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2013年1月29日 (火)

1月演舞場夜の部

123日 初春大歌舞伎夜の部(新橋演舞場)
130129jackey もう千穐楽も過ぎたし、今さら記憶もちょっと…の部分はあるのだけれど、歌舞伎はどんなに簡単でも記録に残しておかないと(これまでに展覧会系はいくつかサボってしまった)。
「ひらかな盛衰記 逆櫓」
眠かった。この演目も私としては乗り越えなければならないものの1つで、ちゃんと見たこともあるんだけど、眠いことのほうが多い。とくに苦手なのがお筆のくどき。今回もほぼスルーしてしまった。
逆櫓を習いにきた錦之助・松江・廣太郎の3人が「やっしっし~」とやる場面はなかったような…。あれ、けっこう楽しみなのに。3人の見せ場もほとんどなかったし。
幸四郎さんは立派だ。
しかし、この演目も全体としてイマイチ好きになれないのは槌松があまりに哀れで不憫で、理不尽にも孫・子を喪った父娘の気持ちを思うからである。現代の感覚で見てはいけないとわかっていても、あんなのってあの時代だって理不尽だったんだと思うのだ。それだけに、最後に駒若丸を守ろうとする権四郎とおよしの決意がますます哀れに思えてならなくなる。
「仮名手本忠臣蔵 七段目」
面白かった!! 笑って泣いた。
芝雀さんがすっごくよかった。2階の障子をあけて姿を現した瞬間、雀右衛門さんにそっくりと思った。でも、鏡で手紙を盗み見するとき、ほとんど仰向けになりそうなくらいで、これまでのおかるはあんなにそっくり返っていたかしらとびっくりした。
勘平のことをなかなか聞き出せないでああだこうだという兄とのやりとりは可笑しくて笑えたのに、達者だという兄のウソをウソとも知らず喜ぶおかるに泣いた。廓でどれだけ勘平を恋しく思っていたことだろう、父を母をどれだけ案じていただろう。そして本当のことを言えない兄・平右衛門の心情を吉右衛門さんが見事に表現していて、その心にも泣いた。
しかしついにおかるは父の死も夫の死も知ることになる。知らされたおかる、知らせた平右衛門、どちらの気持ちにも泣いた。
やっと正気に戻って「あたしゃどうしょう」と嘆くおかる、一緒に泣く平右衛門、私も又泣いた。
東へのお供が許されて喜ぶ平右衛門を嬉しそうに見つめるおかる、泣けた。
芝雀さんと吉右衛門さん、2人の場面は明るい大らかさと切々たる細やかな感情が入り混じって見応えがあった。
吉右衛門さんの平右衛門は前に見たことがあるような気がしていたが、上演記録を見たら初見らしいと気づいた。筋書きに「自分が無くなっても駄目だし、平右衛門ばかり出てもいけない。由良之助とお軽が際立つようにやります」という吉右衛門さんの言葉があったが、まさにそんな感じだった。

前半の大星が遊ぶ場面。ここには京由クン(きれい)と春希クン(かわいい)が出ているのでついつい2人に目が行く。春希クンが見立てをやった。赤いおこしをちょいと出して懐紙をのせて、「浅草名物、雷おこしはどうじゃいな」。残念ながらあんまりウケてなかったかも。
力弥の廣松クンはセリフが友右衛門さんそっくり。声の調子とか、ずいぶんうまくなった。
鷺坂伴内の男女蔵さんが神妙にコミカルにやっている感じで好もしかった。
家橘さんの斧九太夫はいかにもワルそう。
幸四郎さんの大星には本心を隠した大きさがあってよかった。蛸を食べさせられた怒りを爆発させるところなんか、同化して私も怒りに震える思いだった。
幸四郎・吉右衛門兄弟の共演を見ていて、2人とも大きな役者さんだなあと感心したが、その大きさには少し違いがあるような気がした。幸四郎さんは外から見ていて堂々と大きい、吉右衛門さんの大きさにはいつの間にかその中に包まれている、そんな違いかしら。
「釣女」
短い演目だけど、楽しめた。これを最初に見たのは江戸博でやっていた歌舞伎フォーラムだった(なくなってしまったのが残念。今は別の形で続いているが、なかなか見に行かれない)。
橋之助さんの大名はそれらしいが、甲高い声がやや耳障り。
七之助さんの上臈はとてもきれい!!
又五郎さんの生真面目なコミカルさがくすくす笑いを引き起こす。「♪たかさごや~♪」は声の良さに聞き惚れた(すぐに終わっちゃったけど)。踊りもキレがあってよかった。
三津五郎さんが品よく醜女を演じていたが、醜女ぶりが可愛かった。
<上演時間>「逆櫓」94分(16001734)、幕間30分、「七段目」102分(18041946)、幕間15分、「釣女」34分(20012035
13012902embujo

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