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2014年4月27日 (日)

4月歌舞伎夜の部

426日 鳳凰祭大歌舞伎千穐楽夜の部(歌舞伎座)
今月は初日とこの千穐楽のみ。それも、都合で最後の演目「髪結新三」はパス。最近こういうことが増えてきて、いかんなぁ…。
普段なら30分前には劇場に着くのに、昨日は忙しくて少し遅くなってしまった。それでも水分がないと不安で(どうせ12口しか飲まないくせに)、木挽町広場のセブンイレブンに向かっていた時のこと。目の前をこちらへ向かってだんだんアップになる男性――それは、なんと亀鶴さん!! 思わず「あ、亀鶴さんっ」と言いそうになるのをこらえ(と言うか咄嗟にはなかなか声が出ない)、振り返って後姿を見送る。ひゃあテンション上がった上がった。
「一條大蔵譚」
梅玉さんの若々しい武者ぶりがとても素敵だった。常盤御前の本心を知らぬうちは、悔しさと怒りで居ても立ってもいられない苛立ちが伝わってきた。
芝雀さんは鬼次郎の妻としての色気、源氏への忠義心、本心を明かした常盤を思う女としての気持ちなど、細やかな演技であった。
吉之助さんの茶屋亭主がいかにもお人よし、噂好き、お喋り好きの感じでよかった。老けのためのシワ描きがちょっとウケた。
吉右衛門さん、御所の扉から飛び出した時、ほんわかとした大らかな空気が後方席にまで漂ってきたのにはびっくりした。それだけ、吉右衛門さんの明るさ、大きさが場を圧倒していたような気がした。前半の桧垣ではとにかくずっと阿呆で通し、本性のかけらも見せない。それだけに、後半の奥殿が引き立った。これまで、私は吉右衛門さんの阿呆ぶりはあまり好きでなかったのだが(多分、あの立派な人が…というような偏見だった)、今回はとても自然で違和感なく受け入れられた。ちょっと痩せたかな、疲れていそうだなと心配になったが、後半の奥殿ではそうでもなくて、杞憂だったみたい。ぶっ返りの衣裳が白地だったのが目新しく、吉右衛門さんの明るさによく似合っていた。
魁春さんの常盤も大きさの中に、つらい思いに堪えてきた強さと苦しみがよく表れていた。清盛調伏とはさすがは義朝の北の方と大蔵卿が常盤御前を褒めた時、魁春さんの表情が何となく悲しげなような複雑な表情に見えた。
八剣勘解由の由次郎さん、鳴瀬の歌女之丞さん、ともに脇をしっかり支えて物語を盛り上げた。最後、大蔵卿が勘解由の首を陰で打ってから布に包んで持ってきたタイミングがよく、笑いが起きなくてよかった(いつも、早すぎて笑いが起きるのだと思う)。
「女伊達」
時様がきりっと決めていてかっこいい。動きの切替しが早いので強さが際立つ。黒い衣裳もダテでよかったが、途中男伊達2人の傘のうちで引き抜き、白地の衣裳に変わるとぱっと華やかになって、こういう役がよく似合う、やっぱり時様好きだ、と改めて思う。
男伊達の松江さん、萬太郎クンは案外バランスがよくて、女伊達との絡みも面白く見られた。
若い者のもつ傘が一斉に開かれると、「よろずや」の文字が(嬉しい)。下から4個、3個、2個、1個のピラミッド形になる。
15
分という短い時間の中に、さまざまな踊りの要素や立ち回りのいろんな技術がふんだんに入り、本当に楽しかった。三点倒立した若い者の股の間を返り越したのはどなたでしょう。


ここで私は退散。仕事が忙しいというのは、仕事量が増えたからでは決してなく、仕事にかかる時間が増えたということ。年々、日に日に、仕事の能率が下がっている(今月たった2回の観劇でも1つ演目を削らなくてはならなかったなんて、来月以降どうなっちゃうんだろう)。「新三」は残念だったが、最後の2時間はやっぱりきついかも(これもトシ故か)。
<上演時間>「一條大蔵譚」85分(16401805)、幕間30分、「女伊達」15分(18351850)、幕間15分、「髪結新三」115分(19052100

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コメント

思わず声が出ないって、残念でしたね
八幡屋さんだったら「ナイスリアクション」をしてくださったかもしれませんのに・・・
わたしも昔、南座の顔見世で泊まったホテルの朝のエレベーターの中で信二郎さん(現錦之助)と2人きりになって声をかけられなかったことを思い出しました

投稿: うかれ坊主 | 2014年4月28日 (月) 16時31分

うかれ坊主様
そうですねえ。まったく残念なことをしました。でも、一瞬のうちに、声をかけたら悪いかしらなんて考えているうちに、すれ違ってチャンスを失うんですよね。
エレベーターの中で役者さんと一緒になったらドキドキですね。かえって声をかけづらいかも…。でも、そういう経験してみたいですわ~。

投稿: SwingingFujisan | 2014年4月28日 (月) 19時20分

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