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2016年8月30日 (火)

8月分③:納涼歌舞伎第三部

814日 八月納涼歌舞伎第三部(歌舞伎座)
「土蜘」
獅童さん(平井保昌)の声が力強く響き、それだけで幕開け嬉しかった。
頼光の七之助さんは声が自然でいいと思った(女方の役者さんの立役は、声にひっかかることが間々あるので)。
太刀持の團子クン、セリフがしっかりしていた(「弥次喜多」でもしっかりしていたものね)。太刀持ってやることこんなにあったんだっけ、それをちゃんとこなしているな、それに3階最後列からは遠すぎてよくわからないが、じっと動かないでいられるようにもなったんだな、と感心した。ただ、歩き方がしっかりしたように見えなかったのが惜しい。長袴を踏まないかとハラハラしたのは、裾裁きがバシっとしていなかったためかもしれない(初めての長袴だもの、あれだけできたのはむしろ褒めるべきだろう)。
胡蝶(扇雀)の踊りは見応えがあった。
橋之助さんの智籌は不気味で迫力たっぷり。顔も体も立派だから、この役がよく似合う。声も低いのがいい(「嫗山姥」では高い声がやっぱり少し気になった)。ただ、畜生口の見得は意外と怖さがなかった。
間狂言が楽しかった。猿之助、勘九郎、巳之助と3人の踊りが一度に見られるなんて贅沢。そして楽しみにしていた哲之クン、なんてちっちゃいの。かわいすぎる。あんなにちっちゃい子が長時間お面をつけているのは大変だろうに、しっかり石神になっていたし、ややまわらぬ舌ながら大きな声で立派にセリフも言って大したものだ!! 児太郎クン(巫女榊)が愛情を込めた目で哲之クンを見守っていた。哲之クンをおぶった姿にも母性愛みたいなものが感じられて、ほんわかした気持ちになった。
この間狂言が見られただけで満足。

「廓噺山名屋浦里」
話自体はありきたりで新味はないが、客席が思わず拍手を送ってしまうような場面もあり、ハッピーエンドだと途中でわかるからほのぼの気分で見ることができた。
七之助さんがきれい!! お国訛りで話したいと「オラ」で始めた時には、山名屋のトップにのぼりつめた浦里だけでなく、何とか太夫にもかんとか太夫にもこういう過去があったんだろうなと思いやられて涙が出そうになった。
勘九郎さんは作り過ぎない生真面目さがいい。今後もこの線を崩さないでほしいなと思った。
駿河太郎さんは初めて見た(テレビで見たことあったかな…?)。上方の空気はさすがだけど、歌舞伎の空気は薄く、どちらかというと松竹新喜劇的かな。でも、気の良さがそのまま表れていて気分がよかった。
扇雀さんは上方言葉でないのになんか江戸の雰囲気が薄いなあと思っていたら、上方から出てきたという設定の役で、そのあたりの空気が出せるのはさすがだと思った。
禿役が「祥馬」と出ていて、誰?と思ったら、今年1月扇雀さんの部屋子になったそうだ。兄の未輝クンも藤十郎さんの部屋子で、2人とも強い歌舞伎愛のもと、修業に励んでいるようだ。先日、梅丸クンの話でもそうだったが、幼い時から歌舞伎に人生をかけようという確固たる意志をもった部屋子が増えるのは頼もしいし、歌舞伎ファンとしても嬉しい限りだ。これからの活躍を大いに期待したい。
<上演時間>「土蜘」78分(18001918)、幕間30分、「浦里」66分(19482054
9
時近い終演でも、始まりが6時だから疲労感がないのはありがたい。

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