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2015年2月 8日 (日)

ひと月遅れで1月歌舞伎座夜の部

112日 壽初春大歌舞伎夜の部(歌舞伎座)
150208kabukiza まとまった時間が取れないうちに、もういつ見たんだか忘れるぐらい日が経ってしまったけれど、自分のけじめのためにも簡単に感想を書いておきます。1月の歌舞伎は予定していた浅草と演舞場をインフルエンザのため断念し、この歌舞伎座夜の部と国立劇場の2回だけになっちゃって、と~っても残念。でも、今月は花道の見える席を取ってだ~い正解‼ 七三がちょっとだけ見える席に比べたらストレスがない。とはいえ、毎月そんなに出せないし、もしかしたらドタキャンになる可能性のある3月は花道断念。
「番町皿屋敷」
播磨屋×京屋を巡業で見たのは去年だと思い込んでいたら一昨年のことだった(時の経つのが早すぎる)。
吉右衛門さんからは満たされない旗本次男坊の心持がよく伝わってくる。「伯母さまは苦手じゃ」が聞き心地よくて嬉しくなった。屋敷に帰ってからはさらに若々しく、お菊が割れた皿のかけらを拾って井戸に捨てるまでの一連の動きをじっと追う目に愛情が溢れていて胸が熱くなった。ここまで愛していたお菊に裏切られた怒り、お菊を手討にした後の虚無感というか空虚感というか…屋敷を飛び出して喧嘩に加わらなくてはいられない気持ち、若さを吉右衛門さんは全身で発散させていたと思う。
芝雀さんのお菊は、皿を割るに至る気持ちがちょっと弱いような気がした。巡業の時の方がよかった。お菊って、播磨に倒されてから、ずっと横向きに床に転がっているのだけど、頭を上げたままの姿勢で大変そう。
染五郎さんの放駒は町奴のプライドが見えてよかった。
「青山家」の場で客席が思い切り静かだったのは、張りつめた緊張感のためかかとも思ったが、それにしては少し盛り上がりに欠けるようなところもあった。
京妙さんのお仙について、自分のメモには「なぜ隠れたのか」「出のタイミングがちょっと早い?」と書かれているが、どの場面の何のことか、はっきり思い出せない。隠れた点に関しては、お仙の悪意が見えたような気がしたのは覚えているが、その悪意が唐突に思えたのと、その後は悪意を感じなかったのでなんか中途半端な気持ち。
「女暫」
玉三郎さんの巴御前は声のせいなのか、ニンでないような気がしていたが、今回は意外とすんなり見ることができた。
正月らしい祝祭劇で客席は盛り上がったが、私はつまらないことばかり考えながら見ていた。たとえば、最初の奴さんたちの走り方が、「イッテQ」で森三中がチャレンジしたコサックダンスを思い出させる(失礼‼)。歌六さんの後ろで大きな傘を差しかけている人、立ったまま腹で柄を支えていて大変そうと思いつつ、花道の男女蔵さんに目をやっていたらいつの間にか傘は閉じられていた。
男女蔵さんは、「トリナオシ」で左團次さんとの葛藤を告白していたし、なんだか「あんまり」な状態に愕然としたから(もちろん、テレビを全部そのまま信じるつもりはないけれど、でもやっぱり「あんまり」だ)、今月は出演していてよかった、頑張れと応援する気持ちで見ていた。男女蔵さん自身ももっと積極的に自分をアピールするほうがいい。
團子クンの茶後見、お茶を飲ませて懐紙で口を拭くまで無事に済んでよかった。
手塚太郎(弘太郎)は、あの太郎吉の後の姿か。團子クンは太郎吉をやるには大きすぎる?
舞台番・吉右衛門さんと玉三郎さんの掛け合いは楽しかった。セリフはごちょごちょしていて、あんまり聞き取れなかったけど、この2人が六方のお稽古をしているだけで満足。

「黒塚」
勘九郎さんの阿闍梨が若いのも品格があってとても清々しく、この人に祈ってもらったら本当に自分の穢れが落ちるんじゃないかと思った。私は見ていないけれど、映画「禅 ZEN」の経験が生きているのだろうか。
猿之助さんの老婆と鬼が素晴らしい。寂しさ、諦めと未練――岩手の哀れさがひしひしと伝わり、阿闍梨の言葉に喜びを見出す姿に共感した。月明かりの中の舞は見応えあった。常にというわけではないが、先に出す右足は指の関節を曲げ、後に出す左足指は曲げず、というようにしていたと思う。ロシアンバレーのステップがいつもわからないので今回は足元を中心に見ていたのだが、「ここかも?」というところはあっても、結局よくはわからなかった。強力との対峙場面では猿之助さんのキレが特に目立った。一方の強力役寿猿さん、私が過去に見た強力は猿弥さんだったから今回の配役には心底驚くと同時にかなり心配したが、さすがにこの役を受けるだけのことはある、きびきびした動きは年齢を感じさせず実に見事だった。
<上演時間>「番町皿屋敷」67分(16401747)、幕間30分、「女暫」59分(18171916)、幕間20分、「黒塚」74分(19362050

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コメント

こんにちは。ご無沙汰ばっかりですみません。。。
SWING様の感想、待ってました!happy01
実は、一月は長引く風邪にすっかりやられてしまって(インフルではないの~)せっかくチケットを取っていたのに、観に行けなかったんですcrying
せっかく亀ちゃんを歌舞伎座で観れるチャンスだったのに…。

やはり良かったのですね。
亀ちゃん勘九郎さん寿猿さん…というだけで心が踊っていましたが、やっぱり観にいきたかったなあ。。。
とても残念でしたが、この感想を読ませていただいて、少し観た気持ちになれました!
ありがとうございます!

投稿: mami | 2015年2月11日 (水) 10時17分

mami様
こんにちは。コメントありがとうございます!! こちらこそ、ご無沙汰続きですみません。感想も遅くなっちゃったし(待っていたとはありがてえ)。
mami様も1月は体調を崩しておられたのですね。今はもう回復されましたか? 
亀ちゃん、歌舞伎座初登場だったのに残念でしたね、本当に。mami様のお気持ちはずっと存じ上げておりますので、いらっしゃれなかったと知って私も無念さを共有する気分です。
でも、何と言っても健康第一、すっかりよくなられて、これからの観劇を楽しんでくださいませね。くれぐれもお大事に。

投稿: SwingingFujisan | 2015年2月11日 (水) 12時05分

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