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2015年11月

2015年11月30日 (月)

笑いにくるまれた深いテーマ「ベイビーさん」

1111日 「ベイビーさん~あるいは笑う曲馬団について~」(Zeppブルーシアター六本木)
中島らも作品だもの、見ないわけにいかないし、とっても楽しみにしていた。そして期待どおりめちゃめちゃ面白かったけれど、まずこの芝居に関係ない前置きから。
10月歌舞伎座夜の部、メモが見つかったのでけっこう追加しました。
②初めて行く劇場だから経路を調べたら、劇場最寄の出口は麻布十番7番出口。南北線1本で行ける、楽勝~って思ったら、7番出口から地上に顔を出すのに78分、そこから劇場まで同じくらい、計15分もかかってしまった。しかも、鳥居坂という、江戸時代の人の苦労が偲ばれる急坂を腰痛に堪えながらのぼって…。途中、国際文化会館という建物があった。行きは何とも思わなかったのに、帰り、ハッと記憶がよみがえった。10年以上も前のこと、亡くなった大学教授を偲ぶ会だったかをここでやったのだった。急な鳥居坂を下りながら正面に「鳥居坂下」の表示を目にしたことが記憶を甦らせた。あの時はまだこの劇場はできていなかったのね~。

さて、本題。
ベロベロに酔ったピエロ(松尾貴史)が適当にお喋りする。落語の枕みたい。らもさんのモノマネがとてもうまくて、らもさん、いつもこうやって酔っぱらっていたんだろうなあと懐かしく偲んだ。
ピエロが引っこむとそこは戦場。関東軍の兵士が飛び交う弾丸をよけ、あるいは撃たれる。同じような場面でも「南の島」の時にはそんな気持ちにならなかったのに、今回はなぜかとてもいや~な気持ちになった。それだけ戦争が切実に感じられるようになってきたのだろうか。
塹壕に逃げ込んだ兵士・矢代(小須田康人)と堂山中尉(久保酎吉)2人の会話はこんな深刻な状況なのに可笑しい。中尉は塹壕に矢代を残し逃げるが、爆弾に吹っ飛ぶ…。
それから何年か後。ここはサーカスのテント。団員が歌い踊り、芸を披露している中、少年(ボーズ:鈴木勝吾)が逃げ込んでくる。団員の食事であるイモを盗んだのだ。孤児で3日食べていない。飯炊きおババ(植本潤)に徹底的に追い詰められるが、力もちのチカラさん(坂元健児)が自分のおやつを上げたことにして救われる。サーカス団の食糧事情のきびしさ、チカラさんの優しさがわかる。チカラさんだけでなく団員はみんな優しい。行くところのないボーズは一輪車に乗れるようになったらサーカスに入れてやると言われ、練習を始める。団員はこの時代、ある意味社会の底辺にいる人たちなんだろうが、本当にみんな優しい。と言うか、戦争のさなかにあって人間性を失っていない。ピエロさんがボーズに一輪車を教える。キッチュは多才だが、一輪車もうまい。ボーズはおかげで一輪車に乗れるようになるわけだが、鈴木さんは当然乗れるのに乗れない演技をしているわけで、出来る人が出来ない演技をするのは難しいだろうなあと思った。
役者さんの芸がみんな見事‼ それぞれの担当を十二分にこなし、魅せる。チカラさんは「ミニ五郎丸」とか茶化されてウケていた。たしかにとっても力持ちなのだ。バランス芸もすごい。ママさん(林希)は高い所で葛の葉の書を見せる。曲書きを期待したが、そこまではいかず、チカラさんが支える障子の上で「恋しくば~」の歌を書き、障子の中へと消える。チカラさんの腕が途中からぶるぶる震えだして、ちょっとハラハラした。タズマさん(木下政治)のマジックはなかなかの腕前。
玉(入来茉里)は側転とか動きがとてもきれいだった。新体操を12年もやっていたという経歴に納得。ほかに象使いのゾウさん(井澤勇貴)はサーカスの司会が「らしく」てよかったし、飯炊きおババの植本さんはカタカタさんという綱渡り芸人の2役目で綱渡りも披露した。
誰だかよくわからなかったが(木下さん?井澤さん?)の中国剣法はすご~く迫力があった。

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2015年11月29日 (日)

顔見世歌舞伎初日夜の部

111日 顔見世大歌舞伎初日夜の部(歌舞伎座)
勸玄クン初お目見得に関しては報告済みなので、その後の演目について、記憶も薄れていることだし、今さらなので、簡単に。
「仙石屋敷」
すっごく眠かった。10月も夜の部で眠かったことがあったけれど、今月も…。
せっかくの仁左様の熱弁も半醒半睡状態で残念。
梅玉さんの仙石伯耆守は、前半は討ち入り成功の知らせを喜ぶ私人としての弾むような心持、後半は詮議する大目付の立場としての冷静さ厳しさを前面に出していた。その中にも浪士たちへの暖かさが感じられた。
梅丸クンの侍、秀調さんの用人が「らしさ」という点で印象に残った。千之助クンの武士と少年の間で揺れ動く心がいじらしかった。
「勧進帳」
何回か見た幸四郎さんの弁慶の中では一番好もしかった。ただ、打擲はいつもながらわかりやすすぎる。瀬戸際なんだから、一礼なんかしてはダメだろう。その後の「判官御手」だって、ここでの弁慶の必死さがあるから活きてくるわけだし、感動の場面になるんじゃないかしら。六方で手拍子が起きないのはよかったけれど、意外と元気がないのが気になった(ついこの間まで「ラ・マンチャ」をやっていた疲れかしら。だとしても幸四郎さん、タフだなあ)。また、花道鳥屋から出てきた後姿が妙に小さく見えたのも意外だった。
染五郎さんの富樫は「判官でもなき人を」のセリフが軽くす~と流れて行ってしまったのが残念。出だしで「かように候う者は」と始めた声にかぶせて、女性の掛け声がかかった…。
松緑さんの義経はニンではなくて、わずかな家来に守られて落ちて行く者の心もとなさのようなものがあまり感じられなかったが、「御手」はよかったと思う。
「河内山」
今回は「質見世」がなくて、松江邸広間からだったのでちょっとびっくりした。梅丸クンは侍もよかったけれど、やっぱり女方がいいな。浪路が清楚で可愛らしく、こういう穢れのなさが出雲守の心を摑んだのかなと思った。梅玉さんとの絡みは、梅丸クンが責められるのではあるけれども、ニヤニヤもので見た。でも、梅丸クンの位置によっては前の人の頭で完全に見えない、やっぱりこの席は失敗だったわ、高いのに。
海老蔵さんの河内山は破天荒さはあまり感じなかったが上品かつあやしく、なかなかいいんじゃないかしら。セリフや声に変なふわふわした調子がなくてよかった。
お家のためにぐっと耐える左團次さんの高木小左衛門に大人の悲哀を感じた。
途中寝ちゃったくせに、あるいは途中寝たからと言われそうだが、長丁場の割に疲れや「長い‼」感はなかった。
<上演時間>「江戸花成田面影」17分(16301647)、幕間20分、「仙石屋敷」72分(17071819)、幕間30分、「勧進帳」72分(18492001)、幕間10分、「河内山」65分(20112116
終演時刻を考えるとしょうがないんだろうけど、10分の幕間は短いよね~。

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2015年11月25日 (水)

10月分⑤:「ヴェローナの二紳士」

1027日 「ヴェローナの二紳士」(さいたま芸術劇場)
ホールに入ったとたん、ガラクタ市か骨董市か、舞台いっぱいに石造、石膏像、家具、絵画、花等が並べられている。大きな二面鏡(? 三面鏡?)が3つ。天井からはヴェローナの市章のペナントが下げられている。オペラグラス忘れた。前日の外出の際不要だったので出したまま。バッグは同じなのに…。
両通路から出演者が本物の犬と一緒に出てきた。犬を連れているのは狂言回し的存在のラーンス(正名僕蔵)。本物の犬がよくおとなしくしているなと感心した一方で、犬を引っ張りながらあるいは犬に引っ張られながらの演技はたいへんだろうとちょっと同情した。でもシニカルなラーンスに正名さんはぴったり合っていた。
さて、この物語、進行していくうちにどこかで見たような気がしてきたが、実際に見たのかどうなのかの記憶はない。決して好きな話ではない。「二紳士」とは言うけれど、嘘で人を陥れようとするプローティアスはどこが紳士なの? ジュリアに自分からアタックしておきながら、友人の恋人であるシルヴィアに一目惚れして、それを成就させるために友人を陥れる。こんな男をジュリアはなぜいつまでも思い続けるの? シェイクスピアの意図がどこにあるのか、私には結局わからなかった。
ジュリアの溝端淳平クンは、先に見た友人がミスキャストと言っていたが、私にはそうとも思えなかった。少なくとも遠目にはきれいだったし、純粋さもよく伝わってきた。シルヴィアを追うプローティアスをさらに追って階段を駆け上がるジュリアの姿はちゃんと女の子だったし。いじらしくて可愛そうになってしまったわ。
プローティアスの三浦涼介クンはこの役を上手に演じていたと思う。だからこそ、この男がイヤな男に見えたんだろう。
プローティアスの友人であるヴァレンタインの高橋光臣さんは、役にぴったり。トトリの年下の先輩役にちょっと通じるものを感じてしまった。
ヴァレンタインと恋仲になるシルヴィアの月川悠貴さんがさすがの存在感。優美で賢く、自分をしっかり持っている女性をやらせたら右に出るものはいないだろう。カーテンコールでのお辞儀も本当に優美だった。
最高に面白かったのがジュリアの侍女ルーセッタ役・岡田正さん。太った体型とジュリアを思う気持ちが絶品だった。
プローティアスの父アントーニオと、シルヴィアの父ミラノ大公の2役横田栄司さんは、コミカルな人間を楽しんで演じている感じだった。セリフの明晰さはさすがだ。
嫌な話とはいえ、それなりに面白かったものの、シェイクスピア、ちょっと飽きてきたかも…。
<上演時間>155分(14001455)、休憩15分、第270分(15101620

さて、1カ月遅れの10月分レポもこれで終わり。やっと終わって11月分に取り掛かれると思ったら、もうすぐ12月。体調次第だけど、また1カ月遅れになりそう…。

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2015年11月20日 (金)

ショック、北の湖理事長死去

21時前のニュースで北の湖理事長が亡くなったことを知り、大ショック。
今日、昼過ぎだったかいつだったか、救急搬送されたというニュースをネットで見たばかり。そのまま帰らぬ人となってしまった。
横綱北の湖は当時特別好きというわけではなかったが、今は一時代を築いた強い偉大な横綱だったんだなあとしみじみ思う。
何年前だったか、国技館近くの喫茶店で見かけたことがある。むずかしい顔をして何かご苦労を抱えている様子だった。理事長として大変な時代もあったし…。
62歳、病を抱えての理事長職、お疲れ様でした。ご冥福をお祈りします。
北太樹よ、奮起して勝ち越せ‼

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2015年11月18日 (水)

10月分④:始皇帝と大兵馬俑

1026日 「始皇帝と大兵馬俑」展内覧会(東京国立博物館平成館)
151118heibayo 内覧会はいつも大混雑で、限られた時間の中で見るので、じっくり見るためには内覧会でないほうがいいかもしれない。
ということで、最初は順番通り見ていた私はその混雑に辟易して、途中から路線変更、第2展示場へ。鳥獣戯画でもそうだったが、第2を先に見た方が混まないような気がする。
1会場では秦の歴史を辿りながら始皇帝の栄華に思いを馳せる。どんな歴史的な展覧会でも、その時代の遺物が様々な形で残されていることに感動を覚える(よくぞ残っていてくれた)。そうした文化遺産を眺め、当時の人たちがどういう暮らし方をしていたのか、人間の営みって何千年を経ても根本はそう変わらないのではないか、といつも思う。
しかしそれにしても、度量衡の統一、貨幣の統一、インフラ整備等、ただ権力と片付けるだけではすまない始皇帝の力はすごい。
兵馬俑の展示は第2会場。何年前だか忘れちゃったけど、まだ子供たちが小さい時(1984年かも?)、サンシャインに兵馬俑展を見に行ったことがある。あの時は多くの兵馬俑が圧倒的にずらりと並んでおり、非常に強い衝撃と印象を受けた。未だにそれが残っているせいか、今回は圧倒される感覚が薄かった。それでも、銅車馬は複製ながら見事だったし、始皇帝が実際にこれの本物に乗ったのかもと思うとちょっと胸がドキドキした。またサンシャインでは見なかった(いや、見たかもしれないが、細かいことは覚えていない)様々なスタイル、地位、職業の兵馬俑は非常に興味深かった。こんなに色々な種類があったのかと新鮮な驚きをもった。写真を撮れるコーナーがあったのは、楽しかった。

151118heibayo2


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2015年11月16日 (月)

月乃助さんが新派に入団

国立劇場から帰ってきたらこのニュース。びっくりしたけれど、前から月乃助さんは新派の雰囲気にとても似合っていると思っていたので、納得でもある。
新派では二代目喜多村緑郎を襲名するそうだが、来年1月国立劇場での新派公演ではまだ月乃助の名前のままらしい。
膝を痛めたことが歌舞伎の舞台から少し離れざるを得なかった原因かなと思うけれど、今後、歌舞伎の舞台に立つ可能性もなくはなさそう。歌舞伎役者としてもとてもステキな方なので、又歌舞伎をやられることがあったら嬉しい。その時も月乃助でなく喜多村緑郎名なんだろうか--なんだろうね。
新派での月乃助さんの活躍を大いに期待したい。新派の舞台、なるべく見に行こうと思っている。

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2015年11月15日 (日)

10月分③:十月歌舞伎座夜の部

1015日、25日 芸術祭十月大歌舞伎夜の部(歌舞伎座)
自分で取ったのは25日の千穐楽。15日はちょっといい席のチケットをいただいたので国立劇場の予定を変更して歌舞伎座へ。リピートは迷ったけれど、実は15日は寝ていた部分もあったのと、3Bじゃなくて3Aを取っていたこともあり、千穐楽も歌舞伎座へ。でも時間の計算を間違えて5分遅刻してしまった。通路際の席だったのでまだよかったけれど、それでも自分のミスでの遅刻は申し訳ない限り。菊ちゃんの登場とほぼ同時に着席した。
「阿古屋」
静かな演目なので音を立てないように、との注意があったのに、周囲の白い眼もものかわ演奏中にガサガサする人がいた。とかく演奏はお喋りタイムになったりして軽んじられることが多いのは問題だ。
玉三郎さんは
15日に見た時はちょっとお疲れかなと思った(こっちもお疲れで一部陥落)けれど、千穐楽はさすがの阿古屋であった。演奏についてはよくわからない(ん?なところもあったけど、こっちの耳もアテにならないから)。でもきれいで凛とした態度からは重忠に偽りなしとの裁きを下させるだけのものが伝わってきた。琴責めの前に阿古屋が「いっそ殺して」と三段に身を投げかける場面は錦絵みたいに美しかった。
菊之助さんは男っぽくなったなあという印象。これだけ水もしたたるいい男っぷりだと、もう立役だけでも十分な気がしてきてしまったのは、私にとっては逆効果かも。菊之助さんはセリフがはっきり聞き取れるのでありがたい。
亀三郎さんの岩永は、セリフがなく人形振りなので大変だろうなあと思った。時々動く眉が客席を笑わせていた。手を空中で支えるものがなく、それでもじっと動かずにいるのはきついだろうが、見事に人形になっていた。
花道から阿古屋を連れて出てくる6人の捕手のうち3人が舞台に向かって後ろ向きに歩いていたが、その動きは統制が取れてとてもきれいだった。
ちなみに、竹田奴のメイクは毎回変えているらしい(人によるかもしれないけど)。
「梅雨小袖昔八丈」
一番の見どころはやっぱり菊五郎さんの肴売新吉だろう。15日には「かつおっ、かつおっ」の声は聞こえた(この売り声って難しいんだなあ)が、千穐楽は拍手でかき消されて、引っこむ時に一声だけ聞こえた。拍手もいいけど、これじゃあねえ。15日に、桶を天秤棒にかけて帰ろうとしたのに、桶がうまくひっかからず、傾いてしまった。菊五郎さん「おかしいなあ」とぼやきながらそのまま引っこんで客席は大笑い。ハプニングかと思ったら、千穐楽にも右肩の桶にのせたフタが紐に引っかかってはずれかけたまま引っこんだところを見ると、桶と天秤棒の扱いも難しいのかなあ。
今回は忠七(時蔵)が新三にそそのかされて駆け落ちを決意するまでの心の変化、忠七の思いの盛り上がり方がよくわかった。それがあるから、永代橋での戸惑いが活きる。
梅枝クンのお熊はただのきれいな小娘ではない色気があった。
仁左様、ステキ‼


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2015年11月13日 (金)

10月分②:第16回研修発表会「伊勢音頭恋寝刃」

1024日 第16回伝統歌舞伎保存会研修発表会「伊勢音頭恋寝刃」(国立劇場大劇場)
この日、早くから法事を計画していて、亀鶴さんが貢なのに見られないじゃないとがっかりしていたら、開演が18時(そういえば、いつもそうだったっけ)。それなら十分間に合う。どころか、間に合い過ぎちゃって1時間も並んだ。中に入ってみればギリギリに来てもけっこう席はあるんだけどね(2階、3階なら余裕)。土曜日ということもあるのか、先日の本公演より席が埋まっているような気がした。
以下、お楽しみ座談会を中心に(だらだらと書きます)。
「お楽しみ座談会」
梅玉さんの挨拶の後、葛西アナが登場して、魁春、東蔵、松江、壱太郎、鴈治郎の順に紹介し、一呼吸あり。すると梅玉さんが「自分も自分も」という感じで自分を指さす。挨拶があったから葛西アナはスルーしようとしてたのね~。
梅玉:「伊勢音頭」は国立劇場で初めて取り上げられた。(「梅玉という名前とともに貢は」との葛西アナの言葉を引き取って)貢は襲名披露で演じた。
葛西:国立劇場と同い年の人がいる。
松江
:自分は196538日生まれで、その年の秋、国立ができた。だから国立何周年というと自分と一緒。
魁春:「伊勢音頭」ではこれまでお岸、お紺をやった。(葛西アナの「女方の出世」に対して)、万野は私の役じゃないが、性格は似ている。
梅玉:兄貴をよくいじめてくれる。
葛西:東蔵さんは役の幅が広い。
東蔵:林平、万次郎、お岸、お鹿をやっている。貢と万野という大事な役だけやっていない。
葛西:(鴈治郎さんに対し)先ほど、4代目とつけたが、今回は襲名披露ではない公演。
鴈治郎:本来なら名古屋で襲名だが、御園座がないのでこちらに誘ってもらった。自分も東蔵さんと同じだけの役をやった。
壱太郎:伊勢音頭に出るのは初めて。声をかけてもらい、慌てて勉強した。魁春さんから教わった。稽古の中で梅玉さんからも教わった。鴈治郎:私はまだお紺はやっていない。
葛西:梅玉さんの襲名披露は豪華だった。
魁春:今回は先に壱太郎さんのお紺が決まったので私は万野しかなかった。
壱太郎:僕は深い事情は知らず、ただ頂いた役をやるのみ(苦笑)。
梅玉:親を褒めるのもなんだが、素晴らしい万野だった。梅幸のおじさんがお紺、天王寺屋がお鹿。貢は責め立てられてか~っとなっていくので、まわり次第。襲名は梅玉がよく見えるようにしてやろうという先輩たちの気配りを感じた。貢役は成田屋から東京の型を教わった。稽古では父が色々言ってくる。奥庭は江戸式は花道から出る。上方式は丸窓から出てくるが、上方式のほうがインパクトがあるので、ここは上方式でやっている。亀鶴さんは上方の人なので上方式でもいいと思ったが、自分と同じ型でやる。

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2015年11月10日 (火)

10月分①:伊勢音頭恋寝刃

1022日 「伊勢音頭恋寝刃」(国立劇場大劇場)
15日にチケットをとってあったのだが、歌舞伎座夜の部のチケットをいただいたので、安い3階席だとついチケットを無駄にしてしまうのはいけないなと思いつつ、急遽1週後の22日に変更した。
がっかりするほど空席が目立っていた。3階でこんなにガラガラなんて…。Webでは選べる席が実際より少なかったような気がしたけどな。私は11列目の通路際で後ろに12列目がない座席にしたんだけど、私の列は他にだ~れもいなくて拍子抜けした。3階席では携帯の電源、上演中の撮影・録音禁止などの注意事項が英語でもあって、びっくりした。初めてじゃないかな、英語の注意は。
序幕
梅丸クンのお岸が可愛い。今田万次郎に寄り添う姿なんか、初々しくて本当に愛らしい。高麗蔵さんのしょうもない万次郎が素晴らしい。自分が蒔いた種なのに他人事みたいな感じなのもいいし、周囲が放っておけなくなるのもわかるようなおっとりぶりである。これまでで一番万次郎らしい万次郎のような気がした。
亀鶴さんは真面目で忠実な奴・林平のニンに合っていると思った。林平、大蔵(錦弥)、丈四郎(梅蔵)の追駈は1階のお客さんたちはけっこうウケて喜んでいたが、面白さはそこそこというところだろうか。何しろ以前に松竹座で見た愛之助・松之助・當十郎トリオがめちゃくちゃ面白くて私の中では最高なのだ。やっぱり上方のとぼけた味は上方の役者さんじゃないと出せないのかもしれない。
梅玉さんの貢が朝日の光で密書を読む場面は、それまで暗くてじりじりしていたから、すかっとする。客席からも思わず、という感じで拍手が起きたから、みんな貢の気持ちに同化していたのだろう。貢は武士ではないが強い(元武士だったっけ?)。しかしここでは大蔵・丈四郎の刀を奪うが、殺しはしない。油屋での殺しが貢の本意ではないことへの伏線のように思った。
二幕目
開幕前に、「笑い声や拍手はけっこうだが、大きな音は出さないように、とくに静かな場面では」という注意があった。後ろでお喋りがうるさかったから誰かが注意をお願いしたのかも。
55年ぶりの上演という「太々講」は、以前に見た話を思い出させた。「旭輝黄金鯱」の「御師大黒戎太夫内」。ちょっと似ているような…。
正直太夫という名前がおかしい。まったく正反対のとんでもない男なんだもの。
貢がお紺(壱太郎)を叔母と偽るのにはかなり無理があるなあと思っていたら(「ああ見えても50は過ぎている」って…)、お芝居の中でもさすがに無理という感じで、彦太夫(錦吾)に疑われていた。ではあるが、この場面、案外あっさり終わってしまって、今一つ面白みが活きていないような気がした。
この後、貢の本当の叔母(東蔵)が出てきて大活躍。正直太夫をやり込めるところは安心して可笑しさを味わった。

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2015年11月 3日 (火)

段四郎さんがワンピースに出演

今、気がついた!!
ワンピースの配役追記ってなんだろうって見たら、
おおおお~っ
なんと、段四郎さんのお名前が‼!!
ほんと? 最近目も頭も衰えているからと、何度も見直したけど、やっぱり段四郎さんのお名前は間違いなくある。
ガープ役ですって(ワンピース知らないから、どんな人物なのかわからない)。寿猿さんとの交互出演だそう。
もう、段四郎さんの舞台は見られないんじゃないかと心配していたから、嬉しい‼!
千穐楽、舞台に段四郎さんの姿があることをと~っても楽しみにしています。

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2015年11月 2日 (月)

久々の超ミーハー的初日

勸玄クン初お目見得ということで久々に初日を取った(昼夜20分の入れ替え、歌舞伎座テクも久々じゃない?)。
やっぱり初日は華やかで雰囲気は最高。麻央さんのまわりには後援会の方々が輪を作っており、2階から大勢が下を覗きこんでいた。反対側の受付には富司純子さん(仮病のお母さん、面白すぎる。途中からだけど、珍しくドラマ見ています)、寺島しのぶさん、眞秀クンが。そのほかにも奥様方が大勢いらして、ミーハーとしては内心ニヤニヤ。

肝心の勸玄クンは、せっかく取った1階席が大失敗。ちょっとケチって2等席にしたら(4,000円の差は大きかったの…)、花道はほとんど後姿だし、舞台では小さくてなかなか見えないし、座ったらなおさら小さくて見えないし…(海老蔵さんが抱っこして向きを変えたなんて、わからなかった)。2等席は以前に取ったことがあって悪くないと思っていたのだけど、これなら3階席のほうがよっぽどよかったわ。それでも、一応未来の十四代目の初お目見え初日の場にいられたし、見えないながらもまったく見えなかったわけじゃないし、勸玄クンの海老蔵襲名まで生きていられるかどうかわからない私としては精いっぱいのご祝儀ってところだな(誰に対するご祝儀だ…)。

勸玄クンにもいつか歌舞伎役者として、また成田屋御曹司としての宿命に苦しむ時がくるだろう。でも少なくとも今はそういうことを考えずにすくすくと育ってほしいと思った。

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2015年11月 1日 (日)

初春歌舞伎座演目発表

いよいよ、来年1月歌舞伎座の演目と配役が発表になった→ココ
なんで?という演目もあるけれど、やっぱり歌舞伎座は濃いなあという感じ。

今月の上演時間、またまた長い。日が経てば短縮されるのだろうけど、夜の部終演が9:16とは!! 昼も4時近くだし。近くから見に来ている人ばかりじゃないんだからぁ。せめて4時間で納めてほしい…。

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