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2016年8月15日 (月)

7月分⑦:歌舞伎夜話 中村梅丸丈

721日 歌舞伎夜話 中村梅丸丈(歌舞伎座ギャラリー)
新悟クンから1週間後は梅丸クン。
しっかり前を向いて立ち、「(客席と)近いですね」。
梅丸クンも戸部さんもちょっと声が小さくて、後方席ではちょっとききとりづらい部分もあり、聞き間違いがあったらごめんなさい。
★歌舞伎界に入ったきっかけ
母が歌舞伎好きで連れてきてもらった。テレビで歌舞伎を見て好きになり、役者になりたいと思った。5歳の時のこと、東踊りの前々月に見た仁左衛門さんの与三郎がカッコよくて、東踊りの演舞場ロビーで頬かむりして真似していたら、たまたま踊りの先生が見ていて、スカウトしてくれた。歌舞伎座の近くに稽古場があり、昼食時にたまたま松竹の人に会って、決まったのが6歳。
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年ほど見習いをして、平日は学校、土日だけ歌舞伎座で手伝いをした。初舞台は「御ひいき勧進帳」。本名で太刀持ちをやった。翌年梅丸の名になった。師匠に入門してからは踊りは藤間流。兄弟子(梅蔵さん? 梅乃さん? 聞き取れなかった)が全部面倒をみてくれた。
★部屋子について
梅丸クンの1年前に部屋子になったのが鶴松クン。その後、部屋子が増えた。部屋子は弟子ではあるが、普通の弟子ともちょっと違う(部屋によって違いがあるらしい)。
★色々
・楽屋では「昭和だね~」と言われていた。戸部さんも、「こんな子供いるんだ~」と思っていたそう。
・梅丸の名になるのは兄弟子から知らされ、その後師匠夫人から聞いた。先輩からは「まるちゃん」とか「まるる」、「まる」などの愛称で呼ばれている。
・師匠は女方のこともよく知っているのでアドバイスしてくれる。基本的に魁春さんに教わるが、それにプラスしてアドバイスしてくれる。2人ともダメだしはあまりないので、積極的にきくようにしている。
・とくに女方とは思っていない。これまでの役も半々くらい。見ていると何でもやりたくなる。旦那の役に憧れる。
・梅玉さんは普段から貴公子だそうである。せかせかしないし、細かいことにこだわらない。あの雰囲気は舞台だけではない。常に落ち着いていて、取り乱すことがない。
・大学では部活やサークル活動はしていない。あいた時間は友人と食堂でお茶をしたりして話す。
・ゲームはしない。みんなはゲームをしながら話しているが。「話、合うの?」という戸部さんに「普通に話できる」。
★ドラマについて(1130日、広島発地域ドラマ「舞え! KAGURA姫」がBSプレミアムで放送される)
・歌昇さんのドラマを若手みんなで見て嬉しかった(私、録画しておいたのに、なんかめんどくさくなってというか、いじめられるドラマはいやだから消しちゃったなあ。歌昇クンが出てたなら見ればよかった)。
・今度のドラマは全篇広島ロケ。
・「お前が憧れの先輩の役とは」と旦那がびっくりしていた。
・神楽は大変だった。師匠の奥さんが心配して、宗家にも見てもらったら、こてんぱんに言われ、心が折れた。
・ドラマの現場は楽しかった。スタッフの仕事にわくわくした。ドラマでは監督が絶対。監督がOKと言えばOK、自分がいいと思っても監督がダメと言えばダメ。
・共演者とは、学業と芸能活動の両立の話で盛り上がった。
ホタルを初めてナマで見た。
・自分の出演はすべて師匠がOKを出す。ドラマは「現場でもまれてこい」と言われた。

★双蝶会について
桜丸を演じる。旦那に教わるのだが、6月に稽古をお願いしたのに「まだいいよ」。「7月は大阪だから帰ってから」。不安なので大阪に行って稽古してもらった。これから本格的に稽古する。旦那の役を演じるのは初めて。チャレンジが楽しみである。去年、稚魚の会・歌舞伎会合同公演で兄弟子の梅秋さんが師匠に稽古をつけてもらっていいなあと思っていたので、嬉しい。
ちなみに、「趣向の華」は夏の強化合宿みたいな感じだった(萬太郎クンとの「明烏」、忘れられない)。
★中日劇場の花形歌舞伎(20154月)について(私、見ていないので、話がイマイチわからない部分もあった)
・浪路と濱路(浪路は「雪之丞変化」、濱路は「新・八犬伝」)、どちらも新作でどちらも殺される。最初は血糊案が出たが、無理だとなって蜘蛛の糸になった。
・女方で死んで、10分の休憩で隈取して立役になる(犬江親兵衛かな?)。普段からバーッと走って拵えするのが見ていてカッコいいと思っていたので、大変だけど楽しかった。勉強にもなった。
・死ぬ役は愁嘆場が見せ場と、先輩からアドバイスをもらった。死ぬ役は気持ちいいと言われるが、自分はまだそこまではいっていない。
・壱太郎さんは優しい。
★休みの日について
映画を見たりする。好きな映画は「ショーシャンクの空に」「タイタニック」。「おくりびと」、「ドラえもん STAND BY ME」は泣いた。しんちゃんは見ない。コナン大好き(いぇ~い。私もコナン大好き!!)。戸部さん「コナン、いけるんじゃない?」、梅丸クン「ボクはあんなに気づけない」。歌舞伎座が出てきた回は、頭取部屋とかよく再現されていた。
宝塚が好き。壱太郎さんが連れて行ってくれる。「バスティーユの恋人たち」を見た。(歌舞伎役者って宝塚好きだよね~)
★金髪について
孫悟空が金髪だった。戸部さん「あ、それで金髪だったの」。梅丸クン「なんだと思った? グレたと思った?」。戸部さん「大学に入って変わったかと思った」。(ちなみに、孫悟空は今年3月、神奈川芸術劇場の「新説西遊記」のこと。これ見たかったのに、これも見てないのよね。金髪、見たかったぁ)
★一番興味があること
芝居、旅行、山に登りたい。富士登山を友人に誘われている。戸部さん「歌舞伎界の方で、スイスの山が得意な人がいますよ」(彌十郎さんのことだよね)。梅丸クン「まずは日本から」。
★一番大変なこと
体調管理。変声期は大変だった。変声期も芝居をやっていたが、気にしなくていいよ、と言われるのが一番困る。そういう時期こそ役に集中すればいいと染五郎さんに言われた。
★今後やりたい役
歌舞伎は若い間は女方・立役両方勉強しましょうという世界だが、今後も両方やりたい。女方に抵抗はない。師匠の役をやりたい。一門の大切な役ができるレベルになりたい。歌舞伎以外の舞台に出たいと思ったことはない。
★きれい、かわいい、かっこいいの中で言われたいのは?
女方なら「かわいい」。立役なら「かっこいい」。
★はまっているもの
日本文学
★歌舞伎への興味を若い人にもたせることについて

大学生にとってのネックは値段だから一幕見や花形歌舞伎を勧める。衣裳に興味をもつ友人もいる。そういうところからも歌舞伎に触れるきっかけはある。

とにかく、可愛らしくて(もう大学生の梅丸クンに「可愛らしい」なんて言ったら失礼かもしれないけど、登場した瞬間「チョー可愛い」と思わず心の中で叫んでしまった)、素直に周囲の愛情をたっぷり受けて育ってきたという感じ、ビジュアルだけでなく正確も可愛らしい梅丸クンの「一門に対する気持ちが大事。一門の一員でありたい。そういう役者でいたい」という言葉に大いに感銘を受けた。

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コメント

レポ、ありがとうございます!(新悟丈の回も、楽しく拝読しました!) 歌舞伎夜話は、1度行ったらやみつきになりますよね。でも、平日のことが多く、予定が立たなくて1度しか行けてません。
途中で出てきた、「壱太郎さんは優しい」に笑ってしまいました(笑)。やっぱり、優しいんですね! 壱太郎丈、お育ちの良さからにじみ出るユーモアや優しさに溢れてますよね。
梅丸丈みたいな方が、歌舞伎に興味を持ってくださって、本当に良かった!と思います。桜丸、楽しみです!

投稿: はなみずき | 2016年8月16日 (火) 15時45分

はなみずき様
コメントありがとうございます。
歌舞伎夜話は楽しくて楽しくて、撮影タイムがあるのも嬉しいし、帰りに主役がお見送りしてくださるのも、一瞬ですが役者さん独り占め感があって、本当にやみつきになりますね。確かに平日の開催なので、いらっしゃれない方も多いかもしれませんね。私も毎回お話を聞きたいのですが、諸事情から今月はパスせざるを得ませんでした(もう終わってしまった壱太郎丈も尾上右近丈も残念ながら…)。
壱太郎さんは優しい―-普段から優しさを感じさせる壱太郎さんですが、梅丸クンが心から慕っている感じで、優しさがもっと強く伝わってきました。
梅丸クン、歌舞伎にとって貴重な役者さんですよね。桜丸
、期待大ですね!!

投稿: SwingingFujisan | 2016年8月16日 (火) 16時38分

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