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2016年1月30日 (土)

小狐礼三、千穐楽

127日 「小春隠沖津白浪」千穐楽(国立劇場大劇場)
久しぶりのリピート。初回は最前列をフンパツしたので、今回は3階最後列、一番安い席で観劇。今ごろになって気がついたんだけど、国立の23階の座席は舞台に対して少し斜めになっているのね。だから花道が見えるんだ(って、ほんと10年も経って気がついたというか、意識に入ってきた)。
そうそう、2階の一番前で注意事項を言う女性、滑るような足取りで下までおりたのがとてもきれいで見とれた(私の席からはスカートの上の方までしか見えないから、本当に滑っているように感じた)。
以下、2度目だから箇条書きで。
・序幕幕開き、菊之助さんが操る狐の人形はまるで歌舞伎役者のような動きで、表情も色々に変わる。菊之助さんが人形の遣い方をよく学んでいるのがわかった。前回書かなかったけれど、ここはプログラムができた段階では入っておらず、後から加えたもの(演出の変更がプログラムの中に入っていた。ほかに三幕目、大詰にも演出の変更があった模様)。
・千穐楽は平日にもかかわらず、客席はよく埋まっていた(見える範囲でね)。そして反応もとてもよく、数馬と花月の痴話げんかとか、小さなことにもたびたび笑いが起きていた。
・二幕目第一場(矢倉沢一つ家の場)で、迷子探しのお百姓さんたちが一休みする。雪の積もった岩台に腰かける人、雪道に膝をつく人。冷たくないのかしら…なんてね。
・早助のチャリ場。「えっさっさ」と花道から出てきて上手の通路を通って再び花道から舞台へ(これだけでも十分可笑しい)。小田原へ向かう途中道に迷っているのだ。「あんまり広いんで、やっと決まった新国立競技場かと思った」。同じ道に出たと知った早助の「♪この道は~いつか来た道~♪」に、百姓の八重之さんが「チン」と鐘ひとつ。
・同チャリ場。白い狐を美しい娘と思い込んで「びっくりぽんや」(このセリフは前回はなかったと思うが、気づかなかっただけかしら)。狐に化かされて、「俺の言うことを聞くなら、香合(これを盗んだのが早助。みんながこれを折っている)どころかマイナンバーも教えてやる」。裸になって「安心してください、穿いています」。五郎丸ポーズも。
・これら狐との遣り取りは、狐は喋らずポーズだけ。それを橘太郎さんが大真面目に化かされ、1人で解釈してセリフにして動いているのだ。それで笑いを取る橘太郎さんの演技に改めて感心した。
・雪の場では小狐礼三が田舎娘胡蝶として暮らしている。菊之助さんの女方はここだけ。きれいだ~。ここへ修行者が訪ねてくる。実は船玉お才という女盗賊なんであるが、時蔵さんの珍しい修行者姿‼ この一軒家では礼三のもつ髑髏の目が赤く光る。この髑髏は後にも活躍(? いや、髑髏そのものが活躍するわけじゃない)。
・月の場ではだんまりが楽しめる。だんまりは猟師・牙蔵(権十郎)、礼三日本駄右衛門(菊五郎)、お才、そして途中から梅枝・右近・亀蔵の3人が加わり、礼三はすっと煙の中に消える。牙蔵の出番がここだけなのが物足りない。ワケありそうな人物なんだけどな。
・三幕目、吉原三浦屋の場面で、萬次郎さん(傾城深雪)が喋ると客席から小さな笑いが起こったのはなぜ? 後半はそうでもなかったけれど、前半は喋るたびにという感じだった。礼三に寄り添う深雪が可愛かった。
・大詰、赤坂山王稲荷鳥居での立ち回りに満場の拍手。
2人返り越しは位置が高い(ふつうは越される方は膝をついて丸まるが、今回は中腰)。花道を横に使ったトンボ(あの幅で‼)。危険な立ち回りが約10分続いた(怪我なく千穐楽を迎えてよかった)。菊之助さんの動きも軽く、見応えあった。鳥居がほんと、よくできている。
面白かった、楽しかった。
これで、1月分は積み残しなし。

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