6月分⑤:ほほえみの御仏
6月21日 「ほほえみの御仏」内覧会(東京国立博物館本館)
もう終わってしまったけれど「ほほえみの御仏―二つの半跏思惟像―」は日韓国交正常化50周年記念の展覧会である(まだ50年なのかあ…)。
こういう展覧会は、だいたいメインとなる作品にプラス同時代の作品という形式が多いのでそのつもりで出かけたら、展示は「二つの半跏思惟像」のみであった。
日韓の半跏思惟像は、今写真を見るとそうでもないのだけど、博物館で実物を見たら、なぜかはっきりこちらが日本、こちらが韓国とわかった。薄暗い展示室の中央で二体の仏像は静かにやさしく微笑んで、周囲に人が多くても、自分1人静寂に包まれているような感じで、心が落ち着いていった。
日本の仏像は中宮寺門跡所蔵の国宝、韓国の仏像は国宝78号金銅半跏思惟像。どちらも体のラインが美しく、気品があって、素晴らしかった。古代からの両国の歴史を振り返ると、この展覧会のもつ意味の大きさもわかるような気がした。
ところで、私、ずっと「はんかしいぞう」と思ってきたが、この展覧会では「はんかしゆいぞう」と振り仮名がふってある。どちらの読みでもいいのだろうが、なんか「しゆい」はくすぐったい…。
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