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2016年2月26日 (金)

恩地孝四郎展

226日 「恩地孝四郎」展(東京国立近代美術館)
160226onti 迷ったのだけど、日曜美術館を見たらやっぱり行きたくなったのと、これだけ大規模な回顧展はもうないだろうということで駆け込みで近美へ(会期は228日まで)。混んでいるというほどではないが、人の数は少なくもなく、でもすべての作品をちゃんと目の前で見ることができた。
最初に出展リストを手に取ったらあまりの厚さに驚いた。ちょこっと解説もついて(ありがたい)24ページ。近美の力の入れようがわかるというものだ。でもとにかく展示作品が400点近い(版画250点、油彩画11点、水彩・素描27点、写真20点、ブックデザイン79点などって書いてあった)ため、すべての作品をじっくり見ることはできず、比較的簡単に流して見て歩き、ところどころ気になった作品だけじっくり見た。
Ⅰ 「月映」に始まる 19091924
Ⅱ 版画・都市・メディア 19241945
Ⅲ 抽象への方法 19451955
<黒>、<目>、<曲線>が印象に残った。全体的にはそう黒ばっかりでもないし、抽象画になると暖色系も使われているのだけれど、最初のほうでは、恩地は黒だと思った。目も気になる。じっとこちらを見つめている目は、そのまま自分の目として何かを見ているような気にもなってしまった。日曜美術館で恩地には死がまとわりついているようなことを言っていたが、確かに「月映」の頃の黒も目も死を意識させる。曲線は確かに多く使われているのだけど、直線の鋭い感じもいい。曲線で好きなのは「イマージュNo.6 母性」。ポスターにも使われている版画である。おなかの中の胎児を想像した。
「ノックダウン」という版画も好き。リングに崩れ落ちたボクサーの後姿、レフェリーがカウントを取っている。勝者は左脚と左のグラブしか見えない。レフェリーの緊迫感とともに、観客のわーわー言う声が聞こえてきそう。
肖像版画が興味深い。北原白秋、山田耕筰、萩原朔太郎等(みんな、やっぱり目が印象的)。朔太郎のは版木も展示されていた。油絵みたいな版画だったからどうやってこんなふうに彫って刷れるんだろうという疑問が湧いていたところだった。なんとなくわかった気がした。
ブックデザインもよかったな。
抽象画はまったく意味がわからないものと、ああそういうことなんだと伝わってくるものがある。先述の「母性」なんか後者。
ほかにも触れておきたい作品がたくさんあるけれど、長くなるからこの辺で。
この後、2階でやっている企画展「ようこそ日本へ」へ。これがまた素晴らしくよかった‼ あと2日しかないけど、恩地展を見たら、こちらも絶対忘れずに。
「ようこそ日本へ」の感想は又あした。

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