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2016年10月 6日 (木)

遠かったけど大盛り上がり、巡業「獨道中五十三驛」

101日 松竹大歌舞伎秋季巡業(入間市市民会館)
チケット詳細は忘れちゃったのだけど(ほんと、記憶力がどんどん落ちている)、入間のA席だけがWeb松竹で販売されることになり、席を選んでいる余裕はないからとにかく1枚確保。Aプロ、Bプロ両方見たくても、11時開演のBプロは私には絶対ムリ。というわけで見たのは1630開演のAプロのみ。駅から会館まで徒歩18分の情報にびびったがバスの検索がうまくできず、運動不足の体のことも考えて歩いた。電車2度乗換で1時間、歩きは会館の情報どおり18分。道は簡単なんだけど、遠かったわ~(関東の公演はここだけなのだ)。汗だくになった。
「獨道中五十三驛」
初めて見たのが20076月中日劇場(昔は右近・段治郎さんを追いかけて名古屋まで何度か行っている、若かったね、私も)、次が20093月新橋演舞場で、ともに右近さんの15役早替り、3度目が201410月演舞場、猿之助さんの18役早替り、そして今回が4度目の観劇になるけど、4度とも同じ内容ではないらしい。今回は巡業だから序幕第一場「京都三條大橋の場」、第二場「大津石山寺の場」、第三場「鈴鹿山中の場」、二幕目第一場「岡崎宿外れの場」、第二場「無量寺の場」、第三場「怪猫飛行の場」、大詰「写書東驛路」が一~九場、そして十場「江戸日本橋の場」と2時間35分で東海道を旅する。これだけ短くても必要なところはちゃんと押さえてあるんだよね。
巡業は移動の大変さに加え、会館によって舞台のサイズが違うための苦労が大きいのにこの演目を選んだ精神に感銘を受けた。13役早替り、宙乗りとこんなに盛り上がる巡業は初めてかも。本当は康楽館で見たかったな!!
私の見たAプロは猫の怪が猿之助さんで、13役早替りが巳之助クン。妖怪役はもう1役、由留木調之助もやるので、全15役をダブルキャストで、ということになる。
やっぱり最高に盛り上がるのは岡崎で、猿之助さんの猫の怪は楽しさフル回転で演じている感じ。おくらのいたぶり方、おくらを食べてしまう怖さ(ここ、バリっていう音が怖い)。動きが軽やかできれいなので、引き込まれる(猿之助さんって、私には絶対運動苦手に見えるのに、すごく身体能力高いんだよね、って毎度思う。踊りがうまいんだから身体能力高くて当然よね)。最後は舞台で宙乗り。なるほど、このテがあったか!! 
巳之助クンの早替りは、すごく頑張っている。ただ、澤瀉屋の早替りを見慣れている目にはやはりちょっと苦しい。とくに女方は…。でも、初役で13役の早替り、しかも初日なんだから、余裕がないのは当たり前、澤瀉屋と比べるほうが間違ってるよね。それに、8年前、正直この子大丈夫だろうかと心配していた巳之助クンが亀治郎さんの巡業で1カ月みっちり勉強したら大化けしたから、今回もきっと見違えるような成長を遂げるに違いない。そういう意味でも千穐楽の仙台を見たかったけれど、結局日程的に無理になってしまったのが残念。ちなみに早替りの吹替えは体型(巳之助クン、細いから)と脚でわかる。

序幕は狂言回しの弥次さん(猿三郎)、喜多さん(喜猿)から。弥次喜多といえば、BSジャパンで毎朝やっている「弥次喜多隠密道中」を今楽しんでいる。「半七」よりも8年若い菊之助時代の菊五郎さんがきれいで素敵なのよ~。話が飛んだ。こちらの弥次喜多もなかなか息の合ったコンビで自然な感じがよかった。「石山寺」ではカタカナ語(コスプレとかコンビニとか)も入れた2人の会話についていけない欣弥さん演じる鷺坂左内を戸惑わせて面白かった。
同じく「石山寺」では、丹波与惣兵衛(寿猿)が悪役・赤堀水右衛門(猿弥)に殺されてしまうのだが、そこへ現れたお萩(春猿)が与惣兵衛を起こして2人で口上。というのがウケた。寿猿さんは昭和5年生まれで、なんと御年86歳、「これで終わりと思ったら、大詰にも赤星で出る」と笑わせた。
「岡崎」のおくらは段一郎さん。猫に操られるので猫と息を合せることが必要な役だが、AプロBプロで相手が巳之助クン、猿之助さんと変わるため、呼吸が違うだろうから大変だと思う。怪我のないように頑張って!!
猫を取り逃がした石井半次郎の門之助さんが「ざんっねんっだ」と見送るのが私のツボ。こんな門之助さん珍しいし、かっこいいんだもの。
「日本橋」では、猿之助さんが凄まじい妖怪からさわやか捌き役に変身して、いいところをもっていく。猿之助さんの貫録みたいなものが感じられた。

<上演時間>序幕40分(16301710)、幕間10分、二幕目35分(17201755)、幕間25分、大詰45分(18201905

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歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

SwingingFujisan様
こんばんは。入間の巡業楽しまれたようで何よりです。大歌舞伎とは違い、巡業には電車等そこへ行くまでの体験や若手、幹部以外の抜擢もあり、楽しいものです。
ところで、今秋、演舞場の「GOEMON」見てきました。所見日は紀香さんが出勤日ではなかったようで残念でした。芝居のほうは、殆どレヴューでした。歌舞伎の歌と舞(フラメンコはいいですね)は十分すぎるのですが、伎の要素が薄いのがやや物足りなかったのかとも・・。とはいえ、愛之助、座頭として大活躍。共演の翼もかっこよすぎてなかなかでした。いかにもジャニーズ系。また壱太郎、とても綺麗(現代的)で、洋楽伴奏の日舞が上手なのもおじいさんゆずりでした。

投稿: レオン・パパ | 2016年10月 8日 (土) 21時30分

おはようございます。レオン・パパ様のコメントに乗じて私も(見てないのに語るという……)。
今回の巡業では岡山公演もありまして、観劇会(年会費2000円)に入ってるので、チケット取りました←割引あり。でも、最初から帰省は無理かな、だったので、地元の友人のために取ったようなものです。そんな時に限って、抽選の席がすっごくいいんですよぉ。まあ楽しんでくれればcoldsweats01
「GOEMON」は都合がつかず、3階Bですが友人の母上に差し上げました。感想はまず、壱太郎がすごく良かったとのことで、やっぱり見たくなってます。

投稿: きびだんご | 2016年10月10日 (月) 10時19分

レオン・パパ様
おはようございます。
コメントありがとうございます。
実は風邪で3日間寝込んでおり、今朝やっと起きられるようになった次第でして、お返事が遅くなり申し訳ありません(一度、携帯からアクセスして公開だけさせていただきました)。
巡業は見る側にとっても地元に歌舞伎が来てくれるという喜び、あるいはこちらも遠征するという楽しみがあって、いいものですね。巡業メンバーは出演者もスタッフも普段にはない苦労があるのは重々わかるだけに、客席がいっぱいになってほしいといつも思っています(私の地元はなかなか…残念ながら)。

「GOEMON」、ご覧になったのですね!! 私は2年前に松竹座に見に行って、ぜひ東京公演をと願っていたので(7日のシブ5時でも紹介されていました)、レオン・パパ様にご覧いただけて、とても嬉しいです!!
確かに伎の要素は薄いかもしれませんが、役者さんの華と和・西の踊りの巧みさで心身ともに盛り上がりますよね。私の観劇日はまだ先なので楽しみがどんどん膨らんでいきます。
紀香夫人は毎日いらっしゃっているわけではないんですね。今回は初お目見えですから注目を一身に集めるのは当然として、騒がれなくなる頃には立派な「奥様」になっていらっしゃるんでしょうね。

投稿: SwingingFujisan | 2016年10月11日 (火) 10時39分

きびだんご様
おはようございます。コメントありがとうございます。
岡山公演は15日ですね。前日の長崎が18時開演の上演時間2時間半で岡山が14時開演、ほんとハードなスケジュールですよね。でも澤瀉屋精神で目いっぱい楽しませてくれると思いますよ。きびだんご様がご覧になれないのは大変残念だけど、お友達はきっとお喜びになると確信しています。
「GOEMON」も残念。機会があれば、ぜひご覧いただきたいですわ~。システィーナ歌舞伎から始まり今回が4回目ですから、また上演されるかもしれません。今回ご無理でもその時にはぜひ。
松竹座公演の自分の感想に、壱太郎クンのフラメンコは女方の役者が踊るフラメンコだと思ったと書いていました。まさに壱太郎クンが女方の役者である、ということなんだなあと、その時の気持ちを思い返しています。今回はどんな風に感じるのか、楽しみです。

投稿: SwingingFujisan | 2016年10月11日 (火) 11時05分

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