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2017年1月20日 (金)

浅草歌舞伎第一部

114日 新春浅草歌舞伎第一部(浅草公会堂)
前日早寝できず、ず~っと眠くてちょくちょく寝落ち。とくに踊りは…。最近とてもおなかがすくのでお昼も食べちゃったし…。というわけで、見ていた範囲の感想でしかないので、全部を見ていればもっと違った感想になったかもしれない、と言い訳(ほんと、11時開演の歌舞伎はダメだわ)。
「お年玉ご挨拶」
松也さん。型どおりの口上の後立ち上がって「おはようございます」。浅草も3年目だが、初めての年は不安だらけだった。幕が開いて皆さんの顔を見て胸が熱くなった。その気持ちを忘れずに。演目解説、イヤホンとプログラムの宣伝の後は大向こうの話。誰がかけてもいいから練習しましょうって。一番タイミングをとりやすいのは役者が出てくる瞬間だということで、松也さんが下手に引っこみ、再び顔を見せると、客席から一斉に「おとわや~っ」の声がかかる。「こんなに大勢に声をかけてもらうことはない。勇気のない人は誰かがかけたのに続けてかけるのもいい、『とわ、おとわやっ』というように」。締めの口上で「隅から隅までずずずい~っと」の瞬間、多分3階席から声がかかり、笑いが起きた。グッドタイミングではあった。しかし客に大向こうを要求するのはどうなのかなあと疑問も湧く。亀治郎さんたちがやっていた時は拍手の練習で、これもどうなのかなぁと内心思っていたが、大向こうは、ねえ。
「傾城反魂香」
巳之助クンの又平がとてもよかった。1回言葉が出てくれば、割とすらすらと話せるのに、その最初の声が出ない苦しみに悶える心が痛ましい。修理之助を遮って自分が行きたい必死の思いが痛切で悲しかった。土佐の苗字を許されて師匠に「ありがとうございます」と又平が言った時には泣けた。壱太郎クンのおとくは声を張り上げるとややうるさい感じがしたが、手水鉢に絵を描くよう勧めるあたりから又平への細やかな心遣いと愛情に胸を打たれた。
梅丸クンの修理之助は凛々しく瑞々しい。兄弟子への申し訳なさと自分のプライド、師に対する尊敬が規矩正しさの中で葛藤しているのがわかるような気がした(「徹子の部屋」、梅丸クンも出してくれればよかったのに)。隼人クンの雅楽之助は力強いが動きがやや粗いように思えた。
いずれにしても、若手の真摯で真っ直ぐな演技はこの芝居に合っているのではないだろうか。爽やかな感動を覚えた。
土佐将監の桂三さん、北の方の歌女之丞さんも又平を思いやる様子を丁寧に見せていた。最後になったが、最初に虎を追う百姓たちが、すっと芝居の世界に導いてくれた。

「吉野山」
壱太郎クンの静がはっとするような美しさで、品がよく、スケールというか、格が松也さんより大きく見えた。忠信は狐だし家来だからそれでいいのかもしれないが。壱太郎クンは踊りもとてもよかった。松也さんは忠信にしてはちょっと柔らかいのかもしれない。巳之助クンの早見藤太は、楷書なのに巳之助クンのもっているコミカルな面がうまく出ていて、楽しめた。笠投げは、松也さんが低めのコントロールで巳之助クン見事キャッチ。
<上演時間>「ご挨拶」10分(11001110)、「傾城反魂香」85分(111012 35)、幕間30分、「吉野山」60分(13051405

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歌舞伎ミーハー観劇記」カテゴリの記事

コメント

SwingingFujisan様、こんにちは!
歌舞伎、そして相撲などなど、ブログの記事を新年から楽しませていただいております!
浅草は、日程の関係で、見ることができないので(1月は各座のコンプリートは至難!)、こちらで楽しませていただきました。
壱太郎丈は、本当に、素顔も「好青年」ですし、舞台からも真摯な姿勢が伝わってきますし(熱くなるところがありますが、それもまた好感がもてます!)いいですよね。ちょうどこの年代の相手役さんにぴったりですね。
お正月の浅草は、懐かしいお正月の雰囲気があって、いいですよね。

投稿: はなみずき | 2017年1月21日 (土) 14時40分

はなみずき様
コメントありがとうございます。
居眠りばかりの感想なのにお読みいただいて恐縮です。客席が暗くなったり、舞台の暗転で反射的に睡眠物質が出てしまうみたいで…。

壱太郎クンはおっしゃる通り、性格の良さ、芸に対する熱心さが舞台にあらわれていますね。熱くなるのも真摯さ故ですものね。おとくはきっと持ち役になっていくと思います。

1月の日程はきびしいですよね~。とくにお勤めの方は大変でしょう。ご無理なさらずにね。

お正月の浅草、いいですね‼ 好きです。

投稿: SwingingFujisan | 2017年1月22日 (日) 02時38分

こんばんは。
昨日、浅草第一部みてきました。松屋でお弁当を買って、観音様にお参りしたら、開演までぎりぎりでした。でも、天気がよかったのは何よりでした。
感想はFujisanさんとほぼ同じです。
巳之助、壱太郎の成長が今回の大収穫。巳之助、お父さんに似ていないと思っていたのですが、横顔が似てきました。今は一所懸命さが顕著で余裕はありませんが、どんどん良い役をやって汗をかいてほしいものです。壱太郎、一皮むけて若女形の輝きが出てきたような気がします。特に静御前がなかなかのものでした。

投稿: レオン・パパ | 2017年1月22日 (日) 18時55分

レオン・パパ様
おはようございます。コメントありがとうございます。
21日、私は第2部だったんですよ。入れ違いでしたね‼ お天気がよくて観音様・仲見世と人がいっぱいでしたから、歩くのも大変だったでしょう。

巳之助クン、どんどん伸びていますね。お顔については私はやっぱり似ているなあと思うことが間々あります。
壱太郎クンの「若女形の輝き」、同感です。若手女形の中では梅枝さんが図抜けていると思っていたのですが、油断はできませんね。静御前、本当にきれいでよかったです。

投稿: SwingingFujisan | 2017年1月23日 (月) 09時27分

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