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2016年3月

2016年3月30日 (水)

ダ・ヴィンチは何度見ても天才:江戸博の「レオナルド・ダヴィンチ」

326日 「レオナルド・ダヴィンチ―-天才の挑戦」(江戸博物館)
160330davinci 平日午後に行った知り合いが、チケット売り場にも行列ができていたし、「糸巻きの聖母」は特設ブースみたいになっていて30分待ちだったと情報をくれた。鑑賞客の年齢層は比較的高いとも。そこで、金曜日の夜を狙おうと思ったら、江戸博の夜の開館は土曜日。そりゃあもっと混みそうな気もしたが、410日までの会期で、次週は混雑がもっときびしくなりそう、行くならこの土曜日しかない。5時に江戸博に着くように出かけた。正解とも何とも…。6時着でもよかったかも。
会場に入って(チケットは持っていたから売り場にどのくらい並んでいたか見なかった)、まず「糸巻きの聖母」へと駆けつけたら、なんと45分待ちで5重くらいに折れた行列はもっと延長して隣の部屋のほうまで。で、今は諦めて入口に戻った。「糸巻きの聖母」は展示のほとんど終わりのほうにあるから、駆けつけるのも戻るのもけっこう大変だった。
ダヴィンチはしょっちゅう展覧会があるし、私としては20112月に日比谷公園で見た展覧会がベストだったし、すごぉく混んでいるというほどでもないものの11つの展示を見る列の動きは遅いから、今回は比較的流して鑑賞した。とくに手稿を見る列の動きが進まない。飛行機に関する手稿は初公開ということだけど、手稿そのものに関しては日比谷公園でじっくり見たから。それに、ダヴィンチの手稿を読めるわけでなし、今回は重要なものに関しては上に拡大したものが展示されていたから、そっちを見た方がわかりやすい。流したからといって、天才ダヴィンチの凄さが伝わらないわけじゃない。ダヴィンチにして間違いもなくはなかったらしいが、鳥の観察、空気などの科学的な解析、人間への応用等々、とにかく素晴らしい。
絵画についても、ダヴィンチの模写的な、あるいはそこから発展させた「ダヴィンチに基づく」という他の画家の絵画と比べると、う~ん、やっぱりどこか違うんである(天才っていう目で見てるからかもしれない)。ダヴィンチが絵画においても、素描においても、多くの芸術家に影響を与えたことがよくわかる。さて、「糸巻きの聖母」の行列は、私がたどり着いた時にはかなり短くなっていて、それでも実際には20分強待ちであった。私が並んだあとには再び長い行列ができていたから、ちょうど谷間のいい時に並んだことになる(でも、もっと後ならもっとすいていたかも)。
本物を見る前に、拡大写真とポイントが表示されていたから、そこを重点的に見た。スフート画法、幼子を過酷な運命から守るような聖母の身体の向き、母なる大地のエネルギーを表すという右手、ダイナミックなイエスの身体の捻れ、聖母が腰かけている岩にはダヴィンチの地質学の研究成果が表現されているなど。聖母の表情がとてもいい。この絵のそばには資料として糸巻き棒が展示されていた。
別の展示室には橋や護岸用のプレハブ式ブロック、飛行機などの模型が展示されていた。ダヴィンチのアイディア、研究が都市計画にまで及んでいるのは彼のすごい点の1つだ。
ダヴィンチの肖像画はあの髭ものがよく知られているが、あれは別人のものかも、というのが興味深かった。「ダ・ヴィンチの愛人」(藤本ひとみ)はレオナルドを女性として描いているのだけど、そうだとしてもあの髭とはどうしても結びつかないんだもの。

図録は迷ったが、日比谷公園の時に買ってあるのでやめた。手稿のコピー付きの図録があったらしいけど、完売だって。私ももっと前だったらきっと夢中になって欲しがっただろうな。

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2016年3月29日 (火)

早くも6月歌舞伎座演目発表:6月は3部制

4月の歌舞伎座が開く前に6月の演目と配役が発表になった→ココ
先日、3部制も考慮に入れているというニュースを何かで見たばかりだったが、6月にもう3部制を導入したのか。まあ、実験的にということだろうけど、ちょっと意外だった(それともそのニュースで6月3部制って言ってたのかしら、私が気がつかなかっただけかも)。
演目は「義経千本桜」で、第一部が碇知盛、第二部がいがみの権太、第三部が狐忠信。
碇知盛では、安徳帝役で右近さんの長男武田タケルくん(‼)が初お目見得なのが楽しみだ。

3部制もいいけど、全部見るとこれまでより高くなるんだよね。

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2016年3月28日 (月)

歌江さん…

遅く開いた朝刊で目に入った訃報。
中村歌江さん…。
昨日、そういえば歌江さん、どうなさっているかなあと思ったところだったから、少なからずショックを受けた。
舞台での素敵な姿、テレビでのインタビューが思い出される。
俳優祭での歌江さんを、2年前にやっと拝見できた嬉しさが甦る。
歌江さん最後の舞台は去年1月歌舞伎座昼の部だったそうだが、私は残念ながら見ていない。私にとっての最後の歌江さんは一昨年9月秀山祭「御所五郎蔵」の番頭新造千代菊。黒地の衣裳の歌江さんの姿ははっきり覚えている。
歌江さん、ありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。

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2016年3月27日 (日)

懐かしの駅弁・お茶:「駅弁むかし物語」

319日 「駅弁むかし物語」(旧新橋停車場 鉄道歴史展示室)
160327shimbashi1
パナのミュージアムを出たら、目の前に旧新橋停車場が。あらら、なぜか今まで全然気がつかなかった。ちょっとコーフン。
160327shimbashi4 隣の鉄道歴史展示室へ入ると駅弁の歴史展をやっていた。この日、
3つ目の展覧会。
日本初の駅弁と言われる、明治18年宇都宮駅の竹皮に包まれたおにぎり2個と沢庵2切れの模型がまず目に入る。質素なこの駅弁も当時としては画期的なことだったんだろうな。
子供の時、夏休みになると母に連れられて秋田の母の実家へ行くのが楽しみだった。暑く狭い寝台車も楽しみの一つ、そして駅弁はよく覚えていないのだが(貧しかった我が家はおにぎりか何かを母が作って持って行ったのかも)、お茶と冷凍みかんが楽しみだった。
弁当の容器、掛け紙、そしてあの懐かしいお茶の容器がたくさん展示してあった。陶器から後にポリに変わったけど、やっぱり陶器が懐かしい。ガラスのお茶容器もあった。録り溜めして最近見たタモリ倶楽部の「落楽マニア」の回(20155月‼)で空き瓶を収集している人が、お茶もガラス瓶の時代があったと言って見せてくれたのを思い出した。見るからに熱そうだが、その人の話ではやはり熱いからすたれたとのことだった。
駅弁マナーが興味深かった。列車の窓から弁当箱やお茶の容器を捨てないようにとの注意書きが掛け紙に書いてあったりして。
あ、駅弁やっぱり買ったかも。短い停車中に駅弁売りのおじさんと大急ぎでお釣りの遣り取りをしたことがあったのを思い出した(遣り取りをしたは母だと思うけどね)。駅弁売りは一種の職人だったね。今でも数少ない駅で何人か駅弁売りの人がいるらしいから、ぜひもう一度あの経験を甦らせてみたいものだ。
私は小学生の時にマッチのラベルを集めて自由研究に提出したことがあるが、こういうものって集めている時はガラクタかもしれないけれど、何十年も経つと歴史資料になる可能性もあるんだよね(弁当の掛け紙なんて、私も取っておけばよかったな、もっともそんなに旅行しないから枚数集まらなかったな)。自分ではしばらく集めても結局は捨てちゃうから、収集家はよく取っておいてくれたなあとありがたく思う。
思いがけなく見ることのできた「駅弁むかし物語」、楽しかった‼ 図録はすご~くすご~く迷って、結局買わなかった。でも、今になってやっぱり買っておけばよかったって後悔している。

なお、歴史展示室では、1階の床の一部がガラス張りになっていて、開業当時の駅舎基礎石の遺構を見ることができるのも興味深い。

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2016年3月26日 (土)

植物画の魅力:イングリッシュ・ガーデン展

319日 「キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」展(パナソニック汐留ミュージアム)
DNP
の後は汐留へ。21日は終わってしまう展覧会なのでまさに駆け込み。土曜日のせいか、会期末のせいか、テーマ故か、とても混んでいたのは意外だった。というのは、パナのミュージアムはこれまでに行った2回とも割と空いていたからだ。図録も完売になっていて二度びっくり。
イングリッシュ・ガーデン、キュー植物園というだけで、どんな展示内容なのか全然知らないで行ったら(場内にイングリッシュガーデンを設えてあるのかと思ってた)、英国王立キュー植物園所蔵の植物画や研究者たちの肖像画、植物をモチーフとした工芸品などが展示されていた。こういうものをちょっと関心をもって見たのは、①わずかな期間だが一時、荒俣宏さんに傾倒した時期があって、博物誌への関心の入口に立っていたこと、②キュー植物園公式画家中、唯一の日本人である山中麻須美さんが陸前高田の奇跡の一本松の絵を描いたという短いドキュメントを何日か前にテレビで見たこと、③ここへ来る前、DNPで世界航路の歴史を見てきたばかり、キュー植物園にはその時代世界各地から集められた植物が多く栽培されていること、がきっかけとなった。
当時の人々は珍しい植物に研究価値とともに経済性、さらには芸術感覚も持たせていたんだなと思った。したがって植物画というのは、正確さと芸術性両方が求められるのだ。そういうことが種々の植物画から感じられた。なかなか見られない展示作品に触れることができて、なかなかよかった。絵の描ける人、うらやまし~い。小学生の頃、写生とかだいっきらいだったもんなあ。今になってこういう植物画とか描いてみたくなってきた。

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2016年3月25日 (金)

天球儀に入ろう:体感する地球儀・天球儀展

319日 体感する地球儀・天球儀展(BnF×DNPミュージアムラボ)
ルーヴルDNPミュージアムラボが終わり、新ミュージアムラボはBnF(フランス国立図書館)とのコラボ。
初めてミュージアムラボを見た時、その技術と目の付け所にびっくりさせられた。回を重ねるごとに技術は進化し、ルーヴル編は終了したわけだが、今回の地球儀・天球儀の技術がまた素晴らしいし、体感型でとっても楽しめる。概要は→ココで。
まずはシアターで「地球儀に見る日本」を見る。地球儀・天球儀の歴史を辿りつつ、航海・地図の発達史でもあるので日本ももちろんいろんな形で登場して、非常に勉強になる。徳川幕府の鎖国は日本の植民地化を防いだとはよく言われることだが、私もあらためてそう思った。上映時間と観覧時間の都合もあるだろうが、まず、映像を見てから観覧を始めるのがいいと思う。
シアターを出たらイントロダクションを見て、展示室へ。展示作品については→ココを。1600年の地球儀が目の前にある‼ それを3D鑑賞システムで細かいところまで見ることができるのだ。
ホワイエでは損傷した古い地球儀の修復過程を見る。大胆かつ繊細な作業だ。ここもじっくり見ておきたいところ。地球儀・天球儀の製作技法のコーナーでは、小学校だか中学の頃、学校で地球儀を作ったことを思い出した。
今回の目玉は天球儀の中に入ること。ヘッドマウントディスプレイをつけると、なんと360度天球儀の中が見渡せるのだ。外からそれを見てると、みんな上を向いたり下を向いたり椅子を回したりで、なんのことやらわからないが、自分がディスプレイをつけると、やっぱり同じことをしている。これは実に楽しい。7分が短い。
最後に「ベハイムの地球儀を体感」。大画面の前に立ち、手の動きで地球儀を動かすのだが、これが実に難しい。じっと手を画面に向けているようでも手は常に細かく動いてしまい、画面が安定しない。係の人がつきっきりで教えてくれたけど、ほとんどうまくいかなかった。
前後期で展示物が変わるので、後期にもう一度行くつもりだが、前期にも又行ってリベンジしたいかも。
ホールではフェルメールの「天文学者」になって写真が撮れるよ。
観覧は無料ですが、予約が必要です。予約は→ココで。

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2016年3月24日 (木)

中指の災難

この前、雨戸にばーんと挟んだ左手中指、痛みがやっと薄れてきた頃に、折り畳みテーブルの脚に挟んだ。
雨戸の時は勢いがついていたから一瞬の出来事だったが、テーブルの脚は挟みそうだと用心していたのでむぎゅ~~と挟んだ。
こういう時って、指を抜くことも、畳み掛けた脚を広げることもできず、「痛い痛い、挟んでる挟んでる」とただおろおろするだけ。なんとか指は抜けたが、同じところをやっちゃったから痛いのなんの。
そしてやっと日常生活にもほぼ不自由を感じなくなってきた今日、またまた左手中指をやっちゃった。今度は包丁で切った。端っこ3cmくらいになったレモンを薄く切ろうとして包丁が滑ったのだ。
かわいそうな私の左手中指。

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2016年3月22日 (火)

国立3月は15年ぶりの新派公演

318日 新派公演(国立劇場大劇場)
160322kumagaisakura_2 三越劇場でも空席があるのに大劇場で大丈夫なんだろうかと心配していたけれど、見える範囲で1階席、2階席は予想以上に入っていた。逆に3階がガラガラ。歌舞伎とは違うんだね。
「遊女夕霧」
何の予備知識もなかったから、例の吉田屋の夕霧のことかと思いきや、全然関係なく、時代は大正、場所は吉原、金蓬莱という遊女屋でトップにはなったもののちょっと地味な印象を受ける遊女であった(「私というおなごはちっとも面白くもなんともないおなご」で、5年も苦界勤めをしているにもかかわらず「一度だって浮いた噂がなかった」と夕霧自身が言っている)。このお話は川口松太郎「人情馬鹿物語」の1編だそうで、まさにそのタイトル通り、夕霧は人情馬鹿だ。
夕霧は自分の「積み夜具」のために呉服屋の若い番頭与之助(月乃助)が得意先を騙して大金を得たことを知ると、逮捕された彼を助けようとその得意先11軒に、騙したのではなく借金したことにしてくれと頼んでまわる。夕霧の強い情にほだされた検事が17軒全部から借用証を取ってくれば起訴猶予にすると折れたのである。検事は果たして17軒全部が承知するかどうか疑っていたかもしれない。
ここで描かれるのは講釈師・悟道軒円玉(柳田豊)の家での経緯だが、円玉同様その身勝手さに腹が立ち、彼女が熱心に頼めば頼むほど、腹立ちが増してきたというのが正直なところ。情の深い女のちょっと嫌な面だろうか。円玉の内儀の口添えもあって円玉が承知すると、夕霧は与之助とのなれそめを語る。そして夫婦約束をしていたにもかかわらず、与之助が出て来たらきっぱり別れると言う。自分のような女が女房では与之助の出世に響く、夫婦にはなれなくてもいつかは力になり合える時がくる、この世に生きている限りきっと力になり合える時がある、と。そう自分に言い聞かせるように、また円玉にすがるように同意を求める夕霧。
現代なら、若い男をそんなに甘やかすから世の中間違った方向にいっちゃうんだよ、と言いたいところだけど、月乃助さんの与之助は夕霧の情にきっと応えて立ち直ると思わせる純粋さがある。そして久里子さんの夕霧には苦界に沈みながらも、いや苦界にいるからこその一途な思いに懸ける哀れさがあった。
円玉の柳田さんも頑固な中に人の心の機微を感じ取る優しさがあって、とてもよかった。
男に罪を犯させたのは自分のせい、その男を救い、自分は身を引く、現代の若者には理解できない世界かもしれない(若者でない私でさえ、納得できないものがある)。だからこそ、若者に見てほしいと思った。日本人が人情馬鹿だった時代を表現できるのは、まさに新派なのである。また、この芝居にはセリフのない時間が多く、この「間(ま)」にそれぞれの人の思いが滲み出していたが、これも新派の良さなのだと思った。

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2016年3月19日 (土)

MIYAKE ISSEY展

316日 「MIYAKE ISSEY展 三宅一生の仕事」(国立新美術館)
大原美術館を見た後、2階の企画展示室へ。たまたまというか、ちょうどこの日が初日だった。展覧会の規模は大きくはないが、新美館長の挨拶文、この展覧会やりたかった~という熱意がびんびん伝わってきて面白かったし(面白かったという表現は語弊があるか)、ファッションに興味のある人だったら絶対に楽しめるし、勉強になるんじゃないかな。実際、それらしい感じの人たちが多く、彼らはみんな熱心にメモを取ったりしながら見ていた(私1人、場違い…)。

さて、会場は不思議な空気で、場違いな私でも何となく楽しい。セクションAは初期の作品。ボディ(ラタンやプラスティック、段ボールみたいに見える何かの素材等でできた人体)がずらっと並び、それぞれにいろんな衣服が着せられている。ハンカチーフ・ドレスとか刺し子のシャツとショーツとか、丹前と名付けられたベルト付きコートとか。
セクションBはボディ。プラスティック・ボディ、ラタン・ボディ、ワイヤー・ボディ、ウォーターフォール・ボディ、シリコン・ボディ。
セクションCはプリーツ。プリーツを折る(織る?)機械が置いてあり、折り方なんかも動画で見せていた(11時から12時に実際に機械を動かす制作実演があるそう)。面白かったのが仮想オリンピック。1992年のバルセロナ五輪でリトアニアの公式ユニフォームを手掛けたことから、世界20カ国のユニフォームをデザインしたそうだ。
A-POC
A-POCって何のことやら。「A Piece of Cloth」と「Epoque」を合せた造語だそう。「コンピュータ・テクノロジーを用い、1本の糸から一体成型で服を作り出す」(三宅デザイン事務所HPより)技術のこと。A-POCを見ると、三宅さんの布に対する考え方、服に対する考え方がなんとなくわかるような気がして、それがこの展覧会の中で一番興味深かった。でも、私が着られそうな服はないよね~。

 

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2016年3月18日 (金)

大原美術館展

316日 「はじまり、美の饗宴展」(国立新美術館)
大原美術館展である。
本当は、素晴らしき倉敷の町で素晴らしき本物の建物の中で見るのが一番いいんだろうけど、なかなか行かれない私にとっては実にありがたい展覧会だ。倉敷へ、大原美術館へ行ったことがないわけではない。う~ん、40年以上も前のこと。記憶がほとんどない。
大原美術館、感動しました。「はじまり、美の饗宴展」なんてタイトルには心惹かれなかったんだけど、大原美術館展だから見たいと思ったのだ。展示は
1
章 古代への憧憬
2
章 西洋の近代美術
3
章 日本の近代洋画
4
章 民芸運動ゆかりの作家たち
5
章 戦中期の美術
6
章 戦後の美術
7
章 21世紀へ
7章で構成されていて、その最初の解説がどれも大原孫三郎と児島虎次郎へのリスペクトに溢れているのだ。それを読んでいるだけで感動してしまい、さらには2人の苦心の成果であるコレクションを見ては感動する。以下、長くなるので11点の絵画についてはほとんど触れない。
1
章にはちょっとびっくりした。大原美術館のコレクションに古代美術が含まれている人は多くないだろうというようなことが解説にも書いてあったが、私も知らなかった。「児島虎次郎の審美眼と欧州でのエジプトブームによる偽物横行直前に収集した」ことから、大原美術館の古代美術は本物度がきわめて高いそうだ。
2
章では最初にエル・グレコの「受胎告知」が展示されていた。目玉って中ほど以降に展示されることが多いから、最初にあったことで、2章にもちょっとびっくりした。躍動感があって美しかった。モネの「睡蓮」はごてごて塗られていなくてあっさり目な感じ、ブルーがぐっと心にくる。ホドラーの「木を伐る人」、こういう絵好き(労働の絵ね)。大原美術館、記念すべきコレクション第1号はアマン=ジャンの「髪」。虎次郎がぜひにと熱望したのもわかるような気がした。この作品の購入依頼の手紙に、虎次郎はざっとこんな絵ですといった感じの走り書きのデッサンのようなものを描いていた。その手紙の宛先が「備中国倉敷町 大原孫三郎」だった。多分明治も40年を過ぎていたと思うのだけど。
3
章では青木繁(ブリジストン以来、久しぶりにお会いしましたな)、萬鉄五郎、関根正二、岸田劉生、藤田嗣治、佐伯祐三、安井曽太郎、熊谷守一等々、錚々たる画家の作品が並んでいる。佐伯の「広告“ヴェルダン”」はパリへの愛が感じられて、私もたまらなくパリへ行きたくなった。ここには肝心の児島虎次郎の作品も展示されている。「和服を着たベルギーの少女」。そうそう、外国人女性が着物を着たらまさにこんな感じだし、ちょっとメルヘンチック。それにしても児島虎次郎の絵がたった1点? もっと見たいのに。

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2016年3月16日 (水)

地球館:角、角、角

160316horn1
ねじねじ
160316horn4
まっつぐ
160316horn2
カール1

160316horn6
カール2
160316horn5
角のひらを太陽に
160316horn3
ド迫力

みんな、立派過ぎるくらい立派な角。
動物の名前は全然わからない。

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2016年3月15日 (火)

日本館

3月9日 国立科学博物館
科学博物館の北側(地球館)がリニューアルされたというので行ってきた。でも、まずは日本館へ。
前回見学した時と展示に大きな違いはないと思うが、今回あらためて感動したこと。

160315kahaku
「縄文時代の手厚い介護」
パネルには「この縄文時代の10代後半の個体(おそらく女性)の四肢骨は、異常に細い。おそらく幼少時に小児麻痺か何かの病気にかかり、麻痺したまま一生を寝たきりで過ごしたものと思われる。彼女がこの年齢まで生きることができたのは、縄文時代にあっても仲間の手厚い介護があった証拠と考えられる。」と書かれている。
これを読んでこの骨を見て、彼女の暮らしを、彼女を助ける人々の暮らしを想像してあたたかいものがこみあげてきた。

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2016年3月14日 (月)

9月は新派:二代目喜多村緑郎襲名公演

9月に市川月乃助改め二代目喜多村緑郎襲名披露公演が行われる。
ゲスト出演として猿弥、春猿、松也の3人が歌舞伎から加わるそうだ。
とても楽しみな公演だが、
9月1日~11日 新橋演舞場
9月17日~25日 松竹座
と、襲名披露公演にしては日数が少なすぎる…。
昼夜別演目なので、私は両方とも見たいと思っている。
ポスターの月乃助さん、とても素敵です。
これを機会に新派ファンが増えるといいなと期待しています。
詳細は→ココで。

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2016年3月11日 (金)

祈り

160311crocus
5年…。
いろいろ思うことはある。
表立った行動は何もできないけれど、微々たることしかできないけれど、
絶対に忘れない。

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2016年3月 9日 (水)

祝・五代目雀右衛門襲名披露公演初日夜の部

33日 五代目中村雀右衛門襲名披露三月大歌舞伎初日夜の部(歌舞伎座)
160309jackie1 指はまだ腫れていてちょっとでも何かに触れると痛いし、時々じんじんするけれど、それでもだいぶよくなってきたので、初日の感想を。今日はNHKの「ひるまえほっと」でもやったから、そろそろ書かないとね。
襲名披露だし初日だし、華やかな雰囲気がいい。祝い幕も三菱鉛筆の創業130年の文字が目立ちすぎな感はあるけれど、京屋らしい華やかさ。
「双蝶々曲輪日記 角力場」
与五郎(菊之助)と吾妻(高麗蔵)が角力小屋の前の茶店で出会う場面。「よごろうさん」「あずま~」と互いの名をデレデレ繰り返し呼ぶのが、「ちかえもん」の「おはつ~」「とくさま~」を思い出させて微笑ましかった(歌舞伎の方が先なんだよね。しかもあの時の「とくさま~」はまだおはつの本心ではなかったのかもね。「ちかえもん」、面白かったな)。吾妻と与五郎の距離がこれまで見た中で一番近いような気がしたのは、久しぶりに見たせいかしら。「角力場」って意外と上演回数少ない?
菊之助さんの与五郎は客席にはウケていたが、<つっころばしのあほぼん>には見えない。でもそれはそれとして、私はこの与五郎も好き。
濡髪の橋之助さんはニンにぴったりで、大きさもあってよかった。ただ、残念ながら濡髪と放駒のやりとりになったら、時々うとうと。仕事との兼ね合いで、家にいてもこの時間眠いのだ。
角力小屋の雰囲気は、町人のわくわくが伝わってきてよかった。吾妻に付く仲居たち(芝喜松、芝のぶ、菊三呂)の中で芝のぶさんに大きな声がかかっていた。
「口上」
160309jackie2 さすがに京屋の襲名披露口上とあって、豪華な顔ぶれがずら~っと並ぶ。藤十郎さんが型通りの挨拶の後、懐から紙を取り出し、襲名披露を述べた。「先代は若々しく艶のある芸風で自分も勉強させてもらった」とのこと。この後、仁左衛門(先代の相手役を色々やった。先代は舞台では古風だが、普段は革ジャンでモダンな方)、秀太郎(当代がおなかにいるときから先代には色々教わった)、歌六、扇雀、又五郎、魁春、梅玉(先代のことはお兄様と呼んでいた。舞台もよく一緒、普段もよく食事に呼ばれたが、その席では息子たちの悪口が出た。それは愛情の表れだろう)、吉右衛門(当代とは手を取り合ってきた。これからも手を携えていきたい)、我當(おお、我當さんが‼ やや口のあき方が不自由だがしっかりと挨拶されるのを聞いて、思わずうるうるしてしまった)、東蔵(当代は相手を立てる役者、自己主張の強いところも見てみたい)、鴈治郎、橋之助、時蔵(当代とは同い年。神殿も時からともに励んできた)、松緑、友右衛門(弟が4年ぶりに父の名を復活させた)、幸四郎(親類の1人として喜ばしい。おじもさぞ喜んでいるだろう)と錚々たる面々のお祝いの言葉が続いた。そうか、松緑さんも「親類の1人として」と言っていたが、先代夫人は七世幸四郎の娘さんだったのね。
新・雀右衛門さんが「雀右衛門を五代目として襲名させていただくことにあいなりまして」と言ったら、「おめでとう‼」の掛け声が。客席も襲名を喜んでいる暖かい空気が濃く感じられた。


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2016年3月 8日 (火)

三代目勘太郎、二代目長三郎

勘九郎さんのお子さん2人が来年2月、初舞台を踏むそうだ。
七緒八クンは三代目勘太郎、哲之クンは二代目長三郎(初代、知らない)として。
演目は当然と言えば当然の「門出二人桃太郎」。
一昨日、「波瀾爆笑」で二代目勘太郎、七之助兄弟の愛らしい桃太郎を見たばかり(しょっちゅう見るけどね)。七緒八、哲之クンにも厳しい稽古が待っているんだろうな。
1年後が楽しみ。健康で見られるように気をつけなくちゃ。

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2016年3月 7日 (月)

痛い話

夕方、雨戸を閉めていたら妙に勢いがついちゃって、指を抜き損ねた。左手中指。
しばらくの間固まってしまう痛さ。
時間が経つにつれ、じんじんがひどくなってきた。
15年?20年?前。知り合いのマンションの重いドアで指を挟んだことがあった。あの時も左手中指だった気がする。爪が生え変わるのに何か月もかかった。それに比べれば今日なんて軽いもんだけど、痛みが他の指にも広がってきた。皿洗いはなんとか痛みをだましだましできたけど、シャンプーとかドライヤーがうまくいかない…。
もっと昔、学生時代、友人が車のドアに指挟んだこと思い出した。想像するだに恐ろしい。
歌舞伎の感想書こうとしたのに、挫けた…。キーボード操作も思うようにいかないんだもの。
追記:痛くて1時間くらい眠れなかった…。

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2016年3月 5日 (土)

観劇ラリーコンプリート

郵便受けに角型2号の封筒が入っていた。なんかごしゃごしゃした手触り。
差出人はあぜくら会。
あけてみると、トートバッグとチケットケースが入っていた。
あれ、なんか応募したっけ?
案内状を見ると、国立劇場観劇ラリーの感謝の品だそうだ。観劇ラリーって?
去年の10月から今年3月までのチケットを全部購入した人にオリジナルグッズをプレゼントしてくれることになっていたらしい(応募の必要はなし)。
う~ん、そんなお知らせ見た記憶があるような、ないような…。ないような、のほうが強い。
まったく意識していなかったので、へ~私全部チケット買っていたんだという驚きと、思いがけないプレゼントをいただいた嬉しさでにやにやしてしまった。
記念品にしないよう、使わせていただきます。ありがとうございます。

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2016年3月 3日 (木)

菊五郎さん休演

びっくりしました。
しっかり療法なさって5月の和史クンの初お目見えを両家のおじいちゃまで目出度くお祝いできるようお祈りしております。
追記:胃潰瘍だそうです。回復次第復帰されるとのことですが、ご無理なさいませんように。

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2016年3月 2日 (水)

團菊祭演目発表:和史クン初お目見え

5月歌舞伎座の演目と配役が発表になった→ココ
團菊祭も若手中心になっている。
和史クンの初お目見得という話題もだけど、昼夜とも楽しみ。

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