« 1年1作、レベルの高い作品を堪能:ポンピドゥー・センター傑作展 | トップページ | 「婦系図」に鳴りやまぬ拍手 »

2016年9月14日 (水)

古代ギリシャ~古代日本

99日 「古代ギリシャ-時空を超えた旅―」~「日本の考古」(東京国立博物館平成館)
160914ancientgreece 展示品の点数325、トーハクじゃなくちゃできない展覧会だ。でも、その数字だけでなんか疲れてしまった。もちろん小さいアクセサリーなんかも含めての点数だし、壺系はこれまでにも同じようなものを何度も見ているので、そのあたりは流して眺めたのだけど(みんな、えらいの、ちゃんと熱心に鑑賞していた。私はそういうところがつくづく根性ないなと自己嫌悪に陥る)、それでも疲れた。
紀元前6500年あたりの出土品を見ると、人間の表現力ってすごいなと感嘆する。展示は古代ギリシャ世界のはじまり→ミノス文明/クレタ文明(私の中では神話の世界だ)→ミュケナイ文明→幾何学様式~アルカイック時代)→クラシック時代→古代オリンピック→マケドニア王国→ヘレニズムとローマと時代を追って進む。
やはり興味を引かれるのは都市国家の時代で、高校で学んだ世界史がもうほとんど忘れているにもかかわらず、こういうところで貨幣経済とか、民主政治とか記憶の奥底から顔を覗かせてくる。抽選器(クレロテリオン)の断片。大理石の石板に小さな溝が並んでいて、裁判員の抽選に使う物である。それから有罪、無罪それぞれの投票具(青銅の円盤)、名前の書かれた陶片(陶片追放、習ったよね)…。
一番面白かったのは古代オリンピック。リオ五輪が終わったばかりだし、流されやすい私。中でも第18回オリンピア競技祭(BC708)に初めて登場したという五種競技(徒競走、円盤投げ、槍投げ、走り幅跳び、レスリング)は、実際にその映像が流れ(もちろん、パンツだけ穿いた現代人。当時は全裸での競技だった)、当時の人たちがさぞエキサイトして観戦しただろうと遥か古代へ思いを馳せた。垢掻きヘラ(ストレンギス)っていうのが面白かった。持ち手のついたくの字型に曲がった青銅のヘラで体に塗った油や練習中・競技中に付着した砂を掻き落としていたのだそうだ。オリンピックのところではちゃんと壺も流さず見た。
マケドニアも興味深いよね~。アレキサンダー大王はどうしてあんなに版図を広げることができたのだろう。その死後あっという間に分裂してしまったなんて…。
そしてローマが憧れたギリシャ文化。アルテミス像、ニンフ像、アテナ像、アフロディテ像、彫刻が美しい。ローマに征服されたギリシャは実はローマを征服していたのではないかということが頷けるような気がした。
ポスター真ん中は、ミノス文明時代の「漁夫のフレスコ画」(BC17世紀)。いい作品を選んだなあ。右はアルテミス像(ヘレニズム時代、BC100年頃)、左は牛頭形リュトン(ミノス、BC1450年頃)

この後、疲れた体にムチ打って芸大美術館に行こうと思ったら、ふと「日本の考古」が目に入り、ふらっと展示室に入ってしまった。埴輪がいっぱい‼ コーフンした。お気に入りは「猿」の埴輪と「子を背負う女子」の埴輪。猿の埴輪は珍しいそうで、この猿は子を背負っていた形跡があるんだとか。子を背負う人間と猿、なんかいい感じだ。展示は縄文から江戸まであったが、紹介しきれないのでこれだけ。

160914saru160914komori

|
|

« 1年1作、レベルの高い作品を堪能:ポンピドゥー・センター傑作展 | トップページ | 「婦系図」に鳴りやまぬ拍手 »

展覧会」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 1年1作、レベルの高い作品を堪能:ポンピドゥー・センター傑作展 | トップページ | 「婦系図」に鳴りやまぬ拍手 »