« 毎日見たって飽きない、躍動感あふれ、清々しい「連獅子」:巡業西コース② | トップページ | 遠藤だけじゃないよ、私流相撲の見方 »

2013年9月29日 (日)

「陰陽師」千穐楽

925日 九月花形歌舞伎千穐楽(歌舞伎座)
時間経過としては巡業西コースの続き。
歌舞伎座に行くのに地下鉄しか使わない私は慣れない乗り換えも何とかこなし、無事にかなりの余裕をもって到着することができた。いくら目立たない三階最後列を取っていても、やっぱり開演してから入るのは気がひけるもの。それに、最初の何分かは入れないでしょ。
写真入り筋書きは、先日の演舞場観劇の際に歌舞伎座に寄って買っておいて大正解。毎日満席の入りでは千穐楽、それも途中から入ったら絶対に売り切れてると予想したのだ。前に2度ほど痛い思いをしているのが経験値として役立った。
お芝居は、序幕の大百足退治を再見できなかったのは残念だが、すでに忘れている詳細もあって(初見から20日も経っていないのに、私の記憶力って…)2幕目からでもたっぷり楽しめた。
染五郎さんが白狐と戯れる場面(白狐、本当に可愛い。染五郎さんの操作がバツグン)では、狐の口の先に針金みたいなものが見えるなあと思ったら、そこから「いつの日か☆」(☆は五芒星)と書かれた横断幕がするすると出てきて、狐がそれを咥えたまま猛スピードで下手へ飛んで行った(千穐楽バージョン?)。白狐は後に20匹もの集団で五芒星を2つ作って興世王と将門を封じ込める。「葛の葉」とのリンクをリアルに感じるなあと思った。
こういう現代語の歌舞伎って、不思議なことに男性のセリフには何とも思わないのに、女性の言葉は妙に現代っぽくてわずかに違和感を覚える。「十二夜」ではそれを感じなかったのは微妙に現代語のパーセンテージが違っていたからだろうか。
初見の時にも思ったが、やっぱり滝夜叉にはもっと大暴れしてもらって、続編に期待したかったな(滝夜叉の幼少時代って、福太郎クンだったんだ。2度とも3階からだったのでわからなかった)。ラストがきれいすぎて、感動が薄いのも初見の時と同じ。
それと、今頭がごっちゃになっているのは、時系列。まずわからなくなっちゃったのが晴明と博雅の年齢で、彼らは芝居の中の「今」、滝夜叉と年齢が近いように見えたが、少なくとも「今」から16年前には晴明は秀郷に東国行を勧めているのだから、一定の年齢に達していると考えられる。
それを考えていたら…将門が桔梗とともに東国へ旅立ったのは「今」から20年前。秀郷が将門を討ったのは16年前(だよね?)。とすると、将門の蘇生には4年不足している? なんかぜ~んぜんわからなくなっちゃった。初見の時には全く気にならず、時系列もすんなり入ってきたつもりでいたのに。私にはこういうこと理解する能力ないし(そもそも、私の疑問自体、ありえないものかもしれないし)、
と~っても面白くて満足したから、まっ、いいか。。

幕がおりても拍手は鳴りやまず、しばらくすると再び幕が上がり、勘九郎、亀蔵、七之助、海老蔵、染五郎、愛之助、菊之助(順不同)の7人がカーテンコールに応える。亀蔵さんがこのメンバーに入っているのが嬉しかった。欲を言えば亀三郎、亀寿兄弟が入っていてもよかったのにな(花形なんだもの)。七之助さんは再び扮装し直したのだろうか、そのままの扮装で待っていたとは思えないが、いずれにしてもカーテンコールを役者側も用意していたというわけだ。その場では松緑さんがいると思い込んでいたら、あとで7人を数えると松緑さんはいない。松緑さんはブログで、歌舞伎座で上演される歌舞伎においてのカーテンコールを否定し、自分はカーテンコールがあっても出ないと明言しており、ご自分の筋を通したのだとわかった。
歌舞伎のカーテンコールには賛否両論あろうが、私は基本的には反対(つまり、歌舞伎の伝統としてカーテンコールはない。松緑さんの言っていることはよくわかる)、でもどうしようもなく気分が盛り上がったら、やっぱり期待しちゃうよねえ、というきわめて中途半端で身勝手な考えで、勧進帳なんかの手拍子のこと、とやかく言えないよねと我ながら複雑な思いである。
ちなみにカーテンコールではスタンディングオベーションもみられた(見渡せる範囲では全体の3分の1くらい?)

 

|
|

« 毎日見たって飽きない、躍動感あふれ、清々しい「連獅子」:巡業西コース② | トップページ | 遠藤だけじゃないよ、私流相撲の見方 »

歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。千穐楽レポありがとうございます。
白狐、私が再見した時にはひゅーっと飛んで驚いたんですが、千穐楽にはさらに横断幕があったんですね。やるぅ!
時系列については、実は初見の時にすごく気になったんですが、2回目は自分なりに決着が(?)つきました。スクリーンに「二十数年前」とかなんとか出てたからかもしれないし、どうでもいいや(爆)だったからかも。
次に「陰陽師」があるなら、可愛い(コケティッシュでも可)蜜虫あたりもいて、少し明るいのを希望しますわ。

投稿: きびだんご | 2013年9月30日 (月) 11時45分

Swingさまfuji
よかったです、写真入り筋書、大丈夫だったのですね‼
ひそかに心配しておりました。
私も三連休に昼の部を見た際、購入しましたので、間に合いました!
大入りの月は、千穐楽に売り切れているのをよく見かけますものね。
そうそう、東国へ下ったのは二十余年前、と字幕?が出てました。
数えると二十四年前なんですけどね。
カーテンコールは松緑さんのブログを読んでいたので、少しフクザツでしたが、
やっぱり七之助さんが女形の拵えをして出てきてくれれば
嬉しい…そんな、流されやすい私ですcoldsweats01
平成中村座の千穐楽で、カーテンコールに
やっぱり出番からだいぶたつのに、女形の拵えをして出てきた七クンが
一人ずつコメントする時、地声で
ヘンな感じがしつつ、トクした気分になったことを思い出しました。。。

投稿: 七子 | 2013年9月30日 (月) 12時38分

七子様
こんばんは。
白狐、すごい速さで飛んで行きましたね。千穐楽はお茶目な染五郎さんらしいなと思いました。
そうか、スクリーンではそう出ていたんでしたっけね。筋書きを見ながら思い出していたものですから、合わなくなってしまった…。
晴明の続編、見たいですねえ。コケティッシュな蜜虫、誰でしょうね。やっぱり菊ちゃん?かな(七之助さんでなくてごめんなさい)。

投稿: SwingingFujisan | 2013年9月30日 (月) 20時33分

きびだんご様
ご心配くださってありがとうございます。私も少し学びましたwink チケットの売れ行きを見て増刷すればいのにね。「あらあ、売り切れなのぉ?」と残念がっている人たちがお気の毒でした。

4年不足しているかと思ったことは私の思い違い、ということ、納得しました(記憶力も問題…)。でも、晴明たちは20年前にもう子どもではなかったんですよね、とするとそんなに若くない? ま、いいや、染五郎さんも勘九郎さんも若くて素敵だったから。

松緑さんのブログを読んだ時、カーテンコールにいたよなあと又頭が混乱しました。でも落ち着いて7人を数えてみたら、松緑さんはいなかった。松緑さんのおっしゃっていることは正論だと思いますが、ファンなんてやっぱり改めて拵えで出てきてくれればうれしいものですよねえ。そうそう、女形なのに地声で普通に喋るって、なんか変だけどお得って、わかりますわかります!!

投稿: SwingingFujisan | 2013年9月30日 (月) 20時44分

Fujisan様
 今晩は。歌舞伎座 千秋楽いくつかバージョンアップしていたようですね。歌舞伎は25日間の興行で日々異なる場合が多いので、面白いです。
 ところで、27日の歌舞伎座の舞踊会、確かFujisanさんパスかもといわれていたようですが、どうされました。私は会社、半休で、見てきました。舞踊四題というのは、やや疲れますが(本当は大和屋が眼目でチケットとりました)、充実はしていました。私の一押しは藤間宗家(勘十郎)です。現宗家は初めて見ました。本当に上手ですね。この若さでこれだけ上手なら、これからどんな立派な舞踊家になるのかと感じ入りました。お祖父さん、お母さん、ついでにお祖母さんも見ていますが、日本舞踊を、そして歌舞伎舞踊を牽引してきた家の力を痛いほど感じました。

投稿: レオン・パパ | 2013年9月30日 (月) 21時06分

happy01七子さま宛てとお返事が逆になっとります。
私は今月、14日が歌舞伎座の最後でしたから、写真入りの筋書きを買えなくて残念でした。友人に頼もうかな、とも思ったんですが、まぁいいや、と。

やはり皆さん、二十年前? 二十ナン年前? と気になってらしたんですね。ああいう風に時をさかのぼっていくと、ついあれれ?と思ったりして、物語世界に入りづらかったかもbleah

投稿: きびだんご | 2013年9月30日 (月) 21時30分

ふふ、きびだんごさまと七子へのお返事が
逆みたいですbleah

投稿: 七子 | 2013年9月30日 (月) 22時15分

きびだんご様、七子様
ごめんなさいっ!! 失礼しました。申し訳ありません。あまりのそそっかしさに恥じ入るばかりです。
七子様のアタマに富士山のマークがあったから、てっきりきびだんご様と思い込んでしまったのですわ、きっと。
ああ、それともついにボケがここまできたか…マジで恐怖です(母が母ですから私だって…)。

陰陽師の時間は行ったり来たりしましたから、わかりづらいという声もありましたね。私は初見はすんなりだったのに、再見でひっかっかってしまいました。

お二人へのお返事を逆にしてしまったこと、本当にごめんなさい。お許しくださいませ。

投稿: SwingingFujisan | 2013年9月30日 (月) 22時35分

レオン・パパ様
こんばんは。
舞踊、よかったとのこと、やっぱり見るべきでしたかしら。私もお目当ては勘十郎さんと三津五郎さんだったのですが…。
勘十郎さんは本当に素晴らしい方です。勘十郎さんのおじいさん、おばあさん、お母さんの舞踊をご覧になったレオン・パパ様が当代の踊りをご覧になったのは、私としても大変うれしいことです。勘十郎さんは舞手としても振付師としても天才だと思うし、宗家としての努力も重ねていらっしゃるんでしょうね。三味線もとても上手で魅力的な演奏をなさいますよ。ものすごく忙しい方で、お若いとはいえ、いつもこんなに突っ走っていて大丈夫なんだろうかと心配になります。
ところで、11月27日、28日に、若い歌舞伎役者に市川ぼたん、藤間勘十郎、尾上菊之丞他という魅力的な出演者による花形舞踊が明治座であります(→http://www.meijiza.co.jp/info/2013_11_single1/intro/)。歌舞伎座をパスしてしまったので、こちらを見ようかなと一時は勢いこんだのですが、明治座は歌舞伎千穐楽が25日で、1日おいて2日明治座通いかぁと思うとちょっと躊躇。先行販売をパスしちゃって又迷っています。でも、勘十郎さんの喜撰、蜘蛛の精、どちらも魅力的ですよね。

投稿: SwingingFujisan | 2013年9月30日 (月) 23時38分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 毎日見たって飽きない、躍動感あふれ、清々しい「連獅子」:巡業西コース② | トップページ | 遠藤だけじゃないよ、私流相撲の見方 »