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2016年8月29日 (月)

8月分②:納涼歌舞伎第一部

811日 八月納涼歌舞伎第一部(歌舞伎座)
「嫗山姥」
時蔵さんで2回見ているのに、スーパーウーマン八重桐の件りは完全に忘れていた。というか、あんなに隈取してたっけ(隈取ないほうが好きだな)。それから前に見たのは蔵人の妹が出ていたけど今回はいない。どうやら、江戸版と上方版の違いらしい(上方版は武智鉄二補綴)。腰元お歌も今回いなかった…。扇雀さんは喋りがとても丁寧だったが、なんか眠くなってしまった。また、館の外の風情が素敵だったのに、蔵人と重なるようにして倒れる場面(そんな場面があったような…。時間が経ったので記憶があいまい)の形があまりきれいに見えなかったのが残念。
「権三と助十」
この演目は好き。井戸替えで夏の江戸市民の生活が感じられるのも楽しいし(長屋総出のこの場面は、子供たちもワーワー言いながら手伝っていて、そんな時代は知らないのになんか懐かしいような気がして、すぐその世界に飛んでいかれるのよね)、夫婦喧嘩、兄弟喧嘩、隣同士の喧嘩、とにかく喧嘩っぱやくそれでいて人情に篤い江戸っ子の暮らしが生き生きと描かれていて、好きなのだ。
ただ、獅童さん(権三)、染五郎さん(助十)、七之助さん(おかん)、巳之助くん(助八)が醸し出す空気にそういう江戸的要素は薄いように感じられた。とはいえ、若くてイキのいい4人の生活感は伝わってきた。七之助さんがとくによかったけれど、すっ転げないのはちょっとガッカリ(時さまは見事にすっ飛ぶもの。七之助さんにも期待していたんだ)。
大家の彌十郎さんに包容力と人情と、いい意味での大家らしい小狡さ(いい表現じゃないな、でも今は他の言葉がみつからない)みたいなものがあって、安心して見ていられた。
権三と助十の猿回しと言えば秀調さんだったが、今回は宗之助さんで、秀調さんは悪人・勘太郎を捕縛する役人にまわっていた。宗之助さんもお人よしで気の弱い猿回しを好演していたと思う。
若手の中に入ると亀蔵さんの悪人ぶりに迫力が増す。その割に簡単に縄掛けられちゃったけど。
笑って気持ちよく帰れる演目はいいな。しかも、これくらいの時間だと疲れないし。来月からは又長時間…最近、それもきつくなってきた。

<上演時間>「嫗山姥」62分(11001202)、幕間30分、「権三と助十」71分(12321343
幕間に3階で渡辺保先生とすれ違ったような気がしたが、御社の日だったのかな。でも、3階にまでいらっしゃるかしら。

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コメント

Swinging Fujisan様
こんばんは。先月の歌舞伎座一部の嫗山姥、東京型のほうがすっきりして面白い気がします。いまの時蔵の芸風にもあっています。
ところで、昨日、演舞場の喜多村緑郎の襲名披露、夜の部みてきました。昼も見たかったのですが、時間がとれません。
口上幕が、歌舞伎ほど格式ばらないのも一興です。「婦系図」久しぶりにみましたが、本当に演出が練り上げられた芝居ですね。特に下座(三千歳、勧進帳等)に合わせて演技が細かく決められているのは、歌舞伎と同じです。
久里子と二代目緑郎(緑屋)、八重子、松也他、皆熱演でした。
ただ、土曜の夜ですが、三階は満席とはいかなかったようで、今後も、新派の集客力は苦労しそうです。結局、演舞場の一か月興業は松竹か無理と見ているのでしょうか。


投稿: レオン・パパ | 2016年9月 4日 (日) 18時46分

レオン・パパ様
こんばんは。コメントありがとうございます。
「嫗山姥」は私も時蔵さんのほうが好きです。

演舞場、実は私も初日の昼の部を見てきました。なかなか感想が追いつかず…。襲名披露公演で、猿弥・春猿・松也さんが出演していて、初日――それなのに3階はかなり空席が目立ちました。平日だからかなあとも思ったのですが、土曜日夜もですか…。私は昼しか取っていなかったのですが、喜多村緑郎で「婦系図」を見ないわけにはいかないだろうと、千穐楽夜の部を取りました。余裕でほぼ希望の席が取れました(そんなことでは困りますよね)。正直、普段の新派は三越でも満席にはならないので心配していましたが、襲名披露がこれでは寂しい限りです。演舞場での1カ月興行をしないのも仕方ないですよね。若い春本由香さんも入団したことだし、新派がもっと若い世代にも浸透すればいいのにと思います。しかし、難しいかなあ。

投稿: SwingingFujisan | 2016年9月 4日 (日) 22時55分

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