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2013年9月28日 (土)

毎日見たって飽きない、躍動感あふれ、清々しい「連獅子」:巡業西コース②

925日 松竹大歌舞伎巡業西コース千穐楽(川口リリア)
「口上」
下手より歌六、種之助、新・歌昇、新・又五郎、吉右衛門、錦之助、隼人、米吉、芝雀と並んでいる。以下、簡単にご紹介。
吉右衛門 : 襲名披露興行を千穐楽までかく賑々しくできて、ありがたい。ここに控えおります中村歌昇はこのたび3代目として中村又五郎を襲名、また新又五郎の長男種太郎が父の前名を4代目として継ぐことになった。(一瞬、種太郎って誰だっけとドッキリしてしまった。襲名前後は種太郎くんはあくまで種太郎クンで「種太郎クンを歌昇クンなんて言えるかしら」と危惧していたのに、今じゃすっかり歌昇クンが馴染んで、種太郎って名前を聞くと変な気持ちになる、って不思議なもの)どちらも播磨屋にとって大事な名前である。ご贔屓に。

列座の皆さまからお言葉を賜りたい。(と上手側を向き)「錦ちゃんっ」(錦ちゃんももっともっとご贔屓お願いします、と私、心の中で)
錦之助 : 襲名は親戚としてとても嬉しい。末永くご贔屓を。
隼人 : 親戚の1人として嬉しい。心よりお祝い申し上げます。
米吉 : 叔父・又五郎、従兄・歌昇の兄さんの襲名は親族として嬉しい。
芝雀 : 又五郎さんとは同い年。子役の時からたびたび一緒にやってきて親しくしている。新・歌昇さんは大変真面目な青年である。
歌六 : 弟・又五郎、甥・歌昇の襲名を全国各地でご披露し、本日無事千穐楽を迎えられたのは皆様のおかげ。先代又五郎さんは大変お世話になった大恩人、その名前を頂けたのはありがたい。
種之助 : 口上に列座させていただき、厚く御礼申し上げる。
歌昇 : 父の前名を4代目として襲名できたことはこの上ない喜び。ますます精進します。(めっちゃ、色っぽい、歌昇く~ん)
又五郎 : 全国公立文化施設協会様のお招きで又五郎3代目としてご当地川口にご披露できてありがたい。倅とともに一層精進します。

「連獅子」
同じ座組による7月の巡業中央コースで、又五郎・歌昇親子の「連獅子」を見て大いに感動し、又見たいと思っていた。歌舞伎座とのハシゴをするためには最悪、「連獅子」前に切り上げることも考えないではなかったが、どちらかというと「連獅子」狙いの今回、やっぱり絶対はずすことはできない。その期待通り、今度も素晴らしかった。
狂言師親子として最初に登場したときから、この2人が醸し出す空気は清々しい。きっちりした踊りが教科書的なつまらなさではなく、ぐいっと引き込まれる美しさに溢れている。
歌昇クンの最初のジャンプ、素晴らしい躍動感!! あまりの高さに客席が大きくどよめいた。谷底で父親を見つけたときの歌昇クンの嬉しそうな笑顔は幼い無邪気さとなんとも言えぬ色気を漂わせている。
父親は父親で子が這い上がってくると慈愛に満ちた表情で子を大きく包む。ああ、いい親子だ。
蝶の差し金を1人で操る蝶十郎さんはけっこう重労働そうだった。間近で見ていたので、腕にかかる力がなんとなく伝わってきたのだ。
間狂言の隼人クンはお父さんによく似てきたと思った。種之助クンもお父さんそっくりだから、そのまま錦之助・又五郎を若くしたみたい。隼人クンはずいぶん成長した。とくに声の出し方がうまくなった。7月と9月、2カ月間播磨屋のもとで修業した成果だろう。種ちゃんは小柄なのに踊りが大きく、体の大きい隼人クンに負けていない。2人の間狂言は何度も笑いを呼び、客席を十分惹きつけていた。
2
人の僧が立ち去ると、舞台には緊張感が走る。傳左衛門さんがギリギリと鼓の調べを絞る音(絞っている様子は私の席からは白牡丹の陰になって見えなかった)、咆哮、気持ちが盛り上がる。
さあ、獅子の登場である。毛振りが始まるともう客席は興奮状態。毛振りは又五郎さんのほうがきれいだったかも。でも途中ですっごく大変そうで、大丈夫かな、最後までもつかなと心配しちゃった。又五郎さん、頑張りとおして最後はきれいに決めた。歌昇クンは踊るのが楽しくて仕方ないという様子だった。
この「連獅子」、1週間、毎日見たって飽きない(1カ月は自信ない。でも、6日見て、1日休んだらまた次の週、見たくなると思う)。

<上演時間>「沼津」105分(14001545)、幕間20分、「口上」10分(16051615)、幕間15分、「連獅子」55分(16301725

時間通りに進行すれば、歌舞伎座は余裕で間に合う。でも、「沼津」の終わりが23分遅れ、どうなることかと心配したが、最終的に1730には終わり、余韻に浸る間もなく、川口駅へ猛ダッシュ。用心してぺったんこの靴を履いてきたのは正解。朝10時ごろパンを1枚食べたっきりだったからやや低血糖気味で足に力が入らないのを頑張ってシミュレーションより早い電車に乗れた。これで、歌舞伎座の幕間中に席に着ける。
本当は、リリアで出待ちしたかったんだけどね。

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コメント

よい巡業だったんだなあとしみじみ思いました。
七月の初めにはスケジュールを見て吉右衛門の体調が心配でしたが…
寝てしまった(体調管理がいいかげんだった)自分がうらめしいです。

投稿: urasimaru | 2013年9月30日 (月) 20時07分

urasimaru様
ええ、とてもいい巡業だったんですね。巡業って客のためばかりでなく、役者にとっても大事なんだなと思いました。
吉右衛門さん、私もとっても心配しました。一番暑いときに過酷なスケジュールだったし。でもお元気そうに千穐楽を迎えられてよかった(その間にCMも撮っていたんですね)。
この夏は特別暑かったから、体調管理も後まで尾を引いて大変でしたよね(私もたいがいどこかで寝てしまいますが、私の場合、体調管理というより、反射的なものかも…)。お大事になさってください

投稿: SwingingFujisan | 2013年9月30日 (月) 20時53分

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