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2016年4月

2016年4月30日 (土)

「芹沢銈介のいろは」:その魅力

428日 「芹沢銈介のいろは――金子量重コレクション」(東京国立近代美術館工芸館)
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ぜひ見た方がいいと強く勧められたので行ってきたのだが、と~~ってもよかっ た。まず、工芸館の建物が素敵。推薦者には建物は晴れの日に見てほしかったと言われたが、雨の中にしっとりと佇む工芸館だってとても魅力的だ。中へ入る前に夢中で写真を撮ってしまった。
芹沢銈介さんは人間国宝だということだが、正直あまり関心のある分野じゃなかったこともあり、恥ずかしながら今回 初めて知った(ただ、作品のいくつかは160430serizawa これまでに目にしたことがあると思う)。紅型に魅せられて本格的に染色家の道に進んだとのこと。その発想の独創性や型染の魅力にぐいぐい押された。何しろ最初に展示されていた「型染伊呂波文六曲屏風」にぐっと心を鷲摑みにされてしまったのだ。ひらがなの「いろは~」に文字をモチーフとした絵が組み合わされている(「と」→塔、「ひ」→屏風などのように)。これがずっと眺めていても飽きない。「いろは~」を型染にした着物なんかお洒落で着てみたい。
のれんがまた素敵で、そのデザイン制作過程の一端がわかるような展示もあり、興味深い。
一番好きなのは文字のデザインだが、鶴見神社宮司金子勢次像、阿那律、親鸞上人御影といった人物像の型染も好き。「絵本 どんきほうて」は、ドンキホーテを鎌倉時代の武士に置き換えていて楽しい(これは、凸版、筆彩)。
多くの本の装丁からカレンダー、風呂敷、マッチ箱、酒瓶、茶筒などのラベルまで、芹沢さんのデザインは幅広い。何十年も前、小学校の自由研究でマッチ箱のラベルを集めた私だが、もしかしたら芹沢デザインのものがあったかもしれないなんて。
「大原美術館」、「沖縄老女」など、タッチの早さを感じる肉筆画もとても魅力的だ。ああ、自分も絵が描けたらなあとつくづく思う。
自分は初めて知ったくせに、ちらほら見かけた外国人の鑑賞者にちょっと鼻が高い気持になった。
会期は58日までですが、私も強く推薦します。

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2016年4月29日 (金)

明治座花形歌舞伎夜の部

426日 四月花形歌舞伎千穐楽夜の部(明治座)
先日、夜の部を一等席で見た時、座席にエアウィーヴのクッションが置いてあった。一等席はやっぱり待遇が違うのね~と思っていたら、3階席にもちゃんと置いてあった。ひがんですまん。
「浮かれ心中」
勘三郎さんと三津五郎さんで見た時は衝撃の面白さだったが、今回はいまひとつ…。たくさん笑わせてもらったし表面的には確かに面白かったのだが、それだけという感じがしないでもない。目立つためには何でもする、というのは今の時代にも通じるものがあると思うんだけどな。初めて見た時は、この話は式亭三馬誕生物語で、陰の主役は三津五郎さんだ、しかし全体的には勘三郎ワールドであり、勘三郎さんがいてこそ三津五郎さんが時蔵さんが光っていたのだと思った(同い年の3人…)。その見方が正しいかどうかは別として、私自身はそこに感動を覚えたのだった。でも、今回はそういう感動がなかったなあ。勘九郎さん(とにかく明るい)も亀三郎さん(演技が丁寧)も菊之助さん(感情表現が細やか)もそれぞれよかったのに、芝居全体として面白さの奥行が感じられなかったというところだろうか。
中学生の団体が来ていたが、籠釣瓶のパロディはわからなかっただろう。梅枝クンの三浦屋帚木にトップ花魁としての貫録があり、微笑みもよかった。身請けされてからのしたたかさもなかなかのもの。梅枝クンと萬太郎クンの恋人どうしは初めて? 太助(亀三郎)と帚木がいちゃついているのを見た清六(萬太郎)が胸を叩いてゴリラの真似をしたのは千穐楽バージョンだろうか。萬ちゃんも案外イタズラなのね。亀三郎さんも梅枝クンも思わず笑い出してしまっていた。
勘九郎さんは「けちけち山」の幕の前でゆいPのギャグを披露。私、おかずクラブは2人とも好きなので、ちょっと盛り上がった。ネズミとの遣り取りは観客に大ウケでそのまま「チュウ乗り」へ。前回同様、三味線とお囃子によるIt’s a small worldに合わせ、客席は手拍子で大盛り上がり。勘九郎さん、「猿之助さんの気持ちがわかる」「でもあっちはクジラ(観客の笑い声でよく聞こえなかったのだけど、そう言っていたらしい。乗っていたのはサーフボードだったけどね)、こっちはネズミ」と笑わせる。途中はしゃぎ過ぎてネズミから落ちそうになって客席がきゃあ~っ。67割進んだところで宙乗り小屋が下りてきた。太助に向かって「次はいつ会えるかなあ」と言う栄次郎のセリフは、前回の勘三郎さんの時には「次に会うのは8月のお盆の頃だな」だった。それで、納涼歌舞伎での2人の共演が期待されたのだけど(そんなことを思い出してちょっとしんみり)、勘九郎さんと亀三郎さんの共演は当分なさそうかな。
栄次郎の心中は茶番だったのに誤解を受けて命を落とす。それでも底抜けに明るい栄次郎だから後味は悪くないし、楽しいことは楽しかったからいいか。
追記:木遣りは吉兵衛さんだっただろうか。とてもいいお声にうっとりした。今月は、幸四郎さん、染五郎さん、松也さん、そしてこの木遣りと、歌声も楽しめた。。

「二人椀久」
ビジュアル的には申し分ない美しさの椀久(菊之助)と松山(七之助)であったが、菊之助さんの<狂い>にやや物足りなさを感じた。菊ちゃんは松山のニンなんじゃないかしら。この舞踊はたいてい眠くなってしまうのだが、いつだったか珍しくちゃんと見ていた時に、途中から「この踊り、こんなに早いテンポだったのかしら」と驚いたのを覚えている。今回はそこまでの早さは感じなかったが、寝ないで見られたのは2人の舞踊に魅せられていたんだろうな。
<上演時間>「浮かれ心中」第一幕45分(17001745)、幕間25分、第二幕60分(18101910)、幕間30分、「二人椀久」35分(19402015

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2016年4月28日 (木)

四月歌舞伎座夜の部

424日 四月大歌舞伎夜の部(歌舞伎座)
開演が1645と通常より15分遅く、終演が2105。昼の部4時間54分、夜の部4時間20!! 「空海」は2時間以上一気にいくし、役者さんも大変だが見る方もけっこう体力がいる。
「彦山権現誓助剱 杉坂墓所・毛谷村」
11段のうち8段の通しを松竹座で見たことがあり、話の内容がよくわかって面白かったが、杉坂からでも話がつながって理解しやすいし、六助の人となりもよりよくわかるから時々は杉坂からもやってほしい(そういえば、国立で梅玉さんの六助を杉坂から見たことがあったな)。毛谷村でもお幸の入り込みは省略しないでほしい。
仁左様が六助を若々しく生き生きと演じていた。御年70を過ぎてなお、こんなに瑞々しい六助が!!と驚嘆すると同時に、あんまり素敵ですっかりお芝居の中に取り込まれた。気は優しくて親孝行、武芸の達人にして二枚目、3拍子も4拍子も揃った六助に仁左様はぴったりだ。心理描写が丁寧で、仕草・動きが端正で美しい。大らかさが六助らしくてよい。六助をこんな魅力的と思ったのは初めてかも(と、もしかしたら毎回書いていたりして…)。仁左様、山蔭右京より六助のほうが好きだ。怒りのあまり庭の石をめりめりと踏み込むと、石が完全に土の中に隠れた(菊五郎さんの時は全部めり込んではいなかった)。ラスト、お幸が折った白い椿は、弥三松に持たせていることが多いと思ったが、仁左様の場合は自分が持っていた。松竹座でもそうだったろうか、残念ながら覚えていない。
孝太郎さんのお園も女武道でも急に女に戻るのでもやり過ぎず、それでいてきちんと仁左様に対峙して、かつ相手を立ててよかった。配役が発表されたときは時様で見たいと思ったが、孝太郎さんがよかったので満足。
東蔵さんのお幸は安心して見ていられる。金包を投げ合う場面は何度見ても面白い。
「幻想神空海」
原作は単行本4巻という大部だそうで、それを2時間超えとはいえ脚本の戸部氏がよくここまでまとめたと感心した。冗長な部分もあったが、見応えは十分だし、とても面白かった。
楊貴妃が舞う幻想的な世界で幕が開く。雀右衛門さん(まだ、うっかり芝雀さんと言いそう)がとてもきれい。ただ、この後の展開を見ていくうちに、正直この舞の場面の意味がわからなくなって、「この場面必要だったの?」とずっと不審に思っていた。それがもっと後になって、はっとわかる。
場面は変わり、空海(染五郎)と橘逸勢(松也)と丹翁(歌六)との3人が出会った頃の思い出話を始め、そこから場面は過去へと遡る。歌六さんの人を喰ったような飄々感がとてもいい。この飄々さが後に謎の真相がわかった時に効いてくるように思った。

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2016年4月27日 (水)

国立劇場50周年ラインアップ

国立劇場開場50周年記念公演のラインアップが出ていた→ココ
歌舞伎は、
10月:「仮名手本忠臣蔵」大序~四段目(幸四郎、梅玉ほか)
11月:同五段目~七段目(菊五郎・吉右衛門ほか)
12月:八段目~十一段目(幸四郎、梅玉ほか)
1月:「しらぬい譚」(仮題)(菊五郎ほか)
3月:演目は不明

歌舞伎座でそろそろ仮名手本の通しがかかる頃かなあと思っていたら、国立でだった。仮名手本は重いから見るほうも体調を整えておかないと…。
そしてもう今から来年1月が楽しみ!!

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2016年4月24日 (日)

圧倒的な魅力:「生誕300年記念 若冲」

421日 「生誕300年記念 若冲」内覧会(東京都美術館)
160424jakutyu 展覧会の期間が422日~524日と短いのできっと混む。内覧会もひどく混むだろうなあと覚悟して行ったら、遅めの時間に行ったせいか、予想より相当人が少なく、ゆっくり見てこれたのは本当にありがたかった。
若冲(若冲だけ、あるいは若冲中心の展覧会)を見るのは3度目(もっと以前にもあったかもしれないが、自分の中ではっきり意識し始めてからという意味で)。最初は2007年の九州国立博物館、次は2013年福島。九博で見た作品の記憶がほとんどないのは情けない。
いや~、見るたび、見れば見るほど若冲ってすごい!! 家業の青物問屋をやめて隠居し本格的に絵画を始めたのが40歳、当時の年齢としては高齢であろうが、85歳で没するまで、どうしたらあんな細かい観察、筆遣い、色使い、表現ができるのか、若冲は努力家の天才にして魔法使い? 鳥の羽の11枚、足の皺(?)、とさかの粒々、目玉。丹念に11筆細かく描かれたもの、さっと素早いタッチで描かれたと感じられるもの。それぞれの魅力にしばし絵の前を離れられない。「鹿苑寺大書院障壁画」の正面から描かれた鶏は丸く膨らんでいてなんともユーモラスで好き。まあるい鶏は「仙人掌群鶏図襖絵」にも描かれていて、前者は墨画、後者はカラー。よく見ると、前者の顔つきのほうが厳しい。後者はもう1羽を威嚇しているようにも見えるものの、表情はユーモラスである。
地下で初期の作品を見て1Fに上がると圧倒される。正面に3幅の「釈迦三尊像」、それを取り囲んで左右に15幅ずつ30幅の「動植綵絵」がずらり!! 「貴婦人と一角獣」展でも6枚の大きなタペスリーが展示室の空間をぐるりと囲んで展示されていて圧倒されたが、「釈迦三尊像」と「動植綵絵」の展示は<圧巻>と言うほかない。思わず心の中で「うわっ!」と叫んでしまった。どうしたらこんな絵が描けるの? その画力とは別にエネルギーにも感動せざるを得ない。 
音声ガイドで総合監修の辻惟雄氏も言っていたが、「雪中錦鶏図」の雪が面白い。檜の葉に積もって融けかかって穴が開いている雪の白は、極彩色の錦鶏や葉の緑の中で面白いインパクトを与えている。雪は全体に好きだ。激しく降りしきる雪、融けかかっている枝の雪、心にしみてくる。そして雪に限らず若冲の白は好きだ。
「動植綵絵」は京都相国寺に寄進されたものだが、明治の廃仏毀釈によって相国寺が窮乏したため皇室に献上されたそうだ。これに対して1万円が下賜されて、相国寺は救済されたのだと言う。以降、この30幅は宮内省(庁)が管理しており、一般にはなかなか目にすることができないのだそうだ。相国寺にあったらこの絵の運命はどうなっていたことだろう。そう思うと、今回はなんという貴重な機会であることか。必見ですぞ!!
鮮やかなこうした絵画に加えて、墨画がまたいいのよ。「象と鯨図屏風」のダイナミズム、「三十六歌仙図屏風」のリズミカルな着眼点、等々。若冲ではあまり人物画を見ないが、三十六歌仙のほかに「達磨図」(カラー)、「売茶翁像」が出ていた。どちらも引き込まれる不思議な魅力をもっている。
最後に、再会しました、プライスコレクション。プライスさんには本当に感謝です。
音声ガイド、とってもよかった。中谷美紀さんも、スペシャル解説もプライスさんの肉声コメントも!!
↓お土産に買いました。まだ飲んでないの。
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2016年4月22日 (金)

歌舞伎夜話:中村時蔵丈

419日 歌舞伎夜話 中村時蔵丈(歌舞伎座ギャラリー)
時蔵さんが登場された瞬間、やっぱり時さま好きと思った。聞き手は松竹の戸部和久氏。なんとあの戸部銀作の息子さんだそうです。以下、思い出すままに(順不同)。なお、歌舞伎美人と重なる部分は省略しますので、詳しくは歌舞伎美人を。
・戸部氏:「夕立」で菊五郎さんが時蔵さんを犯す場面がエロかった。(私:「夕立」って見たっけ、見たような気もするけど…。帰宅して調べたら見ていた。自分のブログを読み返して、場面場面を思い出した。ブログのタイトルが「江戸のエロス」ってつけてあったから、やっぱりエロかったんだな。私はもう一つ、「盟三五大切」の冒頭、三五郎と小万が船の中で抱き合う場面がエロいと思う)
ここからは時蔵さんのお話。
・幕開きすぐの浅葱幕振り落しは×。すぐにきれいな背景を見せたいところだが、必ず、演奏または小さな芝居を入れるのが約束。(私:なるほど、だいたいいつも浅葱幕の前で、45人が出てきてなんか話したりしてるなと思っていたけど、これってお約束だったんだ)
・見得の時のツケは同時に打つが、本来は見得の後一呼吸あって「チョーン」と打つと見得が大きく見える。土蜘蛛など大きな芝居の時にはとくにそれが映える。しかし誰もそれをやらない。(私:これまで気がつかなかった。一息おいてのツケはぜひやってほしい)
・集中しすぎるとたまに勘違いが起きて、つらねなど、自分のセリフが出てこないことがある。赤星の時は前の人のセリフの間ずっとセリフを頭の中で繰り返しているがふっとわからなくなることがある。それでも一言出るとすらすら言える。加賀鳶はめ組の喧嘩などのつらねは、わからなくなったらとにかく名前を言えばいい。しかし先の人が間違えて後の人の名前を言ってしまうことがある。そういう時は適当に作って言う。(私:「稲瀬川勢揃」なんか、万が一セリフが出てこなくなったらどうするんだろう、と毎回けっこうハラハラしながら見ているけど、やっぱりそんな不安は役者さんにもあるのかもね)
・デスマスクは石膏で取るので苦しい。全部ふさいだ後、鼻の穴に管を通す。しかし石膏は寝て取るので平ったくなって取れてしまう。今は3Dプリンタがあるのでそれで取ればきれいに取れるのではないか。ただお金がかかる。
・最近は早替りでも平気で顔を見せるようになった。デスマスクがあるのでそれが可能になった。しかし、早替りの場合(葛の葉など)、同時に同じ人が舞台にいてはいけない。少し間をおいて、出てこなくてはいけない。同時に出たのは「十二夜」。最初は船上の場面で2人が同時に出ていた。自分はなんか変だなと思ったが、ニナガワさんにそんなことは言えない。しかしそのうちニナガワさん自身が気づいたらしく、同時に出てくるのはなくなった。ラストだけは同時に出てくる。
・昔、歌右衛門のおじさんに教わるためにハワイまで行ったことがある。直接伺うのは恐れ多いので梅玉にいさん(歌右衛門さんと一緒にハワイにいた)に電話してアポをとるのに「どうでしょう」ときいたら、「大丈夫でしょ。電話でもいいよ」と言われたが、既にチケットを取ってあったので、ハワイまで行って教わる約束を取り付け、日本に帰ってから教わった。
・芝居にはいくつかの型があるが、それをやる人がいないとその型がなくなってしまう。「封印切」は延若型と藤十郎型と仁左衛門型があるが、延若型はやる人がいない。(私:職人がいなくなるのと同じかも)
・教わったら、一度は必ずその通りやらなくてはいけない。徐々に自分の解釈を加えて行く(私:「天才と名人」にもそう書いてあった!!)。

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2016年4月21日 (木)

明治座花形歌舞伎昼の部

418日 四月花形歌舞伎昼の部(明治座)
160421meijiza 明治座(多分)初の1階席。なのに、眠かった。やはり昼の部はダメだわ。ちゃんと前夜早めに寝たのに、普段と起きる時間が違うからか、体が言うこときかない。
幕間に外に出たら、いつも楽しみな幟がなかった。きいたら、風の強い日は出さないんですって。前日モーレツな風が吹いたからそういうことだろうとは想像していたけど、もう風もおさまったんだから。やっぱり幟がないと寂しいもの。
「葛の葉」
七之助さんの美しさは透き通った美しさだと思う。狐の化身としてはそれがぴったりくるのだが、透明感には冷たさが伴うためか、子への情愛がもう少しほしいような気がした。赤姫ももうちょっと保名への思いが強くてもいいのではないかしら。七之助さんの情念は美貌の奥に隠れた冷酷さと裏表のような気がする(「椿説弓張月」の白縫姫とか「小笠原騒動」のお大の方とか)。と言いながら、最後の子別れはちょっとうるっときたから、それまでの印象は払拭。「恋しくば~」の文字は、あんまり細くてまずびっくりし、次第に頼りなさが増してきて、大丈夫なのかと心配しながら見た。あとになって知ったことだが、あまりお習字はやってこなかったとのこと。歌舞伎役者って舞踊や楽器の稽古の他に習字も素養としてやるのかと思っていた(文字を書く機会多いでしょ)。
梅枝クンの保名はおっとりと品よく情にも溢れていた。ただ、七之助さんとのバランスはどうだろうか。姉さん女房に見えてしまった。
亀蔵さんの信田庄司、歌女之丞さんの柵は<らしく>てよかった。
でも、いつもこの芝居を見ると思うのだけど、両親とともに物置に隠れて様子を窺っている本物の葛の葉は、保名が狐の葛の葉を狐とわかっても愛し追いかけようとするのをどう思っているのだろうか。保名が追いかけて行ったあと、この3人はどうなるんだろうか。罪作りな狐さんだ。
明治座のお客さんは毎度反応がよくて、子役ちゃんにも微笑ましい笑いと拍手を送り、葛の葉の二度目の早替りにも笑いが起きた(からくりがわかっちゃうからね)。
「末広がり」
楽しかった。亀蔵さんのコミカルさは、作るのではなく自然な感じで好きだ。
勘九郎さんは福子にほんのり抱いていた思い、知ったかぶりをして都の商人にコロッと騙される太郎冠者の思い込みを楽しく大らかに表現していた。傘の芸はお見事‼ 
国生クンの万商人が意外と(と言っては失礼だが)よかった。橋之助襲名を控えて相当な努力を積んでいるのがわかる。
鶴松クンの福子が可憐で、亀蔵さんと勘九郎さんの中に溶け込んでいたのが嬉しかった。

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2016年4月19日 (火)

え~っ、へ~

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SRのゆるキャラらしい…。
もう1カ月も前に誕生したらしいが、ぜ~んぜん知らなかった。
「たま」はわかるとしてなんで「さぶろう?」と思ったら、subwayに掛けたんだそうだ。埼玉初の地下鉄という意味を込めたっていうけど、「さぶろう」からは「初」ってイメージ湧いてこないなあ。というより、「たまさぶろう」はやっぱり玉さまだもんなあcoldsweats01

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2016年4月18日 (月)

麗しの展覧会:オートクチュール--世界に一つだけの服

413日 「PARIS オートクチュール 世界に一つだけの服」(三菱一号館)
熊本や大分が大変なこんな時に、と悩んだが、記録はしておくことにしました。ただ、自分の気持ちもちぢんじゃっているから、当日少しだけ書いただけのまま…。

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自分としては、ブルガリ、三宅一生に次ぐファッション系展覧会第
3弾。鑑賞しているのは圧倒的に女性で、男性はたまに12人見かける程度。時間は午後2時過ぎくらいだったかしら、女性の年齢層は様々だった。
オートクチュール創始者ウォルトのドレス(1885年頃)、イヴニング・ケープ(18981900年頃)から始まり、オートクチュールの歴史を現代に至るまで全8章で辿るこの展覧会は、ファッションに縁遠い私でも、見てよかったと思った。貴重な美しいドレスを目の当たりにする夢の世界でもあり(私なんか絶対着る機会すらないものなあ)、ファッションの歴史を知るという現実の世界でもあり。
展示品保護のため、会場の照明はかなり暗い。

1章「オートクチュールの発明 19世紀」では、宮廷映画に出てくるような、お尻の膨らんだドレスが。一番古いウォルトのドレスとともに20世紀末のラクロワのイヴニング・アンサンブルとイヴニング・コートドレスが展示されていた。ウォルトへのオマージュで、19世紀懐古趣味を織り交ぜたドレスだそうだ。
3章は1930年代の様々なドレスが広い空間いっぱいに展示されていて圧巻。しかも写真撮影もOK。暗いけれどフラッシュは当然ながら×。ご覧になる方はカメラか携帯をお忘れなく。私はカメラはどうせ使わないからとコインロッカーに入れちゃってしまったと思ったが、幸い携帯を持っていた(ここに掲載していいかどうかわからないのでやめておきます)。一番素敵だと思ったのはゴルチエのイヴニングドレス「青い鳥」で、ため息が出るくらい美しく、ずっと眺めていても飽きない。
子どもの頃、マフにとっても憧れていた。西欧の少女が暖かそうなコートに身を包み、マフに手を入れっていう物語の挿絵は、想像の国の王女様だったな。そのマフも展示されていて、今はもうそんな憧れはないのだけれど、当時を思い出してちょっと盛り上がった。
160418haute28章、バレンシアガのイヴニングドレスとペティコートのイヴニング・アンサンブルはダチョウの羽がいっぱいつけられていて、とてもきれい(左の写真)。
私はこれまで何となくサンローランとかジヴァンシィが好きだったけれど、この展覧会を見ると、さすがにオートクチュール、憧れの「世界に一つだけの服」はどれも個性的で素敵なのである。そして私が一番好きなのはシャネルかも。
この展覧会ではドレスなどの他にデザイン画もあって、興味深いし絵画として見ても楽しい。さらに興味深いのは、写真家フランソワ・コラールの撮影した職人の手。シャネルの手もあった。
図録買えばよかったな。

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2016年4月17日 (日)

応援

愛媛新聞→ココ

 

猿之助さん→ココココ(歌舞伎美人にも出ましたね)

避難が避難にならない苛酷な状況…何もできないけど私も応援しています。

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2016年4月15日 (金)

医者めぐりして

今日は、午後、整形→眼科と近所の医者をまわった。
眼科のお医者さんが面白かった。よく喋る先生で、自分の体験や身近な事例を具体的に話してくれるので、とてもわかりやすいし参考になった。これからは、この先生を目のかかりつけ医にしようと決めた。
整形では初めてレーザーと電気によるリハビリ治療を受けた。おかげで長年悩んできた痛みが軽くなった(先日階段から落ちた痛みとは別)。痛くないって、本当にありがたい。
でもそういう有難みを感じられるのは、日々が平穏だからかもしれない。
熊本地震で被災された方々には心からお見舞い申し上げます。3・11以来忘れたことのない地震の怖さがさらに強く甦り
胸が痛くなりました。この日本にいる限り、いつどこで地震に襲われるかわからない。「とと」じゃないけれど、何気ない暮らしの中の一瞬一瞬を大事にしたい。

それにしても、かつては医者に行ったことがないのが自慢だったのにな。

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2016年4月14日 (木)

巡業西コース

詳しい情報がやっと公開された→ココ
雀右衛門さんの襲名披露で、出演は幸四郎、梅玉、友右衛門、高麗蔵、錦吾、廣太郎、廣松。
仮名手本(七段目)を巡業で見るのは初めてかしら…。
高麗蔵さんは東コースにも出演で、大変だなあ。
地元川口公演、楽しみに見に行きます。

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2016年4月11日 (月)

四月歌舞伎座昼の部

410日 四月大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
全部面白かったからいいんだけど、11時開演の終演が16時近くとは一日仕事だなあ。
「松寿操り三番叟」
操り三番叟は好きなので楽しんだ。三番叟(染五郎)と後見(松也)の息も合っていたと思う。糸で袖を引っ張る時とか人形のほうからは後見の動きが見えないのにどうやって呼吸を合わせるんだろう、後見の足踏みも強さを変えたりして大変だなと、そんなところも楽しんだ。
後見2人が箱から三番叟を引き出した時、三番叟がぺたっとしていて本当に人形のように見えた。糸が引かれると人形に命が吹きこまれたようになって、それからは染五郎さんの身体能力の高さを堪能した。

「不知火検校」
前回公演(20139月)と同じ役者さんがけっこう多い。今回のチラシに名前の出ている主な役どころで変わったのが、生首の次郎(橋之助→染五郎)、指物師房五郎(翫雀→錦之助)、手引の角蔵(橘太郎→松江)、丹治弟玉太郎(亀鶴→松也)、
若旦那豊次郎(巳之助→廣太郎)、娘おしづ(壱太郎→児太郎)、検校女房おらん(鴈之助→秀調)。富の市、浪江、おはん、富五郎、初代検校、因業者師勘次、夜鷹宿おつま、岩瀬藤十郎、鳥羽屋丹治、おもと、石坂喜内は前回と同じ。
富の市が救いようもなく悪いヤツなのに、途中からむしろ爽快な気分にさえなってきたのはどういうわけだ。それはひとえに幸四郎さんという役者が演じたことにある。堂々と騙す、堂々と殺す、悪びれない。大きい。実に大きい。実際にこんな極悪人がいたら許せないけど、お芝居だからね。それに歌舞伎の悪には愛敬がなくてはいけないと言われるが、幸四郎さんの富の市には愛敬もあって、大きさと愛敬に騙されちゃうんだろうな。ラストのセリフにはある意味共感を覚える。極悪人の捨て台詞だとしても、かっこよかった。
富の市の少年時代富之助を演じた玉太郎クンがまたまた大きくなっている。前回公演は20139月で、この時も玉太郎クンの成長に驚いたっけ。ワルの芽が大きく育っているのにすましていい子に見せている怖さがうまい。
富之助の盲目と悪は親の因果だろうか。錦吾さんのニンは善人だと思うし、富之助自身もふとした出来心だったのだろうが、富之助の本心がよくわからずあれよあれよという間に殺してしまっていたという気がした。殺した後の心境も25両の行方もわからないので、ひとさまの金をくすねてきた富の市を叱るのにも説得力がない(25両も盗んであんなに貧乏って?)。それは脚本のせいだろう。錦吾さんからは自分の因果かと考えている様子が伝わってきた。
富の市が因業者師勘次(由次郎)を殺す場面はあたりから「盲長屋加賀鳶」とごっちゃになって、頭が混乱した。でも、この場面がなんと熊谷堤!! ついこの間花見をした場所で、こんな殺人が行われていたなんて。花見の時に思い出さなくてよかった。

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2016年4月10日 (日)

今年は想像で楽しむ播磨坂さくら並木

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今年、満開時に行きそびれたので、来年のために偵察に。
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播磨坂は私の小学校の近く。何度か通ったことがあるが、こんな花見用の(かどうかわからないけど)ベンチがあるとは知らなかった(ほとんど花が散った状態なのにブルーシートを敷いて楽しんでいる人たちもいた)。そもそも桜の名所だなんてことも当時は知らなかった。
来年は絶対、播磨坂→小石川植物園→こんにゃく閻魔→我が出生地ルートを辿るのだ!! そしてこれから機会あるごとに文京区散策を楽しみたいと、強く思ったのでした。

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2016年4月 9日 (土)

おくすり手帳は忘れずに

今日整形外科受診。
もらった薬は湿布だけだが、おくすり手帳を忘れてしまった。4月からおくすり手帳がないと薬代が少し高くなるんだそうだ。
そういえば、かかりつけ医、かかりつけ薬局、おくすり手帳がどうのこうのって先月のNewsWebの深知りでやっていたな(NewsWebが終わっちゃって残念でならない。でも私の「眠くて眠くて」の原因はこの番組だったから…。今月は生活習慣を変えるいい機会。とはいえ、後番組も気になって…)。
おくすり手帳は薬局にも自分にもいいシステムだと思うので、薬代は薬代としてこれからは受診の際には<おくすり手帳必携>を忘れないようにしよう(あらためて、おくすり手帳に貼られた薬剤情報を見たら、薬局にもよるけど、用法、効能、禁忌情報、相互作用などが簡潔に詳しく書いてあった)。

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2016年4月 8日 (金)

かっこいい、康介

北島康介のオリンピック5大会連続出場への挑戦。
結果は残念だったけれど、200mひたむきに泳ぐ姿はかっこよかった。
インタビューに答える姿勢もかっこよかった。泣けちゃったよ。
(インタビュアー、ダメな質問しちゃダメでしょ。北島選手のやさしいダメ出しに「そうだそうだ」)
ひとつの時代が終わった感はあるけれど、北島選手の大きさ、かっこよさは永遠だ。

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2016年4月 7日 (木)

10月は名古屋へ

今年の錦秋名古屋顔見世公演は、日本特殊陶業市民会館にて10月2日~26日。
まだ演目は決まっていないようだが、仁左様、時様、彌十郎さん、孝太郎さん、染五郎さん出演。
今年は遠征できるかしら。

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2016年4月 6日 (水)

さよなら桜

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やっと青空。明日は花散らしの風雨とか…。
そして次は。

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本日の歩数8,000歩超え。
ちなみに熊谷・浅草に行った4月2日は14,000歩超え。

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2016年4月 5日 (火)

浅草の喧騒をちょっと離れて@伝法院

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伝法院のしだれ桜

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4年ぶりに伝法院の絵馬を拝見し、庭園を拝観しました。
前回は5月だったから、今回桜も楽しめてよかった。お庭を散策する人は少なくはなかったものの、浅草の町中の喧騒に疲れた体と心が癒された。

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2016年4月 4日 (月)

桜with菜の花@熊谷堤

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満開ちょっと前。青空だったらなあ。
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4月2日、ここへ来ました。
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熊谷はもちろん直実の町。熊谷堤の前では直実の生涯を語るアナウンスが流れていた。でもこの直実さん、看板に埋もれそう。
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熊谷はラグビーの町でもある。2019年ラグビーワールドカップ開催都市にも決定している。そういえば、五郎丸選手って、昔早慶戦で見たことあった(ってことを、五郎丸選手が話題になって2~3カ月経った頃に思い出したわ)。とにかく五郎丸さえいなければ…って悔しがらせられたのを覚えてる。

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2016年4月 3日 (日)

黒田清輝展

331日 「黒田清輝」展(東京国立博物館平成館)
160403kuroda 「博物館でお花見を」を兼ねて、珍しく始まって間もない時期に出かけた。
先に展覧会を見ようと思ったら庭園開放が1530までで、行ったのが1400くらいだったから展覧会は後回しに。庭園は去年も桜の時期に見学している。去年は44日で散り始めていたから、桜の咲き具合としては去年並かしら。
さて、黒田清輝展。黒田作品をこんなにたくさん見たのは初めて。しかも超有名な絵以外はほとんど知らなかった。
黒田清輝の絵は、どれもきれい。素直にじ~んと胸にしみこんでくる。品があり、爽やかで見ていて気持ちがいい。外光派と言われるそうだが、光が柔らかく、空気感が絶妙。師のコランの絵に似た作品を描いているのが好き(コランってこれまで知らなかったが、とても好きになった)。
黒田清輝の絵は模写から始まり、とくに初期の頃は「これを描きたい」という気持ちがひしひしと伝わってくる。描きたい対象を前にした、あるいはその中にいる喜び、それを描く喜びが強く感じられた。
「朝妝」「昔語り」「東京駅帝室用玄関壁画」は戦災で失われてしまい、写真による展示である。誠に残念でならないが、「昔語り」は画稿、下絵が展示されていて、画家の丁寧な構想が見られてよかった。東京駅は映像で当時の雰囲気が感じられるようになっていた。「智・感・情」は画家の意図とは程遠いだろうが、ホドラーを思い出してしまった。
展示作品数が清輝が影響を受けた西洋の画家たち、清輝が影響を与えたあるいは仲間の日本の近代洋画家たちの作品、参考資料も含めて200点以上と大変多いにもかかわらず、清輝の美しい絵に疲れは覚えなかった。
帰りにちょっと桜道を通ったら、あんまり人が多くて疲れた。

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トーハクの庭園

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2016年4月 2日 (土)

昔の時代劇を思い出させた「乱鶯」

329日 「乱鶯」(新橋演舞場)
本当は千穐楽狙いだったのだけれど、希望の席が埋まっていて、まあいいやとこの日を取った。
開演前、おお、上條恒彦「出発の歌」が流れているではないか‼ 昔エレクトーンでこの曲が一番好きだった、なんてったって弾いていて徐々に徐々に一番盛り上がるんだから。と、懐かしく思い出していたら、次は杉良太郎「江戸の黒豹」とは、たまらんです。どうやら時代劇名曲集のようで、ほかにも懐かしい曲、知らない曲がいろいろ。これは幕間にもかかって、心中大いに盛り上がった。
さて、「乱鶯」は「三匹の侍」とか「木枯し紋次郎」(紋次郎は「出発の歌」を聞いたせいもあるかも)とか、昔見た時代劇を思い出させる芝居だった。だけど、1幕目は眠くて眠くて、1230開演だから朝割と楽だったにもかかわらず、なんでこう眠いんだろう(原因はわかっているけどね)。新感線の大音響でも平気で寝られちゃう。で、高いから買うつもりのなかったプログラムを買う羽目になった(1,800!! 割引券も使えないし)。
詳しくあらすじが出ていた1幕目は、それでもおおよその筋だけは芝居から摑んでいた。2幕目は持ち直してちゃんと見たよ。途中で先が見えたと思ったけれど、展開は予想よりずっとシビアで、丹下屋押し込みの間ずっと緊張を強いられた。そこがまた昔の時代劇っぽかったのだ。この結末も含めて「大人の時代劇」なのかな(金さんとか、新さんとかとはちょっと違う)。
激しい立ち回りがたっぷりで。1幕目なんて幕が開いてから10分以上古田 vs 大勢の立ち回り。多勢に無勢、これじゃあ、いくら腕の立つ十三郎(古田新太)でも死が目の前というもの。立ち回り、ほんと凄かった。
ほとんど出ずっぱりの古田新太さんをはじめとする新感線の面々、シブい大谷亮介、山本亨の2人が見事に芝居にはまっている。稲森いずみ、大東駿介、清水くるみの3人もそれぞれの人物の味を見せていた。中でもトリックスター的な粟根まことさんがすごくよかった。ある意味お得な役柄ではあるが、粟根さんのキャラにぴったりだったし。昔、テレビでたくさん放送されていた本格的な娯楽時代劇を久しぶりに見たような気がする。
<上演時間>1幕目70分(12301340)、幕間35分、2幕目115分(14151610

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2016年4月 1日 (金)

三月歌舞伎座昼の部

327日 三月大歌舞伎千穐楽昼の部(歌舞伎座)
もう4月になっちゃった。
諸事情により、「対面」はパス。勘九郎・松緑の十郎・五郎は見たかったんだけどな。

「女戻駕」「俄獅子」
どっちも眠かった。この日はなんだかとっても眠くてつらかった。
せっかくの時蔵・錦之助兄弟+菊之助で楽しみにしていたのに、ところどころ瞼が落ちてきて残念。駕籠をかついで花道から出てきた時様、菊之助さんがとても華やかできれいだった。
「俄獅子」も梅玉・魁春兄弟+孝太郎で粋な感じ。
どちらも廓らしい風情を楽しんだけど、批評家の方々が書いておられるように、暗転はちょっと興ざめだったな。
「鎌倉三代記」
過去2回、ダウンしていたから今回もまったく自信なし…案の定。
必死になって吉右衛門さんの場面だけ頑張った。高綱の重厚さは本来の吉右衛門さんらしい役であるが、藤三郎のまろやかな、軽やかな愛敬がふっくら感じられてとてもよかった。ほかには、時姫が三浦之助の兜を持ち上げる場面があって、重そうは重そうだけど、初菊(絵本太功記)よりは楽に持ち上げてるな、なんてつまらないところを覚えていたりして…。それにしても、この演目とは一生付き合えないような気がしてきた。
なお、前回の上演(平成264月)では、長門は歌江さんだった。あらためてご冥福をお祈りいたします。
「団子売」
やっと目が覚めた。仁左様がなんて若々しくて素敵なんでしょう。江戸時代の風俗を役者として見せる踊りという感じで、とっても楽しく見た。で、この時の仁左様+翌々日に見た「乱鶯」に刺激されて、BSジャパンで放送されている「お命頂戴!」を見始めちゃった(35年前、孝夫ちゃん時代の仁左様ですぞ)。
今月は踊りがどれもヒットだったんじゃないかしら(昼の2題は眠かったけど、見ている間は楽しかった)。
<上演時間>「対面」50分(11001150)、幕間35分、「女戻駕」「俄獅子」40分(12251305)、幕間25分、「鎌倉三代記」82分(13301452)、幕間15分、「団子売」15分(15071522

寝ぼけていたせいか、千穐楽の垂れ幕、写真撮り忘れた。

 

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