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2015年3月21日 (土)

髪結新三

316日 「梅雨小袖昔八丈」「三人形」(国立劇場大劇場)
橋之助さんの新三は嫌いじゃない。これまで新三は丸っこい印象が強かったが(回数としては幸四郎さんが多いのに、あまり記憶に残っていない。新三はなんといっても勘三郎さん。そして1回しか見ていない菊五郎さん。それよりなにより私はなんと三津五郎さんの新三を見ていないらしい。今回橋之助さんが教えを乞うたのが三津五郎さんだというのに。私の中では三津五郎さんは家主)、大きく印象が違い、スッキリとした見た目がかっこいい。しかし、丸っこい新三さんたちに比べて橋之助さんは立派すぎて、江戸っ子らしい小粋さに欠ける。セリフも相変わらず、いつも同じテンションの高さで疲れたし、セリフに黙阿弥らしさがあまり感じられなかった。とまあ、色々あるけれど、決して悪くはないと思った。
團蔵さんの家主がぴったりはまって、うまい。強欲なのに愛嬌があって嫌なくどくどしさがなく、新三をやっつける小気味よさが楽しい。萬次郎さんも同様である。2人の絶妙な加減が、観客の忠七・お熊を気の毒に思う気持ちから笑いに誘って、なんか救われる(だって、新三は小悪党ではあるけれど、ほんとにヒドいヤツだもの)。
秀調さんの車力は、手には入った役で安心して見ていられる。いかにも気の小さい実直な、いい人という感じで、おくまが解放された時は駕籠の後ろからスキップでもしそうな様子で、観客にも嬉しさが伝わって気持ちが暖かくなった。

特筆すべきは門之助さんの忠七。これまでの忠七は誰がやっても、何となくどこかになじめないものが残ったが、この忠七はニンといい気持の伝わり方といい、一番しっくりきた。
その反対に、源七はやっぱり誰がやっても納得がいかない。誰がやっても新三ごときになめられるというのが納得いかないほど、立派過ぎるのかもしれない。こんな立派な親分がなんで?と思ってしまうのだ。錦之助さんもしかり。この役はかなり難しいのだろう。
児太郎クンのお熊は縁談を無理やり受け入れさせられる哀れさがよかった。

「三人形」はきれいだったけれど、それだけという感じかな。なんか時間合わせに入れたようで…。
傾城の児太郎クンが出てきた瞬間、福助さんにそっくりと思った。
<上演時間>「髪結新三」序幕50分(12001250)、幕間35分、二幕目・大詰85分(13251450)、幕間30分、「三人形」30分(15201550

追記:東日本大震災の芸術文化復興支援に寄付をしたら、サイン入りのブロマイドをいただいた。錦之助さんの写真を、と希望したらもう1枚と言われたので橋之助さんのをいただいた。錦之助さんは三人形の、橋之助さんは新三の扮装。

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