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2015年6月

2015年6月28日 (日)

寿治郎さん休演

寿治郎さんが30日からの巡業東コースを休演されるそうだ。寿治郎さんは6月博多座も休演されたとか…。
心配だけど、暑い夏の巡業は体にこたえるでしょうから、ゆっくり休まれて、また一瞬にして物語の世界へ連れて行ってくれる演技を見せてください。
なお、寿治郎さんが演じる予定だったお幸の代役は鴈乃助さんだそうです。

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2015年6月26日 (金)

六月大歌舞伎夜の部

620日 六月大歌舞伎夜の部(歌舞伎座)
今月は眠くて眠くて、家にいても午前中1回、午後2回は必ずぶっ倒れてる。そんな調子だから、本来なら大丈夫なはずの夜の部も沈没。
「新薄雪物語」
「広間・合腹」はそこそこ見ていたのだけど、眠気を抑えながらだったから記憶が薄くなりかけている。おまけに、写真入り筋書きがまだ出ていなくて買ってないから…(筋書き見たら記憶が甦るかも。それにしても、劇場販売の舞台写真はとっくに出ていたのに、筋書きは遅いよ)。
幸四郎さんがよかった。痛みをこらえながらの登場も、その後も、幸四郎さんはこういう役がよく似合うと思った。
仁左様と魁春さん、幸四郎さんの三人笑はこってりとたっぷりと堪能した。ここだけは頑張って見ていたのだ。笑うことの出来ない梅の方(魁春)は自分の言うことがきけないのかと夫・園部兵衛(仁左衛門)に一括され(義太夫が「睨みつけられ」と入る)、無理矢理笑おうとする。封建時代の女の悲しみが胸にしみて、さすがの仁左様とはいえちょっとハラが立った(それだけ、仁左様も魁春さんもうまかったんだろうな)。しかし、妻の力ない笑いを見て白い布で目を押さえ再び高笑いをした兵衛に怒りは収まり、じ~んときた。幸四郎さんの笑いはとてもうまかった。仁左様の笑いのほうが心に響くのに、泣けたのは幸四郎さんのほうだった。最後は自ら笑う梅の方の気持ちは強く胸を打った。
兵衛と坂崎伊賀守が力を振り絞って立ちあがり、妻たち(芝雀さんが加わる)が支える。泣けた…。
「政宗内」は13年ぶりというのに、ほとんど記憶にない。あんまり残念だから幕見でリベンジとも考えたが、結局そのままになってしまった。もったいない、情けない。
「夕顔棚」
思いのほか楽しめた。ほのぼのした夕暮れの田舎の情景、懐かしさを覚える。菊五郎さんがリアルにかつ洒脱なコミカルさで田舎のおばあちゃんを演じて、ウケた。左團次さんのおじいさんの適度な枯れ方(半分枯れて半分まだ色気がある)もいい(菊五郎さんのキャラ全開に対して、左團次さんはちょっと抑えていたかも)。夫婦の仲のよさがほほえましくて、心が和む。若い人たちが集まってきて夫婦を踊りに誘うのもあたたかくて(この夫婦も、かつては巳之助×梅枝カップルみたいだったのかな、なんて思いつつ)、日本のよさ、田舎のよさを心地よく味わった。時間によってはパスしちゃおうかと思っていたけれど、こんないい演目があるんだな、見てよかった。
<上演時間>「新薄雪物語」広間・合腹79分(1631749)、幕間35分、政宗内62分(18241926)、幕間20分、「夕顔棚」26分(19462012

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2015年6月21日 (日)

歌舞伎鑑賞教室:「壺坂霊験記」

618日 第87回歌舞伎鑑賞教室(国立劇場大劇場)
本当は17日に見る予定で、チケットも当日引取りで取っていたのに、チャリで出て半分くらいまで行ったところでモーレツに降ってきた。急いでカッパを着たんだけど、ひどく気持ちが挫けて家に戻っちゃった。家のほうは降ってなかったし、そのまま出かければよかった…。見ないのはもったいないからあらためてチケットを取り直し、前日のチケットも取りだした。このままパスしてチケットを引き取らなかったらどういう処理になっていたんだろう。
「歌舞伎のみかた」
久しぶりに正統派の「みかた」(正統派ってなんだ、って気もするけど)を見た。暗闇の中、スッポンから亀寿さんが上がってくる。声よし、滑舌よし、簡潔・的確、テンポよく花道、定式幕、回り舞台、セリの説明をする。舞台が回りながら大ゼリが上がると、客席がどよめいた。
上手の御簾が上がり、竹本の2人が紹介された。翔太夫さんと鶴澤祐二さん。今日の芝居の一部の実演があった。
このあと、片岡當史弥さんによる女方が出来上がるまでの実演。何しろ3階席だから見えないわ~と諦めかけたら、ちゃんとスクリーンに写してくれてありがたかった(当然といえば当然の配慮だけど、嬉しい)。亀寿さんはこの実演の間、適度な解説と當史弥さんや衣裳さん、床山さんへの質問をして、より分かりやすく興味深い実演となった。
顔はびんつけ油→水ときおしろい。これをハケで塗り、スポンジで素早く叩く(早く叩かないとおしろいが乾いて固まってしまうんですって)→ぼかしの紅(ぼかしを入れることによって女性らしい顔になる)→粉おしろい→まつ毛を拭く(まつ毛におしろいが残っていると、目を開いていないように見える)→目尻に紅の目張りを入れる(立役は茶色や紫、黒だったりする)→口に紅(自分の唇より小さく、丸みをもたせる)→目頭に墨でアイライン→墨で眉描き(眉で印象が変わるので、神経使ってていねいに。本来は紅で下描きをしてから墨で描くが、今回は時間の都合で直接墨で)。これで顔は完成。女方の役者さんは自分の眉の上に描くが、自分の眉が邪魔になるので剃っている、立役は自分の眉も利用するので剃らないのだそうだ(いろんな役者さんの素顔が思い浮かんだけど、女方さん、そうだったかなあ)。
顔の後は衣裳と鬘をつけて、最後に腕・手におしろいを塗る(衣裳を汚さないために最後ね)。
見事な赤姫が完成して、今度は会場から男子2人が舞台へ上がり、女方をやってみる。女方の最初は必ず肩甲骨をくっつけるようにして肩を下げて、って言われるけど、これ実に難しい。できたとしてもその姿勢維持できない。衣裳をひっかけて、膝を曲げて歩く(昔は膝の間に挟んだ紙を落さないようにという訓練をしたとか)。細身で背の高い2人の男子は会場の笑いを受けながら、當史弥さんと花道を引っこんでいった。
最後に、演目紹介として、壺坂の画像がスクリーンに映し出されたのはグッドアイディアだと思った。お里沢市の像を見に行きたくなった。
オーソドックスな解説でもこんなに楽しめたし、40分が短く感じられた。

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2015年6月19日 (金)

六月歌舞伎座昼の部

614日 六月大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
前夜の事情で11時開演はきついので、申し訳ないけれども「天保遊侠録」はパス。この演目、1度見て、2度パスになってしまった。面白いし、橋之助さんの小吉は好きなんだけどな。
というわけで、
「新薄雪物語」
幕が開いてるのに近くからお喋りが聞こえる、遅刻組が大量にがやがやと席に着く…、集中できない。お喋りは係の人が声の出どころを確認して注意してくれたので助かった。でもその後も時々…、そして他からも…、そしてガサガサ紙袋の音も…。直前までわ~んと響くような騒々しさの高校生は幕があいたらぴたっとお喋りやめるのに大人は…。
さて、これだけの大顔合わせだと、やっぱり濃さが全然違う。歌舞伎を堪能するという感じだ。
「清水寺花見」。時様、梅枝クンが華やかな光景にぴったりのあでやかさ、美しさ。梅枝クンは赤姫らしい積極さと恥じらい、可憐さがよかった。錦之助さんも二枚目そのもので、見初めはけっこうドキドキ感があった。時様は可愛くて、姫のために何とかしようという一生懸命さが自由奔放、大らかで楽しかった。菊五郎さんとのコンビはやっぱり最高‼ 菊五郎さんは全体にだけど、とくに声に艶っぽさがあると思った。素晴らしい声だと思った。
奥女中たちにイケ面と間違えられる花山艶之丞は由次郎さん。この名前がちっとも出てこなくて…。澤村はわかってる、田之助さんの弟だということもわかってる、それなのに出てくる名前は「藤十郎」。喉元につっかえた針が取れたのは15分ほど経ってからだった。立役の演じる女形、遠眼鏡、イケ面のはずがとんでもない醜男、とこのあたりはお客のウケがよくて、おばちゃんたちがあはあは笑っていた。
吉右衛門さんと仁左様との絡みは、もう存在感のぶつかり合いで、強烈な歌舞伎の香がした。仁左様のデカいこと、悪いこと、それはもう魅力的であった。吉右衛門さんも本来なら仁左様に負けず劣らず大きいのに、役の上では下っ端。そういう配慮をしつつの悪さがかっこよかった。
ところで、園部左衛門はなぜ薄雪姫からの手紙を落したのだろう。錦之助さん、うまくいかなかったのか、わざと落としたように見えてしまった。
菊五郎さんと奴の立ち回りは楽しかった。これまでにあまりみたことのない技もいくつかあったんじゃなかったかしら。
「詮議」はちょっと眠くなったが、菊五郎さんの捌き役としてのカッコよさが際立っていた。さっきは国崩しの悪役だった仁左様が今度は左衛門の父親役で、薄雪の父親・幸四郎さんに、母親・芝雀さん(きっぱりした感じがよかった)、悪役・彦三郎さん、みんな存在感が大きくて、やっぱり歌舞伎の香、色の濃さを感じた。とくに花道で幸四郎さんと仁左様が話し合う場面なんて、濃い濃い。
ここでの薄雪姫は児太郎クン。ただひたすら耐える場面が多く、難しい役だと思った。こういう時の児太郎クンは体が大きいだけに膝を深く折り曲げ、身をかがめているのが大変そうで痛々しく感じられてしまう、もちろん私の勝手な思い込みだけど。発声がきれいになってきた。
<上演時間>「天保遊侠録」74分(11001214)、休憩35分、「新薄雪物語」花見72分(12491401)、休憩25分、詮議49分(14261515

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2015年6月15日 (月)

人間の営みは変わらない:大英博物館展

611日 大英博物館展(東京都美術館)
ロンドンの大英博物館に行ったのは1998年のちょうど今ごろだったかしら。とにかく駆け足で、かいつまんで見ただけなので、だいぶ忘れている。覚えているのは、建物入口の階段に大勢の人が腰をおろしていたのと、売店と、内部では巨大な彫像やら…。ロゼッタストーンは見たんだったっけ??? でもレプリカは2013年の「地中海展」で見たような。
さて、最近の美術展は展示になかなかの工夫が施されていると、以前にも書いたが、この展覧会も①すべての作品にキャッチコピー(?)がつけられている、②各章の最初に主な出来事を挙げた年表が掲げられ、その中に展示作品が時系列で並べられている(章はテーマ別なので年代が重なっていることもある)、③各章の最後に地図が掲げられ、出土あるいはつくられた場所がわかるようになっている、というように、最後まで興味を失うことなく見ることができた。
まず、最初に大英博物館長のメッセージが流れているのを聞いて、「プロローグ」へ。古代エジプトの棺(BC600年頃)の頭のてっぺん部分にはスカラベが描かれていて、当時信じられていたことの実証を見た思いがした。足の裏部分には牛の背に仰向けに乗せられた人物像が描かれていた。これとの対比でライオン型の現代ガーナの棺の模型が展示されていた。共通点は彩色を施した木で作られ、死者を讃えることを目的としていることだそうだが、ガーナの棺は鋭いヒゲと爪に立てた尾が生き生きとしていた。埋葬された人は生前ハンターだったとか。
「第1章 創造の芽生え」(200万年前~BC2500
「大英博物館、最古のモノ」のキャッチコピーはタンザニア、オルフォヴァイ渓谷の礫石器である。人類はやっぱりアフリカで誕生したのだ‼ そしてBC200万~180万年前という時代に人類は道具を作って使っていたのだ‼ 高さ9.3cm、幅8.8cm、奥行7.2cmというこの掌におさまる道具で人は動物の死骸を叩き潰して、骨を割り、骨髄の中の脂肪を取り出していたそうなのだ。なんという智恵‼ 解説によれば「人間の脳は体重のわずか2%を占めるに過ぎないが、摂取した全エネルギーの約25%を消費する。骨髄のような高カロリーの食糧が入手できる道具を作りだしたことで、人間の脳はより大きく複雑に発達し」たのだ。この道具を作り使っている当時の人の様子が見えるような気がして、私はこのシンプルな道具に感動し、すっかり魅了されてしまった。
「人類、アメリカ大陸進出の証」のキャッチコピーはクローヴィスの槍先。14000年前に完全な現生人類が北アメリカに移住した確かな証拠なのだそうだ。どうやってアフリカからアメリカに渡ったのだろう。2万年前頃にはシベリアとアラスカは地続きだったそうだが、それにしても遥かな長い旅に思いを馳せると、人類の素晴らしさを感じる。
ここには紀元前5000年頃の日本の縄文土器も展示されていた。「世界最古の土器を作ったのは日本の縄文人であった」。
「第2章 都市の誕生」(BC3000BC700
又長くなりそうだから、急ごう。ここでは「ウルのスタンダード」(BC2500年頃)が目玉。メソポタミアのウルから「軍旗(スタンダード)」のようなものが発掘されたことからこの名がある。戦争と平和が表裏に描かれているのが実に興味深い。平和からは王様を中心とした階級社会の様子がわかり、戦争からは残虐な行為が見て取れる。
紹介したいものたくさんあるけど、飛ばします。
「第3章 古代帝国の出現」(BC700AD100
ロゼッタストーンのレプリカは欠かせないよね、という感じ。でも私の興味は「アレクサンドロス大王を表した硬貨」と「アウグストゥス帝の胸像」。アレクサンドロスは実際どんな人だったんだろう。会ってみたい歴史上の人物海外篇第1位かも。

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2015年6月14日 (日)

戯作者銘々伝

68日「戯作者銘々伝」(紀伊國屋サザンシアター)
井上ひさし原案で、東憲司作・演出。こまつ座で井上ひさし以外の作品を上演するのは「木の上の軍隊」以来2度目だ。
他人のせいにするわけじゃないけど、1幕目は両隣の人が爆睡で、眠気がうつってしまったせいか、波に乗り損ねた。まあ、そうでなくても1幕目は全体にかったるくなるようなところがあったようにも思う。でも、山東京伝の妻百合が机塚の碑文を蜀山人に頼みに行くエピソードや、恋川春町と朋誠堂喜三二のエピソードはとても面白かった。春町死後の春町の妻お菊と喜三二の会話なんだけど、喜三二なかなかやるね、ちょっとほろっとさせるねという感じだった。
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幕目は山東京伝と若い花火師の物語で、「京伝店の烟草入れ」をもとにしたお話(これも原作読みたい)。これは面白かった。全体に権力vs 戯作者という構造の中に花火職人が登場して、権力に屈した山東京伝(北村有起哉)の心を揺さぶるのが興味深かった。玉置玲央さんが直球で花火に命をかける若き花火職人の心を丁寧に演じていた。
この芝居の権力者は松平定信(寛政の改革)だが、そういえば、「駆込み女駆出し男」でも水野忠邦の贅沢禁止令(天保の改革)による締め付けが厳しく、しかし堀切屋三郎衛門(堤真一)が権力者なんてすぐに替わるからあと少しの辛抱さというようなことを言っていたのが印象的だった。短い期間に続けて井上原案作品で2つの改革が文化を圧迫した状況を見て、井上ひさしの思いが伝わってくるような気がした(でも、映画のほうが素直に受け入れられた…)。
役者さんは1人が何役も演じながらいずれも適役で適演だったにもかかわらず、なんかアツく語れない…。よく噛み切れず呑みこめず味わえなかった私が悪い…。
ところで朋誠堂喜三二役の山路和弘さん(ほかに亡霊・山東京山・京山の母親・烏亭焉馬・小林善八郎)って、つい最近何かで見たよなあとよくよく思い出したら「軍師官兵衛」の安国寺恵瓊だった。
<上演時間>195分(13301505)、休憩15分、第270分(15201630
この日はたまたまアフタートークショーがあったのに、都合によりパスせざるを得なかったのは残念。

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2015年6月12日 (金)

初めての大道マジックに魅せられる

昨日、上野に行ったら、大道マジックをやっていた。マジック大好きSwingではあるが、チラ見しながら目的地・都美へ。
大英博物館展をたっぷり楽しみ、帰路に着いたら、まだマジックをやっていた。もちろん、吸い寄せられるように観客の輪の中に入り、というよりは人がまだそんなにいなかったのでしっかり最前列に陣取った。
ルービックキューブを一瞬のうちに揃えたり、長さの違う2本の紐の片方を長くしたり短くしたり、までは、まあまあ、という感じ。ところが、コインを瞬間移動させるマジックのwonderfulなこと‼ このマジシャン、クロースアップマジシャンらしいのね。真ん前、目の前、すぐそこでやってるから、しっかり目を凝らして(多くの客が同じように目を凝らしていたに違いない。マジシャンが始めようとして「ちょっと待って‼ みんな、目が…怖い(笑)」ってストップかけたから)見つめていたのに、ぜ~んぜんわからない。もっとも素人がわかるようなマジックじゃしょうがないんだけど。
とにかく見事見事。コインが動くたびに「おお~」「わ~」と声が上がる。
カードマジックも素晴らしかった。
トークも全体にテンポがよくて、外国人のお客さんにも声をかけながら(最初は「英語全然ダメだから」とか言ってたのに、終わりのほうでは簡単な表現ながらけっこう流暢な英語を使っていた。本当はペラペラなんじゃないかしら)、盛り上げていく。お客を使ってのマジックもいくつかあり(「このマジックが成功したらそれは僕の力じゃなくてお客様の力です!!」)、ラストは思いがけない展開に、息を呑んだ。
自己紹介のタイミングもgood。なんていう人だろうって、ずっと知りたかった気持ちが頂点に達したところで、「聖寿と言います」って。結婚式なんかでマジックをしていたそうで(ディズニーシーでもやってたってさりげなく言ってたけど、後で調べたら、ディズニーシーのホテルのレギュラーパフォーマーだったらしい。マジッシャンとしてもエンタテイナーとしても技は確かなわけだ)、それがなぜ大道マジックをするようになったかというと、こういう文化を多くの人に伝えたかったからですって。このトークがけっこう感動的で、応援したくなってしまった。
大道マジックというのは初めて見たけど、実に楽しい。ホテルのマジックショーもそれなりに楽しいのよ。昔、前田知洋さんの追っかけみたいなことをやっていたんだよね~私。インテリジェンス、テクニック、エレガンス三拍子揃った前田さんはセレブになり過ぎて今は遠くなってしまったけど、マジック初恋の人。その後色々マジック見たものの、私の中で前田さんを超える人は知らない。しかし聖寿さんはすごい。そのテクニックを庶民的なレベルで、しかも直球で見せてくれるから、即座にその世界に引き込まれ、その魅力に惹きつけられる。
どのマジックもみんなで見られて、驚きを共有できるし、マジシャンとの感情的距離も近くて、ほんと、楽しかった。機会と運があったら、また聖寿さんの大道マジックに出会いたいな。

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2015年6月10日 (水)

テレビから読みたくなる本

宇宙白熱教室(再放送)→わかりやすくてめちゃくちゃ面白くて、苦手な分野であるにもかかわらず、講師ローレンス・クラウスの「宇宙が始まる前には何があったのか?」を図書館で借りてきた。期限内に読破する自信はないけれど…。
歴史秘話ヒストリア→「天上の虹」、読みたい!!  里中満智子は好きな漫画家だったし(彼女のデビュー作「ピアの肖像」は掲載誌少女フレンドで読んでる。以来ファンになったんだけど、もう何十年も漫画読んでないから)。それから途中まで読んで放置してある「日本の女帝の物語」(橋本治)、探し出して読もう。多分最初から読み直さないとわからなくなりそう。古代の系図って複雑すぎるんだもの、名前も読みづらいし。読みかけと言えば、「懐かしのアメリカTV映画」(瀬戸川宗太)も先へ進まなくちゃ。
ところで、図書館で「戯作者銘々伝」(井上ひさし)も借りてきた。ついでに「東慶寺花だより」も借りたかったのに、こちらはすべて貸出し中。予約もいっぱい。やっぱり映画のせいだろうね。

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2015年6月 7日 (日)

悲しい愛の2作:「十三夜」「残菊物語」

64日 「十三夜」「残菊物語」初日(三越劇場)
平日13時とはいえ、初日なのにかなり空席が目立って、役者さんもだろうけれど私もちょっとがっかりした。確かに明治大正と今の世の中とでは恋愛事情は大きく違うかもしれないし、古臭いと言えば古臭く、若い人を呼び込むにはむずかしいのかなあと思う。私自身苛立つ気持ちもなくはない。でも、日本人の奥底にあるものは変わらないんじゃないだろうか。
「十三夜」
つい先日見たばかりの「駆込み女」を思った。
せき(波乃久里子)は望まれて無理矢理嫁に行った先の夫の仕打ちに耐え兼ね(身体的暴力があったかどうかはわからないが、少なくとも言葉のDVにせきの尊厳は大きく傷ついた)、ある夜、子供を置いて実家に戻り、別れる決意を両親に告げる。母親はせきの夫に怒りを覚えるも、父親は子供のことを考えて離婚を思いとどまるように諭すのだ。私は母親だからせきの母と同じように怒り、娘の決意を受け入れるだろう。父親の考えは当時の男のものだと思う。しかしその一方で、せきの中に本当に子供を捨てて家を出る覚悟が十分でないことを父親は見抜いていたのかもしれないとも思った。せきは結局、父親の説得を呑み、寂しく家に戻るのだ。久里子さんがぐっと感情を抑えてこれまでのいきさつを両親に語る姿には、当時の女の立場の悲しさが滲んでおり、時にこらえきれない感情を噴き出させつつそれを再び抑えるのには、娘として甘えられるのは親しかいないけれども親に迷惑はかけられないというつらさが溢れていて、泣けた。
偶然出会った、昔の思い人録之助(松村雄基)とそのまま駆け落ちすればいいのに、と無責任にけしかけたくなったが、録之助がうだうだと自分の状況を語る姿を見ていると、この時点で一緒になっても結局はうまくいかなかったに違いないと思わざるを得ない。この場面は、白い月光が、俥夫と客という以上の立場の違いを静かに照らし出しているようで秀逸だった。
そもそも身分違いの結婚、花嫁修業もこれからというところの教養も教育も不十分ながらなまじ美貌だったために資産家に見初められたのがせきの不幸だった。せき自身は教養を身につけたいと望んでいるにもかかわらず夫はそうさせない。そしてせきは夫に乳母としてしか認められないようになる。明治という時代の空気を感じながら、自分の尊厳に気づいた女たちの取る行動は、たとえ成就しなくても江戸から変わらないのかもしれないと思った。と同時に、母親であることが女の強さでもあり弱みでもあるのかなあとも思った。

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2015年6月 6日 (土)

ていねいに描かれているから面白い「駆込み女と駆出し男」

529日 「駆込み女と駆出し男」(MOVIX川口)
井上ひさし原案「東慶寺花だより」は去年1月に歌舞伎座で上演されて面白かったから、映画もぜひ見たいと思っていた。歌舞伎は喜劇だったのでそんな先入観で見たら、全然違っていた(原作、読まなくちゃと思いつつ、まだ読んでいないのよね~)。もちろん、大泉洋(中村信次郎:歌舞伎では染五郎)のキャラクターは抑えながらも十分活かされていたし(大泉洋を前面に押し出さないっていう点で適役!)、くすっと笑える場面もけっこうあったが、女性たちの事情がもっと重い。
その重い事情を丁寧に描いていたのが見ていてつらかったけれどもよかった。俳優もそれぞれ適材適所でよかった。ただ、時代劇らしさを醸し出す俳優はもうこの時代、いないのかもしれないなと思わされた。みんな現代の顔なのよね。眉を落し、お歯黒をつけた満島ひかり(お吟)でさえ、顔は現代的だなと思った。また、セリフの中に時々気になる言葉(一つだけ覚えているのは「心が折れる」。この言葉って江戸時代にあったのかな。原作にもあるのかな。以前見たテレビ番組では、神取忍が最初に使った言葉だって言ってたけど、もっともテレビが正しいとは限らないから…)もあったりして、私には時代劇らしさがあまり感じられなかった。
しかし考えてみれば私の知っている時代劇は必ずチャンバラが入る男性主体のものに過ぎない。そういう、いわゆる「時代劇」とはちょっと違っているのはだんだん気にならなくなるくらい、当時の女性たちの苦境、それを助けようという人たちの思い、それに縋って新たな生き方を見つける女性たちの物語に入り込んだ。駆け込んだからってすぐに認められるわけでもなく、また2年間の東慶寺での生活は厳しいものであったけれど(いじめもあったみたいだし)、精神的・身体的に苦痛を与えられた女性たちがそれに堪えてまで自由を得たい必死さにハラハラドキドキした。
一方で女に駆け込まれ、怒りまくる男、狂気に走る男、疑心暗鬼になる男――男たちの反応も興味深い一方で、柏屋の人々や駆け込んだ女性たちがどうなるんだろうと、ハラハラドキドキもさせられたが、弱者が勝つという結末にカタルシスを覚えた。

お吟とじょご(戸田恵梨香)の間に通う信頼関係、気持ちはしみじみ素敵だった。仇っぽくてちょっとつっけんどんにも感じられるお吟の心持を演じる満島ひかりは秀逸で、じょごとの別れの場面では涙が出た。お吟の美学が切ない。駆け込んだ理由はややサスペンスめいて、本来堅気でない堀切屋三郎衛門(堤真一)の誤解で信次郎が不要な暴行を受けた後に明らかになる。女として理解できる。そのお吟をそっと見送る三郎衛門もまた切ない。お吟に三郎衛門の唱える経は聞こえただろうか。きっと聞こえたと信じたい。
じょごは強い。自分をしっかり見つめるようになってからはとくに強い。強いだけに、幸せになってほしいと心から願った。最後の選択にほっとした。
主役であるお吟、じょご、そして信次郎の3人だけでなく、周囲の人たちもていねいに描かれており、さらに体制の抑圧が見せる暗い側面も相俟って、3人の物語が鮮やかに浮かび上がってくる。
東慶寺院代の法秀尼(陽月華)の凜とした姿が美しいが、時折見せるヒステリックな態度が面白かった。またその秘密も…。
御用宿・柏屋の主人源兵衛が女性(樹木希林)というのは、信次郎もびっくりしていたが、私も意外だった。名前が男だからって人も男とは限らないというようなことを劇中の誰かが言っていたっけ。
木場勝己、キムラ緑子、神野三鈴、北村有起哉、橋本じゅん、麿赤児、内山理名、武田真治など豪華な出演者の中で、中村嘉葎雄がじょごの祖父役、山﨑努が滝沢馬琴役で出ていたのは嬉しかった。
<上映時間>143

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2015年6月 5日 (金)

伝説のFK

去年あたりからまったく見なくなってしまったJリーグ。
仕事疲れの頭が他のことを欲して見つけたこの動画は、なんと20年以上も前のJの試合。
伝説の名プレイスキッカー、エドゥー様の美しすぎるFKである。
発足間もないJリーグにはスゴい外国人選手が何人もいたが、その中でも私の記憶に残るベスト1はこのエドゥー様、そしてこのFKなんである。
久しぶりに当時のコーフンを思い出したpunch

動画と紹介記事は→ココ

しかし、ワールドカップもこれだけミソがつくとねえ(巨額の金が動くところに不正ありと思っているから、そっちは驚かないけど、アイルランドの問題は・・・)。

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2015年6月 4日 (木)

ルージュにときめき

口紅をいただいた。
私は普段口紅はつけないのだけど、今日は外出するしで、つけてみた。
鏡の中の自分にルージュがひかれるのを見て、ちょっとどきどきしたcoldsweats01 嬉しくもあった。
好きなブランドだしケースもお洒落だし色も気に入ったし、なんか化粧が楽しみになった気分happy02(私の中にもまだ女の部分があったのね~、ははは)

追記:iPhone、だいぶ慣れてきたwink

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2015年6月 2日 (火)

iPhone疲れ

遅ればせながらiPhoneデビューしました。
これまでの携帯が「らくらくホン」。
高齢者仕様から一気に若返ったので、まあ色々戸惑うことばかり。ちょっとわからないことがあると、iPhone経験者の子供たちに「ねえねえ、こんなのが出てきた」「ねえねえ、これどうしたらいいの?」ときくので、電話機は私の手からぱっと離れ、子どもたちの手の中でさっさかさっさかタップされ、自分で覚える間もなく設定されている。それから「これはこうしてああして」と教わるのだけど、まだ覚えきれません(「らくらくホン」はほんと楽だったわよ。でも、タッチパネルがイマイチで・・・)。
慣れれば使い勝手がいいそうだけど、今日はドコモでの申し込み*から始まって、疲れたぁ~。

*電話帳のコピー時、プラグが合わなくて、ドコモのおにいさんに助けを求めたら、コピー元の機種をおにいさんが「スマートフォン」ってタッチしたから、「え、らくらくホンはスマホじゃないって・・・」と慌てて言ったら、「スマホです‼」ってきっぱり。みんなが「らくらくホンはスマホじゃない」ってバカにするから、ほんとにスマホじゃないんだと思って、私は「ドコモケータイ」をタッチしていた。あ~恥ずかしい。すべてがこんな調子よcoldsweats02

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2015年6月 1日 (月)

8月歌舞伎座演目

8月歌舞伎座の演目と配役が発表になった→ココ
演目として私にとっての第一眼目は「おちくぼ物語」(何年か前、「おちくぼ」を見たくて博多座まで飛んだくらい、「おちくぼ」大好き)。なんだけど、左近少将が隼人クンとはびっくり‼ 
第二眼目は第三部の三津五郎さんに捧ぐ「芋堀長者」。芋掘はもちろん三津五郎さん、そして緑御前はカメちゃんだった。カメちゃんを初めて意識した演目だから。
配役としての眼目はやはり三津五郎さんに捧ぐ第一部「棒しばり」。巳之助クンの太郎冠者は見逃せない。

8月は、合同公演もあるし、「もとの黙阿弥」もあるし、「南の島に雪が降る」をダブルで見るし(8/6~8/9浅草公会堂:柳家花緑他、8/7~17三越劇場:前進座)で忙しくなりそう。観劇意欲は戻ってきたけど、体力が心配・・・。

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