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2016年2月

2016年2月27日 (土)

ポスターは歴史を語る:「ようこそ日本へ」

226日 「ようこそ日本へ 1920-30年代のツーリズムとデザイン」(東京近代美術館)
観光をテーマにした貴重なポスター展である。大正時代から戦前までのポスターや旅行ガイドブックなどが展示されている。
日本の観光事業は鉄道の発達に伴って始められた。1908(明治41)年に設立された内閣鉄道院が翌1909年には観光ガイドブックを発行しているのだ。大正に入ると観光は人々の人気を集めるようになった。当時は温泉と参詣が中心だったそうで、鉄道院が温泉ガイドブックや寺社案内を出している。
しかしオドロキは、明治時代にすでに外国人観光客誘致を目指して半官半民のジャパン・ツーリスト・ビューローが発足していたことである(1912:明治453月)。ジャパン・ツーリスト・ビューロー、後のJTBである。
20
世紀初めの観光ポスターの大半は、鉄道や船会社によるものである。「鉄道院所管線路図」(吉田初三郎、1918年)には、よくもまあこんに詳細な…と驚いた。満鉄のポスター、朝鮮や満洲への旅を誘うポスターを見ると、ああそういう時代だったんだと改めて思う(線路図でもやはり時代が窺われる)。
開運・客船ポスターがかなり興味深い。日本郵船の「船内でカレンダーを手にする女性」(橋口五葉、1913年)に描かれているのは1914年のカレンダーであり、当時これはポスターではなくカレンダーとして発行されたのだそうだ。それにしてはカレンダーが小さいが、ちゃんと見えることは見える。大阪商船のカレンダーはインパクトが強い。「五頭の白馬を御す女性」(町田隆要、1918-19年)からは神話的イメージ(よくわからないけど神功皇后的な)を受けた。強烈なのは「横綱太刀山」(同、1917年頃)で、「大」の文字(大阪商船のシンボルマークだそう)と波が描かれた化粧まわしをつけた第22第横綱太刀山が地球の上に力強く立っている。広げたその両足の片方はアメリカの上にあり、神戸のアメリカ領事館から「アメリカを踏みつけた」と抗議されたそうだ。
大正時代にはもう豪華客船が登場しているのがすごい。浅間丸、竜田丸、秩父丸の三姉妹船(日本郵船)には海水プールがあったというからびっくり。その後建造された新田丸、八幡丸、春日丸は、第二次大戦勃発により海軍に徴用されて空母に改造されたそうだ。三姉妹船を三姉妹に見立てて小磯良平が描いたN.Y.K Line The New Sister Ships1940年)はそういう目で見るせいか、三姉妹の表情があまり浮かぬ感じで寂しそうな気がしたようこそ日本へ」。
ホテルのポスターも興味深い。満鉄が旅順、長春、奉天、星ケ浦に展開していたヤマトホテルは欧米の一流ホテルにも引けを取らない採算度外視の高級ホテルで、満洲における迎賓館的存在だったそうだ。ポスターは歴史を語る。
1932
(昭和7)年には、伊藤深水「道成寺」、川瀬巴水「宮島」、穴山勝堂「富士山」が大変凝った木版画ポスター(木版画をオフセット印刷した台紙に貼りつける)として国際観光局から発行された。国際観光局は外国人誘致の政府機関として19304月に鉄道省に創設されたそうだが、その力の入れようがわかるというものだ。
展示されたポスターについては百聞は一見に如かずなんだけど、こういうポスターはなかなか私たちの目に触れる機会が少ない。それでも「大阪商船」とか作品タイトルで検索すればネットで見ることができる(もっともっと作品タイトル挙げたかった)。ぜひ一見を。
本当にポスターは歴史を語るのだ。
追記:「Three Week’s Trip in Japan」という映像が流れていて、大変興味深そうだったが、25分という長さなので諦めた。残念。

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2016年2月26日 (金)

恩地孝四郎展

226日 「恩地孝四郎」展(東京国立近代美術館)
160226onti 迷ったのだけど、日曜美術館を見たらやっぱり行きたくなったのと、これだけ大規模な回顧展はもうないだろうということで駆け込みで近美へ(会期は228日まで)。混んでいるというほどではないが、人の数は少なくもなく、でもすべての作品をちゃんと目の前で見ることができた。
最初に出展リストを手に取ったらあまりの厚さに驚いた。ちょこっと解説もついて(ありがたい)24ページ。近美の力の入れようがわかるというものだ。でもとにかく展示作品が400点近い(版画250点、油彩画11点、水彩・素描27点、写真20点、ブックデザイン79点などって書いてあった)ため、すべての作品をじっくり見ることはできず、比較的簡単に流して見て歩き、ところどころ気になった作品だけじっくり見た。
Ⅰ 「月映」に始まる 19091924
Ⅱ 版画・都市・メディア 19241945
Ⅲ 抽象への方法 19451955
<黒>、<目>、<曲線>が印象に残った。全体的にはそう黒ばっかりでもないし、抽象画になると暖色系も使われているのだけれど、最初のほうでは、恩地は黒だと思った。目も気になる。じっとこちらを見つめている目は、そのまま自分の目として何かを見ているような気にもなってしまった。日曜美術館で恩地には死がまとわりついているようなことを言っていたが、確かに「月映」の頃の黒も目も死を意識させる。曲線は確かに多く使われているのだけど、直線の鋭い感じもいい。曲線で好きなのは「イマージュNo.6 母性」。ポスターにも使われている版画である。おなかの中の胎児を想像した。
「ノックダウン」という版画も好き。リングに崩れ落ちたボクサーの後姿、レフェリーがカウントを取っている。勝者は左脚と左のグラブしか見えない。レフェリーの緊迫感とともに、観客のわーわー言う声が聞こえてきそう。
肖像版画が興味深い。北原白秋、山田耕筰、萩原朔太郎等(みんな、やっぱり目が印象的)。朔太郎のは版木も展示されていた。油絵みたいな版画だったからどうやってこんなふうに彫って刷れるんだろうという疑問が湧いていたところだった。なんとなくわかった気がした。
ブックデザインもよかったな。
抽象画はまったく意味がわからないものと、ああそういうことなんだと伝わってくるものがある。先述の「母性」なんか後者。
ほかにも触れておきたい作品がたくさんあるけれど、長くなるからこの辺で。
この後、2階でやっている企画展「ようこそ日本へ」へ。これがまた素晴らしくよかった‼ あと2日しかないけど、恩地展を見たら、こちらも絶対忘れずに。
「ようこそ日本へ」の感想は又あした。

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2016年2月25日 (木)

喜劇で笑って笑って

225日 二月喜劇名作公演千穐楽(新橋演舞場)
松竹新喜劇は一昨年の7月公演でその面白さに大いに感動して以来、なかなか機会がなく、今回やっと千穐楽を見に行くことに決めたのもチケット発売からだいぶ経って後。今回は新喜劇+新派というところだろうか。それに中村梅雀、古手川祐子、山村紅葉といったテレビでおなじみの人たちが加わって面白さを盛り上げた。
だけど、空席が目立ちすぎる(3階。ほかの階はわからない)。少なくとも観客数に関してはさびしい限りだったが、その割に笑い声は大きく、なんと最後の演目の幕が下りた後にも拍手は鳴りやまず、カーテンコールが2回もあった。千穐楽を見るのは初めてだから常にカーテンコールがあるのかどうかわからないけれど、カテコに慣れていない感じが舞台にみられたのが初々しくてよかったな。
「名代 きつねずし」
きつねずしを看板商品とする場末のすし屋「伏見屋」の娘つね子(古手川祐子)と父親権三郎(渋谷天外)の確執を中心にした人情喜劇。融資やら不倫やら金目当ての女やら心中やら、昭和32年初演なのに今も昔も人の世は変わらないなあと思った。
伏見屋をめぐる人々の小さな(当人たちにとっては大きな)様々な出来事、そのてんやわんやが伏見屋の店内で展開される。トラブルの相談にむりやり引っ張り出される算盤塾の先生(曾我廼家文童)が気の毒やら可笑しいやら。塾やめて人生相談やろうかしら→家庭裁判所やろうかしら、って、なぜかそれくらい相談を受けるのである。しかもこの人自身、かつてトラブった経験がある。それが可笑しくて可笑しくて。
近所のホルモン亭の主人(曾我廼家寛太郎)の浮気が奥さん(山村紅葉)にバレ、大騒ぎ。もみちゃん、トラ柄のトップスにヒョウ柄のパンツと正統派(?)大阪おばちゃんの服装でウケた。コミカルな演技は「赤い霊柩車」の時とあまり変わらない印象だった。寛太郎さんはアホっぷりが藤山寛美に似ていると思ったら、寛美の薫陶を受けて喜劇を身につけたそうだ。
つね子に秘かに(じゃないな。アピールしているのにつね子に無視されてばかり)思いを寄せている調理人清太郎は藤山扇治郎さん。一昨年は松竹新喜劇に入団して1年も経たない時期に見て、まだ硬いところがありながらも大きな期待がもてると思っていたのだが、今年はすっかり芝居にも馴染んで、いい味が出てきた。セリフのところどころに祖父藤山寛美を思わせるものが感じられた。直美さんにもちょっと似てるところがあるなあとも。
渋谷天外さんには大きさがある。妻を亡くした後、娘を育て店を守ってきた男に愛人ができソワソワソワソワ、それを娘に言い出せずにやっぱりソワソワソワソワ(何とか娘を嫁に出して、愛人と一緒になろうと画策している)、愛人に子供ができたと告げられてオロオロオロオロ、ついに娘に知られてやっぱりオロオロオロオロ。そんな男の哀愁と可笑しさが全身から滲み出ていて、愛人にだまされているんじゃないかと心配しつつも応援したくなる。愛人役の石原舞子さんは地味で心やさしく芯の強い女性をしっとり演じて、さすがの新派だと思った(新喜劇と新派、合う‼)。古手川さんは勝気でしっかり者の娘、ちょっと情けない父親とぶつかりながらも父親への愛情が勝つという役どころにぴったりであった。最後はほろっとさせられた。
「単身赴任はチントンシャン」
梅雀さんと久里子さんが夫婦役で楽しみにしていたのに、珍しくお昼を軽く食べたらモーレツに眠くなって、55分の上演時間中、ちゃんと見ていたのは最初と最後の15分ずつくらい。

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2016年2月24日 (水)

GOEMON追記

昨日は気づかなかった演目と配役が出ていた。
と言っても、愛之助さんと今井翼クンだけ。

また翼クンのフラメンコが見られる‼

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ありがとう荒井さん

今日のニュースでちょっとショックだったのは荒井修さんの訃報。
去年の平成中村座でお顔が見えなかったのが気になっていたのだったが、その頃すでに体調を崩されていたらしい。そんなこととは全く知らなかった。
まだ67歳。ご無念であろうが、勘九郎・七之助兄弟が無事に平成中村座公演を成功させたのを見届けて、天国で勘三郎さんに報告されることだろう。
荒井さんが中村座復活に尽力してくださったおかげで、私たちはあの芝居小屋の特別な空気の中で歌舞伎を楽しめるのだなあと、あらためて感謝申し上げ、ご冥福をお祈りいたします。

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2016年2月23日 (火)

演舞場で「GOEMON」

またまた公演情報で。
10月の演舞場に花形歌舞伎「GOEMON」が登場‼
あの、フラメンコの五右衛門だよね。
歌舞伎美人では演目に関する詳細がわからないのだ。
あのGOEMONなら早く東京に来てくれないかと待っていたから楽しみで楽しみで。

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巡業東コース、中央コース

今年の巡業東コースの日程、演目、出演者が発表になった。
演目は
ご挨拶:染五郎
晒三番叟:壱太郎
松浦の太鼓:染五郎、歌昇、嵐橘三郎、市川高麗蔵
粟餅:染五郎、壱太郎
日程は→ココ

中央コースも(府中の森芸術劇場HPから。府中は7月1日13:00開演)。
歌舞伎の見方:亀寿、萬太郎
鳴神:松緑、梅枝(おお、ばいちゃんの雲の絶間姫‼)、萬太郎、亀寿
文売り:時蔵
三社祭:亀寿、萬太郎
亀寿さん、萬太郎クンのコンビが楽しそう。

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2016年2月22日 (月)

錦之助さん休演

コクーン歌舞伎の情報見ていたら、昨日の日付で、錦之助さん休演のお知らせが目に入った。
私が見たのが前日の20日だったのでちょっとショック。具合悪そうなんて気づかなかった。
錦之助さんの休演とは珍しいが、時期的にインフルエンザかしら。心配です。早いご回復を!!

なお、代役は
昼の部:織田信孝を松江さん、松江さんの信忠を菊市郎さん(菊市郎さんは森三左衛門と2役でしょうか)。
夜の部:梶原平次景高を又五郎さん
とのこと。

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6月コクーン

6月のコクーン歌舞伎は、
伊右衛門:獅童
直助権兵衛:勘九郎
お袖:七之助
お岩:扇雀
で四谷怪談。
国立劇場で見たばかりな気もするけど、やっぱり見ないわけにはいかないだろうな。
座席は平場がなくなって、かわりに低めの背もたれのついたベンチシートが設置されるそうです。低めの背もたれってどのくらい低めなんだろう。あんまり低いとかえって疲れそう。
「3等席はとくにご覧になりにくいお席です」ってことは、コクーンシートに該当する? そう言われちゃうと3等席は取りにくいなあ。
どの芝居にしても、座席表に等級区分を明記してほしいですわ。

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2016年2月21日 (日)

2月歌舞伎座昼の部

220日 二月大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
今年は時々いい席で見ようかなとは思うものの、歌舞伎座の一等席はさすがに高すぎる。確かにオペラグラスを使わなくてもいいし、席は楽だし、ストレスは少ないんだけどね。そういえば、めでたい焼き屋さん、臨時休業の貼り紙が出ていた。
「新書太閤記」
幕を閉めての場面転換が多くて気がそがれる、エピソードをどんどん並べていくためドラマとか芝居としての深みがあまりない。とはいえ、ほぼ出ずっぱりの菊五郎さんの若々しさが嬉しかったし、時さまとの夫婦も久しぶりに見た気がするし、「軍師官兵衛」、「真田丸」と時代が重なることもあって、とっても楽しめた。
槍試合で幕があく。長槍組の足軽たちが長すぎる槍(最前列に届きそう)を持て余しているのが可笑しい。そして藤吉郎の槍の扱い方の指導(?)(足軽たちの槍への愚痴に「文句あるか」と言った菊五郎さんの間が絶妙で、ウケた)、それに従って動かした長槍組の勝利が面白可笑しい。この場面だけでも、藤吉郎が人心掌握術に長けていることが示唆されるが、さらに槍の試合に負けた遺恨で藤吉郎を闇討ちしようとする上島主水(松緑)にその心得違いを説く場面では飄々とした中に説得力を示し、器の大きさがみてとれる(松緑さん、序幕だけか…)。
飄々としつつきっちりその力量を示す菊五郎さんは藤吉郎役にぴったり。その藤吉郎にくっついて歩く下男・権三の橘太郎さんが<らしさ>という点でもさすがのうまさ。
器の大きさは感じさせる藤吉郎だけど、案外セコいところもあって、とくに寧子(時蔵)を娶るやり方はちょっと、ね。娘時代の寧子は娘むすめして愛らしく、こっちがテレちゃう。時さまは、でも、花嫁(きれい‼)→おかかになった後がさらによかった。こんなに相思相愛で結ばれた2人、こんなに夫を支えている寧子なのに、後の秀吉は…と思わずにいられなかった。そんな将来を暗示するのかどうか、菊五郎・時蔵の夫婦間に流れる空気がいつもよりややあっさりしていたような…。そんなことなかったかな…。
前田利家に嫁がせたい父親(團蔵)の困った様子が微笑ましくて味があって、とてもいい。

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2016年2月17日 (水)

やっぱりフェルメールが好き:「フェルメールとレンブラント」展

216日 「フェルメールとレンブラント」展(森アーツセンターギャラリー)
160217vermeer メディアがまだそんなに取り上げないうちに(きっと混む)、そして六本木という場所柄午前中なるべく早く、ということで、自分ではぎりぎりの朝イチ9時半過ぎに出かけた。それでも美術館に入ったのは11時前くらい。行列を見てぎょっとしたが、それはチケット売り場に並ぶ人たちで(チケット売り場は村上隆の五百羅漢も一緒なのだ。そして村上隆を見る人もかなり多い)、私はチケットを持っていたので、即入れた。予想どおり混んではいなかった。人はそこそこ多かったけれど、どの絵もちゃんと正面でじっくり眺めることができた。
展覧会名は「レンブラントとフェルメール」ではあるが、レンブラントもフェルメールも1点のみ。副題に「17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」と謳っている とおりの展覧会である。私は真っ先にフェルメールを見て、それから最初に戻った。展示はわかりやすいテーマで10セクションに分かれ(「○○画」でなく、「○○画家たち」という分け方がなかなか)、それぞれの展示数が少ないので疲れない(全60点)。
Ⅰ ハールレム、ユトレヒト、アムステルダム――オランダ黄金時代の幕開け
宗教画、神話画が4作。ヘンドリック・ホルツィウス「苦悩するキリスト」は、キリストの肉体の逞しさが印象的だった。
ヤン・ファン・ベイレルト「マタイの召命」は、真ん中右寄りで眼鏡に手をやりビックリしているようなオジサンが妙に現代的に見えた(162530年頃の作品だというのに)。それにしても、宗教画は事情を知らないとわからないなあ。「マタイの召命」は収税所で働いていたマタイにキリストが声をかけ、マタイがついて行ったという場面らしい。すると、画面右側で指を差しているのがキリストで、その指の示す先にいるのがマタイか。とわかれば、絵も興味深い。
アブラハム・ブルーマールト「ラトナとリュキア人の農民」からは物語の挿絵のようなメルヘンチックな感じを受けた。でも描かれた場面は、ユピテルの子を産んだラトナをユピテルの妻ユノが農民に命じて追い出そうとしたところ、農民はユピテルによってカエルにされちゃったというもの。
-1 風景画家たち
私が思うオランダの風景は真っ青な空の下の色とりどりのチューリップ、って絵葉書的ステレオタイプなものだから、オランダの風景画は空が暗いなあといつも思う。でも決して嫌いではない。風景にも生活が感じられるような気がするからだろうか。
サロモン・ファン・ライスダール「水飲み場」は一筆一筆がとても丁寧。
-2 イタリア的風景画家たち
イタリアへは行ったことのない画家もイタリア的風景を描くのだからやっぱりイタリアの明るい風景に憧れるんだろうなあ。それでもやっぱり空は真っ青ではない。黒くはない雲がかかっている。
-3 建築画家たち
建物の立面図とか平面図とかかと思ったら、教会の内部が描かれている。直線と曲線が心地よくマッチしている。エマニュエル・デ・ウィッテ「ゴシック様式のプロテスタント教会」は、アムステルダムの複数の教会から様々な部分を取り出し再構築した実在しない建物だそうだ。床の墓石をはがす墓掘り職人、そのそばでじゃれ合う犬、なんていうのが実際にみられたらしいが、教会の建物内でのそういう光景は興味深い。
-4 海洋画家たち
オランダは海洋国家でもあったのだ。帆船の絵にちょっと心躍った。海洋絵画は、海の上の空気感までが伝わってくる。
-5 静物画家たち
静物画に歴史が表れるのが面白い。というのは、そこに描かれた物は貿易によってオランダに入ってきたものだったりするから。ウィレム・ファン・アールスト「狩りの静物」は、鉤に吊るされたニワトリと野生の鳥(ヤマウズラらしい)の羽の描写が素晴らしい。11枚丁寧に写実的に描かれ、羽のふわっとした感触が見事だ。

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2016年2月13日 (土)

テレビネタ

今日もテレビネタで。最近、よくテレビ見てる…。
・養之助(「あさが来た」)がかっちゃん(「ごちそうさん」)だって、まったく気がつかなかった。あさイチで知った。
・2月5日の「警視庁ゼロ係」、佐野史郎扮する会社社長に孝太郎(小泉)ちゃんが「小早川冬彦です」と自己紹介すると佐野史郎が「冬彦…」と呟く。この小技にウケた。
・1月31日の「和風総本家」、なんと歌昇クンが出ていた‼ それだけで盛り上がり、さらに歌昇クン素顔が二枚目だなあと、二度盛り上がり。
・昨日の「ファミリーヒストリー」、手塚太郎光盛が手塚治虫の先祖かもしれないって。見るつもりなかったのに、たまたまテレビつけたら手塚光盛の名前が出てきたところだったんで、全部見ちゃった。面白かった。
科学系番組が好きでたくさん録画してあるのに、こうやって別の番組をついつい見ちゃうので、録画が消化しきれない。

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2016年2月12日 (金)

再見むなしい「ひょっこりひょうたん島」

210日 「ひょっこりひょうたん島」(シアターコクーン)
12
月に見たものの、相当時間寝ていたのでリピート。でも、後悔半分。というのは、まずこの凱旋公演のチケットを取ったのが12月はじめ。ということは初回観劇よりずっと前。本当は一度見て面白かったら2月の分を取りたかったところ。でも12月分のチケットも奇跡的に戻りが取れたことを考え(立ち見もあったからな。今回も立ち見が出ていた)、用心して申し込んでしまった。そうしたら最前列があいてるじゃない。最前列なら通路際でなくてもいいわねとそのゾーンの真ん中をゲット。ところが、ショック‼ 発券のときそこは2階最前列であることを初めて知ったのだ(愚かな私、1階最前列があいているわけないよね)。これは初回観劇でわかったことだが、2階なら最後列で十分。むしろ後ろを気にしないですむ分、見やすい。ということで、座席で失敗。そして、前回眠かったのは自分の体調ばかりでなく芝居が自分に合わなかったからだと今回あらためてわかった。前回観劇後、2度見る必要はあるのかしら、チケット取っちゃったから行くけど…とちょっと後悔していた。でも、寝なかったら本当は面白いんじゃないかという期待もあって…。芝居の評価は人それぞれだし、高く評価する人もたくさんいると思う。でも私には難解すぎたし、合わない。それがわかったから後悔半分というところなんだけど。
今回は頑張って目を開けていたけれど、それでもちょっと暗くなったときとか、エピソードが変わる合間とか、すっと眠気に襲われた。だから、あれ、どうしてさっきのエピソードからこうなったの?ということも。まあ結局、エピソードには大したつながりはなくて、犬の国、新宿へのタイムスリップ、宝探し等々、断片をぽんぽん投げ込んできた感じだった。やっぱり一番記憶に残っているのは前回と同じ椅子取りゲーム、って…。漂流劇ってこういうことなのか、ってイメージ的にぼんやりとわかったような気にはなったものの、う~ん…。オリジナルの「ひょっこりひょうたん島」はとても楽しみに見ていたのに…。登場人物のキャラクターもあまり活きていなかったような…。そもそも芝居のワークショップが舞台で展開されているようで、そこに観客がついていくのはかなり大変なような気がした。
それから、全体に何となく閉塞感が漂っていたのも、見る方にとってはつらかった。
ただ、音楽は悪くなかったな。井上芳雄クン、安蘭けいさんはじめ皆の歌はす~っと耳に馴染んだし。
結局、私には想像力がないし、こういう芝居に対する感性もないのよね。ただ、カーテンコールが1回しかなかったこと、拍手が比較的普通だったこと(前回もそうだったかも)を思うと、他の人もなんかとまどっていたのかな。
<上演時間>130分(13301540
実際には1550終演だった。

 

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2016年2月11日 (木)

おいしいとこもっていくよね~

160210bird
ここ何年か、鳥のためのキンカンになっている。
おいしい実をよく知ってるよね~。

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2016年2月 9日 (火)

北の富士名言集

今ごろなんで相撲の話題? というのは北の富士さんが好き過ぎて、嵐山光三郎さんとの対談「大放談 大相撲打ちあけ話」を買ってしまったから。とにかく面白く手面白くて電車の中で思わず吹き出しそうになったこともたびたび(ただ、誤植が多い。つい鉛筆でチェックしちゃったりして)。そこで、最近の北の富士さんの名言を大相撲のテレビ中継から(初場所千穐楽はまだ録画を見ていないの。2時間もあるからなかなか余裕がなくて)。

H27
9月場所
「色の黒い人が強い。夏巡業でよく稽古しているから

北の富士名言ではないけど、この場所、栃ノ心が三役に復帰した。戦後、幕下からの三役復帰は琴風(西
30)、龍虎(西42)に続いて3人目だそうだ。栃ノ心は西55枚目からの復帰で当然第1位の記録。だから応援してたんだけどな(太ももがめちゃくちゃ太いよ)。しかし怪我人が多過ぎるわ。初場所は照ノ富士が休場しちゃって寂しかった…。
それから、初日懸賞:結びに49本。1日21の取組に165本の懸賞。1日の懸賞数として最多。18番に懸賞。3番は無懸賞(このことについて、北の富士さんが気の毒がっていた)。


H27年九州場所
「胸毛、背中の毛が密集しているのは稽古していないから。稽古すれば、擦り切れてまだらになる」
これは確か、初日の高安についてだったと思うけど、その後高安はそんなに成績悪くなかったような…。としても、結果として北の富士さんの期待以下だったかも。

H28
年初場所3日目、豪栄道が栃ノ心に負けて
「土俵がそこにあることを身体が忘れている、あんなに大きく踏み出すんだから。稽古が十分だと何も考えないで身体が反応する、これだけ下がれば土俵がそこにあるとわかる。あれだけ踏み出しても自分で意識がないということは相当感覚が狂っていると言うしかない」

豪栄道、頑張れ!!

H28
年初場所
「稀勢の里の仕切りの歩幅が狭い。腰をガッと割って膝を曲げて下から寄るという体勢は今の歩幅ではできない」

日本生まれの力士の優勝が10年ないことについて。
「しつこいと言われているが、老い先短いから早くしてもらわないと」

これには異論があるけれど、老い先短いからいいか。もちろん、琴奨菊の優勝には心から「おめでとう!!」です。怪我を乗り越え努力が実を結んだこと、本当に感動です(あのガブりには誰も勝てない気がする)。そして結婚もおめでとう!! それにしても期待の先鋒は稀勢の里だったのにね。

H28
年初場所12日目。妙義龍対千代鳳で千代鳳が勝ったことについて
「腹を利用してガブっている、妙義龍が腹の上に乗ってしまった。腹っていうのは無駄にあるんじゃないんだね~」


いつだったか忘れたある日 逸ノ城について
「あの時はすぐにも大関・横綱なんて言っちゃったけど、恥ずかしいわ」
まったく同感‼ とくに川口在住者としては怒りも加わる。相撲関係者はあまり言わないけど親方が悪いわ。もっと出げいこに行かせるとかしないと。


北の富士さん、1人でぶら~っと神楽坂のカウンター料亭やバーに行くらしい。私がそういうところへ1人で入るのは到底無理だから、せめて神楽坂をぶら~っと歩いている北の富士さんに会えないかなぁ、なんていい年してね。

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2016年2月 7日 (日)

ニーチェ先生がポシュレに

昨日の(というか今朝のというか)「ニーチェ先生」見ようと思ったら、ポシュレが入っていたshock
毎週予約で録画しているのに、なんでなんで? 原因がわからんweep

浦井クンって、前にも「新解釈日本史」なんて番組に出ていたよね。深夜の浦井クンはうふふなんだわ。

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2016年2月 6日 (土)

中村屋には泣かされる

昨夜のこと。ここのところ、また悪い習慣が出て2時3時に寝るようになってしまったので、今日こそは早く寝るぞ意気込んでいたのに、ついつい中村屋密着を見てしまった。
「盲目物語」はあんまり好きじゃないのだけど、
大阪城みたいなあんな演出をされたら泣いてしまう。
小山三にも泣いた。小三郎さんにも泣いた(葬儀の時の小三郎さんの悲痛なお別れが忘れられない)。
三津五郎さんにも泣いた。
ほんと、色々あったなあ。歌舞伎の家の子、大変だなあ。小さい時から歌舞伎の空気に触れることが大事ってよくわかる。七緒八クンの豆腐買娘お柳、あんな苦労があったのか(そりゃあ、舞台のおじじよりお客さんのほうが気になるよね)。出番前、爆睡する七緒八クン、パパもその昔おんなじだったなと微笑ましい。
中村屋密着には毎度毎度泣かされる。
今日はなるべく早く寝ます。

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2016年2月 5日 (金)

狸御殿だよっ‼

8月演舞場に「狸御殿」がかかる‼
わ~い、あの「狸御殿」だぁと思ったら、宮本亜門版だった。私が期待していたのは平成17年12月、10年前に見てめちゃくちゃ面白かったスーパー喜劇。藤山直美さんをヒロイン(狸のきぬた姫)に迎え、澤瀉屋を中心に、市川右近さん扮する人間の若者との恋物語が展開する。
今度の「狸御殿」は狸の若様の嫁選びみたいね。
宮本版は20年前に染五郎さん主演で上演されたそうだから、そっちのほうが古い。再演を期待していたスーパー喜劇ではなかったけれど、と~っても楽しみなことには違いない。松也さん主演だしねっ(歌が聞けるのも楽しみ)。
出演者とあらすじは→ココで。

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2016年2月 4日 (木)

2月歌舞伎座夜の部は幕見で

23日 二月大歌舞伎夜の部(歌舞伎座)
色々悩んだ末、今月は昼の部をいい席で見ることにしたため節約を考えて夜の部はパスするつもりだった。ところが、「籠釣瓶」は吉右衛門・菊之助の初共演だってこの前の東京新聞に出ていて、ああそうだっけと今さら気がついて、そしたらどうしても見たくなってしまった。そこで日中外出予定が入っていた3日、一幕見を狙うことにした。籠釣瓶の発売は1645から。私が歌舞伎座に着いたのが1545.発売までは待てるとしても開演の1812まではきつい…なら、いっそ「源太勘当」も見ちゃえと決めた。戸口で歌舞伎座の人に「3B席もあいていますよ」と何度も勧められたけど、最後の踊りまではいられないのでお断りして4階へ。「源太勘当」は35番、「籠釣瓶」は2番だった。入場開始の1610、順番通りに中へ入り、大急ぎで狙っていた席へ。バッチリ‼
夜の部、見える範囲(ということは3B3Aが主)でかなり空席が目立った。戸口で3Bを勧められたのもむべなるかな。幕見席も余裕で、いつもの3Bで見るよりずっと楽、集中して見ることができた。花道も七三は十分見えたし、初幕見はだ~い満足。舞台との距離があったせいか、逆にあ、そういうことだったのかという新鮮な驚きなんかも感じたよ。「源太勘当」も「籠釣瓶」もと~ってもよかった。パスしなくてよかった。
「ひらかな盛衰記 源太勘当」
前半の後半15分くらいちょっと眠くてうつらうつらしてしまったが、全体としてかなり面白かった。この演目を最初に見たのは20054月の勘三郎襲名公演だからもう10年以上も前のことか(あら、その公演、昼の部の最初が「源太勘当」で、夜の部の最後が「籠釣瓶」だったわ)。あの時は勘太郎さんが源太だったことだけは覚えている。内容はなんとなく覚えているようないないような…。で、今回は勘当の理由もはっきりわかって、だから面白かった。それにけっこう笑いを取る場面もあるのね。横須賀軍内、茶道珍斎は10年前も市蔵さん、橘太郎さんだったんだ。この2人が権力におもねり、それを笠に着て源太をいじめる。弟平次も兄をいたぶる。私はいじめの芝居は好きじゃないけど、この3人がアホでコミカルに描かれているせいか(本来深刻になりそうな場面に笑いが入る)、母の源太に対する愛と理解が伝わるせいか、イヤではなかった。そういえば母延寿も秀太郎さんで前回と同じ配役だった。秀太郎さんの大きな母の愛と思慮がとてもよくて、ラストは感動した。
源太の梅玉さんは武士としての気概とやわらかさが「鎌倉一の風流者」にぴったり。ただ、荒縄帯の阿呆払いの姿になってからは、なんか心中ものの町人みたい、なんて思ってしまった。
源太をひたすら恋い慕う千鳥は孝太郎さん。今回4階から見て役のイメージがよくわかるような気がした。孝太郎さんは決して美形とは思わないが、立居振舞が愛らしく源太への強い思い、延寿への孝心が伝わってきた。

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2016年2月 3日 (水)

なごむ

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この看板、お店の想像力が勝手に働いて、とても和む。

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2016年2月 2日 (火)

四月歌舞伎座演目・配役発表

初日の「待ってました」、4月歌舞伎座の演目と配役が発表になった→ココ
仁左様の右京、六助とか全部楽しみなんだけど、ミーハーにとっては染五郎さんの新作「幻想神空海」が一番かな。

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2016年2月 1日 (月)

危ない?信号

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うふふ…。

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