなかったんだけど)昭和31年には小山三さんはすでに「古くからやっている」と評に書かれていた、と笑わせた。
緊張しながらもお元気そうにお話しなさる小山三さん、その小山三さんへの敬愛がにじむ勘三郎さんに大感激でした。定式幕がしまると、小山三さんは立ち上がるのが大変そうで、お弟子さんの手助けを受けて引っこまれました。小山三さんと七緒八クンが一緒に舞台に立つ姿を私も見たい!!
踊りは、舞台左右にローソクの火が灯され、照明は極力抑えて、勘三郎さんの「江戸の昔にかえったようにお楽しみください」の、まさに口上通りの雰囲気。「○○を鳴らさないのは難しい」。勘三郎さんの言葉がよく聞こえず何を鳴らさないとかなと思ったら(ちょっと考えればすぐわかるのにね)、鈴なのでした。そこを意識していなかったのだけど、そういえば鈴の音は聞こえなかった…と後で思い出したような情けない次第。勘九郎さんのメリハリのある確かな踊り(勘九郎の踊りはとても好きだ)と鶴松クンの行儀のよさ、そして幻想的な雰囲気。中村座の良さを象徴するような踊りだった。

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コメント

こんばんは、ひじきです。

今日の中村座には、御神輿が来たそうですよ。
付け打ちの方がツイ−トしていました。
私も三社のことを考えてチケットを取ればよかったなあ。
お祭りには明日行くんですけどねえ・・・
中村座に御神輿!なんて大興奮ですよ。

投稿: ひじき | 2012年5月18日 (金) 22時36分

ひじき様
こんばんは。情報、ありがとうございます!!
やはり、御神輿が来たんですね。そういう噂を聞いていたので、1日違いというのが残念で。同じダメでも日が離れていれば諦めもつくんですけどね~(実は昨日、前夜祭で来てくれたりはしないかなあ、なんて内心調子よく考えていました)。
お客さん、どんなにか盛り上がったでしょうね。うらやましいなあ。

明日のお祭り、大変な人出でしょうが、お祭りは人がいなくっちゃつまりませんものね。思いっきり楽しんでいらしてくださいね!! 
そういえば、御神輿を何十年も担ぎ続けている地元のおじさん、肩に御神輿こぶができていました(「和風総本家」で見ましたsmile)。歴史というか伝統というか意気というか、そういうものがこぶに感じられました。

投稿: SwingingFujisan | 2012年5月19日 (土) 01時32分

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