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2012年10月

2012年10月31日 (水)

中途半端にラジオで猿之助を聞き、テレビで巳之助を見る

歯医者へ行く車の中で聞こえてきた「♪大沢悠里のゆうゆうワイド~♪」のジングル、ヤケに気合い入ってるなと思ったら、なんと亀ちゃんであった。
そういえば先週、歯医者の帰りに聞いた同じ番組の予告で「来週○日は市川猿之助さん」と予告していたのを、何日だか聞きそびれてしまったので調べたけれどわからず、そのまま忘れていたのだった。わっ、運よく今日も歯医者だ(最近、のど元さめてラジオはほとんど車の中でしか聞かなくなっているから)とウキウキだったが、結局聞けたのはたったの15分ほど。それならポッドキャストで聞けるかと期待したのに、もうやっていないみたいweep
聞けた範囲、覚えている範囲で。
①浮世絵蒐集は今はやめている。浮世絵集めていると言うと、取材がそればっかりになってしまうから。
②染五郎さんの見舞には行っていない。行けば、染五郎さんは病状など同じことを何度も語ることになるだろう、行かないのも見舞だと思うから(同感)。「元気になったら会いましょう」とメールした。
③ある言い方が出てこない時、別の言い方を探すが、それには抽斗がないといけない。その抽斗を増やすために本を読む(というようなことだったと思う)。
④今日のラジオショッピング、仙台のフカヒレスープを使ったフカヒレ丼を食べた亀ちゃん、「これは美味しい」と完食したそうです(歯医者が終わって車に乗ったら、ちょうど完食したところで、亀ちゃんのコーナーはこれで終わりだった)。
前半は襲名時の福山雅治さんにまつわることで、これはもう大体知っていることだった。肝心の明治座の話を聞きたかったのに、こっちは治療中bearing
まあ、少しでも聞けてよかったかな。

夜、以前に録画した「ピカッチ」という番組を見た。もうだいぶ前のことなので忘れていたがNHKの番組でだった。巳之助クンが出ていて
テンションあがった。男女各チームのキャプテンがジェスチャーをするとCGの動物がその通りの動きをするからそれを見てチームのメンバーが当てるというクイズがあった。女性チームのキャプテン、ベッキーへの問題の1つに「歌舞伎」というのがあった。ベッキーはちょっと斜に構えて両手を広げ見得をしたのだがチームから答えは出ない。すると巳之助クンが「そのジェスチャーじゃだめ」と、お手本を見せた。
おお!! 当たり前だけど、やっぱりさすがにカッコいい。こういうの見ると、なんか誇らしく思ってしまうのよね。テンションさらに上がる。
ところが…このゲームというかクイズというかが、ちっとも面白くないのだ。いくら巳之助クンが出ていてテンション上がっても
あんまりつまらなくて途中で見るのやめちゃった。

というわけで、ラジオもテレビ(録画)も中途半端な…。

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2012年10月30日 (火)

幸四郎さんが文化功労者に

おめでとうございますsign03
歌舞伎ファンとして嬉しいです。

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2012年10月29日 (月)

鼓の音と猿之助の舞に魅了された三響会

1027日 第八回三響会――十五周年記念公演――(新橋演舞場)
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待望の三響会、私は平成181027日(ちょうど6年前。もう6年も経つのかぁ)の特別公演が最初で今のところ最後だったので、ほんと待っていたのよ。と言っても能も踊りもわかりはしないんだけど、この3兄弟の鼓の音(広忠さんは能なので普段聞く機会は少ないんだけど)はちょっと「違う」と思っているのだ。それに何と言ったって猿之助さん出演だからねっ。
巨大蝋燭の中をくりぬいて灯をともしたような長短さまざまな照明(なんていうかわからないから、こんな表現で)が幻想的な空間を作り出している。その灯りたちの前に能舞台風に橋掛かりを備えた舞台が設えられている。花道と橋掛かり、歌舞伎と能の融合だ。
最初は一調一管による三響会の歩みということで長男・広忠さんの「安宅」、次男・傳左衛門さんの「獅子」、三男・傳次郎さんの「船弁慶」が続けて演奏された。
「安宅(延年・瀧流)」
大鼓・亀井弘忠、謡・観世喜正、笛・藤田六郎兵衛
乾いた鼓の音が鋭く響き、清々しい気持ちになる。「安宅」とはちょっと違うかもしれないんだけど、森の中に一筋二筋の光がまっすぐに射しているような感じを受けた。
「獅子」
小鼓・田中傳左衛門、立方・尾上菊之丞、笛・福原寛
思えば、私が歌舞伎を見始めた平成16年こそ、傳左衛門襲名の年であったのだ。以来、私はずっと傳左衛門ファンである。菊之丞さん(未だについ「青楓さん」と言ってしまいそうになる)の力強い踊りに雄叫びと鼓の音がたまらない。
「船弁慶」
太鼓・田中傳次郎、立方・藤間勘十郎、地謡・山崎正道、長唄・杵屋利光、松永忠次郎、三味線・今藤長龍郎、杵屋勝正雄、笛・田中傳十郎
素踊りなのに勘十郎さんの知盛が本当に波間に浮かぶ亡霊のように見えてぞくぞくっとした。音もその効果を上げている。こんな知盛初めて見たかも。勘十郎さんの踊りはもしかしたら一度もナマで見たことなかったかも?(9月の藤間会、行かれなくて残念至極)だからとても嬉しかった。
「小袖曽我」
シテ・梅若紀彰、ツレ・観世喜正、大鼓・亀井広忠 他
面・衣裳はつけていない。私には上級すぎる。目はあけていても脳が寝ていたかも。ごめんなさい。
「供奴」
奴・中村鷹之資、後見・中村富二朗、小鼓・田中傳左衛門、太鼓・田中傳次郎 他
本物の奴凧がくるくる回っているみたいで、とてもかわいかった。花道七三での踊りが私の席からはやや見づらかったけれど、趣向の華からさらに鷹之資クンの精進・成長が見えるようで、富十郎さんも天国で目を細めていらっしゃるだろうと思った。歌舞伎舞踊は華やかで、私にはやっぱりいい。

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2012年10月28日 (日)

マコさま やっと

シーズンオフに移籍希望を出したもののオファーがなくチームに残ることにした長谷部誠選手。移籍を希望したことがアダとなって今シーズンは所属チームでまったく干され、練習でいくらいいところを見せて監督にほめられても絶対使われることがなかった。そのため試合勘の問題で代表チームでも心配されていたし、本人もやや自信を失っていたようだ。
ところが、だ!!
マガト監督が解任され、あたらしくコストナーが監督となると早速先発フル出場。しかも3点目のアシストをして勝利に貢献。
嬉しいっ!!!
今季、レッズにはほとんど関心のなくなった私は来季マコちゃんが戻ってきたら又見に行こうと決めていたんだけど、これで来シーズンもマコちゃんはドイツかな
happy01

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2012年10月27日 (土)

演舞場10月千穐楽夜の部

1025日 芸術祭十月大歌舞伎千穐楽夜の部(新橋演舞場)
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月は歌舞伎観劇わずか3回、10月は国立と御園座を入れても5回と、寂しい回数ではあるけれど、それが普通なのかも。
「曽我綉俠御所染」
黙阿弥は白浪ものなどは共感を覚えるというか、アウトローたちに思い入れできるのに、「極付幡隨長兵衛」とかこういう変な(と言っては語弊があるけど、そう言うしかない)、後味の悪い作品も書いているなんて…。
この作品は前半の「時鳥殺し」と後半の「御所五郎蔵」に分かれていて、繋がっているのは、五郎蔵と土右衛門が前半の主要人物の1人である浅間巴之丞の家臣だったという点だけのように思われる(「時鳥殺し」は見たことがないので粗筋から想像)。それで、土右衛門がどうして悪役なのか前半に関係するのかと思ったら、社内恋愛の2人(五郎蔵の前身・須崎角弥と皐月)をチクって不義の罪で死罪の危機に陥れたということだけだったみたい(このことは「御所五郎蔵」の中でも触れられている。2人は巴之丞の母親に救われる)。
もちろん、土右衛門は卑劣だし、2人にしてみたら憎い男だけれど、演じる役者によっては意外とカッコよく見えてしまう(中村座の海老蔵がそうだった)のは、五郎蔵という人物にそんなに魅力がないからかもしれない。でも梅玉さんの五郎蔵はとっても魅力的だった。渡り台詞もすかっとしたし、粋で気風はよくても単細胞でどうしようもないおバカの五郎蔵が皐月に愛想尽かしをされて、怒っている五郎蔵の顔が青くなったり赤くなったりしている感じがよくわかる。そこからどんどん悲劇に落ち込んでいく様子がよくわかる。わかるけれど、やっぱり納得いかないし、気分が悪いんだなあ。
松緑さんは悪人というより、皐月愛しさの可愛いオトコに見えたけどなあ。しかし土右衛門が突然妖術を使うっていうのもよくわからない。
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人の一触即発を収めた幸四郎さん(廓の主人にはあまり見えなかった)、今日は千穐楽だからと、仲裁の言葉の中に入れていた。
逢州(哀れな逢州。高麗蔵さんの位の高さ、大きさが素晴らしい)を皐月と思い込んで殺した五郎蔵はその場で自分の過ちに気づく…と思っていたら、二幕目「五郎蔵内腹切の場」がつく今回は、翌日になってやっと気づくのであった。
取り返しのつかないことをした五郎蔵は自ら腹に刀を突き立て、駆けつけてきた皐月も門口で剃刀を首に当てていた。瀕死の2人が胡弓と尺八を演奏する。「先代萩」で細川に踊らされる外記左衛門を思い出すが、こちらは凄惨な印象を受ける。皐月の芝雀さんは多分本当に胡弓を弾いていた(「阿古屋」へ繋がるのだろうか)。
それにしても芝雀さんは本当に細やかな気持ちを嫌味なく表せる役者さんだと思う。凄惨、無惨な2人の最期だが、一緒にあの世にいけたのはよかったと思えたのは芝雀さんが皐月だったからかもしれない。もっとも「五郎蔵内」は一度見ればもういいかな。それより「時鳥殺し」を見てみたい。こちらも後味わるそうだけど。
五郎蔵の子分たちの亀寿・廣太郎・米吉・廣松の面々。立役の米ちゃんは凛々しく爽やかだが、4人が並ぶとその立ち姿、喧嘩腰など、やはり亀寿さんが一番美しく、一日の長ありというところだった。

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2012年10月26日 (金)

稽古は1日増やして

新歌舞伎座の杮落し公演に向けて、日本俳優協会(坂田藤十郎会長)が舞台稽古の日程を3日間から4日間に1日増やしてほしいという要望書を尾上菊五郎理事長名で松竹に提出したそうだ。
「すべてが一新された新劇場の舞台機構や楽屋、演技の段取りに慣れるには3日間はきつい。舞台が開けば失敗は俳優の責任。あと1日いただきたい」と菊五郎理事長。松竹は対応を検討中とのこと。
以上、東京新聞より。

じつにもっともなことで、いや、今でも3日の稽古ですごいと思っているのに、すべてが一新された劇場でたった1日増やしただけでいいのか、と感心したり心配したり。
それに「舞台が開けば失敗は俳優の責任」という菊五郎さんの言葉に大きな感銘を受けた。

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2012年10月25日 (木)

ボクの四谷怪談

1010日 「ボクの四谷怪談」(シアターコクーン)
すご~く日が経ってしまったので、見た直後はものすごく面白かったし色々思うことあったのに、ほとんど忘れてしまった。以下、覚えている範囲で。
時代は現代(といっても昭和51年)にして江戸、登場人物は現代人にして四谷怪談の人物。破天荒といえば確かに犯行なんだろう。でも事前に期待したはちゃめちゃ感とは温度差があり、そういう面ではちょっと肩透かしを食らった感じがした。
それはそういう時代の交錯、人物の交錯が私には全然違和感がなかったからなんだろう。60年代当時のお調子者のロン毛(いたよ、いたよ当時)が突然「~願いあげ奉りまする~」とか喋り出しても自然に受け止められるのは何なんだろう。得体の知れない熱病に苦しむお岩(本物の、というか南北の「四谷怪談」のお岩さん)、ラジオスタジオで生放送をしているDJ、顔を包帯で巻かれ病室に横たわる第2のお岩(こちらは現代)が舞台に同時に登場して、それぞれにスポットライトが当てられ、それぞれの物語が交互に進行してもそれはきれいにシンクロして、何の違和感もない。
そういう意味ではちゃめちゃ感がなかったのだが、芝居としては自分の時代に重なるところもあって非常に面白かった。若い人にはわかったのかな、たとえば第2のお岩が歌った「愛と死をみつめて」の替え歌なんか。レコード大賞を取ったこの歌の替え歌を聞いていると、この歌とまことみこの実話がどれだけあの時代、我々純情少女の心に訴えかけたかが思い出され、と同時にどれだけマスコミを喜ばせたのかと考えざるを得ない(今のワイドショーよりはよかったかも。でもあのお調子者のDJ・伊藤喜兵衛を見れば、ねえ)。
伊右衛門も直助も南北の原作と違って悪人じゃない。むしろ流されやすいナイーブな青年だ。お岩の父親が死ぬのも事故で、伊右衛門の罪は助けようとして助けられず「まっ、いいか」と片付けてしまったことである。「俺が何をしたんだ」という伊右衛門に罪があるとしたら、それなんじゃないだろうか(超ノンポリだった私にも伊右衛門の流されやすさ、「まっ、いいか」は多分にある)。直助も与茂七(ではなくて奥田庄三郎)を殺してはいない。こちらも事故である。直助の罪は残酷にも顔の皮を剥ぎ取ったことくらいだろう。
私が一番興味深かったのは与茂七だ。とにかくデキる男、でも何とも嫌味で憎たらしい(小出恵介クンは好きなので与茂七は憎らしいけど好き)。朗々と歌い上げる「マイウェイ」にちょっと笑ったのはマイウェイと与茂七の生き方がなんかピタリときたから。
直助とお袖の三角屋敷が「同棲時代」の時代を思わせて、哀れを覚えた。
破天荒さを感じなかったとさんざん言ったが、お岩の顔が伊右衛門に変わった瞬間には「おお!!」と衝撃を受けた。そうだったのか、お岩は伊右衛門の自意識だったのか…。
佐藤隆太(伊右衛門)、小出恵介(与茂七)、勝地涼(直助)の3人がそれぞれの役にぴったり。栗山千明(お袖)独特の空気感、谷村美月(お梅)のはじけっぷり、女優陣もいい。三浦涼介(次郎吉)の不思議少年ぶりも面白かった。
特筆したいのは松也クン。唯一歌舞伎調でお岩を演じたと思ったら(いずれ、いつか、本公演でもお岩さんを見たい)、ロック調の歌も実にうまい。「これが私の…」なんて歌はすごく難しいと思うけど、見事に歌いこなしていた。
若手がそれぞれいい芝居をみせれば、ベテランたちも味のある芝居で舞台にアクセントをつけた。今、少しずつ記憶が甦って、橋本治が36年前に書いたからって感覚は全然古くないし、南北の原作をしっかり踏まえているし(28歳の橋本治、恐るべし)、ほんと、面白かったわと思う。
<上演時間>第一幕70分(13001410)、休憩15分、第二幕50分(14251515)、休憩10分、第三幕60分(15251625

 

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2012年10月24日 (水)

「ファミリーヒストリー」に猿之助さんが

11月5日のNHK[ファミリーヒストリー」は猿之助さんだそうです。
この番組は浅野忠信さんの回がとても評判がよかったので、見逃した私は再放送を待って待ってやっと見て、映像の中の浅野忠信母子と一緒に泣いたのでした(10月29日に
浅野さんの回が再々放送--もしかしたら再々以上かも--される)。それ1回きりしか見ていないけれど、猿之助さんの回はもちろん、必ず見ます。
放送は11月5日(月)22:00~22:50 NHK総合

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2012年10月23日 (火)

来年浅草は海老ちゃんが

昨日、今日と金沢へ一泊旅行してきました。そうしたらその間に、来年1月の浅草歌舞伎と松竹座の詳細が発表になっていました。
浅草→ココ
松竹座→ココ
浅草、海老蔵なんだぁsign03

愛之助・亀鶴さんが残って、去年の若手出演者の中から何人かを出すかと思ったら、今のところ去年の若手は壱太郎クンだけ。そしてチケット代は一等席が11,000円と高いshock  2等席6,000円、3等席2,500円はいいけれど、どの程度席数が設定されるのかな。
演目については、正月から「幡隨長兵衛」かdespair
大阪は昼
の部の「楼門五三桐」で猿翁・中車の親子共演が楽しみ。って、もう行く気になっているcoldsweats01

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10月御園座夜の部②

1017日 六代目中村勘九郎襲名披露・顔見世夜の部(御園座)
12102301misonoza 「義経千本桜 道行初音旅、川連法眼館」

どっちも音羽屋の巡業で見たばかりだし、「川連法眼館」は澤瀉屋の襲名公演でも見たし、だいたい演じられない年はないばかりか、1年に複数回上演されている年が多い。しかし中村屋の狐忠信を見るのは初めてである。
まず「道行」は、七之助さんも白の衣裳で登場する(巡業の時さまがそうだった)。屋島の件りで片袖脱いで赤の衣裳が出る。勘九郎さんの屋島は若さたっぷり、実に勢いがあって勇ましく気持ちのいい動きであった。
逸見藤太は出てこず、花道の引っこみもない。忠信はちょっとだけ狐の本性を現し、静と2人、板付きで幕となる。
「川連法眼館」もこれまでに見たことのない形式だった。法眼夫婦は出てこない。腰元の渡り台詞から始まり、すぐに忠信到着の申し次があり、腰元が義経にそれを伝える。
本物の忠信がいかにも武士らしい力強い硬さと、病み上がりらしい青白さがあって私は一度にこの忠信に惹きつけられた。静を伴っていないことを義経に不審がられ機嫌を損ねてしまったところへ2度目の申し次があり、もう1人の忠信が到着したという。すかさず、本物が「我が名を騙りし」といきり立ったが、これはちょっとタイミングが早すぎるような気がした。この2人目の忠信が到着したというセリフ、そしてその後の「忠信これにあるに、またもや忠信」という義経のセリフにもなぜか客席から笑いが起こっていた。
前後するが、亀井六郎、駿河次郎の登場に内心「待ってました!」の声をかけた私。だって、亀井は萬太郎クン、駿河は亀三郎さんなんだもの。声も姿もよい2人が本物の忠信を引き立てていく様は絵になっていたなあ。
静(七之助)を見た義経(菊之助)の安堵と嬉しさが、伏見稲荷での冷たい別れが実は義経にもつらい別れであったことを思わせる。
静は本物の忠信を見て、まさか忠信違いだとは思ってもいないから、一緒に旅をしてきた親しさを見せていた。
う~む、この千本桜、菊之助、勘九郎、七之助、亀三郎、萬太郎と、なんと若い舞台であろうか。次世代あるいは次々世代を担う若手の真面目でフレッシュな演技が胸を打つ。
勘九郎狐は、欄干を跳び越えるとき、ちょっとドタっという感じがしたが、それ以外はとてもよかった。「その鼓は私の親、私はその鼓の子でございます」と静に真実を告げたときは、その哀れさに思わず胸が締めつけられ涙が出た。勘九郎狐の述懐を聞いていると、この子狐がこれまでどういうつらい生き方をしてきたかが切々と胸に響いてくる。狐ことばは自然な感じがした。
一度姿を消してからの再登場はスッポンからぽ~んと勢いよく出てくる。
義経から鼓を賜った喜びはちょっとコロコロ転がした程度の表現で終わり、すぐに階段の手すりに鼓を掛け、荒法師たちがやってくることを義経に告げる。もうこの時には三味線が例のユーモラスなメロディとリズムになっている。そして荒法師は出てこずに、「真っ向立て割り」から狐忠信が1人で戦いを演じる。化かされの荒法師たちが出てくるとここはコミカルな楽しい場面になるが、狐忠信1人だと激しい動きですごい迫力、実に見応えがあった。
最後は花道を狐六方で引っこむ。
素晴らしい狐忠信で、また新しい狐役者が出たなあと、いつになるかの再演がもう楽しみになったのであった。
<上演時間>「菊畑」70分(16001710)、幕間25分、「口上」30分(17351805)、幕間30分、「道行」30分(18351905)、幕間15分、「四の切」65分(19202025
実際の終演は2015くらいだったので2030の新幹線東京行に乗れちゃった。

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2012年10月22日 (月)

10月御園座夜の部①

1017日 六代目中村勘九郎襲名披露・顔見世夜の部(御園座)
12102201misonoza1時間の夜の部開演待ち。外へ出て夕飯のお弁当でも物色したかったのだけど雨だし、足が痛くてあんまり歩きたくないしということで、中でうろうろしているうちに意外と早く開場時間がきた(劇場での夕食はヌキね)。
「鬼一法眼三略巻 菊畑」
最初に見たのが芝翫さんの虎蔵。平成1611月であったが、芝翫さんの姿ははっきり覚えている。その後染五郎、錦之助(信二郎改め)で見て今回の虎蔵は菊五郎さん。そして知恵内・仁左衛門、皆鶴姫・時蔵とくれば、よだれよだれモノ。菊・仁左・時のスリーショットは4年前の11月「盟三五大切」以来じゃなかったかしら。
実はこの演目、これまでわりと退屈、と思っていた。だから今度もヨダレものの配役ではあっても寝ちゃいそう…。ところが、である。この芝居、こんなに面白かったんだぁと開眼。
知恵内・鬼一法眼の腹の探り合い、鬼一に虎蔵折檻を命じられ、実は虎蔵=牛若丸、知恵内=吉岡鬼三太の知恵内はどうしても主人(虎蔵)を折檻することができない。勧進帳のような緊張感が高まる。そこへ登場した皆鶴姫のおかげで折檻は免れたが、今度は皆鶴姫が2人の「実は」を見抜いていたことから、知恵内は皆鶴姫を斬ろうとする。ここもまた緊張感が高まる。というように、緊張感を伴った大小盛り上がりとともに、ふっと笑える場面もあり、決して退屈な芝居ではなかった。
ご主人(鬼一法眼)のおざぶを床几の上に置いてこっそり座り、「いい気分じゃのう」といった風情で満足する仁左衛門・知恵内の愛敬、こういう柔らかい愛敬は仁左様独特のものだと思う。一番新しく雇われ一番身分も低いのに、一番立派で態度がデカいのが知恵内だ。そのギャップがまた愛敬になる。それだけじゃない、仁左様の知恵内のカッコいいことったら。
菊五郎・虎蔵はなんと若々しい。虎蔵と知恵内が2人だけでいる時は牛若と鬼三太、他人が入ると虎蔵と知恵内になる。その主従関係(虎蔵と知恵内は年長者と年下という関係か)の入れ替わりも面白い。
左團次・鬼一の感情の起伏。虎蔵への怒りはけっこう凄まじかった。しかしそこに鬼一の隠された本心があるのがわかる。
皆鶴姫を妻にと望む彦三郎・湛海はなんか奇怪だったな。
時様の皆鶴姫はしっかり者で積極的。鬼一法眼を怒らせてしまった知恵内と虎蔵がとりなしを頼むと、そのかわりに虎蔵との仲をもってほしいと知恵内にお願いするなどちゃっかりもしている。その大らかさが時さまのキャラクターに合う。

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2012年10月21日 (日)

10月御園座昼の部②

1017日 六代目中村勘九郎襲名披露・顔見世昼の部(御園座)
12102101misonoza 「蝶の道行」
闇の中に2頭の大きな蝶(差し金)が浮かび上がり、戯れる。思わず客席から「おお~っ」という声があがった。御園座ではあちこちに「蝶の道行が始まると5分くらいは客席に入れず、お待ちいただくことになります」という貼り紙がしてあり、アナウンスも何回も入っていたためか、私が見える範囲では遅刻者はいなかったようだ。
不思議なことに去年明治座で見た染五郎・七之助版より、3年前の6月歌舞伎座さよなら公演で見た梅玉・福助版のほうが強く記憶に残っている。
このたびの遠征は前日まで仕事がモーレツに忙しかったので、演目が何だったかさえも頭にちゃんと入っていなくて出かけたせいか、「蝶の道行」は勘九郎・七之助コンビだとばかり思っていた。

そうしたら助国は菊ちゃんだった。なんと美しい!! 美し過ぎる。七之助さんはなんと可憐!! お人形みたい。海老反りは2人ともきれいだけど、菊ちゃんのほうがよりやわらかな感じ。
梅玉・福助コンビに比べて初々しく清らかで微笑ましい印象を与えたのは年齢のせいもあるだろう。しかし地獄の責め苦となると清らかな分、さらっとしていて、梅玉・福助コンビのほうがエロティシズムというか、責め苦感がずっと出ていたような気がした。
きれいで幻想的で愛らしい2人の舞踊を楽しんだ。
「伊勢音頭恋寝刃」
これを見るのはもう5回目になるのかぁ、とちょっとオドロキ。私の中で貢は仁左様なんだけど、今回仁左様は喜助にまわって貢役の勘九郎さんをサポートする。
これを見るといつも、悪いのはお岸だと思ってしまう。お岸(梅枝)が余計な気をまわして万次郎(扇雀)と貢の出会いを結局は邪魔することになるんだもの。
お鹿はなんと左團次さん。てっきり彌十郎さんだとばかり思っていたからびっくりした。化粧で可笑し味を出すことはしない左團次さんの女形は全然違和感ない。貢を大好きな気持ちが必死な感じで、その思いを万野に弄ばれたというか利用されたというか、気の毒になる。
万野は菊五郎さん。初めて見る(演じるのは2回目だそうだ)。これまでの万野と違って貢への意地悪が思ったほどクドくなくて、意地悪しているというより、こんなヤツ眼中にないのにめんどくさい、といった大きさが感じられて面白いなと思った。万野が刀のごちゃごちゃで喜助を追いかける時、「大おとわっ」と声がかかった。
しかし貢は初めこそ大人の対応をしていたのに、段々おかしいぞと思ってくる。煙管を煙草盆に打ちつける音で貢の苛立ちや驚きが伝わってくるのがうまい。かちかちかちかち、煙管の音。真剣に怒り始める貢。お鹿に偽手紙を書いたのが万野らしいと知り、「万野のヤツ~」という表情でこちらに見せた斜め左顔が勘三郎さんそっくり。全体的な雰囲気としては時々仁左様を感じる。きっと仁左様に教わったのだろう。誤って万野を斬ってしまい、刀の妖気にとらわれる貢。ここまではうまい、と思ったが、その後の狂気のように人を斬るあたりにもう少し正気を欠いた冷酷さのようなものがほしかったかも。上方風なやわらかさはそんなにないけれど、とても好感のもてる貢で、これから勘九郎さんの持ち役の1つになるんじゃないかと思った。
お紺の菊ちゃん、きれい!! 自分の意志を強くもっている女性という感じ、ある意味現代的な印象を受けた。「蝶の道行」では七之助さんを相手に立役、「伊勢音頭」では勘九郎さんの相手として女形、中村屋兄弟と菊之助さんのコンビはフレッシュでビジュアル的にもとてもきれいだし、上手だし、これからも色々な演目が見てみたいと思わせる組み合わせである。
<上演時間>「嫗山姥」65分(11001205)、幕間30分、「蝶の道行」30分(12351305)、幕間25分、「伊勢音頭」90分(13301500

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2012年10月20日 (土)

10月御園座昼の部①

1017日 六代目中村勘九郎襲名披露・顔見世昼の部(御園座)
12102001misonoza_2 朝、JRが止まるといけないと用心してちょっと早く出過ぎた。おかげでのぞみの自由席、好きなところを選べた。
名古屋駅では気がつかなかったが、伏見で降りたらもう雨。面倒なので傘はささずに招きを見上げ、幟に目を遣り、中へ入る。満員御礼の立札が出ていたが、実際は満席とまではいっていない。でも、久しぶりに熱心な拍手、劇場に響く拍手を聞いたような気がする(御園座の天井の高さも響きをよくしている)。
しかし御園座のチケットは高い。私は3等席だったが新幹線往復+昼夜料金でも1等席の昼夜料金よりはるかに安いのだ。しかも3等席最前列は他の劇場と違って手すりが全然目に入らず、花道も七三は十分視野のうち、とても見やすかった。
「八重桐廓噺 嫗山姥」
初めて見たのは4年前、三代目時蔵五十回追善、もちろんその時も八重桐は時さまであった。
紙衣を着た八重桐が花道から登場したとき、私が時さまを好きなのは、ストレートに「歌舞伎」を感じる役者だからなんじゃないかと思った。きれいで古風で色気があって。
澤瀉姫(長くなるから、説明は省略)の館の前を通りかかった元傾城の八重桐は塀の中から聞こえる唄にふと耳を傾け、今は行方知れずの夫・源七と自分しか知らないはずの唄だったから「おや」と訝る。塀の中に入って確かめたい、その手段を思いつくあたりは大らかなユーモアのようなものも感じられて微笑ましかった。
中に入ると、やっぱりいたいた、源七が。と言ってもまさかそこに夫がいると予想していたわけではなく、互いに互いの顔を見て「しぇっ」とびっくりするのである。夫は父の敵討ちのため八重桐の許を去ったのに、こんなところで暢気に唄など歌っている。カチンときた八重桐は、澤瀉姫に請われるまま身の上話を始める。語るのは傾城時代、廓で朋輩と源七を取り合った様子なのだが、ここはセリフはほとんどなく、義太夫に合わせて動きで語る。正直、義太夫が語っている内容がよく聞き取れず、イヤホンを借りればよかったとちょっと悔やんだ(全部見たことのある演目だから、いいか、と思ってしまったのだ)けれど、踊りとも違う、動きが語るってすごい。手の動き、わからなくてもわかるんである。
八重桐の話を陰で聞いていた源七は当てこすりを怒るが、父の仇は源七の妹・糸萩が既に討ったと聞いて愕然とする。源七も源七なりに仇を探していたのだ。仇討のつらさは色々な演目で見ているが、きっと源七もつらかったに違いない。色々遣り取りがあって、源七はわが身の不甲斐なさに突然腹を切る。そして驚き嘆く八重桐に、我が魂をそなたの体内に宿らせ神通力を与えると言って己れの臓物を八重桐の口に含ませると源七の魂が八重桐の体内に入るのだった。
さあ、それからの八重桐はスーパーウーマンとなって澤瀉姫を奪おうとする太田十郎たちをやっつける。毛谷村のお園を思い出す(私が最初に時さまファンになったのがお園であった)。重い手水鉢を持ち上げぶん投げたり敵を蹴散らしたり、声に迫力を含んだりする女武道、そこには品があり、女性らしさも失われていない。ぶっ返りの白い衣裳が映える。お家の芸である八重桐、これからも時々見たいものです。ちなみに、八重桐はこの後子供を産むがそれが金太郎、坂田金時である。

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2012年10月19日 (金)

名題適任証授与式

名題適任証の授与式が18日、演舞場で行われたそうです。
18名のうち、今月東京の劇場に出演中または休演中の役者さん10名に授与されたとのことで、その写真が→ココに載っています。
緊張の表情の方あり、にこやかなお顔の方あり、みなさん、もう一度おめでとうございます。

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2012年10月18日 (木)

歌昇・隼人・米吉・種之助で「大蔵卿」

12月15日、国立劇場で伝統歌舞伎保存会研修発表会があるそうです。
12月国立の演目である「鬼一法眼三略巻」から「大蔵館奥殿の場」を、大蔵卿・歌昇、吉岡鬼次郎・隼人、お京・種之助、常盤御前・米吉で。
種ちゃんのお京!! 今は想像つかない。だって、種ちゃんは凛々しい立役が似合うと思っているんだもの。
15日、見に行かれるかなあ。日程に関してはまだ流動的で…。
詳細は→ココ

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2012年10月17日 (水)

少し安心? かなり安心?

今日、染五郎さん負傷後初めて自身の記者会見があった。
私は今日は御園座日帰り通し観劇だったので会見の模様は見られず(ワイドショーを1つだけ録画してきた)、今帰りの新幹線でmobilephoneを通じてニュースを見た。
お元気そうで、年末のBSNHKドラマから復帰とのこと。そして歌舞伎は2月の日生からとのこと(2月演舞場は歌舞伎じゃないって先日発表があったから歌舞伎はどこでやるのかなあと思っていた。その答えも同時に出たwink)。
よかったsign03 かなり安心した。でも実際に映像見てないからまだ少し安心というところかな。
え〜と、御園座の感想はいつになるやら。まだ仕事が忙しいのと、また宙に浮かせている感想が3つ4つあってcoldsweats02
取り急ぎbullettrainの車中から。

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2012年10月16日 (火)

東京・昭和初期:新派「葛西橋」「小春狂言」

1013日 「葛西橋」「小春狂言」(三越劇場)
以前、春猿さんが「滝の白糸」で新派に出た時、新派における歌舞伎の女形の違和感を覚えたものだが、今回はすんなり受け止められた。私の目が慣れたのか、春猿さんが変わったのか、春猿さんが絡む相手が月乃助さんだったからか(「滝の白糸」の時は笑三郎さんも含めて身体の大きさも目立った)、そして新派の女優さんとの絡みはほとんどベテランの青柳さん1人だったからか。いずれにしても、新派の空気が春猿さんに馴染んできたように思った。
「葛西橋」は東京の下町の風情の中、1人の男を巡る姉妹の物語。この男がダメダメな色男。月乃助さんが弱いダメ男を好演。ダメ男でも実にカッコいいんですわ。自分に弱いし、そういう男にありがちな自分勝手さもあるし、でもそういう男だからこそ姉妹が惚れてしまうのかもしれないという魅力が月乃助さんを包んでいた(私は、あんな男、イヤです)。月乃助さんは本当に新派の風情がぴったり会う。
お銀は阿漕な母親に売られ娼妓をしている。妹・菊枝まで売られそうになったのを頑として拒否し、菊枝を廓の中の髪結(笑三郎)に預けた。その菊枝が惚れた男・友次郎と所帯をもつことになった部屋へお銀と遣手のおとり(青柳喜伊子)がやってくるところから物語が始まる。お銀は妹の結婚を祝福してはいるものの、実は友次郎はもともとお銀の情夫であったのだ。2人の仲を知らぬ菊枝がすっかり友次郎に惚れてしまって…。
菊枝と友次郎の新居の家主は船宿の主婦。お茶をもって登場すると「待ってました」の声がかかった。小泉まち子さん、青柳さんと並ぶ新派の大ベテランである。自然な風情はさすがである。この新居へ友次郎の友人たちも祝いに駆けつける。その中の1人が猿琉さん!! 東京音頭でいいノドを披露してくれた。堅気のおかみさんや友次郎の友人たちに自分たちのお里がばれないよう、お銀がおとりの言葉づかいを注意したり(お銀とおとり、いいコンビなのだ)気取った言葉使いや態度をするのが笑わせる。
やがて友次郎はよそに女を作る。相手はフルーツパーラーを経営する美也子という女だ。それを知ってお銀の怒ること怒ること。美也子のことを「パーラー、パーラー」と言うのが時代を感じさせて可笑しい(当時はフルーツパーラーはハイカラだったから、ひがみとバカにした様子が感じられる)。お銀に追及された友次郎はお銀に面差しが似ているから、お銀が忘れられないから、と言い訳をする(事実だとしても言い訳だよねえ)。
友次郎は堅気になり切れず金でも問題を起こし、パーラーに傷を負わせたこともあって、樺太に逃げることになる。お銀への気持ちを捨てきれず、逃げる前にどうしてもお前と体を交わしたいとお銀に迫る友次郎。しかしお銀はそれは道に外れると言って断固拒否する(春猿・月乃助、文字通り体当たり演技である)。いっぽうの菊枝は一途な気持ちで、荒れた海に漕ぎ出す船(漕ぎ出すといっても、一応、エンジンで動く)に一緒に乗り込む。葛西橋から友次郎を見送るお銀の目に菊枝の姿が。友次郎と離れて1人になった菊枝をしっかり守ってやろうと決心していたお銀は、嫉妬に駆られ、あたいは友さんを離すべきじゃなかった、菊枝が憎いと狂ったように号泣する。
昭和初期の東京下町でちょっとドロドロな三角関係、四角関係が展開されるが、友次郎にかかわる女3人を春猿さんが1人で演じ分ける。

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2012年10月15日 (月)

あなたは何を見たい?

松竹と朝日新聞社が共同で「あなたが見たい歌舞伎演目ベスト10」のアンケートを始めた。→ココ
来年の新歌舞伎座開場の演目の参考にするそうです。

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2012年10月14日 (日)

「塩原多助一代記」②

1012日 「塩原多助一代記」(国立劇場大劇場)
さて、江戸に出た多助は炭問屋・山口屋で真面目に勤めている。という設定の四幕目が始まって10分ほどした頃だろうか。劇場が揺れ始めた。かなり大きな揺れで客席がざわめく。私は不安でしばらく芝居に集中できなかったが、次の幕間に連絡したら、息子は外にいて全然気が付かなかったとのこと。
ここでは先の悪女・またたびお角(橋之助)の息子・小平(三津五郎)が取引先を装って山口屋を騙りに来たのを多助の機転で見破ることになる。小平は肝の据わった希代の悪人らしいが、それが山口屋の主人の説得で裏口からおとなしく帰っていったという。このことは店先で山口屋の若主人(松江)の口から多助に知らされるのだが、あんな悪人がそんなに簡単に説得されるのかねえ、とこの辺もちょっと突っ込み不足のような気がした。もっとも、三津五郎さんの二役であり(早変わりあり)、ここにばかり時間をかけてはいられないだろう。
いろいろあって五幕目。多助親子の再会の場である。前述したように、
21年前の親子の別れにイマイチ感動が薄かったので、なんとなく喜びがこそばゆいような感じがした。養家の没落の事情を知らない父親・角右衛門は多助を責めて会おうとしない。心の中ではすぐにでも息子を抱きしめたいくせに筋を通すために息子を拒絶する父親の哀しさ・辛さを團蔵さんが真摯に表現していて、これには泣かされた。
大詰、多助の友人で明樽買いの久八が萬次郎さんとはわからなかった。声を聞いたらすぐに、あ、とわかったが顔だけ見ていると全然。萬次郎さんという役者さんは女形のときとそうでないときのギャップの大きさが魅力の一つである。
多助が久八に語る経済論(?)が興味深い。「10人中9人は金が入るとしまいこんで出さないようにするが、自分は金の顔を見ると『この多助は雨が降っても風が吹いても商いに出て稼いでいるのに、お前が箱に入って楽することはあるまい。もっと稼いで出世してこい』と金の尻を叩いて炭の仕入に出してやる。するとその金は働いていくらか増えて戻ってくる。それを何度も言い聞かせて出してやると、だんだん増えて帰ってきて、もうこのくらい稼いだからそろそろお前さんのそばで寝かしておいてくれとあやまるようになる。そうなりゃ、それが天然自然とたまる金持ちである」。
悪女・お亀も今は盲目となり、息子・四萬太郎(玉太郎)に手を引かれて極貧の生活を送っている。偶然多助に出会い、茶屋の床几から下り、地面に跪いて過去の悪事を悔いて謝罪するお亀。その話を聞く多助も同じく地面に膝をついている。多助らしい姿である。多助はこの親子を放っておけない。しょんぼりと去ろうとする親子を多助が呼び止めた瞬間、涙が出た。玉太郎クンが母の悪事を知らないための不審顔、母を気遣いかばう優しい動き、賢さ、強さを見せていた。
山口屋から独立した多助を大地主の娘・お花(孝太郎)が見初め、久八を通じて縁談が持ち込まれるが、多助はそんなお嬢様に自分の女房は務まらないと断る。しかしお花がぱっと振袖を鉈で切り、多助の妻としての覚悟を見せると、多助も結婚を承諾する。その瞬間、私の周囲の客席から思わず拍手が起こった。私のまわりは割と反応がよく、面白い場面ではよく笑い声も起きていたし、こういう場面で拍手が起こるのは、お芝居に入り込んでいたからであろう。悲しみや苦労を全部自分の中に呑みこみ、人を許すことを知り、真面目に働き、筋の通った経済観を持ち、金持ちになっても驕らず…痛快成長記を通して見た多助はなんと大人物であることか。12101301gunma 多助の出身地・上州の観光案内が出ていたが、ちょっと行ってみたくなった。
<上演時間>序幕・二幕目80分(11301250)、幕間35分、三幕目20分(13251345)、幕間10分、四幕目45分(13551440)、幕間10分、大詰40分(14501530


←ぐんまちゃん。かわいいねっ。

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2012年10月13日 (土)

「塩原多助一代記」①

1012日 「塩原多助一代記」(国立劇場大劇場)
いい役者さんが揃っているのに(まだセリフが怪しいことも時々あったが)気の毒なほど空席が目立つ。3階席の人の中には勝手に2階席に移る人もいて、「ええ~っ」とびっくりした。私は大変面白かったと思うので、空席はもったいないなあ。
塩原多助は名前も知っているし、「あお」との別れは有名だということも知っているのに、実際は多助がどんな人か全く知らなかったことをあらためて認識した。
序幕、「上州数坂峠谷間の場」で、1人の男(松江)が百姓(秀調)に必死に何かを頼みこんでいる。頑として聞き入れようとしない百姓を男は刀で脅す。すると銃声がして男はバッタリ倒れる。百姓の危機を救ったのは浪人の塩原角右衛門(團蔵)であった。ところが角右衛門が撃った男は自分に仕えていた岸田右内であった。そこへ駆けつける角右衛門の妻お清(東蔵)と一子・多助。右内は主人の出世のために50両を貸してほしいと頼んでいたのであった。事情を知って悔やむ角右衛門と百姓。
角右衛門と百姓が話し合ううち、互いが同姓同名であることがわかる。不思議な縁を感じた百姓の角右衛門(以下、角右衛門)は50両を差し出すが、浪人の角右衛門(以下、塩原)は感謝しながらも家来の無体から借りたのでは自分の気が済まぬと断る(塩原のこういう堅く一徹な性格は後々の涙につながる)。すると、角右衛門は多助を養子にほしいと言い出す。貧しい浪人の家にいるより子がなく裕福な農家のほうが多助のためになるであろう、というのである。塩原はやや考えた後、多助を生んだ実の母は角右衛門の妻であったということにして、多助は角右衛門の許へ、50両はこれまでの養育費という名目で塩原の手に渡るのであった(子供をお金に換えることにためらう母親・お清だった)。
多助は角右衛門の引く馬に乗って両親と別れる。
長々と発端を書いたのは、ここの出来事があまりに唐突で急であっさりしすぎていて、21年後に親子が対面するときの感動がイマイチ盛り上がらないからである。いきなり子と別れることになった母親はもちろん泣いているのだが、多助もおとなしく引き取られ、わりと無感動な様子である。ただ、多助のこのおとなしさは、後で考えたら、運命を受け入れ逆らわないという生き方が既にこの当時から形成されていたのかもしれない。

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2012年10月12日 (金)

勧進帳のあとは「市川團十郎」展へ

108日 「市川團十郎 荒事の世界」(日比谷図書館)
12101201danjuro 歌舞伎美人のおススメに従いっていうわけでもないけど、演舞場で「勧進帳」を見たあと、日比谷へ足を延ばしこの展示を見てきた。
初代から当代に至る歴代團十郎の人物、業績が姿絵、写真などとともに紹介されている。金平浄瑠璃(坂田金時の子・剛力無双の坂田金平の活躍を描いた人形劇。ちなみに坂田金時は、今月御園座で時さまが演じている嫗山姥・八重桐さんの子供なんだよねえ)などからヒントを得て初代が荒事を生み出し、二代目が完成させ、七代目が「歌舞伎十八番」を制定するなど、宗家の歴史としても順にわかりやすい説明になっている。
興味深かったのは十代目。商家に生まれ、慶應義塾大学を卒業後、銀行員となったが九代目の長女と結婚して、役者になった。そういう経歴では役者としてどうだったんだろうかと思うが、五代目市川三升を襲名し宗家としての務めを立派に果たし死後に十代目を追贈されたという。その生き方に感動した。銀行員から歌舞伎役者と、もともと役者から歌舞伎役者というのでは多少違うかもしれないが、十代目が中車さんに重なって、中車さんもこの方のように必死で歌舞伎に取り組めば大きなものを残せるのではないかと思った。
「暫」の衣裳展示はわが心の歌舞伎座展だったかでも見たが、大きな袖はやはり迫力ある。「勧進帳」からは弁慶と富樫の衣裳が並べられており、たった今見たばかりの舞台が甦る思いがした。ほかに助六・揚巻・意休、鳴神(ぶっ返り)・雲の絶間姫、外郎売(曽我五郎)、押戻(大館左馬五郎)、粂寺弾正といった衣裳に、小道具(磁石、毛抜き、小柄、金剛杖、桂桶など)も展示され、夜になったらそこに命が吹き込まれ、芝居を始めるんじゃないかなんて想像してしまった(俳優祭で見た「質庫魂入替」がまだ残ってる)。
会場中央、3本の六角柱には、歌舞伎十八番の浮世絵が一面ずつ掛けられていた。私は半分くらいしか見ていなさそうだ。「蛇柳」は昨年1月公演で見られる予定だったのがあの事件で公演中止になったんだっけ。
台本、歌舞伎座筋書、浮世絵等々、貴重な資料が間近で見られる。映像コーナーでは、「荒事の魅力」が上映されている(それが、今内容がどうしても思い出せないの。見ている時がとても楽しくて、もう終わっちゃうの?とその場を去り難かったのに)。最後は当代の写真ギャラリー。
荒事が歌舞伎をどんなに魅力的なものにしたことか。これを守り続ける市川宗家の重圧はいかがばかりかと察するが、歌舞伎のために観客のために豪快な荒事を未来永劫継承していってほしいと強く願った。

足も痛いしかなり疲れたので書店を兼ねたカフェで一休み。その書店にあったかぶき手帖2012年版を見たら、三代目猿之助は二代目猿翁に、二代目亀治郎は四代目猿之助にかわっていて、思わず「来年版?」と奥付ページをめくってしまった。第2版なのであった。ちょっと買いたくなったが、すでに初版を持っているから…。これまでにも版を重ねると内容が変わったりしていたんだろうか。全然そんなこと考えなかった。   

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2012年10月11日 (木)

大谷図書館支援プロジェクト

今日配信の歌舞伎美人に、松竹大谷図書館が運営支援を求めているという記事が出ていたけれど、10月3日の東京新聞がこの件について大きく扱っていて、早速支援すべく、登録から始めたの私は、途中でハタと手を止めてしまった。
いちおう、「HPにお名前掲載」程度の額を支援しようかなと思っているのだけど、HPに名前は載らなくていいんだよねえ。で、そのことについて問い合わせてみようと思っているうちにどんどん日が過ぎてしまい、今支援ページにいってみたら、あれからずいぶん多くの人が支援してお金も集まったような気がする。
このプロジェクトは23日に終わる。ぐずぐずしている私も、歌舞伎を愛する者の1人として期日までに支援したいと思っている。

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2012年10月10日 (水)

星の王子さまに、サンテックスに又会いたい:宝塚花組公演

105日 宝塚花組公演(東京宝塚劇場)
この世で一番好きな「星の王子さま」、その作者のサンテックスの物語が宝塚になるとは!! 
生涯6度目の宝塚観劇(うち3回は積極的観劇――「傭兵ピエール」「マジシャンの憂鬱」、そして今回)、すばらしかった。大カンゲキ!! 席もコスパ的に満足、プログラムも安くて嬉しい。ただ、何しろ宝塚をほとんど知らないから、主役の2人以外は誰が誰やらわからなくて、なかなか登場人物としての区別がつかなかったのが残念な点(それは自分の問題だけど)。
「サン=テグジュペリ―『星の王子さま』になった操縦士―」
サンテックス(蘭寿とむ)の生涯=現実と「星の王子さま」=物語が交錯しながら、サンテックスの飛行士としての、人間としての在り方、飛行士仲間たちとの友情、危うい夫婦関係が描かれていく。
サンテックスの夫婦関係なんて、これまで考えてもみなかった。妻がいたなんてことも考えたことなかった。箱根の星の王子さまミュージアムでも、サンテックスの妻のことなんて意識しなかったから、そういう記録があったのかどうかも覚えていない。しかしこの物語の妻・コンスエロ(蘭乃はな)は非常に魅力的である。マヤ族の血を引く彼女は誇り高く、サンテックスの姉から貴族である一家の人間として認めないと冷たく言われた時にも臆することなく堂々と自分の血を誇る。また、飛行中のサンテックスが一時行方不明になったと知ると、激しい祈りの踊りを踊る。情熱的で真っ直ぐな愛が逆に夫婦の間を危うくする、その揺れる気持ちを蘭乃さんが丁寧に見せていた。サンテックスの妻はコンスエロ以外にありえない。それはあの有名な絵を見て「象を呑みこんだうわばみ」だと理解できたのは彼女だけだったから。こういう「星の王子さま」のエピソードが入るたび、胸がきゅんとなる。
このコンスエロが星の王子さまのバラだったのか…(コンスエロの存在をしらなかったから、そういう発想は私にはなかったな)。そしてサンテックスは星の王子さまだ。

プロローグ、蘭寿さんの星の王子さまに、蘭乃さんのばら、そしてあの挿絵通りの登場人物たちが勢揃いした時には、もう胸がきゅんきゅんして泣きそうになってしまった。
そのまま星の王子さまの世界が展開されるのかと思ったら、第2場からはサンテックスの世界へと移る。1945920日、リヨン郊外に住むユダヤ人ジャーナリスト、レオン・ヴェルト(汝鳥伶、この方、前に見た宝塚でも独特の存在感を示していて、印象に残っている)の許へ若いドイツ人リッパート(望海風斗)が訪ねてきてサンテックスのことを色々教えてほしいと頼む。レオンが回想するサンテックスの物語。
勇気と人間愛に満ちた飛行士、作家サンテックスを蘭寿さんが生き生きと演じる。その希望、愛、苦悩。リビアの砂漠に不時着した彼は星の王子さま(蘭乃はな)に出会う。「羊の絵を描いて」の有名な出会いに胸が高鳴る。蘭乃さんの王子さまも愛おしくて!!
郵便飛行士という職業が命を賭したものであることを身を以て知っているサンテックスの仲間たちも清々しい。メルモーズ(愛音羽麗)は人類初の南大西洋横断飛行に挑み、帰らぬ人となる。自分にもしものことがあったときはと、仲間に恋人を託す場面はメルモーズがカッコよく、そして悲しかった。やがて戦争が起こり、フランスはドイツに降伏する。サンテックスの友人であるレオンはじめユダヤ人たちは身を隠し、いつナチスに発見されるかと覚える日々を送っている。サンテックスは食糧を携えてレオンの許を訪れ、参戦を求めるためアメリカに行くことを告げる。レオンの所でカバーをかけられた美術品さながらに潜んでいたユダヤ人たちが、安全だと知って姿を現し、サンテックスの持ってきた食糧に喜び、そして再び美術品に戻っていく…。亡命を勧められたレオンは、フランスに残る。そういう世界も描かれているのである。

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2012年10月 9日 (火)

演舞場10月昼の部

108日 芸術祭十月大歌舞伎昼の部(新橋演舞場)
何日ぶりの歌舞伎でしょう。とにかく仕事のメドがなかなかつかないので簡単に。
「国性爺合戦」
去年通しで見たが、今回は6年前の国立劇場歌舞伎鑑賞教室で見たのと同じ獅子ケ城楼門の場、獅子ケ城甘輝館の場、同紅流しの場、同元の甘輝館の場。そして和藤内の松緑さんと錦祥女の芝雀さんが同じ配役。
最初、楼門を見上げた母親・渚役の秀太郎さんの後ろ姿、肩がひどく張っていて意外な男っぽさに「おや」と驚いたけれど、あとで日本の女の意気地を見せた姿だと自分で自分の印象を納得させた。
国性爺合戦のこの4場に関して言えば、女の物語だと思う。錦祥女と渚、血のつながらない母娘の互いを思いやる気持ち、明再興に立ちあがろうとする男たちのために命を捨てる潔さが胸を打つ。
錦祥女と父・老一官との別れは悲しかった。
甘輝が味方につくかつかないか、究極の選択にかけた甘輝(梅玉)と錦祥女、渚の間に張り詰める緊迫の空気には思わず身を乗り出してしまった(最後列だったから…)。秀太郎さんに必死の迫力があり、芝雀さんに板挟みの苦悩があり、甘輝の武人としての立場に対する厳しさと本来の優しい心根を梅玉さんが大きな演技で魅せてくれた。
甘輝が味方しないとわかった時の松緑さんの怒りにワクワクした。2人の対峙でも梅玉さんの大きさが場を圧倒していた。そこへ現れる芝雀さんの声のきれいなこと。音としてのきれいさだけでなく、心の現れたきれいさだった。老一官と錦祥女は楼門で再会し、それが最後の別れになってしまったのだなあ。
和藤内の刀をめぐるチャリ場では梅蔵さん(だと思うけど自信ない)が「(重い刀を)上げちゃうぜ~。ワイルドだろ~」。やっぱりまだスギちゃんパワー衰えず。
「勧進帳」
面白いことに、最年長の藤十郎さんが一番若々しく見えた。義経って、そういえば笠に顔を隠している時間が長いのに、これほど義経としての心情が伝わってくるとは、藤十郎さんの芸にあらためて驚いた。
幸四郎さんの富樫は、やっぱり理屈で攻めている感じを受ける。そして気持ちが表面にずんずん出てくるように見受ける。名乗りをやけに伸ばしてしゃべっているなあという感じ。最初から覚悟と悲壮感が漂う。声が時々震えるのも気になる(幸四郎節か)。セリフの語尾を上げるのが現代っぽい。意外と若さがない(暗い。それが年寄臭く見せるのか)。
とさんざん言ったが、それでも、私はこの富樫は嫌いじゃないと思った。とくに義経一行を見送るときの表情がよい。ちょっとじ~んときて泣きそうになった。
團十郎さんが期待ほどではなかった。私は團十郎さんの大らかな弁慶が好きであるが、今日の團十郎さんは目のひんむき方、大声のあげ方、どれも妙に力んでいる気がした。とくに強力の正体がバレそうになった時の強力に対する(見せかけの)怒りは凄まじくてちょっとヒステリックにも感じられてびっくり。
それでも、引っこみの六方にはわくわくした。
大顔合わせの割にどことなくズレを感じる部分もあったし、なんだかんだ言ったけれど結局、最後にはやっぱり「勧進帳」はいいなあと思うのである。

<上演時間>「国性爺合戦」95分(11001235)、幕間40分、「勧進帳」73分(13151428

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2012年10月 8日 (月)

号外

演舞場昼の部→日比谷図書館→珍しくディナーのコース(足、痛いのに。杖をついての歩き方がようわからんcoldsweats02)で、有楽町の駅に着いたら、テレビ局の取材かなんからしきものをやっていたので何かあったのかなと思ったら、そばで号外を配っていた。
京都大学の山中伸弥教授がノーベル医学生理学賞に決まったというニュース。
今年は日本人の各賞候補が何人かいるそうで、その第一号。最初の成果が掲載されてから6年余というスピード受賞というからオドロキ。
おめでとうございます!!
ところで、これまでにも何回か号外を配られたことはあるが、号外を手にできるって嬉しい
coldsweats01(そのタイミングでそこにいなければもらえないんだもの)

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2012年10月 7日 (日)

手抜きで失礼

①尾上梅之助さんがブルガリアで「女形ができるまで」というイベント開催。化粧の実演と舞踊を約100人の観客からさかんな拍手を浴びたそう(サンスポより)だが、実際ブルガリアの人たちがどんな感想をもったのか聞いてみたい。
こういう活動は嬉しいよね、と思った。

②猿之助さんが「助太刀屋助六」の合同取材で、「新しい歌舞伎座にはいつまで出ないか。そのほうが(注目が集まって面白いかな。来年は出ないと思う」と語ったそう(スポーツ報知より)。カメちゃんらしい発言だね、と思った。

手抜きで失礼。

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2012年10月 6日 (土)

小指

なかなか足の小指の腫れと痛みがひかない。日常生活で不自由するというほどではないが、一番困るのは靴がはけないこと。この先、出かける機会がふえてくるので、早く治ってくれないと…。
そうしたら(何が、そうしたらなんだか)、猿三郎さんも足の小指を骨折しちゃったんですって(猿三郎さんも、って書いたけど、私は骨折じゃなくてヒビね)。巡業中のことで、医者にも行かず痛みを堪えながらつとめていたらしい(どんなに大変だったことか)。東京に帰って骨折とわかったそう。
小指の骨折治療はギブスをするわけにもいかず、できるだけ安静にして自然にくっつくのを待つしかないのだけど、私もやってしまった日にいきなり展覧会ハシゴ、以後もずいぶん動いちゃったし、治りが遅いのはそのせいだろうか。確かに自宅でただひたすら仕事をしていれば、「あれ、治ったかな」と油断するくらい痛みはおさまる。図にのってバタバタ動くと「やっぱり痛いbearing
次の観劇は明後日。それまで、2件宙に浮かせたまま、頑張って仕事しています。

ハワイの猿三郎さん、お大事に。

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2012年10月 5日 (金)

チグハグで・・・

今、外出中なんだけど、すっごく落ち着かない気持ち。
というのは、ギリギリまで仕事して、大急ぎで着込んだ服装がどうもトータルとしてチグハグな感じなのよ。カーディガンに合うようにと選んだチュニックの色がパンツ(カメちゃんのパンツじゃないよbleah  denimのこと。はは、まだ引きずってるcoldsweats01)とイマイチ合わないし、靴とは全く合わない。靴は足が痛くてまだちゃんとしたのが履けないから、踵を潰した普段履きでダサいし。そうなのよ、玄関に下りた瞬間、しまったshockと気づいたけれど、もう遅い。
おまけに、カーディガンを家に忘れてきてしまったbearing  あたふたと支度しているうちにあんまり暑いからすっかり意識から飛んでしまったのだ。もう1枚のチュニック候補の色ならトータルで靴とも合ったのに。
そしてチグハグさもさることながら、半袖で歩いていることのぎこちなさ。日本人って季節先取りというか、気候に合わせるより季節に合わせることのほうが多くない?(先日、残暑のある日、娘が友人たちとのランチの際、半袖はあたしだけだったsadとやっぱり落ち着かない気分になったそうだ) せめてカーディガンがあれば・・・
というわけで、田舎である自宅周辺ならともかく、これからオシャレな人の多いであろうところへ行く私は、ちょっとdespairな気分。ま、自意識過剰と言えば言えるけど。
帰宅後追記:意外と半袖の人も多かった。やっぱり暑かったんだなあ、今日は。私は結局バッグの中に放り込んであった大判のスカーフというか薄手のショールというか、それに救われました(途中、エアコンでちょっと寒くなったから)。

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2012年10月 4日 (木)

裸目当てで?(^_^;)

猿之助さんが今月21日にNHK BSでスタートするドラマ「そこをなんとか」に出演することはもうご存知の方も多いと思うが、その第1話でカメちゃん、パンツ1枚の姿を披露するそうだ。
「まさかNHKで裸体をさらすとは思わなかった」と言っているそうだが、歌舞伎では褌姿の役っていうのもあるわけだけど(薪車さんが強く印象に残っている。カメちゃんの褌姿はあったかなあeye)、ふふ、ほんと、まさかNHKでねえ、と思わず笑ってしまったのでした。
私はテレビドラマの猿之助にあまり関心はないし、ドラマは面倒くさいからあまり見ないのだけど、1話だけ見ちゃおうかな。はは、カメちゃんの裸目当てです
coldsweats01 いや、鍛え抜かれた役者さんの裸は美しいと思うから(「エッグ」の仲村トオルの裸は実に美しくカッコよかった)。

「そこをなんとか」は、原作が漫画だそうで、カメちゃんはクールで有能な弁護士役らしい。名門私立・聖応大学出身って、それでカメちゃんが?
放送日曜日午後10:00~10:49、全9回。

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2012年10月 3日 (水)

エッグ

926日 「エッグ」(東京芸術劇場プレイハウス)
特撮博物館の後だったこともあって、多少疲れを覚えた。野田秀樹の芝居は歌舞伎以外見たことがなく、今回が初めて。正直言って、interestingな面白さはあったが、amusingな面白さはあまり感じなかった(そういう面白さを求める芝居ではないのだろう)。イメージが凄まじい勢いで駆け抜けていくこの芝居に、自分の頭の悪さ、想像力の欠如を思い知らされた。それに寺山修司は当時あんまり興味なかったし…(「時には母のない子のように」は大好きでよく歌ったけど)。
改装中の劇場(芸術劇場と重ねている)から寺山修司の未完の戯曲が発見される。それを自分のオリジナルにしようとする芸術監督(野田秀樹)。それはエッグというスポーツでオリンピックを目指すチームの話だった。エース粒来幸吉(つぶらいこうきち)を中心にチームは戦うが、戯曲を読み進めていくと、実はエッグは看護婦たちに関連した女性の競技であることがわかる。そこで、プレイヤーは男性なのに看護婦のスタイルをさせて競技を進めることになる。
エッグというスポーツを中心にした多重構造、時代は現代から1964年の東京オリンピックへ、そして幻の1940年東京オリンピックへと遡り、731部隊の人体実験へとゆで卵のように次々皮がむかれていく(「エッグ」というタイトルは、意味深な気がする)。そしてスポーツと戦争が裏腹に描かれていく。看護婦に関連したスポーツというのは、731部隊でワクチン製造に卵を使っており、それを看護婦が壊さないように運んだことから始まったということなのである。
エッグに出てくる出来事で私が実際に知っているのは1964年のオリンピックだけであり、1940年のオリンピックが中止になったことや、731部隊は歴史として知っていることである(知っていると言っていいかどうか、この芝居を見たら確信がもてなくなる)。だから、その流れはわかるし、ブッキー(妻夫木聡)演じる阿倍比羅夫が奥州阿倍氏の祖とされていること、しかし(しかも、かな)この芝居ではアベベを連想させること、トオルちゃん演じる粒来幸吉が円谷幸吉を意識しているだろうこと(円谷さんが自ら命を絶ったときはショックだったし、大変痛ましく思ったものだ)もわかるのだが、重苦い。そんなわけで、お芝居自体をどうこう言う資格は私にはないよね。
出演者についてちょっとだけ。橋爪功さんが頑張って動き回っていた。いや、頑張ってというのは年齢を考慮した私の勝手な思い込みで、ご本人は生き生きと監督を演じていた。エッグチームのオーナーの秋山菜津子さんがやっぱりステキで私にとっては一番存在感があった。苺イチエという名の歌手役の深津絵里さんは遠くから見ると深津絵里に見えず(なんか、イメージが違った)、歌を聞いても深津絵里のような気がせず、でも独特の透明感ある魅力は深津絵里なのであった。ブッキーの身長が意外と低いことにびっくり。でもしっかりした体つきは空気を読まない大らかな阿倍比羅夫役にぴったりで、最後は痛ましく思った。トオルちゃんの鍛え抜かれた体が美しく印象的だった。
芸術劇場のプレイハウスは決して大きくはない空間だが、セリフが聞き取れなかったこともありもっと前のほうで見ればまた違った感想がもてたかもしれないなとも思うし(座席が後ろだったからなのか、自分の耳のせいなのか)、頭も体も疲れていない状態で見ればもう少しは想像力が働いたかなとも思う。
<上演時間>2時間10分(19002110

 

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2012年10月 2日 (火)

新たに18人が名題に

第19回名題資格審査により、以下の18名の方が新たに名題になられたそうです(五十音順、敬称略)。
市川笑野、市川猿紫、市川喜昇、市川弘太郎、市川左字郎、市川茂之助、片岡千壽郎、片岡千次郎、片岡松次郎、中村梅之、中村壱太郎、中村吉六、中村梅枝、中村橋吾、中村萬太郎、坂東新悟、坂東巳之助、坂東八大

おめでとうございます!!

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パスモなしでは…

いやあ、あせったあせった。
今日は娘を成田に送りに行ったんだけど、最寄駅の階段を下りようとした瞬間、「パスモ忘れたっshock
娘にはさんざん、あれ持った?これ持った?と確認しておきながらwobbly
ひさ~しぶりに切符を買ってみると、色々戸惑うことばかり。
まずは、日暮里までの通しの切符が買えない。
乗継駅までの料金がわからない。
まごまごしながら娘の助けを借りて何とか日暮里へ。
今度はスカイライナーの改札の入り方がわからない。私はいつもチケットレスでライナーチケットを買うのだが、日暮里までのJRの切符しかない場合、どうやって改札に入るの? いつもならパスモですいすいだったのに。まごまごまごまご

despair
そうしたら、なんのことはない、チケットレスのライナーチケットは特急券のみで、乗車券はパスモから引き落とされていたのだ。だから今回は乗車券を別途買わなくてはならない、と駅員さんにきいて、やっと理解(ああ、はずかしいweep)。
何とか改札を通過したら、もうあと数分でライナーが来るところ。事前に予定していたより少し早く出ておいてよかった。

今日の出発ロビーはすいていた。
荷物検査を終えて通路に出てくる娘。その直前、反対側の扉があいて、3~4人の人が出てきた。あっ、デガワだsmile 髪型と体型ですぐにわかった。その横で陽気に笑っているのはイモトに違いない。「イッテQ」のロケかな。バラエティ好きの私はにやにや。顔を上げたら目の前にデガワがいた娘もにやにやしながら私の前に現れた。

12100201plane 飛行機は定刻よりほんのわずか早くゲートを離れたが(今回はロビーからゲートが目の前に見えた)、離陸したのはそれから約25分後。黒い雲、灰色の雲、白い雲が広がっており、機体も含めてモノクロ写真みたいになった。
毎度、行ったり来たり心配にはなるが、今年は頻繁に帰国しているし、今度も3週間も経たないうちに帰ってくるので寂しさよりも、楽しみのほうが大きい。
あいかわらずドタコンな私
coldsweats01





12100202skytree_2

行きのライナーから。

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2012年10月 1日 (月)

静かな東京:木場公園

12100101kiba

木場公園大橋から。この光景を見たくて木場駅から歩いたのだ。
これを渡って現代美術館へ。
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木場公園を囲むなまこ壁
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木場公園は今年で開園20年なんだそう。

 

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