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2015年11月29日 (日)

顔見世歌舞伎初日夜の部

111日 顔見世大歌舞伎初日夜の部(歌舞伎座)
勸玄クン初お目見得に関しては報告済みなので、その後の演目について、記憶も薄れていることだし、今さらなので、簡単に。
「仙石屋敷」
すっごく眠かった。10月も夜の部で眠かったことがあったけれど、今月も…。
せっかくの仁左様の熱弁も半醒半睡状態で残念。
梅玉さんの仙石伯耆守は、前半は討ち入り成功の知らせを喜ぶ私人としての弾むような心持、後半は詮議する大目付の立場としての冷静さ厳しさを前面に出していた。その中にも浪士たちへの暖かさが感じられた。
梅丸クンの侍、秀調さんの用人が「らしさ」という点で印象に残った。千之助クンの武士と少年の間で揺れ動く心がいじらしかった。
「勧進帳」
何回か見た幸四郎さんの弁慶の中では一番好もしかった。ただ、打擲はいつもながらわかりやすすぎる。瀬戸際なんだから、一礼なんかしてはダメだろう。その後の「判官御手」だって、ここでの弁慶の必死さがあるから活きてくるわけだし、感動の場面になるんじゃないかしら。六方で手拍子が起きないのはよかったけれど、意外と元気がないのが気になった(ついこの間まで「ラ・マンチャ」をやっていた疲れかしら。だとしても幸四郎さん、タフだなあ)。また、花道鳥屋から出てきた後姿が妙に小さく見えたのも意外だった。
染五郎さんの富樫は「判官でもなき人を」のセリフが軽くす~と流れて行ってしまったのが残念。出だしで「かように候う者は」と始めた声にかぶせて、女性の掛け声がかかった…。
松緑さんの義経はニンではなくて、わずかな家来に守られて落ちて行く者の心もとなさのようなものがあまり感じられなかったが、「御手」はよかったと思う。
「河内山」
今回は「質見世」がなくて、松江邸広間からだったのでちょっとびっくりした。梅丸クンは侍もよかったけれど、やっぱり女方がいいな。浪路が清楚で可愛らしく、こういう穢れのなさが出雲守の心を摑んだのかなと思った。梅玉さんとの絡みは、梅丸クンが責められるのではあるけれども、ニヤニヤもので見た。でも、梅丸クンの位置によっては前の人の頭で完全に見えない、やっぱりこの席は失敗だったわ、高いのに。
海老蔵さんの河内山は破天荒さはあまり感じなかったが上品かつあやしく、なかなかいいんじゃないかしら。セリフや声に変なふわふわした調子がなくてよかった。
お家のためにぐっと耐える左團次さんの高木小左衛門に大人の悲哀を感じた。
途中寝ちゃったくせに、あるいは途中寝たからと言われそうだが、長丁場の割に疲れや「長い‼」感はなかった。
<上演時間>「江戸花成田面影」17分(16301647)、幕間20分、「仙石屋敷」72分(17071819)、幕間30分、「勧進帳」72分(18492001)、幕間10分、「河内山」65分(20112116
終演時刻を考えるとしょうがないんだろうけど、10分の幕間は短いよね~。

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