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2013年12月27日 (金)

十二月歌舞伎座夜の部

1225日 十二月大歌舞伎千穐楽夜の部(歌舞伎座)
122701kabukiza なんと、家庭の事情で五段目六段目はどうにもならずパス。初めて見る染五郎勘平だったのに…。六段目が終わる20分くらい前には着いたのだけど、ちょうど切腹するあたりかなと思い、客席の邪魔をしては悪いから、ロビーで声だけ聞いていた。「色にふけったばっかりに」の声が聞こえてきた時は、客席の扉をたまらなく開けたくなったけど、じっと耐えた。大向こうさんと一緒に立って見ればよかったかな。それでも扉をあけるばすっという音が響くだろうから…。
というわけで感想も七段目から。
「七段目」
先月の梅玉・芝雀、今月研修発表会の種之助・米吉、そして海老蔵・玉三郎、それぞれ味わいが違ったが(今回は全体にどちらかというと現代的な感じがした)、どの兄妹の物語も大変面白かった。。
海老蔵さんは三人侍にくっついて出てきたときは、完全にオーラを消して目立たないようにしていたのが逆に印象的だった。由良之助に斬りかかろうとする3人を止める場面ではセリフの盛り上げ方がうまいと思った。平右衛門はあの海老ちゃんにして小者感たっぷりで、寝てしまった由良之助の頭の下に枕を置き、布団をかけてあげるところに家老への敬愛、また討ち入りに加えてもらいたい必死さが見て取れた。願書を受け取ってもらえずとぼとぼ去る姿に悲哀が漂っており、哀れに思った。また、命をもらったとおかるに刀をふりかざす海老蔵さんは迫力十分で、海老蔵さんが身分の低い平右衛門の心をしっかり表現しているのがわかった。セリフも悪くなく、魅力的な平右衛門であった。
海老蔵さんとは逆に玉三郎さんは、出で完全にオーラを発していた。その美しさは光り輝くばかりで見惚れてしまった。美しいだけでなく、すべては勘平のためと、こういう環境でも落ち込むことなく適応している様子がおかるを「可愛い女」にしている。勘平の死を知ったおかるは癪を起すが、ショックと癪はこんなにも明確に結びついていたのかと思った。
海老蔵さんとのコンビは、時々おかるのほうが姉に見えないでもなかったが、そうなりかけると玉三郎さんが可愛い妹になり、それにつられて海老蔵さんも妹思いの兄になる。
2
人が互いを認め合い、兄に請われるままにおかるがポーズを取ると、客席から大きな拍手が湧いた。ほかにも、普段拍手など起きないところで大きな拍手があり、びっくりした。兄に斬りつけられそうになり花道へ逃げたおかるが本舞台へ戻るために兄に色々な注文をつける場面でも客席が大きく盛り上がっていた。玉さまはもう人間の女を演じることに興味はなくなったのかと一時疑念をもったこともあったが、このおかるを見て一安心したのであった。
幸四郎さんの由良之助もとてもよかった。タコを食べる時にちょっと躊躇を見せたのはどうかなと思ったが、全体に幸四郎さんの魅力はこの大きさなのだと改めて認識させられた。昼の部では何を言ってるか聞き取れなかったセリフもほぼちゃんと聞き取れたし、おかるとの「じゃらじゃらじゃら」も素敵で、「この由良之助に請け出されるのがそれほど嬉しいか」では、内心おかるを哀れに思っていることが見て取れた。また、最後、九太夫に対する怒りは胸に染み入った。
亀三郎・松也・廣太郎の三人侍は、とくに亀三郎さんと松也クンには苛立ちと怒りと驚きが強く感じられた。
小山三さんが仲居役で元気な姿を見せ、客席を沸かせた。しかし拍手が大きすぎて、小山三さんのセリフを消してしまう。また声がかかるのもよいが、つられて拍手が起こるのでまたセリフが聞こえなくなってしまう。大いに盛り上がるのは私だって同じだが、セリフは聞きたかった。
「十一段目」
斧定九郎を見逃したから、小林平八郎は楽しみだった。先月の錦之助×歌昇が美しかった竹森喜多八(松也)との立ち回りは、美しさというよりはリアルな迫力がたっぷりで、こちらも楽しめた。獅童さんには「よろずやっ」だけではなく「しどうっ」の声が盛んにかかっていた。「がんばれっ」という声も聞こえた。私も心の中でいっぱい声をかけた。最近松也クンは立役のほうが好きかも(と言いながら、女形で出て来たらやっぱり女形もいいと思いそうな気がする)。

今日見かけた有名人は、コント赤信号のリーダー・ナベちゃん。「よっ、ドリームハウスっ」と心の中で声をかけた。
13122702kabukiza 帰り、友人に出会ったので軽く食事をして歌舞伎座前を通ると、写真のような垂れ幕が。27日の試写会用だったのか、とあとでわかった。
<上演時間>「五・六段目」107分(16301817)、幕間30分、「七段目」104分(18472031)、幕間10分、「十一段目」19分(20412100
最後の幕間10分は正味7分くらいだったのではないだろうか。トイレに並んですぐに5分前のブザーが鳴ったもの。

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