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2015年12月13日 (日)

11月分③:肉筆浮世絵展

1119日 肉筆浮世絵展内覧会(上野の森美術館)
ブルガリから上野の森へ。この展覧会はシカゴの日本美術収集家ロジャー・ウェストン氏所蔵のコレクションからである。ウェストン氏は版画は収集していない。肉筆のみ、質の高い美人画を中心に全時代を網羅している。状態がよくいろ鮮やか、一点ものの良質な肉筆浮世絵が海外で手厚く保護管理されていることを今回も実感したし、個人の収集家がよくここまで集めたなあと感心した。
「第1章 上方で展開した浮世の絵」、「第2章 浮世絵の確立、江戸での開花」、「第3章 浮世絵諸画派の確立と京都西川祐信の活動」、「第4章 錦絵の感性から黄金時代」、「第5章 百花繚乱・幕末の浮世絵界」、「第6章 上方の復活」、「第7章 近代の中で」と時間の流れを追いつつ、上方の浮世絵が何点も見られるのがこの展覧会の特徴だと思う。
浅学な私は知らない名前がいっぱい。中で6章の祇園井特は忘れられない。かなりアクが強いのだ。とくに「文読む芸者と三味線を持つ芸者」は文を読んでいる方の顔がやたらデカく、三味線のほうはミスター・ビーンみたいな鼻で、美人画と言うにはグロテスクなほどの強烈な印象を受けた。
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章では身分、階級、職業による着物や上方、化粧の違いがわかって興味深い(もちろん、解説を読んで「ああ、なるほど」とわかるわけだけど)。とくに初代豊国の「時世粧百姿図」は背景の描写も丁寧で当時の風俗が風景や情景とともに楽しめる。
暁斎がここにもあった。7章の「一休禅師地獄太夫図」。地獄太夫を囲む骸骨の頭上で一休さんが踊っている。一休さんの持つ扇子、骸骨が弾いている三味線も骨組みだけの骸骨、地獄太夫の着物には七福神が描かれている。暁斎らしい作品だと思った。
3章に集められた西川祐信、懐月堂度繁、宮川長春などの女性は、とてもふっくらとして全体に柔らかく、表情も優しくてあたたかい印象を受けた。なごむ、っていう感じかな。
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点ものにつき、この場でしか見られない貴重な作品群、もっと色々紹介したいけれど、11月分がまだまだ詰まっているので、この辺で。

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